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新築も、リフォームも。知っておきたいインテリアの構成要素:家具選びのコツ
インテリアコーディネーターとして活動する筆者が、インテリア素材の基本的な知識をお伝えするシリーズ。今回は、自分に合った家具の選び方について解説します。
これから新築する人も、リフォームの予定がある人も。知っておきたいインテリアの構成要素についてお伝えしているシリーズ、第8回目は家具選びのコツがテーマです。
前回までにお伝えしてきた内容は、床に始まって、壁や天井や照明まで。建物にくっついていて取り外すことができない要素がほとんどでした。造り付けの家具を除けば、ほとんどの家具は住む人自身で模様替えしたり、処分したりと、動かすことが可能です。とはいえ、簡単に買い替えることができないことも事実。そこで今回は、愛着が湧き、長く大事に使いたくなるような、そんな家具選びのコツをお伝えします。
前回までにお伝えしてきた内容は、床に始まって、壁や天井や照明まで。建物にくっついていて取り外すことができない要素がほとんどでした。造り付けの家具を除けば、ほとんどの家具は住む人自身で模様替えしたり、処分したりと、動かすことが可能です。とはいえ、簡単に買い替えることができないことも事実。そこで今回は、愛着が湧き、長く大事に使いたくなるような、そんな家具選びのコツをお伝えします。
住まいは、建物ができた後に家具やカーテンなどを入れ、人が住んで初めて完成します。
特に家具は、使う人との関わりがとても深く、重要な要素です。
人と家具との関係から、家具は大きく3つに分類できると考えられます。
特に家具は、使う人との関わりがとても深く、重要な要素です。
人と家具との関係から、家具は大きく3つに分類できると考えられます。
1. 体を預ける家具
椅子やベッドのような、使う人が体を預ける家具。快適性や健康に深く影響する家具です。
人間工学に基づいたデザインで自分の体に合うかどうか。
長時間使うものなので、耐久性に優れた構造をしているかどうか。
体に触る部分の素材が肌にやさしいかどうか。よく吟味して、心地いいものを選ぶことが重要です。そのため、いちばん予算をかけるべき家具と言えるのではないでしょうか。
椅子やベッドのような、使う人が体を預ける家具。快適性や健康に深く影響する家具です。
人間工学に基づいたデザインで自分の体に合うかどうか。
長時間使うものなので、耐久性に優れた構造をしているかどうか。
体に触る部分の素材が肌にやさしいかどうか。よく吟味して、心地いいものを選ぶことが重要です。そのため、いちばん予算をかけるべき家具と言えるのではないでしょうか。
2. 体に触れる家具
デスクやテーブルは直接体を預けるものではありませんが、使用しているときに体の一部が触れる家具です。
やはり、体が触れる部分の素材が心地いいかどうかは重要です。
また、水平な面が大きい家具なので、部屋の中での存在感も大きくなります。色や素材が床や壁などと調和するかどうかも、よく吟味してください。
デスクやテーブルは直接体を預けるものではありませんが、使用しているときに体の一部が触れる家具です。
やはり、体が触れる部分の素材が心地いいかどうかは重要です。
また、水平な面が大きい家具なので、部屋の中での存在感も大きくなります。色や素材が床や壁などと調和するかどうかも、よく吟味してください。
3. 体に触れない家具
テレビ台やタンス、棚など、収納のための家具は、荷物の出し入れ以外では体に触れることがありません。
大物ですのでデザインが重要なのはもちろんですが、置くもの、入れるもののサイズをよく考えて、大きさが合うものを選ぶことも大切です。
Houzzでインテリアの専門家を探す
テレビ台やタンス、棚など、収納のための家具は、荷物の出し入れ以外では体に触れることがありません。
大物ですのでデザインが重要なのはもちろんですが、置くもの、入れるもののサイズをよく考えて、大きさが合うものを選ぶことも大切です。
