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欧州見本市で見つけた2023年のトレンドを、日本の住まいに取り入れる方法
ついにカラフルな色が戻って来ました!インテリアデザイナーの網村眞弓さんが、最新トレンドを日本の住まいに応用するヒントを紹介します。

2022年9月にパリで開催されたメゾン・エ・オブジェや、同月開催されたウェビナーで、来年1月にフランクフルトで開催予定のハイムテキスタイルのトレンドプレビューが発表されるなど、来期のトレンドが見えてきました。大きな変化は「色」が復活したことです。そして、サステナブルが主要テーマになっています。
今回の記事では、注目の色のトレンドのポイントをピックアップして、それを日本の住まいに、どのように取り入れたら効果的かをご紹介します。
今回の記事では、注目の色のトレンドのポイントをピックアップして、それを日本の住まいに、どのように取り入れたら効果的かをご紹介します。
メゾン・エ・オブジェ2022年9月展
パリで開催されたメゾン・エ・オブジェで、特に注目された「What’s New」エリアの展示では、「色彩の力」、「カレイドスコープ-万華鏡」、「ユートピア・ナウ」が提案がされました。トレンド・セッター3人による展示では、これからの色が取り上げられ、色の復活が示されました。
それでは、それぞれの色と特徴を見ていきましょう。
パリで開催されたメゾン・エ・オブジェで、特に注目された「What’s New」エリアの展示では、「色彩の力」、「カレイドスコープ-万華鏡」、「ユートピア・ナウ」が提案がされました。トレンド・セッター3人による展示では、これからの色が取り上げられ、色の復活が示されました。
それでは、それぞれの色と特徴を見ていきましょう。
フランソワ・ベルナールによる「カレイドスコープー万華鏡」幅広い緑の展示
緑色は引き続き人気です。今季のポイントは、緑に広がりが出ていること。青みがかった緑から白に近い色まで、ニュアンスのある青磁のような緑が示されています。
「カレイドスコープ」では、万華鏡を覗いて見えてくるような、今求められている多様な柔軟性が示され、幅広い色を持つ青磁の緑が展示されました。
緑色は引き続き人気です。今季のポイントは、緑に広がりが出ていること。青みがかった緑から白に近い色まで、ニュアンスのある青磁のような緑が示されています。
「カレイドスコープ」では、万華鏡を覗いて見えてくるような、今求められている多様な柔軟性が示され、幅広い色を持つ青磁の緑が展示されました。
浸染から発展した「ヘリンボーン コレクション」/ヴィトラ
このトレンドを取り入れるには、例えばこんな浸染めから発想されたボールや花瓶はいかがでしょう。
この色彩が特徴的な淡くにじむグラデーションは、釉薬に何度も浸すことによって表現されています。透明感があり、微妙な緑から青のニュアンスが表現されていて、モダンな雰囲気にも合いそうです。
このトレンドを取り入れるには、例えばこんな浸染めから発想されたボールや花瓶はいかがでしょう。
この色彩が特徴的な淡くにじむグラデーションは、釉薬に何度も浸すことによって表現されています。透明感があり、微妙な緑から青のニュアンスが表現されていて、モダンな雰囲気にも合いそうです。
「What’s New」エリアの「色彩の力」の展示
エリザベス・ルリッシュの「色彩の力」の展示では、グリーン、パープル、モーブなどの明るい色が提案されました。
色を取り入れることにより、私たちの感情に合わせて空間を変えたり、リフレッシュすることができます。そこで、穏やかな色とナチュラルな質感のトレンドが続く中、色彩が感情に与える影響の重要性がクローズアップされ、色の使い方や光や明るさが注目されています。
エリザベス・ルリッシュの「色彩の力」の展示では、グリーン、パープル、モーブなどの明るい色が提案されました。
色を取り入れることにより、私たちの感情に合わせて空間を変えたり、リフレッシュすることができます。そこで、穏やかな色とナチュラルな質感のトレンドが続く中、色彩が感情に与える影響の重要性がクローズアップされ、色の使い方や光や明るさが注目されています。
