知って楽しむ、壁紙のパターン:春こそフローラル&ボタニカルプリント
気軽に取り入れられる壁紙のパターンの数々を解説するシリーズ記事、今回はフェミニン、トラッド、モダン、和など多彩なスタイルに合う花や植物の柄をご紹介します。
ブラッキン・ヘザー
2016年4月10日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
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壁紙で最もポピュラーな柄といえば、自然界の花や植物をイメージしたフローラルプリントやボタニカルプリント。その揺らがない人気の理由は、なじみ深い自然界からの美しいモチーフの魅力。その独特の優しさに、人はいつも惹かれるからではないでしょうか。
フローラル柄やボタニカル模様といっても、世の中にある数え切れない種類の植物と同じように、壁紙のモチーフやデザインにも幅広いチョイスがあります。リアルな花柄から、モダンかつグラフィカルにデザイン表現された植物まで、誰にでも必ず好みにぴったり合うデザインが見つかるはず。今回は春たけなわの季節ということで、さまざまなフローラルやボタニカルプリントの壁紙と、その使い方の実例をご紹介しましょう。
フローラル柄やボタニカル模様といっても、世の中にある数え切れない種類の植物と同じように、壁紙のモチーフやデザインにも幅広いチョイスがあります。リアルな花柄から、モダンかつグラフィカルにデザイン表現された植物まで、誰にでも必ず好みにぴったり合うデザインが見つかるはず。今回は春たけなわの季節ということで、さまざまなフローラルやボタニカルプリントの壁紙と、その使い方の実例をご紹介しましょう。
フェミニンで可憐な花柄をピュアに楽しむ
女の子だけでなく大人の女性もつい憧れてしまいそうな、ヴィンテージスタイルのロマンチックな花模様の壁紙を使ったベッドルーム。シャビーシックなイメージの家具や、リネンやコットンのファブリック、まるでお庭で摘んできたような花束をさりげなく缶に入れて飾るスタイルがよく似合いますが、シンプルな北欧家具などを置いても、また違った表情が楽しめて新鮮かもしれません。
女の子だけでなく大人の女性もつい憧れてしまいそうな、ヴィンテージスタイルのロマンチックな花模様の壁紙を使ったベッドルーム。シャビーシックなイメージの家具や、リネンやコットンのファブリック、まるでお庭で摘んできたような花束をさりげなく缶に入れて飾るスタイルがよく似合いますが、シンプルな北欧家具などを置いても、また違った表情が楽しめて新鮮かもしれません。
ブルーをベースに、ピンクと白の花柄のこの壁紙にも、どこかヴィンテージスタイルの香りがしてきます。白い家具や建具と合わせると、壁紙の美しい発色がさらに引き立ち、素敵なアクセントウォールになります。
淡いパープルをベースに白い花をちりばめた壁紙は、日本でも人気のイギリスのブランド、ローラ・アシュレイのもの。繊細でさりげない色とデザインが、パープルのソファを引き立てています。パープルやブルーのさまざまな柄のクッションも、同じ淡いトーンで統一していることで主張しすぎず、自然となじんでいます。
トラディショナルなイメージで
草花をモチーフにした柄を数多くデザインした、19世紀イギリスの芸術家・室内装飾家ウィリアム・モリスの壁紙は、同じフローラル&ボタニカルパターンでも特にトラディショナルなインテリアによく合います。この木の実の模様「アービュタス」は比較的新しいデザインですが、ほかのモリスデザインと同様、普遍的な新鮮さがあり、今なお魅力を放っています。
草花をモチーフにした柄を数多くデザインした、19世紀イギリスの芸術家・室内装飾家ウィリアム・モリスの壁紙は、同じフローラル&ボタニカルパターンでも特にトラディショナルなインテリアによく合います。この木の実の模様「アービュタス」は比較的新しいデザインですが、ほかのモリスデザインと同様、普遍的な新鮮さがあり、今なお魅力を放っています。
淡いグリーンと白のエレガントな壁紙は、カーテンもお揃い。少し前の欧米の家では壁紙とカーテンのマッチングが人気でしたが、シンプルさを求める時代になってからはあまり見られなくなりました。マッチングさせて今らしさを出すポイントは、明るい色を使い、色の数も1色プラス白に抑えること。こてこてになりすぎず、シンプルでさわやかなイメージを目指すといいと思います。白く塗られた木の家具と合わせたこの部屋はどことなくコロニアルスタイルの雰囲気。こんな素敵な実例を見るとちょっと試してみたくなりますね。
クリームのベースに真っ白な花と緑の葉という、上品でありながらさわやかでナチュラルな色づかいの壁紙は、イギリス・サンダーソン社のモクレンの花のデザイン「スイートベイ」。白い家具や建具と合わせていることで、緑が生き生きと引き立っています。
取り入れやすい、モノトーン&単色づかい
繊細なタッチの細かい柄に動きがあり、見ていて飽きない楽しい壁紙です。グレーと白といったシンプルな色づかいなので、寝室やリビング、子供部屋など、どんな部屋でも似合いそうですね。
繊細なタッチの細かい柄に動きがあり、見ていて飽きない楽しい壁紙です。グレーと白といったシンプルな色づかいなので、寝室やリビング、子供部屋など、どんな部屋でも似合いそうですね。
ボタニカルやフローラルプリントの壁紙は女性的なイメージが強いですが、柄や色、そして部屋の家具によって、誰にでも楽しめるデザインは豊富にあります。
