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住まいが最終的にどんな完成形になるかを想像しやすくする方法
家づくりにおいて、顧客が完成形をイメージしやすいように手助けする、簡単な方法をご紹介します。
Georgia Madden
2023年1月18日
顧客から家づくりやインテリアのデザインを依頼されて提案する際、完成形をうまく説明するのが難しく感じたり、時間がかかってしまったりすることはないですか?特に顧客が2次元から3次元を想像するのが得意でない場合はなおさらです。幸いなことに、最新の技術を用いることで、そうした苦労をせずとも説明することができるようになりました。
Houzzを利用している3人のデザイン専門家に、プロジェクトの最終形を顧客が想像しやすくするためにしていることを伺いました。最初からプロジェクトに関わる全員が、共通の理解を持つための秘訣をご紹介します。
Houzzを利用している3人のデザイン専門家に、プロジェクトの最終形を顧客が想像しやすくするためにしていることを伺いました。最初からプロジェクトに関わる全員が、共通の理解を持つための秘訣をご紹介します。
【Concepts Unlimited Design社のインテリアデザイナー Lisa Wilkinson(リサ・ウィルキンソン)さんからのアドバイス】
「一部の顧客、特にクリエイティブな仕事とは異なる分野に従事している方は、空間を3次元の形で視覚化することは難しいと思います」とウィルキンソンは話します。「自分が好きだと感じる空間の画像を集めてから私たちを訪ねてくる方が多いのですが、そうした理想の空間が自分の住宅ではどのように反映されるかがイメージできずに苦労されています」
「全ての素材が完成した時にどのようになるかをイメージしづらいという顧客もいらっしゃいます。ほとんどの方にとって、家を建てたり、リノベーションしたりするのは一生に1度であり、決定しなければならない多くの選択肢を目の当たりにして圧倒されてしまうことが多いようです」とウィルキンソンさんは言います。
「一部の顧客、特にクリエイティブな仕事とは異なる分野に従事している方は、空間を3次元の形で視覚化することは難しいと思います」とウィルキンソンは話します。「自分が好きだと感じる空間の画像を集めてから私たちを訪ねてくる方が多いのですが、そうした理想の空間が自分の住宅ではどのように反映されるかがイメージできずに苦労されています」
「全ての素材が完成した時にどのようになるかをイメージしづらいという顧客もいらっしゃいます。ほとんどの方にとって、家を建てたり、リノベーションしたりするのは一生に1度であり、決定しなければならない多くの選択肢を目の当たりにして圧倒されてしまうことが多いようです」とウィルキンソンさんは言います。
Houzz Proのツールがどのように役立つか
ウィルキンソンさんにとってのゲームチェンジャーはHouzz Proのムードボード。Houzz Proのダッシュボードを通じて製品情報やカラー、インスピレーションを得た写真をクライアントと簡単に共有することが可能です。
「Houzz Proのムードボードは、部屋ごとの素材や選択肢、そして全体のスキームがどのような結果にまとまるかをクライアントに目に見える形で提示してくれます。選択肢から承認をもらう際にはサンプルを実際に見てもらうことが重要であることに変わりはありませんが、Houzz Proのダッシュボード(ウィルキンソンさんはここでがムードボードをクライアントと共有している)は、この選択のプロセスを劇的にスピードアップしてくれます。また、価格や数量を迅速に更新することも可能です」
「このツールは、私たちがデザインスキームをクライアントに伝えるうえで必要不可欠な手段になっています。各アイテムに関して複数の選択肢を盛り込むことができますし、クライアントはこの選択肢から好みのアイテムを絞り込むことができます。商品リストの中に組み込まれているコメント機能を通じて、クライアントとやり取りすることも可能です」と彼女は言います。
ウィルキンソンさんにとってのゲームチェンジャーはHouzz Proのムードボード。Houzz Proのダッシュボードを通じて製品情報やカラー、インスピレーションを得た写真をクライアントと簡単に共有することが可能です。