「What’s New」エリアの「ユートピア・ナウ」の展示
「色彩の力」では、70年代の大きな花柄やグリーンの幾何柄のファブリックなどが展示されました。暖かみのある、ボヘミアンで牧歌的なスタイルになっています。
一方フランソワ・デルクローによる「ユートピア・ナウ」は、夢のように浮かび上がる美しい家具やオブジェが主役となるトレンドです。ここでは牧歌的味わいは消え、現代的なモダンさになっています。
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エリザベス・ルリッシュとフランソワ・ベルナールのHouzz独占インタビュー
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ハイムテキスタイル2023/24"Make and Remake"/FranklinTill の Pim Top による写真
また、来年1月にフランクフルトで開催される予定のハイムテキスタイル向けに提示されたトレンド「Make and Remake(作ったものを作り直す)」のカラーパレットは、微妙な明るい色合いです。ここでは、これまでのリソースを活性化してテキスタイルを美しい製品に変えることがテーマになっています。
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ハイムテキスタイル2022/2023年の現地レポート
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メゾン・エ・オブジェ「What’s New」エリアの「ユートピア・ナウ」の展示
パリの見本市での「ユートピア・ナウ」の展示は、ハイムテキスタイルの「Make and Remake」のようにやはり明るい色ですが、澄んだスタイリッシュさがポイントです。
ここで表されている夢の世界はベールに包まれたような、柔軟で未来と現代の中心のような世界です。パウダーピンク、アクア、クラウディ・グレーなどの色がトレンドとしてあげられています。
パリの見本市での「ユートピア・ナウ」の展示は、ハイムテキスタイルの「Make and Remake」のようにやはり明るい色ですが、澄んだスタイリッシュさがポイントです。
ここで表されている夢の世界はベールに包まれたような、柔軟で未来と現代の中心のような世界です。パウダーピンク、アクア、クラウディ・グレーなどの色がトレンドとしてあげられています。
ハイムテキスタイル2023/24「From the Earth/FranklinTill の Pim Top による写真
ハイムテキスタイルの「From the Earth(地球からの贈り物)」のカラーパレットは、植物由来のオリーブなどの色合いで、温かみがあるベージュとピンク、イエローなどの自然の色が示されています。
このトレンドでは、メゾン・エ・オブジェのエリザベス・ルリッシュによる「色彩の力」のような暖かみがある色が見られます。
ハイムテキスタイルの「From the Earth(地球からの贈り物)」のカラーパレットは、植物由来のオリーブなどの色合いで、温かみがあるベージュとピンク、イエローなどの自然の色が示されています。
このトレンドでは、メゾン・エ・オブジェのエリザベス・ルリッシュによる「色彩の力」のような暖かみがある色が見られます。
オーラカイリー/株式会社イオニア
例えば、デッドストックやアーカイブモチーフで、今季のこの暖かみを取り入れ、タイムレスな味を見直し、楽しんでみてはいかがでしょう。
レトロな味わいがあるデザインのオーラカイリーは、キャサリン妃が身に着けたことでクローズアップされました。ヴィンテージの宝物を発掘することが大好き、という彼女のデザインには、ミッドセンチュリーのデザインがもつ大らかさが感じられます。
ポップな柄で知られるオーラカイリーですが、このような緑のファブリックは木との馴染みもよく、今季のボヘミアンな暖かい楽しさと個性を呼び込んでくれそうです。
例えば、デッドストックやアーカイブモチーフで、今季のこの暖かみを取り入れ、タイムレスな味を見直し、楽しんでみてはいかがでしょう。
