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憧れの地、北海道・十勝で叶える理想の暮らし。自然に囲まれたフレンチカントリーの家
関西で暮らしていたオーナーご夫妻は、かねてから憧れていた北海道・十勝へ移り住むことに。どこまでも青空と草原が続くこの土地に、夫妻はフランス・コルマールの街をイメージした家を建てました。
北海道は十勝、上士幌町。近隣には畑と牧場があるだけで、草原と青空が広がるこの景勝地に、フレンチカントリー調のかわいらしい家が建っています。
住まい手は、かつて関西に暮らしていた若いご夫妻。2017年に旅行で訪れたことをきっかけに、北海道という地に憧れていたオーナーご夫妻は、現地の自治体が企画している移住体験プログラムへの参加を通じて、本格的に移住へ踏み切ることに。そのときに出会った不動産会社と見つけたのが、北海道らしい開放的な景色を楽しめるこの土地だったそう。その後、いくつかの建築会社とやりとりを重ねた結果、打ち合わせの際にもっとも親身になってくれたcube ciseに依頼することを決めました。
住まい手は、かつて関西に暮らしていた若いご夫妻。2017年に旅行で訪れたことをきっかけに、北海道という地に憧れていたオーナーご夫妻は、現地の自治体が企画している移住体験プログラムへの参加を通じて、本格的に移住へ踏み切ることに。そのときに出会った不動産会社と見つけたのが、北海道らしい開放的な景色を楽しめるこの土地だったそう。その後、いくつかの建築会社とやりとりを重ねた結果、打ち合わせの際にもっとも親身になってくれたcube ciseに依頼することを決めました。
どんなHouzz?
所在地:北海道河東郡上士幌町
住まい手:オーナーご夫妻
敷地面積:2,687.95㎡
建築面積:60.24㎡
延床面積:86.73㎡
構造:木造(枠組壁工法)
設計・施工:cube cise
竣工時期:2021年2月〜2021年6月
所在地:北海道河東郡上士幌町
住まい手:オーナーご夫妻
敷地面積:2,687.95㎡
建築面積:60.24㎡
延床面積:86.73㎡
構造:木造(枠組壁工法)
設計・施工:cube cise
竣工時期:2021年2月〜2021年6月
アウトドア好きのご主人はもともと、「景勝地にログハウスを建てる」というイメージをもっていたものの、極寒の十勝にログハウスを建てるのにはリスクがあること、そして価値観の合うメーカーと出会えなかったことから、住まいのイメージを思い切って変更することにしたといいます。
cube ciseがカントリー調の住まいづくりを得意としていたことから、オーナーご夫妻は海外の住まいの事例をインターネットや本から収集し、プランナーの末守恭子さんと共有。その中で特に気になったフランス北東部の街・コルマールを末守さんが実際に訪れたことがあったため、住まいの具体的なイメージはスムーズに固められていきました。
cube ciseがカントリー調の住まいづくりを得意としていたことから、オーナーご夫妻は海外の住まいの事例をインターネットや本から収集し、プランナーの末守恭子さんと共有。その中で特に気になったフランス北東部の街・コルマールを末守さんが実際に訪れたことがあったため、住まいの具体的なイメージはスムーズに固められていきました。
また、オーナーご夫妻は、広大な敷地と絶好のロケーションを活かし、敷地内にグランピングスペースを併設し、宿泊ゲストに貸し出すことを考えていました。トイレや玄関、リビングの一部などはゲストが利用することも想定し、なるべく生活感をなくしたデザインにすることに。
印象的な丸い玄関は、実は32角形の木材の骨組みの上に、塗り壁でつくられたもの。
「急勾配の屋根やこの丸い玄関ポーチをつくるのに、施工を担当した職人さんたちは苦労したと思いますが、きれいに仕上げてくれたおかげで、コルマールの街にあるような、かわいらしい外観に仕上がりました」と末守さんは話します。
「急勾配の屋根やこの丸い玄関ポーチをつくるのに、施工を担当した職人さんたちは苦労したと思いますが、きれいに仕上げてくれたおかげで、コルマールの街にあるような、かわいらしい外観に仕上がりました」と末守さんは話します。
扉を開けて玄関に入ると、ゲスト用のシューズボックスが。玄関のタイルはザラザラした材質のものを選び、悪天候時も滑りにくいよう配慮がなされています。
中央の扉はトイレへつながっており、グランピングスペースに宿泊するゲストがいつでも利用しやすいようになっています。
中央の扉はトイレへつながっており、グランピングスペースに宿泊するゲストがいつでも利用しやすいようになっています。
入って右側のカーテンの向こうは、オーナーご夫妻のシューズクローク。ゲスト用のシューズボックスとは別の場所に靴を収納することで、玄関の生活感をなくすことができています。
玄関からアーチ型ドアを抜けると、吹き抜けのLDKが広がっています。リビング・ダイニングは日中ゲストをもてなす場にもなりますが、2階は完全なプライベート空間。ご夫妻の寝室と、いずれ家族が増えたときのための小さな部屋があります。
ゲストがトイレや手洗い場の利用で出入りするため、グランピングスペースのレンタル中は、玄関の鍵はオープンにしておく予定。
プライバシーを守るために、夜間はLDKにつながるアーチ型ドアは施錠できるようになっています。
プライバシーを守るために、夜間はLDKにつながるアーチ型ドアは施錠できるようになっています。
室内のフローリングや造作家具のほとんどにはパイン材が採用されていますが、ダイニングのカウンターはチェリー材の一枚板で造られています。
