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専門家が教える、お客様の素材選びをお手伝いする方法
デザイナーや工務店はどうやって、住まい手がいろいろな製品の選択肢から選ぶ手助けをしているのでしょうか。

Kyle Troutman
2023年2月27日
住まい手が選ぶことのできる装飾や素材の選択肢は実に多岐にわたります。しかし、クライアントにとっては、あまりに選択肢が多いと、住まいのリノベーションに最適な製品を選択しづらいこともあります。
この記事では、住まい手の製品・素材選びのお手伝いや、確信をもって決断していただくためにどんな力添えができるのか、Houzzに登録する4人の専門家が最高のヒントをシェアします。彼らのアドバイスを読んだ後は、皆さん自身がどうやってクライアントの選択をお手伝いしているのか、是非コメントで教えてください。
この記事では、住まい手の製品・素材選びのお手伝いや、確信をもって決断していただくためにどんな力添えができるのか、Houzzに登録する4人の専門家が最高のヒントをシェアします。彼らのアドバイスを読んだ後は、皆さん自身がどうやってクライアントの選択をお手伝いしているのか、是非コメントで教えてください。
共通認識を持つ
自分たち専門家がプロジェクト内でどんな役割を果たすかを明確に理解してもらうことで、住まい手は専門家の判断を安心して信じられるようになります。特に製品や素材の選択肢の多さに頭を抱えている場合はなおさらです。最初にクライアントと会うときに、これから始まるリノベーションについて、どうやって正しい判断の手助けをしていくのか、ざっと案内するといいでしょう。
インテリアデザイナーのTamara Marie(タマラ・マリー)さんは、最初のデザイナー探しの段階で、潜在顧客に自分のデザインプロセスをざっと説明します。そうすることで全員が共通認識を持てるからです。「デザイナーとしての価値観と、私がお客様に何を提供できるかを説明するのです」と彼女は言います。「例えば、途中でお客様に追加コストを要させたり、落胆させたりしないよう、良い判断ができるように導くこともそのひとつです」
自分たち専門家がプロジェクト内でどんな役割を果たすかを明確に理解してもらうことで、住まい手は専門家の判断を安心して信じられるようになります。特に製品や素材の選択肢の多さに頭を抱えている場合はなおさらです。最初にクライアントと会うときに、これから始まるリノベーションについて、どうやって正しい判断の手助けをしていくのか、ざっと案内するといいでしょう。
インテリアデザイナーのTamara Marie(タマラ・マリー)さんは、最初のデザイナー探しの段階で、潜在顧客に自分のデザインプロセスをざっと説明します。そうすることで全員が共通認識を持てるからです。「デザイナーとしての価値観と、私がお客様に何を提供できるかを説明するのです」と彼女は言います。「例えば、途中でお客様に追加コストを要させたり、落胆させたりしないよう、良い判断ができるように導くこともそのひとつです」
クライアントのニーズに合わせて選択肢を厳選する
選択の幅が広すぎると、お客様は確信をもって決断しにくくなることがあるので、あまり多くの選択肢を提示することは最善のアプローチではないかもしれません。そのかわり、住まい手の好みに合いそうな2、3個の選択肢だけを提示するのがいいでしょう。
「私たちがお客様に様々な選択肢を提示するときには、まずプロジェクトの当初の目的を思い出してもらい、そのためには別の選択肢のほうが適しているかもしれない、と説明します」と話すのはStrong Tower Renovationsの共同オーナーであるFrancisco José(フランシスコ・ホセ)さんです。「私たちはお客様に、目標に即した選択肢を提示し、それが彼らのニーズや好みに最適だということをじっくり理解してもらうのです」
How to Say No to a Client’s Request
選択の幅が広すぎると、お客様は確信をもって決断しにくくなることがあるので、あまり多くの選択肢を提示することは最善のアプローチではないかもしれません。そのかわり、住まい手の好みに合いそうな2、3個の選択肢だけを提示するのがいいでしょう。
「私たちがお客様に様々な選択肢を提示するときには、まずプロジェクトの当初の目的を思い出してもらい、そのためには別の選択肢のほうが適しているかもしれない、と説明します」と話すのはStrong Tower Renovationsの共同オーナーであるFrancisco José(フランシスコ・ホセ)さんです。「私たちはお客様に、目標に即した選択肢を提示し、それが彼らのニーズや好みに最適だということをじっくり理解してもらうのです」
How to Say No to a Client’s Request
ビジュアルツールや最新技術を使う
それでも、住まい手は自分のニーズや要望を伝えるのに苦労することがあります。また逆に、デザイナーが描くプロジェクトの展望を理解しにくいこともあります。
動画や模型、AR(拡張現実)といったビジュアルツールを使えば、リノベーションの完成後に住まいがどんなふうに見えるか、お客様が理解しやすくなるでしょう。
Bespoke Decorのインテリアデザイナー、Melissa Pollack(メリッサ・ポラック)さんは、デザイナーである彼女の目を通して住まい手がデザイン案を見ることができるように、3Dレンダリングを使用しています。「こうすることで、お客様が選択肢を比較するにあたってスケール感や動線をかなり理解しやすくなります」と彼女は言います。「お客様がプロを雇うのは、自分たちでは最終形を視覚化することができないからです。ですから私はお客様のために、できるかぎり最終形が目に見えるようにするのです」
それでも、住まい手は自分のニーズや要望を伝えるのに苦労することがあります。また逆に、デザイナーが描くプロジェクトの展望を理解しにくいこともあります。
