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海外から学ぶ、裏庭などの屋外空間リノベーション術
屋外スペースをもっと活用するために、利用可能なスペースを最大限につくり出す方法をご紹介します。
Marianne Lipanovich
2023年6月20日
裏庭のリフォームをお考えですか?まずは屋外空間をどのように使いたいか、目的をはっきりさせることが大切です。また、近隣の目や音が気になる場合は、プライバシーの確保が求められるでしょう。この記事では、海外の事例を見ながら、どのように計画を立てたらよいのかヒントをまとめてみました。
1. 既存の屋外空間を正しく評価しましょう
庭を歩き回り、すでにあるものを書き留めましょう。タイル床など既存のあらゆる要素を含めた簡単なスケッチを作成することも検討してください。
タイル床やデッキ、小道など、あなたの庭でうまく機能しているものを観察してみましょう。そのまま残したいような良い眺望はありますか?植栽など、あなたが好きなランドスケープ要素はありますか?
問題のある箇所はすべて示すようにしましょう。気に入らない眺望を遮ったり、隣人からのプライバシーを確保したりする必要はありますか?日除けをつくる、あるいは木々を増やすなどして暑さから守る必要はありますか?水はけや傾斜に問題はありませんか?
天候も確認しましょう。一日の大半で太陽が照りつけるような場所や、いつも涼しい、あるいは寒い場所はありませんか?午後は常に卓越風が吹いていますか、それとも比較的穏やかですか?
庭を歩き回り、すでにあるものを書き留めましょう。タイル床など既存のあらゆる要素を含めた簡単なスケッチを作成することも検討してください。
タイル床やデッキ、小道など、あなたの庭でうまく機能しているものを観察してみましょう。そのまま残したいような良い眺望はありますか?植栽など、あなたが好きなランドスケープ要素はありますか?
問題のある箇所はすべて示すようにしましょう。気に入らない眺望を遮ったり、隣人からのプライバシーを確保したりする必要はありますか?日除けをつくる、あるいは木々を増やすなどして暑さから守る必要はありますか?水はけや傾斜に問題はありませんか?
天候も確認しましょう。一日の大半で太陽が照りつけるような場所や、いつも涼しい、あるいは寒い場所はありませんか?午後は常に卓越風が吹いていますか、それとも比較的穏やかですか?
2. 自分が庭に何を求めているのか考えてみましょう
理想の裏庭にあったら良いと思う要素をリストアップしてみましょう。見た目と機能の両面から夢の空間を想像しましょう。そのうえで、以下の質問を自分に問いかけてみてください。
欲しいものリストができたら、次は優先順位を決めます。日々の暮らしのことや、自分が空間をどのように使うかについて考えてみてください。それから、リストを「なくてはならないもの」と「あったら良いもの」に分けましょう。
夢だった要素をいくつか増やすために妥協できる部分はないか考えてみましょう。フルサイズのアウトドアキッチンは予算的にもサイズ的にも手が届かないかもしれませんが、カウンターやバーエリアが近くにあるグリルなら可能かもしれません。本格的に泳ぐためのプールのスペースはないかもしれませんが、水風呂やジェットバスがあれば、水の中でリラックスしたいという思いを叶えられるかもしれません。
理想の裏庭にあったら良いと思う要素をリストアップしてみましょう。見た目と機能の両面から夢の空間を想像しましょう。そのうえで、以下の質問を自分に問いかけてみてください。
- 定期的に使うのは誰ですか?
- スポーツや遊びのためのエリアが必要ですか?
- パーティなどのもてなしに適した場所は必要ですか?
- プールやジャグジー、菜園、本を持ってくつろげるブランコなど、ずっと憧れていた要素はありませんか?