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家具の仕上げ素材
誰もが真っ先に思い浮かべるのは、「木」ではないでしょうか。
木の仕上げには「無垢」と「突板」、「プライウッド」などがあります。
無垢は、木を塊の状態でそのまま家具にしているもの。のこぎりで切ったとすると、断面も木目が見える木となります。
突板は、薄く薄くスライスした木を、ベニヤ板などに貼りあわせ、パーチクルボードと呼ばれる芯材に圧着して家具を作ります。
断面は、薄いパンを使ったカツサンドのような感じです。
無垢も突板も、木目が見えるような塗装をして仕上げることがほとんどです。
誰もが真っ先に思い浮かべるのは、「木」ではないでしょうか。
木の仕上げには「無垢」と「突板」、「プライウッド」などがあります。
無垢は、木を塊の状態でそのまま家具にしているもの。のこぎりで切ったとすると、断面も木目が見える木となります。
突板は、薄く薄くスライスした木を、ベニヤ板などに貼りあわせ、パーチクルボードと呼ばれる芯材に圧着して家具を作ります。
断面は、薄いパンを使ったカツサンドのような感じです。
無垢も突板も、木目が見えるような塗装をして仕上げることがほとんどです。
プライウッドは、薄い木の板を何枚も貼りあわせて圧力をかけたもの。
木の繊維を縦横交互に貼りあわせるので、強度があって寸法が狂いにくいです。ミルフィーユのような断面をデザインとしてそのまま見せて仕上げている家具も多く見られます。
木の繊維を縦横交互に貼りあわせるので、強度があって寸法が狂いにくいです。ミルフィーユのような断面をデザインとしてそのまま見せて仕上げている家具も多く見られます。
木のように見えるけれど違う素材というものがいくつかあります。
キッチンの扉などに多く使われる「メラミン」は、熱や傷に強い素材です。
他に「ポリエステル化粧合板」「オレフィン化粧合板」「プリント紙化粧合板」など、合板の上に、樹脂や紙などの薄い仕上げ材を貼り合わせたものがあります。
これらは、家具の価格や用途に合わせて選択されています。
キッチンの扉などに多く使われる「メラミン」は、熱や傷に強い素材です。
他に「ポリエステル化粧合板」「オレフィン化粧合板」「プリント紙化粧合板」など、合板の上に、樹脂や紙などの薄い仕上げ材を貼り合わせたものがあります。
これらは、家具の価格や用途に合わせて選択されています。
そのほか、家具の仕上げとして使われるものは、金属、ガラス、アクリルなどがあります。
ラタンやウォーターヒヤシンスのように、植物を編み込んだもの。
サイズが大事!
お気に入りの家具と長く付き合うには、何と言ってもサイズ選びが重要です。置きたい場所に家具が置けるかどうかは当たり前のことですが、小さくても半端な隙間をつくってしまって不便。
人が動く動線が十分確保できるか、家族の人数に合った大きさかどうか。収納の場合、入れたいものが十分に入るかどうかなど、考慮すべき点はいくつかあります。
どんなにデザインが気に入っても、サイズが合わないものはおすすめしません。靴や洋服を選ぶときと同じだと考えてくださいね。
お気に入りの家具と長く付き合うには、何と言ってもサイズ選びが重要です。置きたい場所に家具が置けるかどうかは当たり前のことですが、小さくても半端な隙間をつくってしまって不便。
人が動く動線が十分確保できるか、家族の人数に合った大きさかどうか。収納の場合、入れたいものが十分に入るかどうかなど、考慮すべき点はいくつかあります。
どんなにデザインが気に入っても、サイズが合わないものはおすすめしません。靴や洋服を選ぶときと同じだと考えてくださいね。
造り付けのオーダー家具
事例のテレビ台のような、サイズオーダーの造り付け家具ならば、無駄なスペースができず、美しくて機能的。お部屋の空間を十分に使いこなすことができます。
オーダー家具は設計から生産、納品まで、世界にたったひとつのあなただけの家具を作ってもらうことが可能です。既製品より値は張りますが、豊かな住空間が手に入ると思いませんか?
