バルセロナに恋をして、リノベーションで手に入れた休暇用の家
木と植物とガラス。そこにポップな差し色が絶妙にあしらわれたリノベーションの中古マンション。間取りや収納の工夫により、40平米でもゆったりと過ごせる家が完成しました。
Isabel Núñez
2022年10月5日
バルセロナは、オーナーのカップルが初めてふたり揃っての休暇を過ごした場所です。愛を深め、この街にもすっかり夢中になってしまったふたりは、いつでも戻ってこられるようにと、休暇用の家を購入しました。
「老夫婦が所有するアパートメントでした。広さは40平方メートルほどで、部屋がいくつもある小間切れの間取りでした」と話すのは、リノベーションを手がけたデザイン事務所〈エグエ・イ・セタ〉のガイア・トロッタさん。内壁を撤去し、廊下をなくして、素材と多目的の家具で統一した3室の家に造りかえました。
「老夫婦が所有するアパートメントでした。広さは40平方メートルほどで、部屋がいくつもある小間切れの間取りでした」と話すのは、リノベーションを手がけたデザイン事務所〈エグエ・イ・セタ〉のガイア・トロッタさん。内壁を撤去し、廊下をなくして、素材と多目的の家具で統一した3室の家に造りかえました。
どんなHouzz?
住まい手:カップル
所在地:スペイン、バルセロナのバルセロネータ地区
規模:約40平方メートル
設計:ガイア・トロッタ〈エグエ・イ・セタ〉
写真:Vicugo Foto
海のあるバルセロナでの時間を存分に楽しみたいと考えたオーナー夫妻は、市内でも海に面したバルセロネータ地区を中心に物件を探しました。
「夫妻は理想的なアパートメントを見つけたものの、かなり傷んだ状態でした。天井のいくつかは吊り天井であることがわかったので、これらを撤去し、カタルーニャの粘土製レンガを使ったヴォールト(アーチ天井)と、むき出しの梁を修復することにしました」とトロッタさん。家の個性である建築当時のレンガ壁もリノベーションしました。
住まい手:カップル
所在地:スペイン、バルセロナのバルセロネータ地区
規模:約40平方メートル
設計:ガイア・トロッタ〈エグエ・イ・セタ〉
写真:Vicugo Foto
海のあるバルセロナでの時間を存分に楽しみたいと考えたオーナー夫妻は、市内でも海に面したバルセロネータ地区を中心に物件を探しました。
「夫妻は理想的なアパートメントを見つけたものの、かなり傷んだ状態でした。天井のいくつかは吊り天井であることがわかったので、これらを撤去し、カタルーニャの粘土製レンガを使ったヴォールト(アーチ天井)と、むき出しの梁を修復することにしました」とトロッタさん。家の個性である建築当時のレンガ壁もリノベーションしました。
リノベーション前は、玄関ホール、部屋3室、キッチンとバスルームという間取りでした。
リノベーション後は現代の生活スタイルにより適した空間の配置になっています。家の中心になるのは、リビング、ダイニング、キッチンがひと続きになった空間。料理好きなオーナー夫妻にとっては、ゲストを招いて楽しむ空間でもあります。「家へ入って最初に目に入るのがキッチンですが、オーナー夫妻はそれで構わないと考えました」。
「ぬくもりがあって居心地のいいキッチンにしたいと思っていたところ、オーナー夫妻から木を使ってはと提案がありました」とトロッタさん。
リノベーション後は現代の生活スタイルにより適した空間の配置になっています。家の中心になるのは、リビング、ダイニング、キッチンがひと続きになった空間。料理好きなオーナー夫妻にとっては、ゲストを招いて楽しむ空間でもあります。「家へ入って最初に目に入るのがキッチンですが、オーナー夫妻はそれで構わないと考えました」。
「ぬくもりがあって居心地のいいキッチンにしたいと思っていたところ、オーナー夫妻から木を使ってはと提案がありました」とトロッタさん。