欲しいものリストができたら、次は優先順位を決めます。日々の暮らしのことや、自分が空間をどのように使うかについて考えてみてください。それから、リストを「なくてはならないもの」と「あったら良いもの」に分けましょう。
夢だった要素をいくつか増やすために妥協できる部分はないか考えてみましょう。フルサイズのアウトドアキッチンは予算的にもサイズ的にも手が届かないかもしれませんが、カウンターやバーエリアが近くにあるグリルなら可能かもしれません。本格的に泳ぐためのプールのスペースはないかもしれませんが、水風呂やジェットバスがあれば、水の中でリラックスしたいという思いを叶えられるかもしれません。
最後に、予算をしっかりと確認して、ランドスケープのリノベーションに費やす余裕がどのくらいあるのか見極めましょう。おおよそのコストを知るためにリサーチするのも良いですが、ランドスケープの専門家に頼ることで、あなたが出せる予算で何が実現可能なのか現実的なイメージを得られる可能性が高くなります。
3. アイデアに気に入った写真を保存し、自分のランドスケープデザインのスタイルを洗練させましょう
さて、ここからが楽しい部分です。自分が好きな屋外空間の写真を集めていきます。
まずはHouzzでアイデアブックを作成し、気になるランドスケープの写真を保存してみましょう。全体の写真だけでなく、良いと思うディテールの写真も混ぜることをお勧めします。
この時点では、狭小空間の写真ばかりにこだわる必要はありません。広々としたランドスケープの写真もプロジェクトのインスピレーションになります。ただし、限られた面積の中では特定の機能を盛り込んだり、特定の結果を得たりすることはできないかもしれないことを心に留めておいてください。
写真のコレクションが充実してきたら、集めた写真を選り分けて、それぞれのランドスケープやディテールのどこが好きなのかを考えてみましょう。そうすることで、あなたとデザイナーが目指すべき方向性がより明確になります。
さて、ここからが楽しい部分です。自分が好きな屋外空間の写真を集めていきます。
まずはHouzzでアイデアブックを作成し、気になるランドスケープの写真を保存してみましょう。全体の写真だけでなく、良いと思うディテールの写真も混ぜることをお勧めします。
この時点では、狭小空間の写真ばかりにこだわる必要はありません。広々としたランドスケープの写真もプロジェクトのインスピレーションになります。ただし、限られた面積の中では特定の機能を盛り込んだり、特定の結果を得たりすることはできないかもしれないことを心に留めておいてください。
写真のコレクションが充実してきたら、集めた写真を選り分けて、それぞれのランドスケープやディテールのどこが好きなのかを考えてみましょう。そうすることで、あなたとデザイナーが目指すべき方向性がより明確になります。
4. 専門家を見つけましょう
アイデアと予算の概算は決ったら、次にプロジェクトを手伝ってくれるランドスケープデザイナーを探しましょう。
まずはデザインの相談から始めることもできますし、だいたいのプランを作成してもらって、そこから進めるたりすることも可能です。また、デザイナーが施工を監督することもあります。フルサービスのランドスケープデザイン会社では、プロジェクト完了後も継続的な維持管理サービスを提供している場合もあります。
アイデアと予算の概算は決ったら、次にプロジェクトを手伝ってくれるランドスケープデザイナーを探しましょう。
まずはデザインの相談から始めることもできますし、だいたいのプランを作成してもらって、そこから進めるたりすることも可能です。また、デザイナーが施工を監督することもあります。フルサービスのランドスケープデザイン会社では、プロジェクト完了後も継続的な維持管理サービスを提供している場合もあります。
5. 小さな庭のためのデザインのアイデアを探してみましょう
狭小な庭を広く感じさせるためのデザインの手法はさまざまです。以下の選択肢のなかにあなたが求める雰囲気やスタイルに合うものがないか、考えてみてください。デザイナーは、あなたの空間とニーズに最も適した解決策を提供してくれます。
狭小な庭を広く感じさせるためのデザインの手法はさまざまです。以下の選択肢のなかにあなたが求める雰囲気やスタイルに合うものがないか、考えてみてください。デザイナーは、あなたの空間とニーズに最も適した解決策を提供してくれます。
- ハードスケープ、家具、植栽に使うために、数色のシンプルなカラーパレットを選びましょう。これは空間全体で繰り返されます。そうすることで庭全体に視線が行くようになり、空間が統一され、より広く感じられます。
- 狭い庭を広く感じさせるために、斜めに小道を配置しましょう。
- 視線が庭を通り抜けるのではなく、庭の周縁に沿うように円形の小道を設置しましょう。小道の終わりが造園物の陰に隠れるようにすることで、もっと探索できる場所があるような感覚が生まれます。