造作家具と置き家具、どちらを選ぶ?それぞれのメリット・デメリットとは
事例のテレビ台のような、サイズオーダーの造り付け家具ならば、無駄なスペースができず、美しくて機能的。お部屋の空間を十分に使いこなすことができます。
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造作家具と置き家具、どちらを選ぶ?それぞれのメリット・デメリットとは
オーダーだから作れるもの
オーダー家具の事例から、ちょっと変わったものをご紹介。釣竿の収納をするための造り付け家具です。これだけ並ぶと圧巻!ですね。
オーダー家具の事例から、ちょっと変わったものをご紹介。釣竿の収納をするための造り付け家具です。これだけ並ぶと圧巻!ですね。
コーヒーのカートリッジケース。
コロコロ転がりやすいカートリッジが、一目瞭然で取り出すことができますね。
趣味性の高いものほど、既製家具は見つかりません。オーダー家具はもってこいですね。
コロコロ転がりやすいカートリッジが、一目瞭然で取り出すことができますね。
趣味性の高いものほど、既製家具は見つかりません。オーダー家具はもってこいですね。
搬入経路をしっかり確認
気に入った家具をいざ購入するときには、使う場所までの搬入経路をしっかり確認しましょう。
特にソファは、エレベーターに入らなかったり、玄関から入れても廊下のクランクや階段などがあって通れないことがあります。
どうしても入れられない場合、クレーンで吊って窓から入れることも。
カウチタイプなど、2つに分かれるソファーを選ぶこともおすすめです。
気に入った家具をいざ購入するときには、使う場所までの搬入経路をしっかり確認しましょう。
特にソファは、エレベーターに入らなかったり、玄関から入れても廊下のクランクや階段などがあって通れないことがあります。
どうしても入れられない場合、クレーンで吊って窓から入れることも。
カウチタイプなど、2つに分かれるソファーを選ぶこともおすすめです。
組み立て式の家具
IKEAの家具のような組み立て式の家具ならば、搬入の心配は要りませんね。
ご家族や友人と、ああでもないこうでもないと言いながら組み立てるのも楽しいものです。
IKEAの家具のような組み立て式の家具ならば、搬入の心配は要りませんね。
ご家族や友人と、ああでもないこうでもないと言いながら組み立てるのも楽しいものです。
引っ越しの多い人へのご提案
引っ越しのたびにレイアウトに頭を悩ませることになると思いますので、家具の幅・奥行き・高さがわかる家具のサイズ一覧を作っておくと便利です。
また、引っ越しの多い人は、仮の暮らしだからと間に合わせの家具を長年使い続けるケースがあるかもしれませんね。思い切って、使うことで味わいが増し、愛着が深くなるような家具を選んで買い替えてみませんか。テレビ台や小さな収納など、小ぶりな家具を選ぶのがいいと思います。
住まいが何度も変わることには、不安がつきまとうもの。家族と愛着のある家具が一緒ならば、少しでもその不安を和らげることができるのではないかと考えます。
引っ越ししても使い続けやすい。おすすめの5つの家具
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また、引っ越しの多い人は、仮の暮らしだからと間に合わせの家具を長年使い続けるケースがあるかもしれませんね。思い切って、使うことで味わいが増し、愛着が深くなるような家具を選んで買い替えてみませんか。テレビ台や小さな収納など、小ぶりな家具を選ぶのがいいと思います。
住まいが何度も変わることには、不安がつきまとうもの。家族と愛着のある家具が一緒ならば、少しでもその不安を和らげることができるのではないかと考えます。
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新築の際にも、リフォームの際にもも知っておきたい、インテリアの構成要素についてお伝えしてきました。
次回はカーテン・ブラインドなど、窓回りのアイテムについてご紹介いたします。
「新築も、リフォームも。知っておきたいインテリアの構成要素」シリーズのほかの記事はこちら:
第1回 床材いろいろ
第2回 壁と天井、どう仕上げる?前編
第3回 壁と天井、どう仕上げる?後編
第4回 間仕切りで暮らしを豊かに
第5回 住宅設備のデザイン・機能〈キッチン編〉
第6回 住宅設備のデザイン・機能〈バス・トイレ・洗面室編〉
第7回 灯りでつくる心地よい空間
次回はカーテン・ブラインドなど、窓回りのアイテムについてご紹介いたします。
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