自分にぴったりな建築家を探すには?
理想の家づくりは、理想の建築家探しから。どのように自分にぴったりな建築家を見つければ良いのでしょうか?

杉田真理子
2023年2月15日
家づくりをすることになったけれど、理想の建築家を見つける方法やコンタクトの取り方など「初めてのことだらけで、どうしたら良いか分からない」という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。大切な住まいづくりだからこそ、慎重かつ的確に、自分にぴったりな専門家選びをしたいものです。この記事では、Houzzの建築家たちインタビューし、理想の建築家に出会うためのヒントを聞きました。
そもそも建築家に依頼するメリットは?
そもそも、ハウスメーカーではなく建築家に依頼をするメリットは何なのでしょうか。リツデザイン一級建築士事務所の建築家・吉田立さんは、建築家に依頼する最大のメリットは、専門家を1人、味方につけることだと説明します。
「工務店やハウスメーカーは、設計と施工が一体となった取引であるため、金額の正当性や施工の適切さに関し、施主自身で判断を下す必要があります」と吉田さん。建築のプロである建築家を味方につけた家づくりでは、施工会社との金額交渉や現場チェックはもちろん、施主の希望を叶える自由な設計が可能となります。
「建築家と土地探しからスタートできれば、ご要望が叶うように土地・建物・設計費・諸経費のバランスをとった資金計画が可能となります」
デザイン力はもちろんのこと、あなたの悩みやこだわりに耳を傾け、自分だけでは思いつかないような、自由な発想で提案してくれるのが建築家です。
そもそも、ハウスメーカーではなく建築家に依頼をするメリットは何なのでしょうか。リツデザイン一級建築士事務所の建築家・吉田立さんは、建築家に依頼する最大のメリットは、専門家を1人、味方につけることだと説明します。
「工務店やハウスメーカーは、設計と施工が一体となった取引であるため、金額の正当性や施工の適切さに関し、施主自身で判断を下す必要があります」と吉田さん。建築のプロである建築家を味方につけた家づくりでは、施工会社との金額交渉や現場チェックはもちろん、施主の希望を叶える自由な設計が可能となります。
「建築家と土地探しからスタートできれば、ご要望が叶うように土地・建物・設計費・諸経費のバランスをとった資金計画が可能となります」
デザイン力はもちろんのこと、あなたの悩みやこだわりに耳を傾け、自分だけでは思いつかないような、自由な発想で提案してくれるのが建築家です。
まずはファーストコンタクト。どこから始めれば良いの?
インターネットの普及により、誰でもより多くの建築情報にアクセスできる時代となりました。オンラインで事例を参照するほか、現場見学会や完成見学会、相談会などで、直接建築家に話を聞いたり、作品を体験する機会もたくさんあります。
一方で、まだ具体的に決まっていない段階で建築家に声をかけるのは、少し敷居の高いもの。「メールでも、一声掛けるのに戸惑ってしまう事もあるかと思います。また、何人もの建築家と面談するのも、時間と労力がかかりますよね。建築家が集まって展示会や相談会をしている場合があるので、気軽に覗いてみて、雑談レベルでお話することも可能です」と話すのは、株式会社seki.designの建築家・石憲明さんです。
石さんは、「建築家さがしの杜」という建築家が自主運営するグループにも所属しており、気軽に建築家と交流できるイベントシリーズ「すまいのさがしもの」や「建築家の頭の断面展」の企画なども行なっています。このようなイベントに足を運んでみることで、話のあう建築家に出会えるかもしれません。
多くの専門家が集まっているHouzzを活用するのもひとつの手段です。気に入った写真を保存し、その事例から建築家の名前を調べることができます。
好きな写真から住まいづくりを依頼する専門家を見つける方法
インターネットの普及により、誰でもより多くの建築情報にアクセスできる時代となりました。オンラインで事例を参照するほか、現場見学会や完成見学会、相談会などで、直接建築家に話を聞いたり、作品を体験する機会もたくさんあります。