「Houzz Proのムードボードは、部屋ごとの素材や選択肢、そして全体のスキームがどのような結果にまとまるかをクライアントに目に見える形で提示してくれます。選択肢から承認をもらう際にはサンプルを実際に見てもらうことが重要であることに変わりはありませんが、Houzz Proのダッシュボード(ウィルキンソンさんはここでがムードボードをクライアントと共有している)は、この選択のプロセスを劇的にスピードアップしてくれます。また、価格や数量を迅速に更新することも可能です」
「このツールは、私たちがデザインスキームをクライアントに伝えるうえで必要不可欠な手段になっています。各アイテムに関して複数の選択肢を盛り込むことができますし、クライアントはこの選択肢から好みのアイテムを絞り込むことができます。商品リストの中に組み込まれているコメント機能を通じて、クライアントとやり取りすることも可能です」と彼女は言います。
「Houzz Proのダッシュボードをクライアントと共有することは、プロジェクトを前進させる上で重要な瞬間です。またクライアントにとっても、ただプロジェクトの推移を見守るのではなく、そのプロセスに自分たちが参加しているとより強く感じられるようになります」とウィルキンソンさんは話します。
ウィルキンソンさんが頼りにしているもう1つの機能が、Houzz Proの商品クリッパーです。「商品を自分たちのライブラリに保存して、プロジェクトのムードボードに素早く盛り込んでいくことを可能にする素晴らしいツールです」と彼女は言います。
ウィルキンソンさんが頼りにしているもう1つの機能が、Houzz Proの商品クリッパーです。「商品を自分たちのライブラリに保存して、プロジェクトのムードボードに素早く盛り込んでいくことを可能にする素晴らしいツールです」と彼女は言います。
【Jane Thomson Interior Design社のプリンシパル・デザイナー、Jane Thomson(ジェーン・トンプソン)さんからのアドバイス】
「提案された新しい空間がどのように見えるかを、ビジュアル的なサポートなしに視覚化することが難しいというクライアントが多いようです」というトンプソンさん。
「ムードボードやレンダリング、平面図といった資料は、デザインプロセスの間だけでなく、施工の開始時にもクライアントに安心感を与えてくれます。彼らが感じるストレスを軽減し、私たちが一対一の優れたサービスを提供することを可能にしてくれるのです」
「提案された新しい空間がどのように見えるかを、ビジュアル的なサポートなしに視覚化することが難しいというクライアントが多いようです」というトンプソンさん。
「ムードボードやレンダリング、平面図といった資料は、デザインプロセスの間だけでなく、施工の開始時にもクライアントに安心感を与えてくれます。彼らが感じるストレスを軽減し、私たちが一対一の優れたサービスを提供することを可能にしてくれるのです」
ビジュアル資料とウォークスルー「ご夫婦の内のどちらかが、最終的にデザインがどのような形になるのかを理解するのに苦労しているというケースがよくあります。このような場合に、ビジュアル資料や空間のウォークスルー、レンダリングやデジタルムードボードを説明するための打合せが、クライアントに空間の完成形を視覚化してもらうのに役立ちます」
「布地や仕上げのサンプルも、極めて重要です」とトンプソンさんは言います。
「布地や仕上げのサンプルも、極めて重要です」とトンプソンさんは言います。
デジタルムードボード
「デジタルムードボードおよび/もしくはレンダリングは、最終形を理解するのに苦労しているクライアントに対しては欠かせないものです。私は通常、デジタルムードボードを提供するのに加えて、平面図と立面図を提供しています」と彼女は言います。
「デジタルムードボードおよび/もしくはレンダリングは、最終形を理解するのに苦労しているクライアントに対しては欠かせないものです。私は通常、デジタルムードボードを提供するのに加えて、平面図と立面図を提供しています」と彼女は言います。
平面図と包括的な仕上・機器表
トンプソンさんは顧客に対して、図面記号の加えられた平面図とともに、記号が画像とともにまとめられた仕上・機器表を提供し、プロジェクトの最終形の全貌を顧客が把握できるようにしています。
トンプソンさんは顧客に対して、図面記号の加えられた平面図とともに、記号が画像とともにまとめられた仕上・機器表を提供し、プロジェクトの最終形の全貌を顧客が把握できるようにしています。
