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パントリーで大切な「奥行き」について考えてみよう
使いやすいパントリーを作るために重要なのが、奥行きです。限られたスペースを使いこなしているパントリーの工夫を、奥行きに注目しながらチェックしてみましょう。
ブラッキン・ヘザー
2021年4月5日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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キッチンで使う様々なものが収納できる便利なパントリー。せっかく憧れのパントリーをつくる際には無駄のない、使いやすい空間がつくりたいですね。どこにどのようにつくるかはもちろん、何を収納したいかも含めて計画することが重要です。
充実した収納スペースとして使いたいパントリーで、とくに大切なのが、棚の奥行きです。棚が深ければたくさん収納できる、、、と思いがちですが、逆に奥にあるものの収集つかなくなってしまう可能性が大いにあります。食材が賞味期限切れにならないよう、ストックを常に把握できるパントリーを作って使うことは、今問題になっている食品ロスを避けるための一つの方法にもなります。
充実した収納スペースとして使いたいパントリーで、とくに大切なのが、棚の奥行きです。棚が深ければたくさん収納できる、、、と思いがちですが、逆に奥にあるものの収集つかなくなってしまう可能性が大いにあります。食材が賞味期限切れにならないよう、ストックを常に把握できるパントリーを作って使うことは、今問題になっている食品ロスを避けるための一つの方法にもなります。
ベストな棚板の奥行きは?
パントリーは食品や飲料だけではなく、キッチンに収まらない大きめなお鍋や調理道具、日々使わない家電製品も収納できる場所です。一般的にパントリーで使う棚板の奥行きは30cmから45cmを目安にすると良いでしょう。
また、収納するものやライフスタイルの変化に応じて位置を変えたり、増やしたり減らしすことができる可動式の棚を使うのもおすすめです。
パントリーは食品や飲料だけではなく、キッチンに収まらない大きめなお鍋や調理道具、日々使わない家電製品も収納できる場所です。一般的にパントリーで使う棚板の奥行きは30cmから45cmを目安にすると良いでしょう。
また、収納するものやライフスタイルの変化に応じて位置を変えたり、増やしたり減らしすことができる可動式の棚を使うのもおすすめです。
収納するものと空間によって奥行きを変える
横幅がそれほどないこちらのパントリーでは、エリアごとに棚の深さを変えて空間を有効的に活用しています。正面の奥には深めの棚で大きなアイテムを収納。左右では棚の奥行きを工夫して両側をマックスに使いながらしっかりと動線が確保できています。何がどこにあるかが把握しやすいパントリーですね。大中小とアイテムの大きさに合わせてゾーニングを考えながら計画すると、無駄なく収納できます。
横幅がそれほどないこちらのパントリーでは、エリアごとに棚の深さを変えて空間を有効的に活用しています。正面の奥には深めの棚で大きなアイテムを収納。左右では棚の奥行きを工夫して両側をマックスに使いながらしっかりと動線が確保できています。何がどこにあるかが把握しやすいパントリーですね。大中小とアイテムの大きさに合わせてゾーニングを考えながら計画すると、無駄なく収納できます。
奥行きが少なめならラックも活用
奥行きが10センチ位でも、缶詰や瓶物も一列に並べることが可能です。とくに限られた空間はマックスに使いたいですね。
ワイヤーラックを壁に取り付けたこちらのパントリーはぜひ狭い空間のためのヒントに。ひと目で何がどこにあるか見えやすく、棚よりも落下しない安心感があります。
Houzzでインテリアの専門家を探す
奥行きが10センチ位でも、缶詰や瓶物も一列に並べることが可能です。とくに限られた空間はマックスに使いたいですね。
ワイヤーラックを壁に取り付けたこちらのパントリーはぜひ狭い空間のためのヒントに。ひと目で何がどこにあるか見えやすく、棚よりも落下しない安心感があります。
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作業にも便利な「バトラーズパントリー」
海外のキッチンやダイニングで時々見かけるカウンター付きの作業兼収納エリア。もともとは執事(バトラー)がシルバーウェアを磨いたり、テーブルセッティングの用意をするちょっとした作業スペースとしても使われてきたことから英語ではButlers pantry (バトラーズパントリー)と呼ばれています。
最近はこのような作業エリア兼収納をパントリー内に設ける事例もよく見られます。コーヒーメーカーを置いたり、買い物を一時的に置ける場所があるとパントリーの利便性もきっとアップするでしょう。
海外のキッチンやダイニングで時々見かけるカウンター付きの作業兼収納エリア。もともとは執事(バトラー)がシルバーウェアを磨いたり、テーブルセッティングの用意をするちょっとした作業スペースとしても使われてきたことから英語ではButlers pantry (バトラーズパントリー)と呼ばれています。
最近はこのような作業エリア兼収納をパントリー内に設ける事例もよく見られます。コーヒーメーカーを置いたり、買い物を一時的に置ける場所があるとパントリーの利便性もきっとアップするでしょう。
せっかく買ったのに、出し入れが面倒で使わなくなってしまった家電も、バトラーズパントリー風のカウンタースペースを利用しておけば、使用頻度も高まるのでは?