一方で、まだ具体的に決まっていない段階で建築家に声をかけるのは、少し敷居の高いもの。「メールでも、一声掛けるのに戸惑ってしまう事もあるかと思います。また、何人もの建築家と面談するのも、時間と労力がかかりますよね。建築家が集まって展示会や相談会をしている場合があるので、気軽に覗いてみて、雑談レベルでお話することも可能です」と話すのは、株式会社seki.designの建築家・石憲明さんです。
石さんは、「建築家さがしの杜」という建築家が自主運営するグループにも所属しており、気軽に建築家と交流できるイベントシリーズ「すまいのさがしもの」や「建築家の頭の断面展」の企画なども行なっています。このようなイベントに足を運んでみることで、話のあう建築家に出会えるかもしれません。
多くの専門家が集まっているHouzzを活用するのもひとつの手段です。気に入った写真を保存し、その事例から建築家の名前を調べることができます。
好きな写真から住まいづくりを依頼する専門家を見つける方法
建築家への相談の仕方
「いいな」と思った事例を手がけている建築家と自分の感覚が合いそうだとおもったら、一度会ってみましょう。「相談=依頼ではないので、怖がらなくても大丈夫です」と話すのは、志田茂建築設計事務所の建築家・志田茂さんです。「どのくらいの工事単価なのか、設計料はどれくらいか、掛るお金についても早めに確認する事をすすめます」
建築家を探す
「いいな」と思った事例を手がけている建築家と自分の感覚が合いそうだとおもったら、一度会ってみましょう。「相談=依頼ではないので、怖がらなくても大丈夫です」と話すのは、志田茂建築設計事務所の建築家・志田茂さんです。「どのくらいの工事単価なのか、設計料はどれくらいか、掛るお金についても早めに確認する事をすすめます」
建築家を探す
自分自身の価値観や好みを把握しておく
また志田さんは、大前提として、自分自身の価値観を自身で理解しておくことの重要性を語ります。
「なぜそれが好きなのか、理由を言えること、迷いなく"これがいい"と言えることは、理想の家づくりをするうえで大切です」と志田さん。自分自身の好みや価値観を把握し、きちんと言語化・視覚化することで、建築家にもはっきりと自分の意思を伝えられます。
好きなデザインを専門家にしっかり伝えるには?
また志田さんは、大前提として、自分自身の価値観を自身で理解しておくことの重要性を語ります。
「なぜそれが好きなのか、理由を言えること、迷いなく"これがいい"と言えることは、理想の家づくりをするうえで大切です」と志田さん。自分自身の好みや価値観を把握し、きちんと言語化・視覚化することで、建築家にもはっきりと自分の意思を伝えられます。
好きなデザインを専門家にしっかり伝えるには?
建築家との相性
気になる建築家候補が何人か見つかったとしましょう。デザインももちろん大切ですが、人としての相性も、最終判断をくだす上での参考になります。
えぬぷらす一級建築士事務所の村上千賀子さんは、まずはその建築家の建てた家を見せてもらい、どういう経緯で形にしていったのか、説明を聞くことが一番、と説明します。「何度もコミュニケーションンを重ねることで、自ずと相性がわかってきます」と村上さん。
吉田さんは、遠慮せず、お互いにストレートな意見交換ができると思った人を選ぶ重要性を語ります。「この人なら何でも話せそうかどうか、で決めてください。設計が始まればかなりプライベートな本音の要望を話すことになりますし、建築家に遠慮するような関係では、あなたの思い通りの暮らしを実現出来ません」
気になる建築家候補が何人か見つかったとしましょう。デザインももちろん大切ですが、人としての相性も、最終判断をくだす上での参考になります。
えぬぷらす一級建築士事務所の村上千賀子さんは、まずはその建築家の建てた家を見せてもらい、どういう経緯で形にしていったのか、説明を聞くことが一番、と説明します。「何度もコミュニケーションンを重ねることで、自ずと相性がわかってきます」と村上さん。