「クライアントとって、リノベーションは理解することが多くて大変です。平面図と製品仕様リストに記号を付けることで、クライアントがその一覧表にある全ての項目を特定しやすくなります」というトンプソンさん。
フラットレイ画像
「私たちは、デジタルムードボードおよび/もしくはレンダリング、平面図、仕上・機器表とともに、(仕上げや色、製品などを)フラットレイ(俯瞰撮影)した画像を添えています」とトンプソンさんは言います。
「フラットレイ画像があることで、クライアントは平面図や一覧表、ムードボードに表示されている素材を物理的に把握し、体験することができます。」
「ビジュアル資料と物理的なサンプルの組み合わせによって、全体が俯瞰できるような、プロらしいまとまりのあるプロジェクトをクライアントに提供できます」と彼女は言います。
「ただし、規模の大きなプロジェクトの場合、私はこの部分のコストをデザインの文書作成に含めて費用を提案しまる」とイェーツはさん言います。
参照としてのビジュアル資料
「私は印刷した平面図と3Dレンダリングのセット一式をクライアントに渡しています。そうすれば彼らは時間をかけてデザインの意図を読み取り、完成した空間を“見る”ことができるからです」とイェーツさんは言います。
「私たちは、デジタルムードボードおよび/もしくはレンダリング、平面図、仕上・機器表とともに、(仕上げや色、製品などを)フラットレイ(俯瞰撮影)した画像を添えています」とトンプソンさんは言います。
「フラットレイ画像があることで、クライアントは平面図や一覧表、ムードボードに表示されている素材を物理的に把握し、体験することができます。」
「ビジュアル資料と物理的なサンプルの組み合わせによって、全体が俯瞰できるような、プロらしいまとまりのあるプロジェクトをクライアントに提供できます」と彼女は言います。
「ただし、規模の大きなプロジェクトの場合、私はこの部分のコストをデザインの文書作成に含めて費用を提案しまる」とイェーツはさん言います。
参照としてのビジュアル資料
「私は印刷した平面図と3Dレンダリングのセット一式をクライアントに渡しています。そうすれば彼らは時間をかけてデザインの意図を読み取り、完成した空間を“見る”ことができるからです」とイェーツさんは言います。
【Three Little Pigs Colour & Design社のインテリアデザイナーであるRussell Henderson(ラッセル・ヘンダーソン)さんからのアドバイス】
ヘンダーソンさんにとって、包括的なビジュアル資料の一式を顧客に提供することは必要不可欠だと言います。「建築の契約を締結することになるクライアントは、プロセスを完全に見通した上で結果を想定する必要があります。建築は大きな投資なので、その結果をクライアントが確実に喜んでくれるようにしたいのです」
「クライアントが違えば、視覚的な判断能力も異なります。平面図を読み取り理解できるクライアントもいますが、完全に理解するためには立面図またはパースが必要なクライアントもいます」とのこと。
ヘンダーソンさんにとって、包括的なビジュアル資料の一式を顧客に提供することは必要不可欠だと言います。「建築の契約を締結することになるクライアントは、プロセスを完全に見通した上で結果を想定する必要があります。建築は大きな投資なので、その結果をクライアントが確実に喜んでくれるようにしたいのです」
「クライアントが違えば、視覚的な判断能力も異なります。平面図を読み取り理解できるクライアントもいますが、完全に理解するためには立面図またはパースが必要なクライアントもいます」とのこと。
ビジュアル資料一式
「クライアントに空間のレイアウトを理解してもらう時、特にリノベーションにおいて各種の要素を部屋の中で移動させることになる場合に、平面図、立面図、および3Dパースは非常に役立ちます」とヘンダーソンさんは話します。
「写真のようなレンダリングイメージは、より“現実的な”部屋の見た目を表現し、カラースキームが実際にどう見えるか、またどこに特定の仕上げが現れてくるのかをクライアントが把握するのに役立ちます」
「バーチャルまたはARによる空間のウォークスルーは、視覚化をさらに一歩、次のレベルへと引き上げるもので、クライアントが実際にその部屋にいるかのように感じることができる技術です。ただし浴室のような小さな部屋には適切でない場合もあります」
