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庭で過ごす時間が特別に。素敵すぎる物置小屋へようこそ
このユニークで美しい物置小屋は、図書室、映画館、サマーハウスなど、いろいろな用途に使えます。
Victoria Harrison
2019年1月25日
物置小屋。小さくて庭の隅に置かれ、自転車や芝刈り機、ガーデニング用品などが詰め込まれているイメージですが、こちらの物置小屋は超大型。デザインもスマートで美しく、多機能です。
どんな物置小屋?
持ち主:建築事務所MorenoMaseyの創設者ロドリゴ・モレノ・マセイとその妻、3人の娘、ボーディーという名の犬
所在地:リッチモンド・アポン・テムズ・ロンドン自治区
物件:屋外ガーデンの部屋
費用:3万ポンド(約430万円)
建築家:MorenoMaseyのロドリゴ・モレノ・マセイ
持ち主:建築事務所MorenoMaseyの創設者ロドリゴ・モレノ・マセイとその妻、3人の娘、ボーディーという名の犬
所在地:リッチモンド・アポン・テムズ・ロンドン自治区
物件:屋外ガーデンの部屋
費用:3万ポンド(約430万円)
建築家:MorenoMaseyのロドリゴ・モレノ・マセイ
この物置小屋は、ビクトリアン様式のテラスハウスの庭にあります。「『装飾された物置小屋』なんです」と、この物置小屋を建てたロドリゴ・モレノ・マセイは言います。このシンプルな説明は、実は多くの配慮と熟考を重ねて設計された、多機能で工夫に満ちたこの物置小屋の空間について、控えめに伝えているにすぎません。
ロドリゴはこのような魅力的な建物をどのように思いついたのでしょうか?
ロドリゴはこのような魅力的な建物をどのように思いついたのでしょうか?
「容積測定による形状としては物置小屋なんです。これは子どもの描く家なんですよ。壁4面と勾配屋根のある、モノポリーゲームに出てくる家です」とロドリゴ。
「ビクトリアン様式のテラスに設置するので、形状は状況に合っていると言えますが、超大型です。視覚的にも機能的にも、屋外スペースの枠組みを作っています」
建物の形状は、ロドリゴが旅をして集めた多くの情報から導き出されています。「オーストリアの納屋で見た被覆材、オレゴンのブルワリーにあったドアなど、私の『盗んだアイデア』のコレクションですね。物理的な形状は文化的共通認識として浸透している『家の形』を表現しています」
建物はリサイクル木材で覆われており、ほどよく風化した外観を生み出しているため、現代の建物の幾何学的で箱型の輪郭を和らげています。「オーク材は古いもので、銀色をしています。黒っぽく見える隙間をあけて取り付けることで、ありのままの幾何学的なパターンが生まれるのです」とロドリゴは話します。
室内スペースは、床から天井までの高さがある本棚や、映像を映し出せる壁、木製のデスクや椅子を囲う合板の壁、さらに天気のいい日には外へ出せる鮮やかな黄色いソファを用いた装飾がシンプルに施されています。
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「ビクトリアン様式のテラスに設置するので、形状は状況に合っていると言えますが、超大型です。視覚的にも機能的にも、屋外スペースの枠組みを作っています」
建物の形状は、ロドリゴが旅をして集めた多くの情報から導き出されています。「オーストリアの納屋で見た被覆材、オレゴンのブルワリーにあったドアなど、私の『盗んだアイデア』のコレクションですね。物理的な形状は文化的共通認識として浸透している『家の形』を表現しています」
建物はリサイクル木材で覆われており、ほどよく風化した外観を生み出しているため、現代の建物の幾何学的で箱型の輪郭を和らげています。「オーク材は古いもので、銀色をしています。黒っぽく見える隙間をあけて取り付けることで、ありのままの幾何学的なパターンが生まれるのです」とロドリゴは話します。
室内スペースは、床から天井までの高さがある本棚や、映像を映し出せる壁、木製のデスクや椅子を囲う合板の壁、さらに天気のいい日には外へ出せる鮮やかな黄色いソファを用いた装飾がシンプルに施されています。
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タイル貼りの床は室内からテラスの外側まで続いてます。ドアは光沢のあるガレージ仕様で、天井まで巻き上げれば開口部を開放したままにできます。ロドリゴはこのデザインについて「屋内が屋外になる」と話します。
木材で覆われたドアの向こうに隠されているのは、各種アウトドア用品をすっきりと片づけて管理する収納スペースです。
雨どいがないおかげで、建物はすっきりとした形状を保っています。「雨どいが、ほぼ一体化した軒のかたちを邪魔するので」とロドリゴ。「雨どいをなくすことで、『生活感』を取り除き、建物としての純粋な形状になっているのです」
