コルビュジエに消されかけた女性建築家、グレイの傑作「E1027」
コルビュジエとの確執から一時は建築史から消されかけたアイリーン・グレイ。彼女を正しく再評価する2本の映画が制作され、名作住宅「E1027」がたどった数奇な運命の真相を描き出している。
Kate Burt
2017年8月2日
フランス、コートダジュールの地に立つ、貴重な家具と内装を備えた別荘「E1027」。モダニズム建築の中でも最も重要な住宅作品の1つである。しかし、その歴史は数々のスキャンダルに見まわれ、不法占拠者の手による破壊の危機もあった。この家を設計したのはアイルランド人のアイリーン・グレイ。女性建築家の草分けである。当時の社会の旧弊な男性優位主義と、「モダニズムの父」とされる建築界の巨人ル・コルビュジエとの確執によって、グレイの存在は長い間、世間からほとんど忘れ去られていた。
近年、アイリーン・グレイの人生を描いた映画『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ(原題:The Price of Desire)』と、ドキュメンタリー映画『アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー』の制作をきっかけとして、名作住宅「E1027」の修復作業が完了した。
近年、アイリーン・グレイの人生を描いた映画『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ(原題:The Price of Desire)』と、ドキュメンタリー映画『アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー』の制作をきっかけとして、名作住宅「E1027」の修復作業が完了した。
風通しのよい、広々としたオープンプランのリビングスペース。ここが、建築史上、最も注目を集めた論争の舞台となった。今では多くの人が知る、建築史上最悪の「不正」が行われたのである。
この別荘と、それを世に送り出した建築家、そしてここに住んだ人々が織りなす波乱の物語は1920年代に始まり、20世紀の終わりまで続いた。同性愛を交えた三角関係、戦時中のナチスによる接収、共産主義国時代のルーマニアと海運王アリストテレス・オナシスも加わったオークション、敷地内の庭で起きた殺人事件、貴重なモダニズム家具が窓から海へ投げ捨てられる事件、裸のル・コルビュジエが壁に残した怒りの落書きなど、事件がつぎつぎとこの家を襲ったのだった。(ちなみに、ル・コルビュジエはこの家のすぐ下の海で溺れて命を落としている。)
この別荘と、それを世に送り出した建築家、そしてここに住んだ人々が織りなす波乱の物語は1920年代に始まり、20世紀の終わりまで続いた。同性愛を交えた三角関係、戦時中のナチスによる接収、共産主義国時代のルーマニアと海運王アリストテレス・オナシスも加わったオークション、敷地内の庭で起きた殺人事件、貴重なモダニズム家具が窓から海へ投げ捨てられる事件、裸のル・コルビュジエが壁に残した怒りの落書きなど、事件がつぎつぎとこの家を襲ったのだった。(ちなみに、ル・コルビュジエはこの家のすぐ下の海で溺れて命を落としている。)
だが波乱の物語の中心には、自分というものを主張した才能豊かな女性が男性優位主義に翻弄されて歴史の片隅に追いやられるという、おなじみの状況があったのだ。
南仏、ロクブリュヌ=カップ=マルタンの海辺に立つ、「E1027」と名づけられた別荘は長い間、「ル・コルビュジエの家」として知られていた。つまり、モダニズムの巨匠で建築家、デザイナー、画家でもあるル・コルビュジエの作だと考えられていたのだ。ル・コルビュジエ自身、それを否定せず、むしろそう思われることを歓迎していたふしがある。だが実際に設計したのは写真の女性建築家、アイリーン・グレイである。家具デザイナーとしても重要な実績を残したグレイは、長年ル・コルビュジエとの間に確執があり、結果として、モダニズムの歴史からその名を消された時代が長く続くことになったのだ。