動画や模型、AR(拡張現実)といったビジュアルツールを使えば、リノベーションの完成後に住まいがどんなふうに見えるか、お客様が理解しやすくなるでしょう。
Bespoke Decorのインテリアデザイナー、Melissa Pollack(メリッサ・ポラック)さんは、デザイナーである彼女の目を通して住まい手がデザイン案を見ることができるように、3Dレンダリングを使用しています。「こうすることで、お客様が選択肢を比較するにあたってスケール感や動線をかなり理解しやすくなります」と彼女は言います。「お客様がプロを雇うのは、自分たちでは最終形を視覚化することができないからです。ですから私はお客様のために、できるかぎり最終形が目に見えるようにするのです」
Strong Tower Renovationsは、何が可能で何が不可能かをクライアントが見る手助けとしてビジュアルツールを使用しています。「お客様には、どの選択肢についてもよく知っておいてもらいたいのです」とホセさんは語ります。「お客様には、リノベーションの最後になってほかの方向性もあったのでは?と思ってほしくないのです。だから前もってすべての選択肢を提示することが重要です」
Houzz Proの実物大ウォークスルー機能を使えば、住まい手があなたのデザインを視覚的に捉えやすくなるでしょう。このツールはARを使って自分のプランをクライアントに伝え、スピーディーに承認を得る手助けをしてくれます。
Houzz Proの実物大ウォークスルー機能を使えば、住まい手があなたのデザインを視覚的に捉えやすくなるでしょう。このツールはARを使って自分のプランをクライアントに伝え、スピーディーに承認を得る手助けをしてくれます。
サンプルレビューはクライアントの自宅で
フローリングや仕上げ、壁紙、塗装色などは、クライアントが最終決定を下す前に見本やサンプルでお見せするのがよいでしょう。候補となるアイテムをクライアントの自宅で見ていただくことが、決断を早く、また自信をもって選択していただく一助となります。
「お客様は意識しませんが、オンラインやショールームで見るのと自宅で見るのでは違って見えます」とポラックさんは言います。「家で見ていただくことで、私が見ているのと同じように見ていただけるということがよくあります」
フローリングや仕上げ、壁紙、塗装色などは、クライアントが最終決定を下す前に見本やサンプルでお見せするのがよいでしょう。候補となるアイテムをクライアントの自宅で見ていただくことが、決断を早く、また自信をもって選択していただく一助となります。
「お客様は意識しませんが、オンラインやショールームで見るのと自宅で見るのでは違って見えます」とポラックさんは言います。「家で見ていただくことで、私が見ているのと同じように見ていただけるということがよくあります」
長所も短所も説明する
提案された選択肢やデザイン要素の長所と短所の両方を知ることで、住まい手は自分の家にとってそれが最適かどうか判断できます。
「私たちは、(お客様の)屋外空間に様々なレイアウトを提案するにあたって、良い点と欠点の両方を説明します」と話すのは、Seoane Landscape Designのランドスケープデザイナー兼プロジェクトマネージャーであるBryce White(ブライス・ホワイト)さんです。もしそれで、どの案も受け入れられなければ、製図台に戻ってやり直すのがいいでしょう。
「お客様が代替案を探している場合、私たちはよくスケッチをしてみたり、屋外空間にものを置いてみたりして、何がうまくいきそうか、あるいは元の案ほどうまくいかなそうかを見てもらいます」とホワイトさんは言います。
提案された選択肢やデザイン要素の長所と短所の両方を知ることで、住まい手は自分の家にとってそれが最適かどうか判断できます。
「私たちは、(お客様の)屋外空間に様々なレイアウトを提案するにあたって、良い点と欠点の両方を説明します」と話すのは、Seoane Landscape Designのランドスケープデザイナー兼プロジェクトマネージャーであるBryce White(ブライス・ホワイト)さんです。もしそれで、どの案も受け入れられなければ、製図台に戻ってやり直すのがいいでしょう。
「お客様が代替案を探している場合、私たちはよくスケッチをしてみたり、屋外空間にものを置いてみたりして、何がうまくいきそうか、あるいは元の案ほどうまくいかなそうかを見てもらいます」とホワイトさんは言います。
住まい手が要点に集中できるように
あまりに多くの選択肢があることは、クライアントにとって時にはストレスや不安の種となります。これが決断疲れにつながり、その後の決断力を妨げることにもなりかねません。
Strong Tower Renovationsの専門家たちはいつも、お客様がプロジェクトに最も望むことはなにかを訊くようにしています。少しでも面積を増やすことであれ、機能性を改善することであれ、その場所でよりよく年を取る方法を見つけることであれ、お客様に主たる目的に集中してもらうことが、決断が必要なときにうまく対処してもらいやすくするコツかもしれません。
あまりに多くの選択肢があることは、クライアントにとって時にはストレスや不安の種となります。これが決断疲れにつながり、その後の決断力を妨げることにもなりかねません。
Strong Tower Renovationsの専門家たちはいつも、お客様がプロジェクトに最も望むことはなにかを訊くようにしています。少しでも面積を増やすことであれ、機能性を改善することであれ、その場所でよりよく年を取る方法を見つけることであれ、お客様に主たる目的に集中してもらうことが、決断が必要なときにうまく対処してもらいやすくするコツかもしれません。
「リノベーションはダイナミックなもので、状況は常に変化します。そのため、ガイドとなる指針を確立し、できるだけそこから離れないことが大切なのです」とホセさんは語ります。「プロジェクトの最後になって、出てきた結果が好みと合わないことほど、お客様にとって最悪なことはありません」
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