また、このようなカウンターを設けることで、奥行きの異なる収納を上下と分けやすくなります。下には深い棚で大きめなものを。カウンター上は浅めに、食材のストックを並べてメリハリのある収納に。
また、このようなカウンターを設けることで、奥行きの異なる収納を上下と分けやすくなります。下には深い棚で大きめなものを。カウンター上は浅めに、食材のストックを並べてメリハリのある収納に。
デッドスペースを最大限活用
とくにリフォームの場合は、ちょっとしたデッドスペースを生かしてパントリーを設けることも多いでしょう。例えば階段下を使ったり、もともとあった収納の開口をキッチン側に向けたり、間取りを大きく変えずにつくることもあります。
ウォークインするほどの奥行きがない時には、なるべく開口部を広く取って正面に棚をつけると使いやすくなるでしょう。入り口が斜めになっているこちらのパントリー。黒い壁と床がキッチン全体と一体感を生み出され、素敵です。
とくにリフォームの場合は、ちょっとしたデッドスペースを生かしてパントリーを設けることも多いでしょう。例えば階段下を使ったり、もともとあった収納の開口をキッチン側に向けたり、間取りを大きく変えずにつくることもあります。
ウォークインするほどの奥行きがない時には、なるべく開口部を広く取って正面に棚をつけると使いやすくなるでしょう。入り口が斜めになっているこちらのパントリー。黒い壁と床がキッチン全体と一体感を生み出され、素敵です。
日本でいえば押入れぐらいのスペースの中にカウンターや収納を設けた、広々と感じるパントリー。正面をフルオープンにすればキッチンの延長のような空間として、作業もできたり、キッチンにも広がりが感じられます。開戸が場所を取るようでしたら引き戸に。
キッチン内のビルトインパントリー
独立したウォークインパントリーも憧れですが、必ずしもスペースがあるとは限りません。キッチン内にすっきり食材を収納するならキャビネットスタイルのパントリーがおすすめです。
ただ、キッチンやカップボードと並べる時には奥行きはやや深くなります。こちらのように、内部の奥行きを工夫することでより使い勝手が良くなります。下部は深めに、そして上部は浅い棚を。さらに扉の内側にラックをつけることで、ごちゃごちゃになりがちなスパイスや小さな調味料の容器がわかりやすく収納できます。計画する際には冷蔵庫をイメージすると良いですね。
今こそ見直し。食材を管理して食品ロスを解決するキッチン収納
独立したウォークインパントリーも憧れですが、必ずしもスペースがあるとは限りません。キッチン内にすっきり食材を収納するならキャビネットスタイルのパントリーがおすすめです。
ただ、キッチンやカップボードと並べる時には奥行きはやや深くなります。こちらのように、内部の奥行きを工夫することでより使い勝手が良くなります。下部は深めに、そして上部は浅い棚を。さらに扉の内側にラックをつけることで、ごちゃごちゃになりがちなスパイスや小さな調味料の容器がわかりやすく収納できます。計画する際には冷蔵庫をイメージすると良いですね。
今こそ見直し。食材を管理して食品ロスを解決するキッチン収納
横幅がそれほどなく、奥行きが深い場所ではスライド式パントリーにすることで奥までしっかりと活用ができます。
市販の隙間収納のようなコンセプトですね。例えば、冷蔵庫やキッチンと奥行きを揃えたい時に参考にしたいアイデアです。
市販の隙間収納のようなコンセプトですね。例えば、冷蔵庫やキッチンと奥行きを揃えたい時に参考にしたいアイデアです。
細めの横幅で奥行きをフルに使うもう一つのアイディアが引き出し式。ちょっとした幅でも、上下に数段あるだけで食材もたっぷり収納できます。少し高めの位置の引き出しは上からは中が見えにくいので、両サイドから見えるように工夫すれば何が入っているかも常に把握できそうですね。
小さな引き出しですが、意外とたっぷり入りそうなコンパクトなパントリースペースです。
小さな引き出しですが、意外とたっぷり入りそうなコンパクトなパントリースペースです。
キッチン内のオープンパントリー
キッチン内のオープンパントリーのメリットは調理しながらの食材が手に取りやすさです。おしゃれな容器を使ったり、ラベルを貼ったりしながら機能的なでスタイリッシュな収納の見せ場でもあり、キッチンの表情に豊かさをプラスしてくれます。
深すぎず、カゴがのる程度の奥行きですっきり見せるのがポイントです。キャニスターを2列に並べる時は同じ容器を前後に置いたスマートなアイデアもぜひ参考にしたいです。
キッチン内のオープンパントリーのメリットは調理しながらの食材が手に取りやすさです。おしゃれな容器を使ったり、ラベルを貼ったりしながら機能的なでスタイリッシュな収納の見せ場でもあり、キッチンの表情に豊かさをプラスしてくれます。
深すぎず、カゴがのる程度の奥行きですっきり見せるのがポイントです。キャニスターを2列に並べる時は同じ容器を前後に置いたスマートなアイデアもぜひ参考にしたいです。
本棚のようなお洒落なオープンパントリー。キッチンの奥の壁を上手に活用しています。
冒頭で書きましたように、可動式の棚は融通が聞いて便利ですが、格子状になっているシェルフも食材を分類しながら整頓なイメージが保ちやすいです。とくにキッチンやダイニングから見えるオープンパントリーは「見せる収納」として全体のデザインが大切でもあります。
大きめなものや、生活感が出やすいパッケージのままのものはダイニングから見えにくい下の棚にまとめ、目線から上は見えることを意識し、色の統一感やよりシンプルなアレンジを心がけています。
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冒頭で書きましたように、可動式の棚は融通が聞いて便利ですが、格子状になっているシェルフも食材を分類しながら整頓なイメージが保ちやすいです。とくにキッチンやダイニングから見えるオープンパントリーは「見せる収納」として全体のデザインが大切でもあります。
大きめなものや、生活感が出やすいパッケージのままのものはダイニングから見えにくい下の棚にまとめ、目線から上は見えることを意識し、色の統一感やよりシンプルなアレンジを心がけています。
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