- タイル床やデッキはドアを出てすぐの場所ではなく、庭の途中や奥に設置することで目的地の役割を果たします。それにより、通り抜けたくなるような空間が生まれます。
- 自分の庭の外にある景色を強調することで、開放感が広がります。
- ダイニングスペースや人が集まるための場、遊び場など2つの異なるゾーンをデザインすることで、どんなに小さな空間にも目的意識が生まれます。傾斜地であれば、空間を分割するデザイン要素として小さな擁壁を設置することも考慮しましょう。
6. コンセプトデザインを確定しましょう
ランドスケープをアイデア段階から実現まで持っていくには、コンセプトデザインの作成がスタート地点になります。デザイナーは、あなたのアイデアと自身のスケッチを使って初期段階の配置図を作成します。この2次元または3次元の図面はスケールを把握するためのもので、新たな庭の配置と主要なデザイン要素を示します。この時点での図面は、かなりシンプルなものから、素材や植栽を示した詳細なものまであります。デザイナーからは、配置計画を裏付け、全体的なデザインを伝えるための追加図面が提供される場合もあります。
大きな施工要素から細かなディテールまで、計画のあらゆる側面をデザイナーと一緒に確認し、最終的なデザインが実際にどのような形になるかを確実に理解しましょう。
ランドスケープをアイデア段階から実現まで持っていくには、コンセプトデザインの作成がスタート地点になります。デザイナーは、あなたのアイデアと自身のスケッチを使って初期段階の配置図を作成します。この2次元または3次元の図面はスケールを把握するためのもので、新たな庭の配置と主要なデザイン要素を示します。この時点での図面は、かなりシンプルなものから、素材や植栽を示した詳細なものまであります。デザイナーからは、配置計画を裏付け、全体的なデザインを伝えるための追加図面が提供される場合もあります。
大きな施工要素から細かなディテールまで、計画のあらゆる側面をデザイナーと一緒に確認し、最終的なデザインが実際にどのような形になるかを確実に理解しましょう。
以下のような質問を自分自身とデザインの専門家に問いかけましょう。
- さまざまな要素はどのように組み合わされますか?また、空間内の各エリアにはどのようにアクセスしますか?
- 歩道や車道は窮屈に感じない程度の広さがありますか?グリルやプールなどの設備や、ダイニングテーブルやラウンジチェアなどの家具を置くスペースは十分にありますか?
- 庭の見た目はあなたのスタイルに合っていて、建物とも調和していますか?植栽の選定はあなたがイメージしているものですか?
- その空間にいる自分を想像できますか?
7. 素材や付属物を選びましょう
あなたは、この過程全体を通してHouzzのアイデアブックにインスピレーションとなる写真を保存していて、空間の見せ方のイメージをすでに持っているはずです。
次のステップでは、デザイナーや業者と協力してランドスケープに必要な素材や付属物を選びます。これには、ハードスケープや植栽、その他プラスアルファの要素や仕上げのディテールに至るまでのすべてが含まれます。
計画を確定する前にすべての選択肢を確認し、自分のスタイル、デザイン、予算に合うかどうかを確かめましょう。考慮すべき点は以下になります。
あなたは、この過程全体を通してHouzzのアイデアブックにインスピレーションとなる写真を保存していて、空間の見せ方のイメージをすでに持っているはずです。
次のステップでは、デザイナーや業者と協力してランドスケープに必要な素材や付属物を選びます。これには、ハードスケープや植栽、その他プラスアルファの要素や仕上げのディテールに至るまでのすべてが含まれます。
計画を確定する前にすべての選択肢を確認し、自分のスタイル、デザイン、予算に合うかどうかを確かめましょう。考慮すべき点は以下になります。
8. 詳細を確定する
コンセプトデザインが決まったら、次にすべての要素をきちんと整えます。計画は何度か修正されながら洗練されていきます。デザイナーと一緒にすべての変更を加え終わったところで、最終的な計画が完成です。
この過程で考慮すべき事項のひとつが、住宅所有者組合によるものなど、取得が必要な許認可があるかどうかです。大規模な改修を計画しているのであれば、あなた自身か専門家が、ガス、電力、水道管の位置を把握するために該当する公共機関に連絡するようにしましょう。これらの位置はすべて確実に図面に記載する必要があります。
知識のある専門家であれば、地元の都市計画部門や許認可要件、その他の段取りに精通しているため、この工程を主導してくれるでしょう。
コンセプトデザインが決まったら、次にすべての要素をきちんと整えます。計画は何度か修正されながら洗練されていきます。デザイナーと一緒にすべての変更を加え終わったところで、最終的な計画が完成です。