しかし、今になってようやく、1976年に98歳で生涯を閉じたグレイの人生と、彼女が建築史に与えた多大な影響を正面から描く映画が生まれた。グレイにまつわる歴史を事実に基づき正しくとらえ直した作品である。
南仏、ロクブリュヌ=カップ=マルタンの海辺に立つ、「E1027」と名づけられた別荘は長い間、「ル・コルビュジエの家」として知られていた。つまり、モダニズムの巨匠で建築家、デザイナー、画家でもあるル・コルビュジエの作だと考えられていたのだ。ル・コルビュジエ自身、それを否定せず、むしろそう思われることを歓迎していたふしがある。だが実際に設計したのは写真の女性建築家、アイリーン・グレイである。家具デザイナーとしても重要な実績を残したグレイは、長年ル・コルビュジエとの間に確執があり、結果として、モダニズムの歴史からその名を消された時代が長く続くことになったのだ。
しかし、今になってようやく、1976年に98歳で生涯を閉じたグレイの人生と、彼女が建築史に与えた多大な影響を正面から描く映画が生まれた。グレイにまつわる歴史を事実に基づき正しくとらえ直した作品である。
映画『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』でグレイを演じるのは、オーラ・ブラディ(写真はグレイが手がけたビベンダムチェアに座るブラディ)。ル・コルビュジエをヴァンサン・ペレーズ、グレイの恋人でル・コルビュジエの名を世に知らしめた建築批評家、ジャン・バドヴィッチをフランチェスコ・シャンナ、グレイのもう一人の恋人で、当時フランスで歌手として名をはせたマリサ・ダミアをアラニス・モリセットが、それぞれ演じている。
「数奇な人生の物語ですよね」と話すのは、映画の脚本・監督を手がけたアイルランド出身のメアリー・マクガキアンだ。グレイの物語は「今でも、普遍的にあてはまる問題にかかわっている」からこそ、映画化を考えたと言う。「アイリーン・グレイは画期的な現代建築を生み出しましたし、彼女の建築は現代の私たちの暮らし方や建築に対する認識を一変させました。しかし、ル・コルビュジエには、その事実が我慢ならなかったんですね。」
100年近くの時間をへて、近年ようやく、グレイに対する評価の見直しが進み、彼女の初期の作品の一つは、オークションで、20世紀の椅子の中でも最高値をつけた。2850万ドル(約30億3000万円)という破格の値がついたのは、イヴ・サン=ローランとピエール・ベルジェの家にあった作品で、2009年にオークションにかけられた。
「数奇な人生の物語ですよね」と話すのは、映画の脚本・監督を手がけたアイルランド出身のメアリー・マクガキアンだ。グレイの物語は「今でも、普遍的にあてはまる問題にかかわっている」からこそ、映画化を考えたと言う。「アイリーン・グレイは画期的な現代建築を生み出しましたし、彼女の建築は現代の私たちの暮らし方や建築に対する認識を一変させました。しかし、ル・コルビュジエには、その事実が我慢ならなかったんですね。」
100年近くの時間をへて、近年ようやく、グレイに対する評価の見直しが進み、彼女の初期の作品の一つは、オークションで、20世紀の椅子の中でも最高値をつけた。2850万ドル(約30億3000万円)という破格の値がついたのは、イヴ・サン=ローランとピエール・ベルジェの家にあった作品で、2009年にオークションにかけられた。
ル・コルビュジエ(写真は映画の中でペレーズが演じるル・コルビュジエ)はグレイにとってメンターでありライバルでもあった。マクガキアンはグレイの生涯を追ったドキュメンタリー作品『アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー』も手がけており、多くの関係者や専門家に取材している。
それによると、グレイはル・コルビュジエが提唱した「近代建築の5原則」に挑み、自分なりのモダニズム建築を完成させたのだが、女ごときがそのような挑戦をするとは、とル・コルビュジエは怒り狂った。グレイは特に、「住宅は住むための機械である」というル・コルビュジエの考えに異議を唱えた。グレイは住まい手の個性にもっと寄り添うという手法をとっており、周囲から好意的な反応が多かったという。