外に大きなバルコニーがあるリビングは、とても明るく快適だそう。ソファベッド《ブルーク》は市外から訪ねてきた友人が泊まるときにベッドとして活用しているそうです。
家の中のパブリックな空間とプライベートな空間を大型のキャビネットが区切っています。キャビネットには、鉄製の枠とガラス入りのグリッドフレームとガラス扉がついています。
素材の使い方を統一し、空間に一体感を持たせました。家全体のフローリングを天然オーク材で統一し、どの部屋の床にも同じ柄のセメントタイルを部分的に取り入れています。床材はすべてセメントタイルの〈ネオセラミカ〉です。
「セメントタイルを選んだのは、バルセロナ風のデザインを取り入れたいというオーナー夫妻の希望からです。この種のタイルはこちらの地方の家では典型的なスタイルで、今でも人気があります」とトロッタさん。
素材の使い方を統一し、空間に一体感を持たせました。家全体のフローリングを天然オーク材で統一し、どの部屋の床にも同じ柄のセメントタイルを部分的に取り入れています。床材はすべてセメントタイルの〈ネオセラミカ〉です。
「セメントタイルを選んだのは、バルセロナ風のデザインを取り入れたいというオーナー夫妻の希望からです。この種のタイルはこちらの地方の家では典型的なスタイルで、今でも人気があります」とトロッタさん。
キッチンのユニットに似たこちらの多目的ユニットも、クローゼットとしてベッドルームで使われています。空間の有効活用を考え、扉はつやのある白で仕上げた引き戸に。
ガラスを使うことで、空間同士が連続しているのが視覚的にわかるのに加え、全体に光が届きやすいです。〈リビング66〉で見つけた調節可能な木製のベネチアンブラインドを取り付け、ベッドルームのプライバシーを確保しました。
多目的ユニットには、部屋に新鮮な空気をもたらしてくれるグリーンをプラス。〈エグエ・イ・セタ〉が手がける空間ではよく登場する手法です。実際、「オーナー夫妻もそれを承知していて、今回の空間づくりにも自然を取り入れてほしいと依頼がありました」とトロッタさん。
ヘッドボードの上に設けたシェルフは、キッチンのカウンタートップと同じ素材を使用しています。
ヘッドボードの上に設けたシェルフは、キッチンのカウンタートップと同じ素材を使用しています。
ヘッドボードには両側にサイドテーブルが造りつけられています。オーナー夫妻の指定で、トランクが入るくらいの奥行きをつけています。
ベッドルームから直接つながるオンスイートのバスルームも家全体の雰囲気と合わせ、ガラスを多用。木製のベネチアンブラインドを目隠しに。
バスルームがあるのは、元はキッチンだった場所。壁には約20センチ×5センチの白タイルを貼り、床はリビングなどと同じ柄のタイルをあしらっています。タイルはどちらも〈ネオセラミカ〉製。
洗面台を上から照らす真鍮のペンダントライトは〈アングルポイズ〉。水栓金具は〈ハンスグローエ〉、トイレは〈ロカ〉の《メリディアン》シリーズから。
洗面台を上から照らす真鍮のペンダントライトは〈アングルポイズ〉。水栓金具は〈ハンスグローエ〉、トイレは〈ロカ〉の《メリディアン》シリーズから。
全体を通じて、色づかいが重要な役割を果たしています。海辺の家らしい、地中海風の家が完成しました。
「当初、オーナー夫妻は白黒ベースのもっとシンプルなスタイルを考えていましたのですが、色を取り入れてはどうか、と私たちから提案したんです。とても気に入っていただいています」。手がけたトロッタさんも同じように気に入っていると語ってくれました。
「当初、オーナー夫妻は白黒ベースのもっとシンプルなスタイルを考えていましたのですが、色を取り入れてはどうか、と私たちから提案したんです。とても気に入っていただいています」。手がけたトロッタさんも同じように気に入っていると語ってくれました。
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