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アンティークを現代の住まいにミックスさせるポイント10
在イギリス20年のアンティークのプロが、モダンな空間にアンティークをとり入れて楽しむ際の選び方、合わせ方などのコツをご紹介します。
西谷典子|Noriko Nishiya
2015年4月2日
すっきりした現代的なインテリアや、整頓されたシンプルな空間はとても素敵ですが、ともすると味気なく、よそよそしくなりがちです。そんな空間の中にひとつ、吟味したアンティークをミックスさせてみてください。長く使われてきた木や素材の味わいが新しい空間に温かみを与え、バランスの取れた空間を作り出すことができます。シンプルでモダンな空間の中でなら、場合によってはトゥーマッチなテイストや古色蒼然とした雰囲気も中和され、しゃれたポイントにもなります。新しいものと古いもののミックスはコツさえつかめば、実は驚くほど相性がよく、インテリアに素晴らしい効果を発揮するのです。
アンティークを現代の住まいに上手にミックスさせるためには、気をつけるべきちょっとしたポイントがあります。このシリーズではアンティーク初心者の方向けに、10のヒントを解説します。
1. アンティークの扱いの基本的な知識をもつ
多くのアンティークの家具や小物はデリケートな扱いが必要です。お年を召された方に優しい労わりの心が必要なのと同じで、アンティークにも手厚いケアが大切なのです。まずは家具を買う前に、アンティークを長く使っていけるよう、その歴史やクオリティ、メンテナンスなどの基本的な知識を持つことをぜひ心がけてください。お店の人に聞いたり、本を読んだりなど、方法はいろいろありますが、家具を見て直接触ってみることは特に大切です。より多くのアンティーク家具を見比べると、たとえばそれぞれの木の風合いや構造などもよく理解できるようになります。
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アンティークの基本的な知識、選び方や扱い方のポイント
多くのアンティークの家具や小物はデリケートな扱いが必要です。お年を召された方に優しい労わりの心が必要なのと同じで、アンティークにも手厚いケアが大切なのです。まずは家具を買う前に、アンティークを長く使っていけるよう、その歴史やクオリティ、メンテナンスなどの基本的な知識を持つことをぜひ心がけてください。お店の人に聞いたり、本を読んだりなど、方法はいろいろありますが、家具を見て直接触ってみることは特に大切です。より多くのアンティーク家具を見比べると、たとえばそれぞれの木の風合いや構造などもよく理解できるようになります。
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アンティークの基本的な知識、選び方や扱い方のポイント
2. 本物の魅力はタイムレス。おすすめはジョージアン
最近は「アンティーク風」などと呼ばれるリプロダクションの家具も多く出回っていますが、本当に古くなくては出ない風合いというものがあります。イギリスのアンティークでいいますと、特にジョージアン時代(19世紀初頭)の家具はクオリティも高く、直線的なシンプルなデザインが多いので、モダンなインテリアにも比較的簡単に合わせることができます。
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アンティーク家具のタイムレスな魅力は、シンプルデザインまたはシンプルな空間で
最近は「アンティーク風」などと呼ばれるリプロダクションの家具も多く出回っていますが、本当に古くなくては出ない風合いというものがあります。イギリスのアンティークでいいますと、特にジョージアン時代(19世紀初頭)の家具はクオリティも高く、直線的なシンプルなデザインが多いので、モダンなインテリアにも比較的簡単に合わせることができます。
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アンティーク家具のタイムレスな魅力は、シンプルデザインまたはシンプルな空間で
3. 賢い機能をもつものを選ぶ
イギリスでは産業革命のころをピークに賢い機能をもつ家具がたくさん作られました。必要な時だけ袖を伸ばして使う「ドロップリーフテーブル」や「ドローリーフテーブル」がそのよい例です。狭いスペースを賢く使うには、このような機能性の高い家具を選ぶのもポイントのひとつです。現代の日本の住宅事情にも十分に対応できると思います。
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省スペース&マルチファンクショナル。賢い機能のアンティーク家具を選ぶ
イギリスでは産業革命のころをピークに賢い機能をもつ家具がたくさん作られました。必要な時だけ袖を伸ばして使う「ドロップリーフテーブル」や「ドローリーフテーブル」がそのよい例です。狭いスペースを賢く使うには、このような機能性の高い家具を選ぶのもポイントのひとつです。現代の日本の住宅事情にも十分に対応できると思います。
