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2023年のトレンドカラーは深紅色!インテリアにどう取り入れる?
パントン社の2023年トレンド色は「Viva Magenta(ビバ・マゼンタ)」に決定。Houzzの専門家にインテリアに取り入れる方法を聞きました。

Miki Anzai
2022年12月14日
Editor |Houzz Japan
毎年12月になると、色見本帳で知られる米パントン社は、独自のトレンド分析をベースに、翌年の流行色となる「カラー・オブ・ザ・イヤー」を発表しています。同社が決定した色は、次の年のテーマカラーとして、インテリアをはじめとする多くの分野に影響を与えてきました。
今月1日に発表された、2023年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、躍動感のある深みを帯びた赤色の「Viva Magenta(ビバ・マゼンタ)」です。世界でもっとも明るい天然染料のひとつである「コチニール」に着想を得た鮮やかな色で、パントン社は、この色をインテリアに取り入れれば、空間に興奮とドラマを吹き込み、ダイナミックな活力を与えてくれるとしています。
今月1日に発表された、2023年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、躍動感のある深みを帯びた赤色の「Viva Magenta(ビバ・マゼンタ)」です。世界でもっとも明るい天然染料のひとつである「コチニール」に着想を得た鮮やかな色で、パントン社は、この色をインテリアに取り入れれば、空間に興奮とドラマを吹き込み、ダイナミックな活力を与えてくれるとしています。
新しい時代の幕開け!
ビバ・マゼンタの発表を受け、aube代表でインテリアデコレーターの越川洋平さんは、「行動制限などで閉塞感が漂っていた世の中から解放され、新しい時代が始まったのだ!ここから前向きに進んで行こう!という強いメッセージを感じた」と語ります。
また、昨年のトレンドカラーである薄紫色の「Very Peri(ベリー・ペリ)」との連続性も指摘。「変革期を思わせる『ベリー・ペリ』から、次のステージを彷彿させる、まさに幕開けの色『ビバ・マゼンタ』という繋がりにとても興味を覚えました」と話してくれました。
2022年のトレンドカラーの薄紫色をインテリアに取り入れるには?
ビバ・マゼンタの発表を受け、aube代表でインテリアデコレーターの越川洋平さんは、「行動制限などで閉塞感が漂っていた世の中から解放され、新しい時代が始まったのだ!ここから前向きに進んで行こう!という強いメッセージを感じた」と語ります。
また、昨年のトレンドカラーである薄紫色の「Very Peri(ベリー・ペリ)」との連続性も指摘。「変革期を思わせる『ベリー・ペリ』から、次のステージを彷彿させる、まさに幕開けの色『ビバ・マゼンタ』という繋がりにとても興味を覚えました」と話してくれました。
2022年のトレンドカラーの薄紫色をインテリアに取り入れるには?
ポイントは、天然素材由来
「ビバ」(万歳)「マゼンタ」(赤紫)ともにイタリア語ということもあり、このネーミングからも「楽観性」と「高揚感」を感じるという越川さん。
ただそれよりも、この色が天然染料に触発された点が、インテリアに取り入れる上で重要と言います。例えば、素材感では、ツルツルよりザラザラ、ケミカルよりナチュラル、布地ではコットンベルベットやシュニール、ツイードなどの柔らかい素材や、ザラっとした感触の生地に使うと、この色の持つ深みが引き出されるとアドバイスしてくれました。また、「大きな窓のカーテンなど広い面積で使うなら、輝度を抑えるように綿や麻などの自然素材を使うと良いでしょう」とも。
「ビバ」(万歳)「マゼンタ」(赤紫)ともにイタリア語ということもあり、このネーミングからも「楽観性」と「高揚感」を感じるという越川さん。
