家事からはじめるマインドフルネス
著名なビジネスマンも実践するマインドフルネス。目を閉じるだけが瞑想ではないって知っていましたか? 「今」に意識を向けストレスを減らしましょう。

Laura Gaskill
2023年11月27日
「マインドフルネス」とは、良し悪しの判断をせず、「今ここ」に意識を向けることです。過去や未来に心が囚われていることに気づき、静かに根気強く「今ここ」に自分の関心を呼び戻すようにします。
コンセプトは分かっても実際に行うのは難しい、と感じる人もいるでしょう。でも努力する価値はありそうです。米カリフォルニア大学バークレー校のグレーター・グッド・サイエンスセンターは、マインドフルネスをテーマにした研究を集めてまとめています。それによると、マインドフルネスにはストレスを軽減する、免疫機能を高める、共感を増す、記憶力や集中力を向上させる、などの効果があることを示唆しています。
コンセプトは分かっても実際に行うのは難しい、と感じる人もいるでしょう。でも努力する価値はありそうです。米カリフォルニア大学バークレー校のグレーター・グッド・サイエンスセンターは、マインドフルネスをテーマにした研究を集めてまとめています。それによると、マインドフルネスにはストレスを軽減する、免疫機能を高める、共感を増す、記憶力や集中力を向上させる、などの効果があることを示唆しています。
家事をしながら瞑想を
マインドフルネスの大いなる恩恵にあずかりたいけれど、日々のスケジュールに組み込む時間がない……。それなら、すでにしている仕事を略式の瞑想に利用してみてはいかがでしょうか。手始めに、家事を1つだけ選んで実践してみてください。少しずつ瞑想の時間を増やしていくのがコツです。
これから「今ここ」を意識する練習に向いている家事を7つ挙げます。そして、家事をするときに試してほしい、マインドフルネスの5つのヒントもご紹介します。
1. キッチンのカウンターと加熱機器を拭く
キッチンのカウンターや加熱機器の汚れを拭きとるのは5分もかかからないかもしれませんが、頻繁にする作業です。
まず最初に、清潔ですっきり片付いた場所を作ろうと心に決めましょう。作業をするとき「今ここ」に意識を向けます。カウンターに光があたる様子を見て、自分の呼吸を意識します。パンくずがこぼれていた場所が、清潔でぴかぴかになっていく。ただそのことに集中します。
マインドフルネスの大いなる恩恵にあずかりたいけれど、日々のスケジュールに組み込む時間がない……。それなら、すでにしている仕事を略式の瞑想に利用してみてはいかがでしょうか。手始めに、家事を1つだけ選んで実践してみてください。少しずつ瞑想の時間を増やしていくのがコツです。
これから「今ここ」を意識する練習に向いている家事を7つ挙げます。そして、家事をするときに試してほしい、マインドフルネスの5つのヒントもご紹介します。
1. キッチンのカウンターと加熱機器を拭く
キッチンのカウンターや加熱機器の汚れを拭きとるのは5分もかかからないかもしれませんが、頻繁にする作業です。
まず最初に、清潔ですっきり片付いた場所を作ろうと心に決めましょう。作業をするとき「今ここ」に意識を向けます。カウンターに光があたる様子を見て、自分の呼吸を意識します。パンくずがこぼれていた場所が、清潔でぴかぴかになっていく。ただそのことに集中します。
2. ベッドメーキングをする
朝目覚めて、すぐにベッドを整える単純な過程を楽しむのは、ささやかだけれど前向きな一日の始め方。ベッドメーキングをする数分間「今ここ」にとどまることに集中しておけば、落ち着いた心を保ちやすいでしょう。
ベッドメーキングをするときは、焦ってはいけません。心がさまよいだすたびに、シーツの手ざわり、まわりの音、そしてちょっとした仕事をきちんとこなす、というシンプルな楽しみに意識を戻すようにしましょう。
早起きをして1日を前向きに過ごす14のアイデア
朝目覚めて、すぐにベッドを整える単純な過程を楽しむのは、ささやかだけれど前向きな一日の始め方。ベッドメーキングをする数分間「今ここ」にとどまることに集中しておけば、落ち着いた心を保ちやすいでしょう。
ベッドメーキングをするときは、焦ってはいけません。心がさまよいだすたびに、シーツの手ざわり、まわりの音、そしてちょっとした仕事をきちんとこなす、というシンプルな楽しみに意識を戻すようにしましょう。
早起きをして1日を前向きに過ごす14のアイデア
3. 食器を洗う
禅僧で平和活動家のティク・ナット・ハンさんは、著書『〈気づき〉の奇跡』で “皿を洗うのはいやな仕事といわんばかりに、食器の山を早く片付けることばかり考えていては 「皿を洗うために皿を洗う」ことにはなりません。……お茶を飲んでいても、よそごとばかり考えていて、カップを手にしていることさえ忘れてしまいます。” と述べています。
「皿を洗うために皿を洗う」とは、皿を洗っているという「今ここ」集中することです。
禅僧で平和活動家のティク・ナット・ハンさんは、著書『〈気づき〉の奇跡』で “皿を洗うのはいやな仕事といわんばかりに、食器の山を早く片付けることばかり考えていては 「皿を洗うために皿を洗う」ことにはなりません。……お茶を飲んでいても、よそごとばかり考えていて、カップを手にしていることさえ忘れてしまいます。” と述べています。
「皿を洗うために皿を洗う」とは、皿を洗っているという「今ここ」集中することです。
4. はたきがけ、ほうきがけ、雑巾がけ
掃除機がけや、お風呂洗いと違い、はたきをかけ、ほうきで掃き、雑巾で拭くのは、時間をかけて静かに意識を集中するのにとても役立ちます。使っていて楽しい掃除道具を選び、いつもきれいにしてフックに掛けておきましょう。
掃除機がけや、お風呂洗いと違い、はたきをかけ、ほうきで掃き、雑巾で拭くのは、時間をかけて静かに意識を集中するのにとても役立ちます。使っていて楽しい掃除道具を選び、いつもきれいにしてフックに掛けておきましょう。
5. 植物の世話をする
私の祖父は腹が立つことがあると、決まって裏庭に行って植木に水やりをしていました。あれはいい考えだったと思います。
植物は、床や食器とは違い、私たちが世話をすることで成長していきます。それに、植物に対してマインドフルネスを実践するのに外に行く必要はありません。鉢植えの植物に水をやり、手入れをするのも、同じくらい効果的です。
観葉植物がもつ、8つの健康サポート効果とは?