ル・コルビュジエは、建築家とデザイナーとしてのグレイの評価をおとしめる行動をたびたびとっており、落ち着いた淡い色の外壁を「もっと素敵にする」と称して勝手に落書きまでしている。グレイの同意を得るどころか、彼女の知らないうちに、家の装飾を自分のスタイルに変えようとしたこともある。創作作業中は素っ裸で過ごすことも多かったいわれるル・コルビュジエだが、映画の中ではニットの水着をはいている。
それによると、グレイはル・コルビュジエが提唱した「近代建築の5原則」に挑み、自分なりのモダニズム建築を完成させたのだが、女ごときがそのような挑戦をするとは、とル・コルビュジエは怒り狂った。グレイは特に、「住宅は住むための機械である」というル・コルビュジエの考えに異議を唱えた。グレイは住まい手の個性にもっと寄り添うという手法をとっており、周囲から好意的な反応が多かったという。
ル・コルビュジエは、建築家とデザイナーとしてのグレイの評価をおとしめる行動をたびたびとっており、落ち着いた淡い色の外壁を「もっと素敵にする」と称して勝手に落書きまでしている。グレイの同意を得るどころか、彼女の知らないうちに、家の装飾を自分のスタイルに変えようとしたこともある。創作作業中は素っ裸で過ごすことも多かったいわれるル・コルビュジエだが、映画の中ではニットの水着をはいている。
アイリーン・グレイ(オーラ・ブラディ)と恋人のジャン・バドヴィッチ(フランチェスコ・シャンナ)がE1027のテラスで語らう映画の1シーン。
グレイの評価を落とす原因になったもう1人の人物が、女癖の悪い恋人、ジャン・バドヴィッチだ。ルーマニア人のバドヴィッチは自身も建築家であり批評家で、グレイは彼のためにE1027を建てたのだった。だが、バドヴィッチもこの家の設計者についての世間の誤解を正すどころか、一部は自身の功績であるかのように吹聴していた。「言ってみれば、男たちの嫌がらせのせいで、彼女は輝かしい建築家にふさわしい評価を得られなかった、ということです」とマクガキアンは説明する。
マクガキアンによれば、グレイの名が歴史から消えかけたのは、何か決定的事件が1回だけあった、というわけではない。「周囲の人びとの小さな怠慢、敬意の欠如が徐々に積み重なって、彼女の評価に大きな打撃を与えたのです。」
E1027は周囲の環境との調和を考えて設計されており、どの部屋にも屋外と屋内をつなぐバルコニーがある。建物の中心には、オープンプラン(仕切りのないワンルーム)のリビングエリアと、キッチン、バスルーム、書斎つきのベッドルームがある。下のフロアにはゲストルーム、お手伝いさん用のスペース、バスルーム。ルーフガーデンにはアウトドアキッチンがあり、屋内の調理スペースとつながっている。今でも斬新なアイデアだ。
E1027という名前は、グレイとバドヴィッチの関係を示す暗号になっている。Eはアイリーン・グレイのイニシャルのE、10はジャン・バドヴィッチのJ(アルファベットの10番目)を意味し、同じように2はBを、7はGを表している。
グレイの評価を落とす原因になったもう1人の人物が、女癖の悪い恋人、ジャン・バドヴィッチだ。ルーマニア人のバドヴィッチは自身も建築家であり批評家で、グレイは彼のためにE1027を建てたのだった。だが、バドヴィッチもこの家の設計者についての世間の誤解を正すどころか、一部は自身の功績であるかのように吹聴していた。「言ってみれば、男たちの嫌がらせのせいで、彼女は輝かしい建築家にふさわしい評価を得られなかった、ということです」とマクガキアンは説明する。
マクガキアンによれば、グレイの名が歴史から消えかけたのは、何か決定的事件が1回だけあった、というわけではない。「周囲の人びとの小さな怠慢、敬意の欠如が徐々に積み重なって、彼女の評価に大きな打撃を与えたのです。」
E1027は周囲の環境との調和を考えて設計されており、どの部屋にも屋外と屋内をつなぐバルコニーがある。建物の中心には、オープンプラン(仕切りのないワンルーム)のリビングエリアと、キッチン、バスルーム、書斎つきのベッドルームがある。下のフロアにはゲストルーム、お手伝いさん用のスペース、バスルーム。ルーフガーデンにはアウトドアキッチンがあり、屋内の調理スペースとつながっている。今でも斬新なアイデアだ。
