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明るい色使いがポイント。ホームオフィスがあるスペインのリノベーション
ハッピーな雰囲気が魅力的な光あふれる住まい。デザイナーが考えた、予算を抑えるための秘策もご紹介します。
Bea González
2023年11月30日
オフィスビルだった建物内のこの部屋には元々、2つのベッドルームとバスルーム、広い玄関ホール、キッチン、そしてリビングダイニングがありました。
リノベーションを担当したLeticia Yagüez Studioのレティシア・ヤグエスは、こう振り返ります。
「Houzzを通じて、クライアントからご連絡いただきました。インテリアを全体的に見直したいという相談でした。施主の好みは"オープンな空間"で、ランドリースペースを確保することと、リビングルームの一部をオフィスに変えることが要望でした。ただ、この依頼を受けたのは新型コロナウィルスが流行する前でした」
リノベーションを担当したLeticia Yagüez Studioのレティシア・ヤグエスは、こう振り返ります。
「Houzzを通じて、クライアントからご連絡いただきました。インテリアを全体的に見直したいという相談でした。施主の好みは"オープンな空間"で、ランドリースペースを確保することと、リビングルームの一部をオフィスに変えることが要望でした。ただ、この依頼を受けたのは新型コロナウィルスが流行する前でした」
写真:Leticia Yagüez Studio
どんなHouzz?
住まい手:父親と小さな息子
所在地:マドリッド(スペイン)
面積:70平米
建築家:Leticia Yagüez Studioのレティシア・ヤグエス
リノベーション工事:Grupo Plumysa
かかった費用:約42,000ユーロ(545万円)のうち、主に家具に15,000ユーロ(195万円)、工事に13,000ユーロ(169万円)
どんなHouzz?
住まい手:父親と小さな息子
所在地:マドリッド(スペイン)
面積:70平米
建築家:Leticia Yagüez Studioのレティシア・ヤグエス
リノベーション工事:Grupo Plumysa
かかった費用:約42,000ユーロ(545万円)のうち、主に家具に15,000ユーロ(195万円)、工事に13,000ユーロ(169万円)
1枚目の写真で目を引くセミオープンなリビングルームは、ダイニングエリアによって、キッチンとさりげなく分けられています。
「間仕切りを拡張し、キッチンのレイアウトを変更することで、どうにかランドリースペースを確保することができました(3枚目の写真を参照)。もともとシンク用だった給水管は、ランドリーのシンク用に利用しています」とヤグエス。「また、家具のレイアウトに合わせて、いくつかの照明器具の場所も変更しました」
ダイニングエリアでは、ダイニングテーブルの奥行きに合わせて壁を広げました。キッチンで使用しているストーンウェアタイルは、セメント製の象嵌タイルを模したものです。
「間仕切りを拡張し、キッチンのレイアウトを変更することで、どうにかランドリースペースを確保することができました(3枚目の写真を参照)。もともとシンク用だった給水管は、ランドリーのシンク用に利用しています」とヤグエス。「また、家具のレイアウトに合わせて、いくつかの照明器具の場所も変更しました」
ダイニングエリアでは、ダイニングテーブルの奥行きに合わせて壁を広げました。キッチンで使用しているストーンウェアタイルは、セメント製の象嵌タイルを模したものです。
ランドリースペースの設えにかかった費用は1,800ユーロ(約23万円)。リフォームのコストを下げるため、もともとキッチンで使用していた配管を利用することを施主はヤグエスに依頼しました。
施主にとって、リノベーションはストレスが多い一方、楽しいものであったそうです。その中でも最も良い選択だったのは専門家を雇ったこと、だといいます。
リフォームを取りかかる際は、「自分が何を求めているのか」「どんな住まいで、どのようにして自分の生活に適応させるのか」を明確にしておくことが重要だと、施主は振り返ります。
Houzzで日本のリノベーションの専門家を探す
施主にとって、リノベーションはストレスが多い一方、楽しいものであったそうです。その中でも最も良い選択だったのは専門家を雇ったこと、だといいます。
リフォームを取りかかる際は、「自分が何を求めているのか」「どんな住まいで、どのようにして自分の生活に適応させるのか」を明確にしておくことが重要だと、施主は振り返ります。
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キッチンに設置された美しいカラフルなニッチ。「ポップアートやさまざまな色を取り入れることで、元気が出るような明るい住まいに変えたいと思いました」とヤグエスは言います。
キッチン設備にかかった費用は2,200ユーロ(約29万円)です。
