美しいキッチンのバックヤード、パントリーをつくろう!
表舞台のキッチンを美しく保つために、大変重宝するのがパントリー(食品庫)。広さ、場所、動線、棚や扉のタイプなど、プランニングの参考にしてみてください!
Taeko Ishii
2016年3月31日
フリーランスのエディター・ライター。大学で住まいについて学んだのち、コピーライター、住宅雑誌編集者を経てフリーランスに。暮らしまわりに関すること、地方での暮らしについてが主なテーマです。
フリーランスのエディター・ライター。大学で住まいについて学んだのち、コピーライター、住宅雑誌編集者を経てフリーランスに。暮らしまわりに関すること、地方での暮らしについてが主なテーマです... もっと見る
キッチンが住まいの「舞台裏」だったのは過去のこと。今や住まいの顔として、リビングやダイニングとつながるオープンスタイルのキッチンが人気です。目につきやすい空間だからこそ、いつもきれいに保てるよう収納をしっかり計画しておくことが鉄則。そこで役立つのがパントリー(食品庫)です。大容量を収納できるのであらゆるものを整理しやすいのはもちろん、急な来客時もさっと隠せる場所があるのは心強いもの。バックヤードを用意して、「表舞台」であるキッチンを美しく保ちましょう!
1. 広さはどのぐらい?
もちろん収納する量や家族の人数にもよりますが、理想的なのは、ひとつの部屋のように入って使える「ウォークイン・パントリー」。2~3畳(約4~6平方メートル)あれば、かなりの量を収納できます。面積が足りなければ、冷蔵庫置き場程度のスペース(約1平方メートル)でも用意しておくと便利です。
もちろん収納する量や家族の人数にもよりますが、理想的なのは、ひとつの部屋のように入って使える「ウォークイン・パントリー」。2~3畳(約4~6平方メートル)あれば、かなりの量を収納できます。面積が足りなければ、冷蔵庫置き場程度のスペース(約1平方メートル)でも用意しておくと便利です。
広さを考えるときには「パントリーに何を入れるか」が大切です。
たとえば「冷蔵庫を目立たせたくないからパントリーにしまいたい」という場合、冷蔵庫を置くスペース+扉の開け閉めスペースを確保しなくてはなりません。扉を開けているとき、後ろを人が通り抜けられるぐらいのスペースがあると、より使いやすいですね。
ほかにウォーターサーバーを置く、ゴミを一時的に保管する、さらにトイレットペーパーのストックや掃除道具を収納するなど、キッチンまわり以外のものを収納したいなら、具体的にシミュレーションをしてみましょう。
たとえば「冷蔵庫を目立たせたくないからパントリーにしまいたい」という場合、冷蔵庫を置くスペース+扉の開け閉めスペースを確保しなくてはなりません。扉を開けているとき、後ろを人が通り抜けられるぐらいのスペースがあると、より使いやすいですね。
ほかにウォーターサーバーを置く、ゴミを一時的に保管する、さらにトイレットペーパーのストックや掃除道具を収納するなど、キッチンまわり以外のものを収納したいなら、具体的にシミュレーションをしてみましょう。
どうしてもスペースを確保できない場合、パントリー代わりの棚を置くのもひとつの方法です。奥までよく見えるように、奥行きが狭いタイプが便利。扉がある場合、扉の裏側にも収納できるデザインが効率的です。
こちらはキッチンの一角に幅70cm、奥行き35cm、高さ180cmとコンパクトなパントリーを作った例。冷蔵庫やシンク、コンロと一直線上にあるので、動線的にも使いやすいレイアウトです。
2. どこにつくる?