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4. バランスのとれた空間をつくるために
現代の生活スタイルにアンティークの家具を合わせるなら、大きすぎないサイズの、数アイテムだけで十分です。アンティークの家具の周りにはできるだけ広いスペースを作ってあげてください。そうすればアンティークではない家具とのバランスが取れ、部屋の雰囲気にもなじみ、そして部屋のアクセントとしても引き立ちます。
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コンパクトな空間に、アンティーク家具をバランスよく配置するコツ
現代の生活スタイルにアンティークの家具を合わせるなら、大きすぎないサイズの、数アイテムだけで十分です。アンティークの家具の周りにはできるだけ広いスペースを作ってあげてください。そうすればアンティークではない家具とのバランスが取れ、部屋の雰囲気にもなじみ、そして部屋のアクセントとしても引き立ちます。
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コンパクトな空間に、アンティーク家具をバランスよく配置するコツ
5. 自分なりの使い方に変えてみる
ちょっとした想像力を働かせて、アンティーク雑貨や家具を、本来の用途ではない自分なりの使い方に変えてみる、いわゆる「見立て使い」もアンティークを暮らしにとり入れる醍醐味のひとつ。写真は果樹園で使われていた業務用の梯子ですが、家庭で使うと、機能的で素敵なタオルハンガーに。選ぶ際に、このアイテムをどこでどのように使おうか?と考えてみると、意外性のあるおもしろいコーディネートができるはずです。
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今の暮らしに合わせたアンティークの使い方「見立て使い」のアイデア集
ちょっとした想像力を働かせて、アンティーク雑貨や家具を、本来の用途ではない自分なりの使い方に変えてみる、いわゆる「見立て使い」もアンティークを暮らしにとり入れる醍醐味のひとつ。写真は果樹園で使われていた業務用の梯子ですが、家庭で使うと、機能的で素敵なタオルハンガーに。選ぶ際に、このアイテムをどこでどのように使おうか?と考えてみると、意外性のあるおもしろいコーディネートができるはずです。
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今の暮らしに合わせたアンティークの使い方「見立て使い」のアイデア集
6. 色が合わないならペイントしてみる
大きなサイズのものは特にそうですが、アンティーク家具は存在感がありすぎて、重厚な雰囲気がどうしても家には合わないという場合があります。そんなときは、思い切って色を変えてみてください。サンドペーパーで表面をこすってペンキを二度塗りすれば、簡単に家具のイメージを変えることができます。意外なことですが、色を変えるだけでモダンな家に合う家具に生まれ変わることがよくあります。
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形はクラシック、色はコンテンポラリー。アンティーク家具の色を変えて生まれ変わらせる
大きなサイズのものは特にそうですが、アンティーク家具は存在感がありすぎて、重厚な雰囲気がどうしても家には合わないという場合があります。そんなときは、思い切って色を変えてみてください。サンドペーパーで表面をこすってペンキを二度塗りすれば、簡単に家具のイメージを変えることができます。意外なことですが、色を変えるだけでモダンな家に合う家具に生まれ変わることがよくあります。
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形はクラシック、色はコンテンポラリー。アンティーク家具の色を変えて生まれ変わらせる
7.「ヴィンテージ」ものも上手に選ぶ
「アンティーク」が生産から100年以上経過したものを指すのに対し、「ヴィンテージ」はおもに1940年代以降の、いわゆる「古いもの」を意味します。最近は工場で使われていたようなインダストリアル家具や、シャビーシックと呼ばれる、ほぼ「ガラクタ」に近いヴィンテージものをインテリアにとり入れることも、トレンドとして定着しました。実のところ、ヴィンテージものはあまりクオリティにはこだわらない傾向にあり、どれだけ長く使えるかは若干疑問ですが、これらも上手にセレクトすれば、現代の暮らしに味わいを添える存在として無視できないアイテムです。
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インダストリアルとシャビーシック。人気のスタイルはヴィンテージ家具で味わいを加えて