「カウンターを一枚板で造作したい」というのはご主人の希望だったそう。末守さんとともに一枚板を扱う木材の販売店を訪れた際、チェリー材の美しさに惹かれ購入を決めたといいます。
また、カウンターが完成したあとに再度販売店を訪れ、リビングで使うソファテーブルにけやきの一枚板を採用。「もともとログハウスに憧れていたので、やっぱり木のぬくもりには惹かれるんです」とご主人は話します。
また、カウンターが完成したあとに再度販売店を訪れ、リビングで使うソファテーブルにけやきの一枚板を採用。「もともとログハウスに憧れていたので、やっぱり木のぬくもりには惹かれるんです」とご主人は話します。
薪ストーブは、ノルウェーの薪ストーブメーカー『ヨツール』のもの。クラシックな見た目が室内のインテリアにしっくり馴染んでいます。
京都のご実家でも薪ストーブを使っていたという奥様は、薪ストーブをつけた際の暖まり方がまったく異なることに驚いたといいます。
「室内の気密性が高いので、一度ストーブをつけるとずっと暖かいんです。朝つけて暖まったら一度消してしまっても、午後になっても快適に過ごせます」
京都のご実家でも薪ストーブを使っていたという奥様は、薪ストーブをつけた際の暖まり方がまったく異なることに驚いたといいます。
「室内の気密性が高いので、一度ストーブをつけるとずっと暖かいんです。朝つけて暖まったら一度消してしまっても、午後になっても快適に過ごせます」
近年では北海道でもエアコンを設置する住まいは増えてきているものの、薪ストーブとラジエーター以外に、空調設備は設置しないことにしたそう。
「夏場は北海道でも30度を超える日が多くなってきましたが、気密性が高い分、暑い空気も入り込みにくいんです。エアコンを設置しないことで、生活感のない空間を実現することもできました」と末守さん。
「夏場は北海道でも30度を超える日が多くなってきましたが、気密性が高い分、暑い空気も入り込みにくいんです。エアコンを設置しないことで、生活感のない空間を実現することもできました」と末守さん。
生活を感じさせない工夫はこれだけではありません。たとえば、ゲストが利用する場所にはコンセントが見えないようにされているほか、照明スイッチには一般的なワイドプレートではなく、真鍮製のトグルスイッチが採用されています。
室内の暖色の壁は、白い塗り壁に黄色の塗料を重ねてから拭き取ることで、ヴィンテージハウスのような印象に。
室内の暖色の壁は、白い塗り壁に黄色の塗料を重ねてから拭き取ることで、ヴィンテージハウスのような印象に。
「ご提案いただくアイデアが素敵なものばかりだったので、基本的にはお任せしていたのですが、施工中にどんどん楽しくなって自分たちの希望も増えていったので、ゲストに見られない部分はコストを抑えることにしました」とご主人。
オーナーご夫妻の寝室は壁にヴィンテージ風の加工を加えず、一部にウッド調の壁紙を貼ってフィーチャーウォールに。2階の2部屋は照明スイッチも一般的なものを採用したりと、ゲストから見える部分・見えない部分にメリハリがつけられています。
オーナーご夫妻の寝室は壁にヴィンテージ風の加工を加えず、一部にウッド調の壁紙を貼ってフィーチャーウォールに。2階の2部屋は照明スイッチも一般的なものを採用したりと、ゲストから見える部分・見えない部分にメリハリがつけられています。
オーナーご夫妻のこだわりがもっとも反映されているのは、キッチンです。「キッチンはカウンター越しにゲストからも見られますし、自分たちが料理をするときに気分が上がる場所にしたいと考えていたので、デザインも機能も妥協しませんでした」とご主人は話します。
キッチンや飾り棚は、ほかの家具同様パイン材で造作。深いグリーンのタイルは、やわらかい色合いの空間にシックな印象をもたせています。
グランピング施設でピザの提供も考えていることから、IHクッキングヒーターにはランクの高いものを選択。「IHクッキングヒーターがとてもパワフルなので、妻がパンを焼いていたりしてオーブンが使えないときにも、ほとんどの調理を行うことができます。こちらは末守さんからの提案でしたが、取り入れてよかったなと思っています」
グランピング施設でピザの提供も考えていることから、IHクッキングヒーターにはランクの高いものを選択。「IHクッキングヒーターがとてもパワフルなので、妻がパンを焼いていたりしてオーブンが使えないときにも、ほとんどの調理を行うことができます。こちらは末守さんからの提案でしたが、取り入れてよかったなと思っています」
奇しくもコロナ禍での移住となったオーナーご夫妻。人々が住まいで過ごす時間が増えた今、自然に囲まれた環境で、自由に過ごせることに満足していると話します。
「花壇の世話をしたりグランピングスペースを調整したりしているとき、ふと家のほうを見たりすると『世界一かわいい家だな』と思ったりするんです。車もあまり通らないような場所なのでとても静かな環境ですし、本当にここへやってきてよかったと感じています」
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「花壇の世話をしたりグランピングスペースを調整したりしているとき、ふと家のほうを見たりすると『世界一かわいい家だな』と思ったりするんです。車もあまり通らないような場所なのでとても静かな環境ですし、本当にここへやってきてよかったと感じています」
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