こちらのメタリックが入ったリーフ柄の壁紙は、光の反射で壁に立体感を出しています。大人っぽい落ち着きと高級感があり、都会的な印象の空間によく似合っています。
こちらのメタリックが入ったリーフ柄の壁紙は、光の反射で壁に立体感を出しています。大人っぽい落ち着きと高級感があり、都会的な印象の空間によく似合っています。
こちらは、ニュートラルなトーンの壁紙でナチュラルな雰囲気に。少しキリッとしたシャープな要素を加えたければ、今年流行のジオメトリックパターンの椅子カバーを取り入れてみてはいかがでしょう。
一見、壁に描いたように見える柄は、イギリスのファロー&ボール社の「フェザーグラス」と呼ばれる、すすきなど羽のような穂をもつ植物のエレガントなモチーフ。繊細なパターンに淡いブルーと白の組み合わせがとても上品です。通常の壁紙のように床から天井までパターンがリピートされているのと違い、下半分だけが絵柄になっているユニークな壁紙で、アート感覚でも楽しめますね。
まるで水彩で描いたように見える花柄。ベッドのスローやクッション、サイドテーブルのスタンドの一段濃いブルーが全体をキュッと引き締め、ソフトになりすぎず、モダンなタッチを与えてくれています。
ダークトーンの大きなリピートで大胆に大人っぽく
大柄のモチーフは蓮の花がイメージ。黒と白でまるで花柄というよりもグラフィックなデザインにも見え、コンテンポラリーな空間にもよく似合います。大人の雰囲気漂うパウダールームに使ってみるのはどうでしょう? かなり印象に残る空間になるのではないでしょうか。
大柄のモチーフは蓮の花がイメージ。黒と白でまるで花柄というよりもグラフィックなデザインにも見え、コンテンポラリーな空間にもよく似合います。大人の雰囲気漂うパウダールームに使ってみるのはどうでしょう? かなり印象に残る空間になるのではないでしょうか。
北欧の花柄を代表する、シンプルでいて独特な印象を残すパターンといえば、日本でも大人気のマリメッコの「ウニッコ」。さまざまな配色のものがありますが、こんな落ち着いたグレートーンを選んでも、大柄で意匠化された形の花なので、かなりインパクトがあります。それでいてきちんと花柄の優しさも感じられる、素晴らしいデザインです。
こちらも参考に
名作デザイン:時代を超えて愛される〈マリメッコ〉のテキスタイル
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ダークブラウンのベースにゴールドの葉っぱモチーフで、大人の雰囲気のある壁紙です。ゴージャスなヘッドボードや高級感のあるファブリックを使った、クラシカルなスタイルのベッドルームですが、この壁紙は意外と和のテイストのあるお部屋にも似合いそうな印象も受けました。
和室とも相性のよい自然界のモチーフ
壁一面にウィリアム・モリスの壁紙を貼った和室。トラディショナルな柄の壁紙がつくる雰囲気に、風合いのある古い家具も自然と溶け込んでいます。和と洋の絶妙なバランスがよい味わいを出しています。
壁一面にウィリアム・モリスの壁紙を貼った和室。トラディショナルな柄の壁紙がつくる雰囲気に、風合いのある古い家具も自然と溶け込んでいます。和と洋の絶妙なバランスがよい味わいを出しています。
竹をモチーフにした壁紙を襖に。まるで畳の向こうに竹林があるかのように見え、自然と和の空間に溶け込んでいますね。
地袋に貼ってある壁紙は、こちらもウィリアム・モリスの「スイート・ブライア」という名前のデザイン。優しいグリーンが畳ともよくなじみ、和の空間の優しいアクセントになっています。洋風の家を建てても、和室が一つ欲しいと思うのは日本人の自然な気持ち。最近の住まいに多い、リビングなどに隣接している和室や畳コーナーで、このような壁紙を取り入れることは、和と洋の境を和らげ、家全体となじませて一体感を出すひとつの方法かもしれません。
庭の風景や花畑をめでるように花柄を味わう
今回ご紹介した壁紙の多くは、ファブリックや家具など、部屋にあるほかのアイテムとも合わせやすいツートーンや淡い色のものが多いですが、最後にカラフルな花柄をご紹介しましょう。ウィリアム・モリスや彼がその先駆けとなったアーツ・アンド・クラフツスタイルからインスピレーションを受けたというこちらの壁紙。まるで庭の中にいるような気分にさせてくれます。日当たりのよいお部屋の一面に、カーデン気分を楽しめる、こんな華やかな壁紙を取り入れてはいかがでしょう?
壁紙シリーズは次回が最終回。今らしい、ちょっと変わったオリジナリティあふれる壁紙をご紹介しますのでぜひお楽しみに!
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フューチャーしていただきありがとうございます。こちらのお宅は、実はコンサバトリーにメインにはり、
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洋も和も。そしてしつこく見えないのが素晴らしい。個人的にもモリスの柄が大好きでモデルハウスでもある我が家にはヴァイン・フルーツ・クレイの三種類使っています。大胆なのにまったく飽きさせない、というより魅了し続けるこのパワーにいつもうっとりしています。娘たちには、部屋をバラ柄にしてほしいといわれており、壁紙特集は参考になります。
ナチュラルリビングさま、ありがとうございます。コンサバトリーの天井に貼るのも素敵ですね。モリスの柄はどんなお部屋にもよく合うのが素晴らしいと思います。これからも素敵なお写真、どんどんアップしてください!楽しみにしています。