レトロな味わいがあるデザインのオーラカイリーは、キャサリン妃が身に着けたことでクローズアップされました。ヴィンテージの宝物を発掘することが大好き、という彼女のデザインには、ミッドセンチュリーのデザインがもつ大らかさが感じられます。
ポップな柄で知られるオーラカイリーですが、このような緑のファブリックは木との馴染みもよく、今季のボヘミアンな暖かい楽しさと個性を呼び込んでくれそうです。
カサマンス/メサテックスジャパン株式会社
カサマンスの新作「Air de fête」は、「色彩の力」のトレンドをナチュラルに取り入れられるファブリックです。
植物の葉や花びらが抽象的な大きな柄で表現され、色のパワーが宿っています。これまでの植物柄とは違った面によるデザインは、今季の色を表現するとドレンドで良く見られます。
しっかりとしたフォルムの色で活気のある植物の柄が、リネンの軽い素材に散りばめられ、色や柄が軽やかに楽しめます。
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植物の葉や花びらが抽象的な大きな柄で表現され、色のパワーが宿っています。これまでの植物柄とは違った面によるデザインは、今季の色を表現するとドレンドで良く見られます。
しっかりとしたフォルムの色で活気のある植物の柄が、リネンの軽い素材に散りばめられ、色や柄が軽やかに楽しめます。
オーラカイリー/株式会社イオニア
この、暖かみがありタイムレスなトレンドを、懐かしいアーカイブされた布を利用したり、お気に入りのテキスタイルで楽しむのもいいでしょう。
ナチュラルな空間に、少し活発な自然な色のバリエーションを加え、前向きで未来的な気持ちを後押ししてみる。そんな風に、このトレンドを楽しんでみてはいかがでしょう。
この、暖かみがありタイムレスなトレンドを、懐かしいアーカイブされた布を利用したり、お気に入りのテキスタイルで楽しむのもいいでしょう。
ナチュラルな空間に、少し活発な自然な色のバリエーションを加え、前向きで未来的な気持ちを後押ししてみる。そんな風に、このトレンドを楽しんでみてはいかがでしょう。
Mojowの彫刻的な家具
メゾン・エ・オブジェの色の使い方の提案では、色のエネルギーが感じられる色の衝突がありました。そして、もう一つの色の使い方に、色を拡散させ、穏やかにグラデ―ションさせる使い方があげられています。これは夜明けや曙、虹色を思わせ心地よい効果をもたらします。
そして新たに、未来的でエレクトリックな色の要素が加わった、「メタ・センシブル:知覚を超えて 」が登場しています。このトレンドは色の質感がポイントで、バブルガムのような虹色の色調、カラープラスチックの透過した色やメタリックな色、偏光色による色が特徴です。
メゾン・エ・オブジェの色の使い方の提案では、色のエネルギーが感じられる色の衝突がありました。そして、もう一つの色の使い方に、色を拡散させ、穏やかにグラデ―ションさせる使い方があげられています。これは夜明けや曙、虹色を思わせ心地よい効果をもたらします。
そして新たに、未来的でエレクトリックな色の要素が加わった、「メタ・センシブル:知覚を超えて 」が登場しています。このトレンドは色の質感がポイントで、バブルガムのような虹色の色調、カラープラスチックの透過した色やメタリックな色、偏光色による色が特徴です。
「メタ・センシブル」は、これまでの色の見え方とは異なる多様な見え方で、デジタルな仮想空間や幻想的雰囲気が特徴です。メタとしてこれからの色に加わっています。
例えば、このようにメタリックなテーブルランプを1つ加えて、いち早くメタな色がもたらす多様性をインテリアに取り入れ、楽しんでもいいでしょう。
このように、仮想空間を楽しむトレンドも出てきています。色を使うこれらのトレンドで、穏やかなうちに籠る暮らしに、少し、前向きな活気と遊び心をプラスして、楽しんでみてはいかがでしょう。
Houzzでインテリアデザイナ・コーディネーターを探す
例えば、このようにメタリックなテーブルランプを1つ加えて、いち早くメタな色がもたらす多様性をインテリアに取り入れ、楽しんでもいいでしょう。
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