「クライアントに空間のレイアウトを理解してもらう時、特にリノベーションにおいて各種の要素を部屋の中で移動させることになる場合に、平面図、立面図、および3Dパースは非常に役立ちます」とヘンダーソンさんは話します。
「写真のようなレンダリングイメージは、より“現実的な”部屋の見た目を表現し、カラースキームが実際にどう見えるか、またどこに特定の仕上げが現れてくるのかをクライアントが把握するのに役立ちます」
「バーチャルまたはARによる空間のウォークスルーは、視覚化をさらに一歩、次のレベルへと引き上げるもので、クライアントが実際にその部屋にいるかのように感じることができる技術です。ただし浴室のような小さな部屋には適切でない場合もあります」
リノベーション前後の平面図と立面図
「ある部屋の配置を再構成する場合、変更前と後の平面図が必要不可欠です。キッチンキャビネットを設置する壁などに提示しておくべき多くのディテールが存在する場合、主要な展開図も作成しておくと便利でしょう」
3Dパースは、クライアントが部屋の空間をより良く視覚化する上で役立ちます。現在提供されているほとんどの作図ソフトは、部屋をさまざまな視点から見るためにイメージを回転させたり、操作させたりすることができるようになっています」とヘンダーソンさんは言います。
「ある部屋の配置を再構成する場合、変更前と後の平面図が必要不可欠です。キッチンキャビネットを設置する壁などに提示しておくべき多くのディテールが存在する場合、主要な展開図も作成しておくと便利でしょう」
3Dパースは、クライアントが部屋の空間をより良く視覚化する上で役立ちます。現在提供されているほとんどの作図ソフトは、部屋をさまざまな視点から見るためにイメージを回転させたり、操作させたりすることができるようになっています」とヘンダーソンさんは言います。
さまざまなパース
「3Dパースによる写真のようなレンダリングは、仕上げや色合いといったテーマをクライアントが理解する手助けとなります。ただ、こうしたイメージを正確に作成するには時間がかかりますし、テクスチャーや木目の姿を最大限引き出せるとは限りません。うまく作成できた場合、こうした写真のようなイメージは完成したプロジェクトを理解する上で本当に役立ちますが、場合によってはこうしたイメージが現実の姿を上塗りしてしまい、不動産開発のパンフレットにあるような現実の最高形といった様相を呈してしまいます」とのこと。
「3Dパースによる写真のようなレンダリングは、仕上げや色合いといったテーマをクライアントが理解する手助けとなります。ただ、こうしたイメージを正確に作成するには時間がかかりますし、テクスチャーや木目の姿を最大限引き出せるとは限りません。うまく作成できた場合、こうした写真のようなイメージは完成したプロジェクトを理解する上で本当に役立ちますが、場合によってはこうしたイメージが現実の姿を上塗りしてしまい、不動産開発のパンフレットにあるような現実の最高形といった様相を呈してしまいます」とのこと。
クライアントが手で触れ、直に感じる機会
「テクスチャーや色、模様、木目は主観的な要素であり、レンダリングがどんなに優れたものであっても物理的なサンプルを代替できるものではありません」とヘンダーセンさんは言います。
「素材や仕上げのサンプルを実際に見たり、触れたりすることは非常に重要です。仕上げや色合い、各種のアイテムに関するムードボードを整理してまとめることは、リノベーションにおける触覚的な要素をクライアントが正しく理解できるようにする最適な方法だと私は考えています」
Houzz Proソフトウェアのさまざまな機能についての記事をもっと読む
「テクスチャーや色、模様、木目は主観的な要素であり、レンダリングがどんなに優れたものであっても物理的なサンプルを代替できるものではありません」とヘンダーセンさんは言います。
「素材や仕上げのサンプルを実際に見たり、触れたりすることは非常に重要です。仕上げや色合い、各種のアイテムに関するムードボードを整理してまとめることは、リノベーションにおける触覚的な要素をクライアントが正しく理解できるようにする最適な方法だと私は考えています」
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