パントリーは動線が肝。キッチンとの関係はもちろんですが、玄関側からもアクセスできるようにレイアウトすると、買い物から帰ってきたときに買ってきたものをすぐに片づけられるため、便利です。さらに冷蔵庫まで一直線で行けるような配置だと、より片づけが楽に。
パントリーは動線が肝。キッチンとの関係はもちろんですが、玄関側からもアクセスできるようにレイアウトすると、買い物から帰ってきたときに買ってきたものをすぐに片づけられるため、便利です。さらに冷蔵庫まで一直線で行けるような配置だと、より片づけが楽に。
あくまで裏動線なので、ダイニングやリビングから見えない位置がベター。また、食品を置くので湿気や匂いがこもらないよう、風が通る配置にする、窓をつくるなどの配慮も忘れずに。
デッドスペースになりがちな空間を生かすのもよいアイデアです。写真は、通常の部屋をつくりにくい階段下のスペースを生かして、パントリーをつくった例。たとえわずかなスペースでも、あると重宝するのです。
3. どんな収納棚にする?
パントリーの目的は収納ですから、量を重視するなら天井まで一面に棚をつくっておくとたくさんしまうことができます。形状と広さによりますが、写真のようにコの字でつくると、無駄なく収納できますね。入れるものに合わせて棚板の高さを変えられる可動棚がおすすめです。
ストックする食品は小さなものが多いので、奥行きが深いと奥のものが見えにくく、存在を忘れがち。棚の奥行きを浅くしたり、かごや引き出しで出し入れできるようにすると使いやすいです。
家電製品を入れる場合は奥行きを合わせて、場合によってはコンセントも設置しておくと便利です。
パントリーの目的は収納ですから、量を重視するなら天井まで一面に棚をつくっておくとたくさんしまうことができます。形状と広さによりますが、写真のようにコの字でつくると、無駄なく収納できますね。入れるものに合わせて棚板の高さを変えられる可動棚がおすすめです。
ストックする食品は小さなものが多いので、奥行きが深いと奥のものが見えにくく、存在を忘れがち。棚の奥行きを浅くしたり、かごや引き出しで出し入れできるようにすると使いやすいです。
家電製品を入れる場合は奥行きを合わせて、場合によってはコンセントも設置しておくと便利です。
腰の高さから目の高さは目に入りやすいので、よく使うものはこのゾーンに入れておくと見つけやすいです。下の段はお米やペットボトル、瓶など重いものを置くために高さを開けておくといいですね。上の段まで無駄なく使うために、はしごを用意しても。
意外に収納場所に困る掃除道具を入れるスペースにしても。その場合は、掃除機が入るサイズで考えておきましょう。また、食品とあまり近すぎないように棚を分けるなど工夫を。
4. 扉にするか、引き戸にするか?
コンパクトな空間だけに、意外に重要なのが開閉方法。プランにもよりますが、戸を閉めて目隠しできるようにしておきたいなら、省スペースの引き戸が有効です。
コンパクトな空間だけに、意外に重要なのが開閉方法。プランにもよりますが、戸を閉めて目隠しできるようにしておきたいなら、省スペースの引き戸が有効です。
こちらは半透明ガラスの引き戸を使った例。戸の面積が大きいので圧迫感を和らげながら、中の雑然とした様子を適度に隠しています。
戸をつけずにオープンにしておけば出入りも楽。できればリビングやダイニングから目につきにくい場所にできるといいですね。カーテンで目隠しする方法も、スペースが節約できます。
「狭くてパントリーなんてつくれない!」と思いがちですが、たとえコンパクトな空間でも、用意しておけば必ず重宝します。美しいキッチンをつくりたいなら、バックヤードであるパントリーもぜひ、一緒に計画しましょう。
簡単な質問に答えるだけで、お近くの専門家にすぐコンタクトできます。
パントリー設計を相談できるリフォーム会社を探す
「狭くてパントリーなんてつくれない!」と思いがちですが、たとえコンパクトな空間でも、用意しておけば必ず重宝します。美しいキッチンをつくりたいなら、バックヤードであるパントリーもぜひ、一緒に計画しましょう。
簡単な質問に答えるだけで、お近くの専門家にすぐコンタクトできます。
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