E1027という名前は、グレイとバドヴィッチの関係を示す暗号になっている。Eはアイリーン・グレイのイニシャルのE、10はジャン・バドヴィッチのJ(アルファベットの10番目)を意味し、同じように2はBを、7はGを表している。
モナコ湾を見下ろすE1027。地中海を見渡す美しい眺めに惹かれて、グレイはこの場所を選んだ。
あまりにも多くの紆余曲折に見舞われたこの家の歴史を手短にまとめるのは難しいが、あえて要約すれば、次のような経緯があった。マクガキアンの調査によると、グレイは女性で未婚者であり、アイルランド出身の外国人だったため、フランスでこの家を法的に所有することができなかった。そこでバドヴィッチの名で登記・管理していたようだ。二人はここで一緒に暮らすつもりだったが、やがて二人の関係が終わりを迎えたとき、所有権が大きな問題となった。
バドヴィッチは所有権を移す前に死去したため、存命だったただ一人の親類である、ルーマニアで修道女をしている女性が相続の対象者になった。だが、修道女は家を所有することができないため、ルーマニア政府が所有者となり、家をオークションに出す。海運王のアリストテレス・オナシスが落札しかけたとき、ル・コルビュジエが財力のある友人を説得して購入に踏み切らせた。だがこの友人は、自分の好みに合わないから、とグレイがデザインした家具の多くを窓から投げ捨ててしまったのだった。
そんな波乱の歴史の合間には、薬物がらみと思われる庭師の殺人事件も起きた。つい最近、1990年代には不法占拠された時期もあった。いろいろあったものの、比較的よい状態を維持していた家も、この時期に「相当破壊されてしまいました。本当に運に見放された家です」とマクガキアンは話す。
あまりにも多くの紆余曲折に見舞われたこの家の歴史を手短にまとめるのは難しいが、あえて要約すれば、次のような経緯があった。マクガキアンの調査によると、グレイは女性で未婚者であり、アイルランド出身の外国人だったため、フランスでこの家を法的に所有することができなかった。そこでバドヴィッチの名で登記・管理していたようだ。二人はここで一緒に暮らすつもりだったが、やがて二人の関係が終わりを迎えたとき、所有権が大きな問題となった。
バドヴィッチは所有権を移す前に死去したため、存命だったただ一人の親類である、ルーマニアで修道女をしている女性が相続の対象者になった。だが、修道女は家を所有することができないため、ルーマニア政府が所有者となり、家をオークションに出す。海運王のアリストテレス・オナシスが落札しかけたとき、ル・コルビュジエが財力のある友人を説得して購入に踏み切らせた。だがこの友人は、自分の好みに合わないから、とグレイがデザインした家具の多くを窓から投げ捨ててしまったのだった。
そんな波乱の歴史の合間には、薬物がらみと思われる庭師の殺人事件も起きた。つい最近、1990年代には不法占拠された時期もあった。いろいろあったものの、比較的よい状態を維持していた家も、この時期に「相当破壊されてしまいました。本当に運に見放された家です」とマクガキアンは話す。
だが今では、ようやくこの家も安寧の時期を迎えた。2000年代初めに、国が主任建築家兼歴史的建造物監察官としてピエール=アントワーヌ・ガティエを指名し、修復作業が始まったのだ。
マクガキアンと映画製作チームは、2014年にこの家で撮影を行う許可を得たが、その条件として修復プロジェクトにも関わることとなった。その際に、グレイが手がけた数々のデザインにふれ、そのディテールに圧倒されたと言う。「あらゆる細部に配慮の行き届いたデザインです。それも、すべてがバドヴィッチのために考えられたデザインです。バドヴィッチはよく仕事をし、スポーツも遊びも楽しんだ人。例えばスポーツ用具のための収納はたっぷりついています。寝転がって仕事をするのが好きだった彼のために作ったデイベッド(寝椅子)もあり、来客用のベッドにもしていました」とマクガキアンは説明する。デスクとダイニングテーブルは兼用とし、テーブルトップにはコルクをはっている。これなら、がさつなゲストが食器を乱暴に置いても音が立たない。
