はじめましてアース・アーキテクツの鷲巣(ワシズ)といいます。2階の耐力壁と1階の耐力壁を同じ位置に必ずしも付ける必要はありません。柱の引き抜き力を考えると、2階の耐力壁と1階の耐力壁は千鳥になるのが理想です。本題の1階の耐力壁の上(2階)に耐力壁はつける必要ははありませんよ。補足をしますと2階の耐力壁の下(1階)に耐力壁がない場合は、柱は 出来ればほしいですね。理由としては、根無し(下階に柱のない)の耐力壁が取り付く梁には過大な応力が伝わります。
耐力壁の上下は必ずそろっている必要はないですが、均等に配置するのが望ましいと思います。私は重心と剛心の位置がなるべく近くなるように耐力配置を検討するようにしています。
写真を見てどう思いますか?
Q
\耐震等級3の性能って?/
古くなっても素敵に見える外壁
46坪でリビング20畳?
ひとつの建物である以上、各階で完結できるものではありません。2階建てならば2階の耐力壁は小屋裏や屋根の重さを1階→基礎→地面へ伝達させる必要があり、1階の耐力壁は2階、小屋裏、屋根の重さを支えられる耐力配置にする必要があります。計算する上でそれぞれの階の水平切断面で検討することが多いために各階に分けて考えると思われがちですが、重力のある地球上に建っている以上は、下階は上階を支えられるように計画していくため各階で分けて考えるということはないと思います。あとは、コスト面との兼ね合いですね。上階に点でバラバラな配置で耐力壁を作ったらそれを下階へ伝達させるための構造の仕組みにコストを掛けざるを得なくなる。上下である程度バランスの取れた位置で耐力壁を配置すればそれだけ構造の仕組みを簡素化できてコストを抑えることができるなど、設計に携わる先生方は、さまざまなことを考えてプランされていると思いますよ。その考え方は人それぞれで一通りではない。だから建築は面白い!と思います(笑)
耐力壁について補足です。私どもでは建築をシステム化する際のルールを作成しておりますが、以下の点が肝要であると考えております。ご参考までに。
1.壁がうけた力を逃がさないようにする水平構面(床倍率)を強くする
2.できれば耐力壁線を上下階揃えるか、1P(910or1000mm)以内にする
3.耐力壁が建物の角になくても、1.を行なっていればOK
4.下層に柱壁のないときは、連続した耐力壁で合成梁としていれば、耐力壁を入れることができる
5.壁線間距離を8メートル以内、壁線を意識する
ということで、まずは品確法の基準を読み込むと良いでしょう。(下記リンク)
http://jutaku.homeskun.com/legacy/kouzou/hinkaku/kaberyokeisan.html
http://jutaku.homeskun.com/legacy/kouzou/hinkaku/yukabaititu.html
アース建築工房
株式会社 西野工務店
関連するディスカッション
写真を見てどう思いますか?
Q
\耐震等級3の性能って?/
Q
古くなっても素敵に見える外壁
Q
46坪でリビング20畳?
Q
takuya ichimura質問の投稿者
株式会社 西野工務店
人・建築設計所 髙橋貴大一級建築士事務所