もともとは狭い部屋で、大きな窓がいくつかあるにもかかわらず日中は暗い時間帯もあったと施主は言います。新しいオープンプランのレイアウトのおかげで、一日中自然光が差し込み、広々とした空間になりました。施主は、家で長い時間を過ごさずにはいられないほど、この快適なレイアウトが気に入ったといいます。
キッチン設備にかかった費用は2,200ユーロ(約29万円)です。
もともとは狭い部屋で、大きな窓がいくつかあるにもかかわらず日中は暗い時間帯もあったと施主は言います。新しいオープンプランのレイアウトのおかげで、一日中自然光が差し込み、広々とした空間になりました。施主は、家で長い時間を過ごさずにはいられないほど、この快適なレイアウトが気に入ったといいます。
アフター 写真のように、間仕切りは取り払われ、オープンで非常に明るいリビングエリアができました。ソファの背後にある小さな収納スペースのようなカスタマイズされた工夫が、空間のあちこちに見られます。
コロナ禍によって、住まいにおける重要性を増したホームオフィス。「この施主は、息子と一緒にいながら働けるようなワークスペースを希望されましたが、閉じられたワークスペースで誰にも邪魔されることなく、仕事をしたいという施主もいます」とヤグエスは話します。
「この家で一番気に入っているのが玄関です。キッチンとリビングルームにつながっており、とても明るい雰囲気の空間です」とヤグエス。
(この写真の背景に写っている)玄関ドアの横にあるミラーを開くと、分電盤が収められています。
(この写真の背景に写っている)玄関ドアの横にあるミラーを開くと、分電盤が収められています。
玄関の目の前にある大きなラジエーターは、このプロジェクトでの課題のひとつでした。結果として、コストを下げるために移動させないことに決めました。
ヤグエスは素晴らしい解決策を思いつきました。「鋳鉄製の窓と、その下にラジエーターを収めることができる特注のカバーを設置することで、玄関をオフィスエリアと部分的に分けたのです。壁の色をアンスラサイト(黒に近いダークグレー)にすることで存在感を持たせ、レトロポップなアートプリントと対比するようにしました」
ヤグエスは素晴らしい解決策を思いつきました。「鋳鉄製の窓と、その下にラジエーターを収めることができる特注のカバーを設置することで、玄関をオフィスエリアと部分的に分けたのです。壁の色をアンスラサイト(黒に近いダークグレー)にすることで存在感を持たせ、レトロポップなアートプリントと対比するようにしました」
飾ってあるアートプリントはアメリカのインディーズロックバンドのものです。
「施主の音楽に対する情熱を表しています。アートプリントは施主自身が選びました。カラフルなジオメトリック柄の壁紙を貼ることも検討しましたが、最終的にはオーナーの好きなインダストリアルスタイルにあわせて、アンスラサイトの塗装とすることに決めました」
「施主の音楽に対する情熱を表しています。アートプリントは施主自身が選びました。カラフルなジオメトリック柄の壁紙を貼ることも検討しましたが、最終的にはオーナーの好きなインダストリアルスタイルにあわせて、アンスラサイトの塗装とすることに決めました」
アフター 新しいインテリアにより、光にあふれた空間となりました。施主が選んだのはピンクとグレーの組み合わせ。
「ヘッドボードのエリアは、塗装した木の板を組んで作った構図で床から天井まで覆うことで、狭い空間に視覚的な秩序を与えました。さらに、ソファのような布張りの柔らかなヘッドボードも加えました」とヤグエスは話します。タンタンのアートプリントも目を引きますね。
この部屋にはワードローブが備えられているほか、バス・トイレもついています。
「ヘッドボードのエリアは、塗装した木の板を組んで作った構図で床から天井まで覆うことで、狭い空間に視覚的な秩序を与えました。さらに、ソファのような布張りの柔らかなヘッドボードも加えました」とヤグエスは話します。タンタンのアートプリントも目を引きますね。
この部屋にはワードローブが備えられているほか、バス・トイレもついています。
「バスルームについてはあまり手を加えませんでした。メインのバスルームにはスクリーンとアクセサリーを加えて、インダストリアルな雰囲気にしました」
息子さんの部屋では、ヘッドボードを囲うように山脈の壁画が描かれています。「その男の子には、広い遊びのスペースと壁にものを掛ける場所がほしいと言われました。親子が選んだのはミントグリーンで、その色はバスルームにも使用しました」
2つ目のバスルームはもともと非常に味気ないものでした。「あまりお金をかけずに、もっと楽しいバスルームにしたいと思いました」とヤグエスは話します。
「低予算でのアップデートをおこないました。床にはLokoloko社のビニールシートを、そしてシンクのキャビネットには無地のミント色を選んで見た目を一新しました。また、鏡には枠を付けました」とヤグエス。
「低予算でのアップデートをおこないました。床にはLokoloko社のビニールシートを、そしてシンクのキャビネットには無地のミント色を選んで見た目を一新しました。また、鏡には枠を付けました」とヤグエス。
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