ただそれよりも、この色が天然染料に触発された点が、インテリアに取り入れる上で重要と言います。例えば、素材感では、ツルツルよりザラザラ、ケミカルよりナチュラル、布地ではコットンベルベットやシュニール、ツイードなどの柔らかい素材や、ザラっとした感触の生地に使うと、この色の持つ深みが引き出されるとアドバイスしてくれました。また、「大きな窓のカーテンなど広い面積で使うなら、輝度を抑えるように綿や麻などの自然素材を使うと良いでしょう」とも。
アンティーク家具と組み合わせて
さらにこの色は、「仕上げの荒い木、紙、ザラザラした石などで取り入れたり、アンティーク家具などの古い物と組み合わせても魅力的です」とも話してくれました。
さらにこの色は、「仕上げの荒い木、紙、ザラザラした石などで取り入れたり、アンティーク家具などの古い物と組み合わせても魅力的です」とも話してくれました。
アクセントとしてスローやクッションに
Color Design Firm代表でインテリアデザイナーの網村眞弓さんは、しっかりした主張のある色のビバ・マゼンタは、「大人の雰囲気を持つ濃い赤なので、インテリアでは落ちついた個性をもたらすアクセントになってくれる」と語ります。
「モノトーンやナチュラルな色との相性も良く、スローやクッションとして寝室に加えれば、たちまちモダンで活気ある印象になるでしょう。また、食器やテーブル用品、小物などで取り入れ、他の色との組合せで楽しむのも良いでしょう」(網村さん)。
Color Design Firm代表でインテリアデザイナーの網村眞弓さんは、しっかりした主張のある色のビバ・マゼンタは、「大人の雰囲気を持つ濃い赤なので、インテリアでは落ちついた個性をもたらすアクセントになってくれる」と語ります。
「モノトーンやナチュラルな色との相性も良く、スローやクッションとして寝室に加えれば、たちまちモダンで活気ある印象になるでしょう。また、食器やテーブル用品、小物などで取り入れ、他の色との組合せで楽しむのも良いでしょう」(網村さん)。
ブルーとの相性も抜群
2020年のカラー・オブ・ザ・イヤーの「クラッシック・ブルー」と組み合わせても、深く落ち着いたコーディネートが楽しめると、網村さんは語ります。また、昨年の「ベリー・ペリ」の紫とは色相が近く組み合わせやすい色でもあるので、一緒に使えば、印象的で洗練されたコーディネートが楽しめそうとも。
2020年のトレンド色「クラシック・ブルー」をインテリアに取り入れるなら?
2020年のカラー・オブ・ザ・イヤーの「クラッシック・ブルー」と組み合わせても、深く落ち着いたコーディネートが楽しめると、網村さんは語ります。また、昨年の「ベリー・ペリ」の紫とは色相が近く組み合わせやすい色でもあるので、一緒に使えば、印象的で洗練されたコーディネートが楽しめそうとも。
2020年のトレンド色「クラシック・ブルー」をインテリアに取り入れるなら?
アイボリーと合わせて
壁などの目につく、固定された面でこの色を取り入れるには、アイボリーやオフホワイトなどの明るい地色の線柄などと組み合わせると、この色の持つパワフルな印象を残しつつ、インパクトが過度にならないとも話してくれました。
壁などの目につく、固定された面でこの色を取り入れるには、アイボリーやオフホワイトなどの明るい地色の線柄などと組み合わせると、この色の持つパワフルな印象を残しつつ、インパクトが過度にならないとも話してくれました。
庭のアクセントにも
さらに、ビバ・マゼンタは、自然界にインスパイヤされた色ながら、バーチャルで光学的なメタバースを思わせる赤でもあるという網村さん。
例えば、庭のアクセントにこの色を取り入れれば、大胆で感情をゆさぶるこの色の奥深さを味わうことができるといいます。「庭に光で取り入れ、これまでにない新しく力強い躍動を楽しんでみてはいかがでしょう」(網村さん)
さらに、ビバ・マゼンタは、自然界にインスパイヤされた色ながら、バーチャルで光学的なメタバースを思わせる赤でもあるという網村さん。
例えば、庭のアクセントにこの色を取り入れれば、大胆で感情をゆさぶるこの色の奥深さを味わうことができるといいます。「庭に光で取り入れ、これまでにない新しく力強い躍動を楽しんでみてはいかがでしょう」(網村さん)
意外に他の色とも合わせやすい