木材で覆われたドアの向こうに隠されているのは、各種アウトドア用品をすっきりと片づけて管理する収納スペースです。
雨どいがないおかげで、建物はすっきりとした形状を保っています。「雨どいが、ほぼ一体化した軒のかたちを邪魔するので」とロドリゴ。「雨どいをなくすことで、『生活感』を取り除き、建物としての純粋な形状になっているのです」
実際、外壁の被覆材が従来の雨どいの必要性をなくしています。
「これは小さな建物ですから、考慮する水の量も限られています」とロドリゴ。「屋根と壁がまったく同じ方法で作られているため、水は被覆材の隙間を通って床の後方にある膜へと流れ落ちます。ドアには縁がついていて、雨が降ると開口部から水を押し出すのに役立ちます」
「これは小さな建物ですから、考慮する水の量も限られています」とロドリゴ。「屋根と壁がまったく同じ方法で作られているため、水は被覆材の隙間を通って床の後方にある膜へと流れ落ちます。ドアには縁がついていて、雨が降ると開口部から水を押し出すのに役立ちます」
イギリスでは、「サマールーム」と言うとほんの数か月間しか使われないこともありますが、ロドリゴはこの場所を1年を通して楽しめるよう設計しました。「この部屋には、建築基準(の必要条件)を上回る断熱性があり、暖房もついているのでずっと暖かく過ごせます」とロドリゴは説明します。
その一方、東向きのため夏の間は涼しく過ごせます。「真の多機能空間ですよ」とロドリゴは言います。「主にオフィスや書斎として使っています。映画館にもなるし天気のいい日にはガーデンルームにもなります。大人数でのホームパーティを開く際にはバーにもなるんですよ!」
愛書家が建てた裏庭のコテージ
その一方、東向きのため夏の間は涼しく過ごせます。「真の多機能空間ですよ」とロドリゴは言います。「主にオフィスや書斎として使っています。映画館にもなるし天気のいい日にはガーデンルームにもなります。大人数でのホームパーティを開く際にはバーにもなるんですよ!」
愛書家が建てた裏庭のコテージ
では、このユニークな建物について、ご近所はどう感じているのでしょう?「この環境ではかなり珍しいですし、『ガーデンルーム問題』へのアプローチとして、まったく一般的ではないですよね」とロドリゴは認めます。「真っ黒なモノポリーゲームに出てくるホテルみたいな建物が庭に建てられるさまを見て、ご近所の皆さんは恐怖に震えたと思います。でも、一旦外壁の被覆材を取り付けてしまえば、空間に難なく溶け込んだのです」
「裏手に住んでいるお隣に対しては、彼らの家に影響がないよう、とても気を遣う必要がありました」と彼は付け加えます。「この建物によって非対称な部分が生まれてしまったため、内部で再び均整を取るようにしました」
「裏手に住んでいるお隣に対しては、彼らの家に影響がないよう、とても気を遣う必要がありました」と彼は付け加えます。「この建物によって非対称な部分が生まれてしまったため、内部で再び均整を取るようにしました」
このプロジェクトからロドリゴが学んだことは何でしょうか?同じようなものを建てたいと願う人たちにアドバイスは?
「物置を建てる際には、外観を美しいものにする必要があります。なぜならこの先ずっと、その物置が(家から見る)景色になるんですから!」と、ロドリゴは警告します。
でも、この建物のおかげで家族での屋外スペースの使い方が大きく進歩したと認めています。「2つの生活空間で挟まれているエリアがあるので、庭そのものが屋外リビングに生まれ変わりました」
「今では、座って寛げるテラスが2つ、庭に面した室内空間が2つあります。それぞれが、日当たりや眺め(に関して)だけでなく、機能面でも異なる要素をもたらしてくれます。物置小屋はキッチンでも、テレビルームでもありませんが、映画館であり書斎なのです。子ども用プールを出せば、そこはプールハウスにもなるんです……」
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「物置を建てる際には、外観を美しいものにする必要があります。なぜならこの先ずっと、その物置が(家から見る)景色になるんですから!」と、ロドリゴは警告します。
でも、この建物のおかげで家族での屋外スペースの使い方が大きく進歩したと認めています。「2つの生活空間で挟まれているエリアがあるので、庭そのものが屋外リビングに生まれ変わりました」
「今では、座って寛げるテラスが2つ、庭に面した室内空間が2つあります。それぞれが、日当たりや眺め(に関して)だけでなく、機能面でも異なる要素をもたらしてくれます。物置小屋はキッチンでも、テレビルームでもありませんが、映画館であり書斎なのです。子ども用プールを出せば、そこはプールハウスにもなるんです……」
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