「当時としては大変モダンだったはずです。イケアや無印良品、ハビタなどには時代をこえたクラシックなデザインの家具がたくさんありますが、その起源をたどればアイリーン・グレイにたどりつくのではないでしょうか」とマクガキアンは話す。
「内装も外装もすべて建築の一部です。特定の人にあわせて住宅を設計することは、英語では『ドメスティック・アーキテクチャー』、つまり家庭のための建築と言いますが、でもこの家はそれ以上ですね。『親密な建築』とでもいいましょうか、とにかく施主であるパドヴィッチのニーズにすべて応えている家なのです」とマクガキアンはいう。
マクガキアンと映画製作チームは、2014年にこの家で撮影を行う許可を得たが、その条件として修復プロジェクトにも関わることとなった。その際に、グレイが手がけた数々のデザインにふれ、そのディテールに圧倒されたと言う。「あらゆる細部に配慮の行き届いたデザインです。それも、すべてがバドヴィッチのために考えられたデザインです。バドヴィッチはよく仕事をし、スポーツも遊びも楽しんだ人。例えばスポーツ用具のための収納はたっぷりついています。寝転がって仕事をするのが好きだった彼のために作ったデイベッド(寝椅子)もあり、来客用のベッドにもしていました」とマクガキアンは説明する。デスクとダイニングテーブルは兼用とし、テーブルトップにはコルクをはっている。これなら、がさつなゲストが食器を乱暴に置いても音が立たない。
「当時としては大変モダンだったはずです。イケアや無印良品、ハビタなどには時代をこえたクラシックなデザインの家具がたくさんありますが、その起源をたどればアイリーン・グレイにたどりつくのではないでしょうか」とマクガキアンは話す。
「内装も外装もすべて建築の一部です。特定の人にあわせて住宅を設計することは、英語では『ドメスティック・アーキテクチャー』、つまり家庭のための建築と言いますが、でもこの家はそれ以上ですね。『親密な建築』とでもいいましょうか、とにかく施主であるパドヴィッチのニーズにすべて応えている家なのです」とマクガキアンはいう。
グレイがデザインした調節式のサイドテーブルは今も製造されており、「フレキシブル」を追求するテーマは今も生きている。低くすればコーヒーテーブルに、高くすれば朝食用テーブルになる便利なテーブル。ベッドで朝食をとるのを好んだ姉のために作ったといわれている。
名作家具:アイリーン・グレイ サイドテーブル
名作家具:アイリーン・グレイ サイドテーブル
E1027にも置かれている、グレイが手がけた椅子《トランザット》。今も製造されていて、屋内でも屋外でも使える。
「住宅の建築そのもの以外にデザインされている部分が、全部で171点ありました。作り付けの家具もあれば、独立した家具、壁掛け、キッチン家具、布張りの家具やファブリック類、ドアに使ったダブルタイプの蝶番、帽子掛け、蓄音機のユニット、それに、まるで最近のデザインに見えるカプセル入りの電球まで、多岐にわたります。グレイのデザインは今も魅力的でありつづけています」とマクガキアンは話す。
映画『アイリーン・グレイ 孤高のデザイナー』が明かす「近代建築の母」の波乱万丈の人生
「住宅の建築そのもの以外にデザインされている部分が、全部で171点ありました。作り付けの家具もあれば、独立した家具、壁掛け、キッチン家具、布張りの家具やファブリック類、ドアに使ったダブルタイプの蝶番、帽子掛け、蓄音機のユニット、それに、まるで最近のデザインに見えるカプセル入りの電球まで、多岐にわたります。グレイのデザインは今も魅力的でありつづけています」とマクガキアンは話す。
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きっとル・コルビュジエの人生は愛された事の無い寂しい人生であったと私は確信しています。その裏返しが彼を建築界で異才を放つきっかけになったとも言える。
小生も同感です!