「アンティーク」が生産から100年以上経過したものを指すのに対し、「ヴィンテージ」はおもに1940年代以降の、いわゆる「古いもの」を意味します。最近は工場で使われていたようなインダストリアル家具や、シャビーシックと呼ばれる、ほぼ「ガラクタ」に近いヴィンテージものをインテリアにとり入れることも、トレンドとして定着しました。実のところ、ヴィンテージものはあまりクオリティにはこだわらない傾向にあり、どれだけ長く使えるかは若干疑問ですが、これらも上手にセレクトすれば、現代の暮らしに味わいを添える存在として無視できないアイテムです。
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インダストリアルとシャビーシック。人気のスタイルはヴィンテージ家具で味わいを加えて
8. ファブリックを効果的に使う
ファブリックはアンティーク家具を一瞬にして今風に変えてしまう効果的なアイテムです。椅子のファブリックの張り替えは専門店に依頼するのが最も安心ですが、シンプルなスツールの座面くらいであれば、ご家庭でも案外簡単にできます。また、ファブリック自体にアンティークを選びたいという方もいらっしゃるかもしれません。アンティークファブリックは基本的にあまり張り替えには向いていませんが、クオリティの高いものもあるので、カーテンやベッドリネンなどをよく吟味されたうえで再利用するのも方法のひとつと言えるでしょう。
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ファブリックでアンティーク家具をリフレッシュ! アンティーク&ヴィンテージの布の使い方
ファブリックはアンティーク家具を一瞬にして今風に変えてしまう効果的なアイテムです。椅子のファブリックの張り替えは専門店に依頼するのが最も安心ですが、シンプルなスツールの座面くらいであれば、ご家庭でも案外簡単にできます。また、ファブリック自体にアンティークを選びたいという方もいらっしゃるかもしれません。アンティークファブリックは基本的にあまり張り替えには向いていませんが、クオリティの高いものもあるので、カーテンやベッドリネンなどをよく吟味されたうえで再利用するのも方法のひとつと言えるでしょう。
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ファブリックでアンティーク家具をリフレッシュ! アンティーク&ヴィンテージの布の使い方
9. ヴィンテージの照明をアクセントに
照明に関しては、空間のアクセントになる少し変わったデザインをとり入れてみるのはいかがでしょう。写真のようにアンティーク家具を置いている空間の場合は、1940年代以降のヴィンテージのデスクランプなどがおすすめです。華奢でメタリックなデザインがアンティークの重厚な雰囲気を中和させ、バランスよくまとまるはずです。
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ヴィンテージの照明でインテリアをブラッシュアップ!
照明に関しては、空間のアクセントになる少し変わったデザインをとり入れてみるのはいかがでしょう。写真のようにアンティーク家具を置いている空間の場合は、1940年代以降のヴィンテージのデスクランプなどがおすすめです。華奢でメタリックなデザインがアンティークの重厚な雰囲気を中和させ、バランスよくまとまるはずです。
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10. 自分のコレクションをキュレーションしてディスプレイ
好きでコレクションしているアイテムやお気に入りの小物などが、案外ずっとクローゼットの中にしまってあったりしませんか? これらを飾る場所を決めて、きれいにディスプレイすれば、自分だけのホームギャラリーのような、個性的なスペースに早変わり。このとき、コレクションを全部飾るのではなく、ある程度キュレーションして効果的にスタイリングすることが大切です。
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コレクションを自分でキュレーションして飾る、アートギャラリーのようなインテリア
好きでコレクションしているアイテムやお気に入りの小物などが、案外ずっとクローゼットの中にしまってあったりしませんか? これらを飾る場所を決めて、きれいにディスプレイすれば、自分だけのホームギャラリーのような、個性的なスペースに早変わり。このとき、コレクションを全部飾るのではなく、ある程度キュレーションして効果的にスタイリングすることが大切です。
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コレクションを自分でキュレーションして飾る、アートギャラリーのようなインテリア
アンティークをどのように現代のインテリアとマッチさせることができるかという10のポイントを挙げました。でも、何百年もの歴史のあるものを語るにはあまりに短かすぎたかもしれません。それぞれの項目にリンクした、各ポイントの詳しい解説記事も、ぜひあわせて参考にしてくださいね。
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