コメント
ただ中にいるだけで心地よい、コンパクトでエコな裏庭の小屋!
廃材やエコな木材を使って建てた仕事用の小屋は、小さいながらも住まい手の夫婦の夢を完璧に叶えた空間です。
Vanessa Brunner
2022年5月31日
この小屋にはひとつだけ困ったことがある。それは「素敵すぎる」ということ。「小屋の中にいると、手を動かしてものづくりをするよりも、ただ座ってまわりを見まわして、本当に素敵な空間だなあ、と考えていたりするんです」とオーナーのクリス・シーウェルさんは話す。
陽光降りそそぐカリフォルニア州サンタバーバラにあるこの小屋は、さまざまな目的に使われている。通りと裏庭の間の中間地帯として、人目につかないごみ箱置き場として、そして作業スペースとして。
自らが設計を手がけたホテル3軒とレストラン1軒を南カリフォルニアで営むシーウェルさんと妻のケニー・オセハンさんは、使いやすく、見た目もいい小屋を作りたいと思っていた。設計を依頼されたアレックス・ワインダムさんは、FSC(森林管理協議会)認証のレッドウッド材と廃棄されていた窓、透明なプラスチックの板を使ってそれを形にした。収納場所、作業スペース、ごみ箱置き場を兼ね、さらに小さなパティオまでついた小屋は、ふたりの希望をすべてかなえた空間になった。
どんなプロジェクト?
住まい手:クリス・シーウェルさん、妻のケニー・オセハンさん
所在地:アメリカ、カリフォルニア州サンタバーバラ
規模:約8.4平方メートル(ポーチ含む)
予算:建材費と人件費を合わせて5000米ドル(約56万円)。
施工:ジョニー・ギル
施工期間:2週間
陽光降りそそぐカリフォルニア州サンタバーバラにあるこの小屋は、さまざまな目的に使われている。通りと裏庭の間の中間地帯として、人目につかないごみ箱置き場として、そして作業スペースとして。
自らが設計を手がけたホテル3軒とレストラン1軒を南カリフォルニアで営むシーウェルさんと妻のケニー・オセハンさんは、使いやすく、見た目もいい小屋を作りたいと思っていた。設計を依頼されたアレックス・ワインダムさんは、FSC(森林管理協議会)認証のレッドウッド材と廃棄されていた窓、透明なプラスチックの板を使ってそれを形にした。収納場所、作業スペース、ごみ箱置き場を兼ね、さらに小さなパティオまでついた小屋は、ふたりの希望をすべてかなえた空間になった。
どんなプロジェクト?
住まい手:クリス・シーウェルさん、妻のケニー・オセハンさん
所在地:アメリカ、カリフォルニア州サンタバーバラ
規模:約8.4平方メートル(ポーチ含む)
予算:建材費と人件費を合わせて5000米ドル(約56万円)。
施工:ジョニー・ギル
施工期間:2週間
小屋の前面に取りつけた真鍮製のアートは、シーウェルさんが15年前にフロリダのリサイクル店で見つけたもの。「これがあると小屋にオーナメントの要素が加わります。ケーキを飾る砂糖がけのような役割ですね」
ペンキ塗りからプレゼントのラッピング、植物の植え替えまで、この小屋であらゆる作業をする。母屋のガラス壁にヒントを得て、小屋の屋根と壁にはプレキシガラスを用いた。
環境にやさしい薄いブルーのプラスチック素材を波型にした屋根と壁がサンタバーバラの日ざしを抑え、差し込む光の加減は中にいると温室のよう。南カリフォルニアの日ざしは強いが、北向きで陰になる位置なら暑すぎて不快になることもない。
環境にやさしい薄いブルーのプラスチック素材を波型にした屋根と壁がサンタバーバラの日ざしを抑え、差し込む光の加減は中にいると温室のよう。南カリフォルニアの日ざしは強いが、北向きで陰になる位置なら暑すぎて不快になることもない。
裏側にパティオを設けたため、小屋が広く感じられ、日陰に座って裏庭をながめられるちょっとしたスペースもできた。再利用した素材でできた窓を開け放てば、涼しい風が中を吹き抜ける。
奥に見える横長の窓は、NGOハビタット・フォー・ヒューマニティが運営する建築資材アウトレット、ReStoreで30ドルほどで手に入れたもの。山の景色を切り取って望めるよう、ワインダムさんは窓を横に長くとった。
「ここへ来るたび、この部分の設計はすばらしく考え抜かれていると感じます」とシーウェルさん。「もしこの小屋で美しい山の眺めでなく壁を見つめて作業していたとしたら、本当にもったいないし残念だったと思います」
「ここへ来るたび、この部分の設計はすばらしく考え抜かれていると感じます」とシーウェルさん。「もしこの小屋で美しい山の眺めでなく壁を見つめて作業していたとしたら、本当にもったいないし残念だったと思います」
さまざまなプロジェクトに使う作業道具やアート素材はシンプルなペグボードとシェルフに収納。奥行があるカウンターはアートやガーデニング、修理などの作業に十分なスペースがある。
「妻には、僕がほうきとちりとりを持って後ろで構えていたりせずに、思う存分スペースを使って創造力を発揮してほしいと思っています。といっても実際には僕が掃除してはいますが……」とシーウェルさん。
「妻には、僕がほうきとちりとりを持って後ろで構えていたりせずに、思う存分スペースを使って創造力を発揮してほしいと思っています。といっても実際には僕が掃除してはいますが……」とシーウェルさん。
室内の作業スペースのカウンター下に、大型の家庭用ごみ箱を3つ収められるよう設計されている。外壁の引き戸を開けるとごみ箱が現れる。
「クリーンでモダニスト的な構想を基本にしながら、オーガニックな感性も持ち合わせている、そんな人に依頼したいというのは僕にとって外せない条件でした」とシーウェルさんは話す。
おすすめの記事
Houzzツアー (お宅紹介)
工夫がいっぱい!ポートランドの森にあるタイニーハウス
小さな空間を使いこなすために、デザインに工夫を凝らし、廃品を再利用したタイニーハウス。コンパクトでも快適な空間を実現するためのアイデアをご覧ください。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
ふたりの学生が大自然の中に建てた、26㎡の小さな木造住宅
建築の理論を学び、実践してみたくて、ウズウズしていた二人。材料を運ぶための道をつけるところから、この小さな隠れ家を作りました。
続きを読む
エコ・サステナブル
多彩に進化。日本のタイニーハウス集結!
ミニマルな暮らしとインパクトのある存在感で人気のタイニーハウス。牽引型、トラック型、バン型などさまざまなタイプが生まれています。
続きを読む
建築
建築学生たちがDIYで小屋作りに挑戦! 断熱タイニーハウスプロジェクト
「家の性能は大事だ」と感じる体験と価値観を広めるために、学生たちがはじめての小屋作りにチャレンジしました。どんなタイニーハウスができたのか? 学生たちの取り組みをご紹介します。
続きを読む
Houzzツアー (お宅紹介)
こんなところで仕事がしたい! 裏庭に建てたホームオフィス用の小屋
家で仕事をするスペースがほしい! そう考えたカップルが辿り着いた答えは「小屋」。低予算とホームセンターで手に入る材料で仕上げた、快適なホームオフィス用の小屋をご紹介します。
続きを読む