吉田さんは、遠慮せず、お互いにストレートな意見交換ができると思った人を選ぶ重要性を語ります。「この人なら何でも話せそうかどうか、で決めてください。設計が始まればかなりプライベートな本音の要望を話すことになりますし、建築家に遠慮するような関係では、あなたの思い通りの暮らしを実現出来ません」
建築家に依頼をするうえで知っておきたい、予算の考え方
建築家に依頼する場合、予算に関しては、どのような相談をすれば良いのでしょうか。志田さんは、最初からきちんと予算を建築家に伝えておくことが大切、と説明します。「その人の設計する家の工事単価はどれくらいなのか?設計料は?いつ、幾ら支払いが発生するのか?事前にわかっているほうがお互いに気持ちよく話しをしていけるはずです」
工務店やハウスメーカーに比べ、「建築家への依頼は高い」と思っている人も多いのではないでしょうか。吉田さんは、「住宅メーカーで建てるご予算があれば、間違いなく建築家住宅は実現可能です」と語ります。「建築家住宅はフルオーダーです。このオーダーというのは間取りや性能だけでなく、コストもオーダーできるということです」
「建築家は、さまざまな建材の提案ができ、予算内でメリハリのあるデザインを実現できます」と説明するのは、アプリコット建築研究所の田代ゆかりさん。予算オーバーの時は、特に譲れないポイントに絞って建築家に相談することをお勧めします。予算内で実現したいデザインを実現するのも、建築家の腕の見せ所です。
建築家に依頼する場合、予算に関しては、どのような相談をすれば良いのでしょうか。志田さんは、最初からきちんと予算を建築家に伝えておくことが大切、と説明します。「その人の設計する家の工事単価はどれくらいなのか?設計料は?いつ、幾ら支払いが発生するのか?事前にわかっているほうがお互いに気持ちよく話しをしていけるはずです」
工務店やハウスメーカーに比べ、「建築家への依頼は高い」と思っている人も多いのではないでしょうか。吉田さんは、「住宅メーカーで建てるご予算があれば、間違いなく建築家住宅は実現可能です」と語ります。「建築家住宅はフルオーダーです。このオーダーというのは間取りや性能だけでなく、コストもオーダーできるということです」
「建築家は、さまざまな建材の提案ができ、予算内でメリハリのあるデザインを実現できます」と説明するのは、アプリコット建築研究所の田代ゆかりさん。予算オーバーの時は、特に譲れないポイントに絞って建築家に相談することをお勧めします。予算内で実現したいデザインを実現するのも、建築家の腕の見せ所です。
新しい住まいづくりの始まりは、設計図でも工事でもありません。まずは専門家を探すことから始める必要があります。大切な住まいだからこそ妥協せず、この人に絶対にお任せしたい、と思える建築家を探しましょう。建築家は、施主側の味方となる専門家。家づくりの最初から最後まで、伴走してくれるはずです。
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その通りだと思います。未だネットなどない時代の80年代には住宅展示場と建築専門誌が唯一の情報源でした。でも、大手メーカーの家は無個性だし、地方都市の住人なのに雑誌の事例は大都市ばかり、設計事務所も東京中心です。そこで、夫婦で毎週末に地元で家探しツアーを行いました。マイカーで住宅地を巡り「いいな!」と思う家があると「ピンポーン」とチャイムを鳴らして「素敵なお宅ですね、どちらに依頼されたのですか?」と聞くのです。ちょっと勇気が必要ですが、「実は主人が建築設計をしておりまして」というお家に辿りついたと言う訳です( ´艸`)
建築資金に余裕があって「単価の高い家」を建てる方は別ですが、限りある予算の範囲内ギリギリで建物を考えている方は「予算の組立がスムーズに行える建築家」を選ばないと後々にトラブルに発展する可能性が多いと思います。しかし上記のような「建築家」を見つけるのも大変ですので、下記のような事に意識を向ける必要があると思います。
せっかくの新築ですので夢が膨らむのは当たり前ですが、イメージ創りをするときに「身の丈に合ったイメージ創り」を考える事が重要だと思います。