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歴史的な住宅をリモートでリノベーション!
この建築家は、イギリスに住むクライアントから、イタリアのコモにある11世紀に建てられた司教の邸宅を改装する仕事を引き受けました。
Antonia Solari
2023年7月18日
すべては1本の電話から始まりました。イタリアでのリノベーションプロジェクトを引き受けてくれる建築家をHouzzで探していたあるイギリス人家族。Paola Favretto(パオラ・ファヴレット)さんのプロフィールが目に入り、すぐ彼女に電話をかけようと決めました。クライアントと建築家の最初の打合せからやりとりが続いていき、メールや電話などで写真やアイディアを共有しながら、最終的にはイタリア北部のコモ県にあるネッソ村の住宅で会うことになりました。依頼は、11世紀までさかのぼる歴史的建築物の一部を、休暇用の住宅に転用するというものでした。
この建物があるのは、西暦1,000年に建てられた古い教会の敷地。建物自体の歴史も古く、コモの司教が1064年から1084年に亡くなるまで住んでいた住宅だったとされています。
この建物は数世紀の間に複数回改築されており、直近の改築は1980年代に行われ、B&B(朝食付き民宿)に転用されました。現在、この建物はオーナー家族のための新しい休暇用住宅を含め、3つのユニットに分かれています。オーナーは、使用していないときには建物を貸し出すことを計画しています。
この建物は数世紀の間に複数回改築されており、直近の改築は1980年代に行われ、B&B(朝食付き民宿)に転用されました。現在、この建物はオーナー家族のための新しい休暇用住宅を含め、3つのユニットに分かれています。オーナーは、使用していないときには建物を貸し出すことを計画しています。
クライアントと建築家は、リモートでリノベーションに取組みました。「私たちは写真やEメール、電話などによってプロジェクトを進めました。オーナーがネッソ村に来たのは3回だけで、それは基本的には使用する素材を直接確かめ、決めるためでした。その他のアイディアについてはリモートの形で共有していましたが、そのプロセス自体は非常にスムーズで理解しやすいものでした」とファヴレットさんは言います。
ダイニングテーブルの背後にある鏡張りの壁と、住宅全体を通じて貼られている木の色や手触りから着想を得た陶器製のタイルは、この空間をより明るいものにしています。リビングエリアには現在はキッチンが配置されており、ダイニングエリアとソファが置かれたエリアに直接つながっています。
キッチンとダイニングエリアを分けているガラス引き戸は、内側に麻布地のパネルを挟み込むことで不透明にしています。
ファヴレットさんは古い暖炉を撤去し、煙突を新しいストーブに繋ぎました。リノベーション前のリビングエリアの色やスタイルはより田舎風の、質素な印象がありました。
この新しいストーブはくつろいだ雰囲気を生み出しながら、既存の放熱パネルヒーターシステムと併用することで快適な室温を確保します。
ファヴレットさんは座席エリアのために、独自の平面配置を検討しました。彼女はソファの背後に棚をデザインしました。棚は壁に沿って連続しながら、TVスタンド、テーブルの天板、収納スペース、本棚と姿を変えていきます。
「この造り付けの棚はRAL 9010ホワイトカラーで塗装された木材で制作されており、直角になっていない古い壁の角部にもフィットします。すべてIdee su Misura di Fabio Giai Levr社の大工さんに作ってもらいました」とファヴレットさん。スケッチを見ると、この棚がどのようにこのスペース全体を取り囲んでいるかがわかります。
「この造り付けの棚はRAL 9010ホワイトカラーで塗装された木材で制作されており、直角になっていない古い壁の角部にもフィットします。すべてIdee su Misura di Fabio Giai Levr社の大工さんに作ってもらいました」とファヴレットさん。スケッチを見ると、この棚がどのようにこのスペース全体を取り囲んでいるかがわかります。
この住宅のプライベートエリアには、主寝室と2人用寝室があります。このエリアでは、ファヴレットさんは、新しい浴室の追加、各スペースの配置の変更、そして寝室と浴室の間のつながりを向上させることに注力しました。
廊下はまず、クローゼットを備えた主寝室、衣装スペース、そしてひと続きの浴室へと通じています。空間を特徴づける明るい花柄の布地は、家全体のカーテンや布地を担当したCorsini Finiture d’Interni di Salòとのコラボレーションにより選択されたものです。
廊下はまず、クローゼットを備えた主寝室、衣装スペース、そしてひと続きの浴室へと通じています。空間を特徴づける明るい花柄の布地は、家全体のカーテンや布地を担当したCorsini Finiture d’Interni di Salòとのコラボレーションにより選択されたものです。
広々とした主寝室には青色の化粧台とウォークイン式のシャワーが備わっており、壁は300 x 150センチのタイルで仕上げられています。
主寝室とよく似た雰囲気の2人用の寝室は、窓と庇のあるテラスへ向かって開くフレンチドアのおかげで特に明るいスペースになっています。
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