私の祖父は腹が立つことがあると、決まって裏庭に行って植木に水やりをしていました。あれはいい考えだったと思います。
植物は、床や食器とは違い、私たちが世話をすることで成長していきます。それに、植物に対してマインドフルネスを実践するのに外に行く必要はありません。鉢植えの植物に水をやり、手入れをするのも、同じくらい効果的です。
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6. 洗濯物を干す
洗濯物を家の外に干す行為には、すでに瞑想的なところがあります。シャツを手に取る、2つの洗濯ばさみで止める、物干しをもう少し広げる……この繰り返しです。
物干しを持っているなら、この時間を、ただその瞬間を生きるために使ってみましょう。風にはためく服、移ろう光、洗濯ばさみがカチャカチャいう気持ち良い音を感じましょう。
洗濯と家事が楽になる、ユーティリティとランドリールームのつくり方
洗濯物を家の外に干す行為には、すでに瞑想的なところがあります。シャツを手に取る、2つの洗濯ばさみで止める、物干しをもう少し広げる……この繰り返しです。
物干しを持っているなら、この時間を、ただその瞬間を生きるために使ってみましょう。風にはためく服、移ろう光、洗濯ばさみがカチャカチャいう気持ち良い音を感じましょう。
洗濯と家事が楽になる、ユーティリティとランドリールームのつくり方
7. 洗濯物をたたむ
反復するという性質に加え、清潔な衣服がきちんと積み上がっていくのを見る静かな満足感があることから、洗濯物をたたむのも瞑想的な行為だといえます。洗いたてのリネンの香りを吸い込み、生地の手ざわりを感じるなど、五感を使って体験を豊かなものにしましょう。
反復するという性質に加え、清潔な衣服がきちんと積み上がっていくのを見る静かな満足感があることから、洗濯物をたたむのも瞑想的な行為だといえます。洗いたてのリネンの香りを吸い込み、生地の手ざわりを感じるなど、五感を使って体験を豊かなものにしましょう。
マインドフルネスが高まる家事の始め方
1. 家事をきちんとしようと心から思える目的を設定します。例えば自分や家族が座ってお茶を飲む清潔で心地いい場所を作るという目的。
2. 少しの間、意識的に体の緊張をほぐします。
3.作業をしながら静かに呼吸を意識するようにすると、集中しやすくなります。
4. 不平や、しなければならないこと、心配事などが頭に浮かぶときは(きっとそうなります)、ただそんな考えが浮かんだなと思い、目の前の作業に意識を戻します。
5. 感覚に意識を向けます。温かな石けん水の感触、木製カウンターのざらざらした手ざわり、開けた窓から入ってくる音を感じましょう。
参考資料:春秋社『〈気づき〉の奇跡 暮らしのなかの瞑想入門』著:ティク・ナット・ハン、訳:池田久代
家をスッキリと片付けたい?整理収納の専門家はこちらから探せます
注目キーワード「マインドフルネス」を高めるインテリアとは?
1. 家事をきちんとしようと心から思える目的を設定します。例えば自分や家族が座ってお茶を飲む清潔で心地いい場所を作るという目的。
2. 少しの間、意識的に体の緊張をほぐします。
3.作業をしながら静かに呼吸を意識するようにすると、集中しやすくなります。
4. 不平や、しなければならないこと、心配事などが頭に浮かぶときは(きっとそうなります)、ただそんな考えが浮かんだなと思い、目の前の作業に意識を戻します。
5. 感覚に意識を向けます。温かな石けん水の感触、木製カウンターのざらざらした手ざわり、開けた窓から入ってくる音を感じましょう。
参考資料:春秋社『〈気づき〉の奇跡 暮らしのなかの瞑想入門』著:ティク・ナット・ハン、訳:池田久代
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