インテリアデコレーターのヘザー・ブラッキンさんも、ビバ・マゼンタは自然界がルーツの色だけに、「どこか心に響くような優しさが感じられます」と語ります。
「一見、インテリアで使うには勇気がいりそうで、実は温かみもありながら、クールさもある絶妙なニュアンスなので、意外と他とも合わせやすい色です」とも。例えば、「グレーと合わせてみるとスタイリッシュな空間にまとめられるでしょう」(ヘザーさん)
インテリアデコレーターのヘザー・ブラッキンさんも、ビバ・マゼンタは自然界がルーツの色だけに、「どこか心に響くような優しさが感じられます」と語ります。
「一見、インテリアで使うには勇気がいりそうで、実は温かみもありながら、クールさもある絶妙なニュアンスなので、意外と他とも合わせやすい色です」とも。例えば、「グレーと合わせてみるとスタイリッシュな空間にまとめられるでしょう」(ヘザーさん)
その他の色の組み合わせで、ヘザーさんが提案してくれたのが、「反対色に近いカーキ色や、淡いベージュ、温かみのある白」。これらの色と組み合わせることで、ビバ・マゼンタの中に潜んでいる「クールさを引き出す」のも良いかもしれません。
さらには、アクセントウォールや、ソファのような大きめの家具でインパクトを出したり、力のある色なので小さな場所でも十分印象的とも話してくれました。
「素材一つで表情が大きく変わるので、キッチンではメタルや陶器、ガラスをミックスしたり、リビングや寝室では光沢のあるベルベットやマットなリネンなど、光の反射の違いを思いっきり楽しみたいような色です」(ヘザーさん)
「素材一つで表情が大きく変わるので、キッチンではメタルや陶器、ガラスをミックスしたり、リビングや寝室では光沢のあるベルベットやマットなリネンなど、光の反射の違いを思いっきり楽しみたいような色です」(ヘザーさん)
ところで、ヘザーさんはビバ・マゼンタを見た瞬間、「トイレの天井にこの色を塗ってみたい!」と思ったそうです。「型にはまらない色なので、逆に変わった使い方で、自分や人を驚かせたくなった」と話してくれました。
studio Ma(スタジオ・エムエー)代表でインテリアデザイナーの安藤眞代さんも、ビバ・マゼンタは「少量の使用でも、空間に華やかさを与えてくれる色」と言います。リビングルームのソファに置くいくつかのクッションの中の1ピースに取り入れるだけでも、グッと華やかさが増します」と話してくれました。
また、「エレガントな白い家具でコーディネイトされた子供部屋に取り入れても良いでしょうし、淡いローズ系のカーテン裾や、サイド部分、ランプシェードの裾などに差し色として少し足すと、淡い部屋全体が締まり、可愛さが強調されます」とアドバイスしてくれました。
また、「エレガントな白い家具でコーディネイトされた子供部屋に取り入れても良いでしょうし、淡いローズ系のカーテン裾や、サイド部分、ランプシェードの裾などに差し色として少し足すと、淡い部屋全体が締まり、可愛さが強調されます」とアドバイスしてくれました。
最後にご紹介するのは、越川さんのご自宅の階段ホールです。大胆にも壁面全体を、ビバ・マゼンタに似た色味の、アニマル柄の壁紙(デザイナーズギルド)でコーディネートされています。「真っ白と組み合わせると逆にケバケバしくなってしまう色だけに、狭い空間であれば、思い切って全面に使うと、かえって落ち着きが生まれます」という越川さん。
ビバ・マゼンタは、カジュアルな空間やポップな空間よりも、「ラグジュアリーなイメージで使うことで、魅力が引き出される色だと思います」と話してくれました。
新しい年に向けて、トレンドカラーを使った素敵なお部屋づくりや庭づくりをしてみてください。
インテリアの専門家を探す
ビバ・マゼンタは、カジュアルな空間やポップな空間よりも、「ラグジュアリーなイメージで使うことで、魅力が引き出される色だと思います」と話してくれました。
新しい年に向けて、トレンドカラーを使った素敵なお部屋づくりや庭づくりをしてみてください。
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