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古レンガの壁が落ち着く、猫と暮らすカフェのような家
石積みの外壁に、室内のレンガの壁、古材の柱と梁。新しいのに使い込んだ味わいが和む、旭川の住まいをご紹介します。
Mamiko Nakano
2019年7月17日
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「北の嵐山」とも言われる、旭川市の西にある丘陵地帯、旭岡。陶芸の窯元なども多くある、自然豊かで芸術的な雰囲気のエリアだ。趣のある住宅が並ぶこの地域の住宅街の中でも、外国風のこだわりの外観が魅力的な個人宅を訪ねた。
写真撮影:水上ゴロウ写真事務所 水上ゴロウ
どんなHouzz?
所在地:北海道旭川市
住まい手:60代のご夫婦と30代の娘さん
敷地面積:1001㎡(303坪)
建築面積:115.7㎡(35坪)
延床面積:161.9㎡(49坪)
構造:木造
設計:金田博道建築研究所 株式会社
施工:京田組
竣工時期:2017年
どんなHouzz?
所在地:北海道旭川市
住まい手:60代のご夫婦と30代の娘さん
敷地面積:1001㎡(303坪)
建築面積:115.7㎡(35坪)
延床面積:161.9㎡(49坪)
構造:木造
設計:金田博道建築研究所 株式会社
施工:京田組
竣工時期:2017年
仲良しの3人家族が現在の家に引っ越す前に住んでいた家は、娘さんが幼い頃に建てられた家。ほとんど使っていない部屋もあったため、現在のライフスタイルにフィットしていない、と感じていたそうだ。そんな中、娘さんが建主になる形での家づくりを決意。3人で土地と設計者を同時に探し始めた。
ハウスメーカーも検討したが、家づくりについて調べる中で、建築家に支払う費用は建築費の1割程度だと知る。もちろん材料費などは上質なものを使うと高くなるが、創造性の高いプランの提供と、工務店からの見積もりの査定、現場の監理などを任せられることを考えると、決して高くはないと判断。建築家に家づくりを頼むことにした。
北海道の建築家の作品を次々と検討する中で、設計を依頼したい建築家として3人の意見が一致したのが金田博道さんだった。
正面玄関の外壁は、石積みと焼いたカラマツを組み合わせたもの(北海道には杉は自生していないので、カラマツなのだそうだ)。ドアや窓、バルコニーにあしらわれた黒い建具は、どこか昔のヨーロッパの家に使われているような雰囲気のものが取り付けられている。
建築家を探す
ハウスメーカーも検討したが、家づくりについて調べる中で、建築家に支払う費用は建築費の1割程度だと知る。もちろん材料費などは上質なものを使うと高くなるが、創造性の高いプランの提供と、工務店からの見積もりの査定、現場の監理などを任せられることを考えると、決して高くはないと判断。建築家に家づくりを頼むことにした。
北海道の建築家の作品を次々と検討する中で、設計を依頼したい建築家として3人の意見が一致したのが金田博道さんだった。
正面玄関の外壁は、石積みと焼いたカラマツを組み合わせたもの(北海道には杉は自生していないので、カラマツなのだそうだ)。ドアや窓、バルコニーにあしらわれた黒い建具は、どこか昔のヨーロッパの家に使われているような雰囲気のものが取り付けられている。
建築家を探す
収納のある土間タイプの玄関を通って家の中に入ると、リビングとダイニング、キッチンが一体となったスペースが広がっている。
床は、娘さんが強く希望したヘリンボーン張り。どこか南欧風の雰囲気のあるインテリアだ。圧巻なのは薪ストーブのバックにあるレンガの壁。この家は新築なのだが、あえて古びた70年前の古レンガを用いている。
柱や天井に使われているのも、古民家に使われていた古材だ。日本の古き良きものと、洋風の古き良きものが出会って違和感なく融合している。
薪ストーブ:バーモントキャスティングス
床は、娘さんが強く希望したヘリンボーン張り。どこか南欧風の雰囲気のあるインテリアだ。圧巻なのは薪ストーブのバックにあるレンガの壁。この家は新築なのだが、あえて古びた70年前の古レンガを用いている。
柱や天井に使われているのも、古民家に使われていた古材だ。日本の古き良きものと、洋風の古き良きものが出会って違和感なく融合している。
薪ストーブ:バーモントキャスティングス
丸テーブルのダイニングがあるコーナーには、角2面の境目のない窓がある。庭に面したこの窓から入る光はとても心地よく、カフェのようだ。
ダイニングの斜め奥は庭に面したサンルーム。ここもパントリー同様、上方がアーチ状になっているのが良い雰囲気だ。床はテラコッタタイルで、アンティークな趣の家具とグリーンがとても良い雰囲気。
引き戸を閉めて使うこともできるので、ちょっとしたプライベートスペースとして使うこともできる。
カフェ風インテリアの写真をみる
ダイニングの斜め奥は庭に面したサンルーム。ここもパントリー同様、上方がアーチ状になっているのが良い雰囲気だ。床はテラコッタタイルで、アンティークな趣の家具とグリーンがとても良い雰囲気。
引き戸を閉めて使うこともできるので、ちょっとしたプライベートスペースとして使うこともできる。
カフェ風インテリアの写真をみる
この家には5匹の猫がいて、それぞれ気ままに、元気に過ごしている。「元々は8匹いたので減ったんですよ」とご夫妻。
階段や廊下部分もテラコッタタイルとレンガのテーマは続く。
自然な質感が魅力。テラコッタタイルを取り入れた住まい
階段や廊下部分もテラコッタタイルとレンガのテーマは続く。
自然な質感が魅力。テラコッタタイルを取り入れた住まい
2階よりダイニングキッチンを見下ろす。斜面になっているので、6層のスキップフロアになっているこの家。途中の階には、奥様が趣味で続けている織物をするスペースや、ご主人が書き物をするスペースがそれぞれ設けられている。
写真撮影:水上ゴロウ写真事務所 水上ゴロウ
土地選びから金田さんと一緒に家づくりを進めたというご夫妻。2016年から半年かけて計画した家づくりについて「すごく楽しい時間だった」と振り返る。「石やレンガの積み方とか、施工も細かくチェックしてくれて。いい家を建てたい!と金田さんは思ってくれているんだな、と感じていました」
家づくりのパートナーだった金田さんは今も、折に触れてこの「カフェのような家」を訪ねてくる。お目当ては、ご主人が作るおいしいケーキだそうだ。
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土地選びから金田さんと一緒に家づくりを進めたというご夫妻。2016年から半年かけて計画した家づくりについて「すごく楽しい時間だった」と振り返る。「石やレンガの積み方とか、施工も細かくチェックしてくれて。いい家を建てたい!と金田さんは思ってくれているんだな、と感じていました」
家づくりのパートナーだった金田さんは今も、折に触れてこの「カフェのような家」を訪ねてくる。お目当ては、ご主人が作るおいしいケーキだそうだ。
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