この過程で考慮すべき事項のひとつが、住宅所有者組合によるものなど、取得が必要な許認可があるかどうかです。大規模な改修を計画しているのであれば、あなた自身か専門家が、ガス、電力、水道管の位置を把握するために該当する公共機関に連絡するようにしましょう。これらの位置はすべて確実に図面に記載する必要があります。
知識のある専門家であれば、地元の都市計画部門や許認可要件、その他の段取りに精通しているため、この工程を主導してくれるでしょう。
9. 造園業者を雇いましょう
依頼したランドスケープデザイナーが設計と施工を一体で行うデザインビルド型の会社に属していれば、同じ会社でプロジェクトを最後まで遂行できます。
ライセンスを持つ造園施工業者をまだ決めていない場合は、施工を行ってくれる業者を見つける必要があります。計画がまだ確定していなくても、依頼する可能性のある業者と面談し、業務内容を伝えるのが良いでしょう。デザイナーが過去に一緒に仕事をしてうまくいった業者を推薦してくれることもよくあります。少なくとも3社と面談し、どういった選択肢があるのかおおよそ理解しましょう。
依頼したランドスケープデザイナーが設計と施工を一体で行うデザインビルド型の会社に属していれば、同じ会社でプロジェクトを最後まで遂行できます。
ライセンスを持つ造園施工業者をまだ決めていない場合は、施工を行ってくれる業者を見つける必要があります。計画がまだ確定していなくても、依頼する可能性のある業者と面談し、業務内容を伝えるのが良いでしょう。デザイナーが過去に一緒に仕事をしてうまくいった業者を推薦してくれることもよくあります。少なくとも3社と面談し、どういった選択肢があるのかおおよそ理解しましょう。
10. 工事の計画を立ててスケジュールを把握しましょう
工事が始まる前に、工事がどのように行われ、開始から完了までどれくらいの時間がかかるかを理解しておきましょう。庭や家へのアクセスにはどういった影響があるのか、工事が行われる時間帯、資材の保管場所、電気、配管、灌水システムを担当する外部業者、疑問や問題があった場合の連絡先などについて聞いておきましょう。
また、天候による遅れ、下請け業者の都合、サプライチェーンの問題など、スケジュールに変更をきたすような障害が起こる可能性についても把握しておく必要があります。問題が発生した場合の代替計画についても確認しておきましょう。
特に樹木や低木など既存のランドスケープを部分的に保存する場合は、それらの位置がわかるようにして、解体時などに損傷から守るようにしましょう。
工事が始まる前に、工事がどのように行われ、開始から完了までどれくらいの時間がかかるかを理解しておきましょう。庭や家へのアクセスにはどういった影響があるのか、工事が行われる時間帯、資材の保管場所、電気、配管、灌水システムを担当する外部業者、疑問や問題があった場合の連絡先などについて聞いておきましょう。
また、天候による遅れ、下請け業者の都合、サプライチェーンの問題など、スケジュールに変更をきたすような障害が起こる可能性についても把握しておく必要があります。問題が発生した場合の代替計画についても確認しておきましょう。
特に樹木や低木など既存のランドスケープを部分的に保存する場合は、それらの位置がわかるようにして、解体時などに損傷から守るようにしましょう。
11. 完成後の残工事リストをつくりましょう
舗装が敷設され、照明が設置され、植栽が配置され、仕上げが終わった段階で庭を歩き回ってみて、まだできていないものがあれば書き留めておきましょう。間違いがあった場合に修正する責任者に直すべき項目のリストを渡し、最終的な完成日を尋ねましょう。
また、維持管理についても考慮し、計画する必要があります。ハードスケープ材や植栽は継続的な手入れが必要です。ランドスケープデザイン会社や造園業者の中には維持管理サービスを提供している会社もあり、この維持管理サービスが専門家とのサービス契約に含まれている場合もあります。
エクステリア・外構の専門家を探す
舗装が敷設され、照明が設置され、植栽が配置され、仕上げが終わった段階で庭を歩き回ってみて、まだできていないものがあれば書き留めておきましょう。間違いがあった場合に修正する責任者に直すべき項目のリストを渡し、最終的な完成日を尋ねましょう。
また、維持管理についても考慮し、計画する必要があります。ハードスケープ材や植栽は継続的な手入れが必要です。ランドスケープデザイン会社や造園業者の中には維持管理サービスを提供している会社もあり、この維持管理サービスが専門家とのサービス契約に含まれている場合もあります。
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