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本棚を素敵にディスプレイする8つの方法
大切な本を美しく飾ってあげませんか? 置き方次第でおしゃれに見せることができる、本棚の活用術をご紹介します。
ブラッキン・ヘザー
2022年6月4日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
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「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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「本棚や飾り棚を素敵に活用したいけれど、どこから始めれば良いのかわからない……」そんなお声をよく耳にします。実は、ものの並べ方や飾り方にひとつで、大きく印象を変えることができるんです。
オープン棚でもっとも重要なのは、「バランス」です。この記事では、バランスの良いオープン棚のディスプレイ方法についてご紹介しましょう。
オープン棚でもっとも重要なのは、「バランス」です。この記事では、バランスの良いオープン棚のディスプレイ方法についてご紹介しましょう。
・色やテイストを合わせる
棚に置くもの、飾るものには、連続性をもたせることが大切です。あまりにもテイストの異なるものを置いてしまうとバラバラに見えてしまったり、色で溢れすぎると雑多な印象を与えてしまうことも。ディスプレイのコンセプトを決めることで、初めて一つの世界観が生み出されます。
こちらの棚では、優しいブルーやナチュラルなアイテムが自然と馴染み、一体感が見られます。海を思わせるような色使いやアイテムのセレクションですね。飾るものを選ぶ際には、もの同士をリンクさせて全体を調和させるのが、落ち着いてみせるコツです。
棚に置くもの、飾るものには、連続性をもたせることが大切です。あまりにもテイストの異なるものを置いてしまうとバラバラに見えてしまったり、色で溢れすぎると雑多な印象を与えてしまうことも。ディスプレイのコンセプトを決めることで、初めて一つの世界観が生み出されます。
こちらの棚では、優しいブルーやナチュラルなアイテムが自然と馴染み、一体感が見られます。海を思わせるような色使いやアイテムのセレクションですね。飾るものを選ぶ際には、もの同士をリンクさせて全体を調和させるのが、落ち着いてみせるコツです。
・重さのバランスを考える
実際に重たいものはもちろん、見た目に重圧感のあるものや、サイズが大きめなものは、下段に置いてバランスを取るのが基本です。
こちらでは、下3段にぎっしりと本を並べ、さらに黒を中心に濃い色でまとめてることで、ボリューム感をより強調しています。それに対し、上段は本の表紙が見えるように並べながら、ところどころにオブジェを飾って、軽さを出しています。
「本を直置きしたり下段に置いたりすると、掃除が大変!」と思うなら、カゴやボックスにまとめるとかなり楽になり、見た目もよりすっきりします。
実際に重たいものはもちろん、見た目に重圧感のあるものや、サイズが大きめなものは、下段に置いてバランスを取るのが基本です。
こちらでは、下3段にぎっしりと本を並べ、さらに黒を中心に濃い色でまとめてることで、ボリューム感をより強調しています。それに対し、上段は本の表紙が見えるように並べながら、ところどころにオブジェを飾って、軽さを出しています。
「本を直置きしたり下段に置いたりすると、掃除が大変!」と思うなら、カゴやボックスにまとめるとかなり楽になり、見た目もよりすっきりします。
背の低い棚においても、バランスは大切です。
見せたいオブジェは最も見えやすい上の段に配置し、下の段には厚みのある本を横に寝かせて重さを出し、全体を引き締めているようにも見えます。
本のほか、カゴやボックスでも同じ効果が得られます。上にこまごまとしたものがあっても、下はすっきりとさせる、といった考えです。
見せたいオブジェは最も見えやすい上の段に配置し、下の段には厚みのある本を横に寝かせて重さを出し、全体を引き締めているようにも見えます。
本のほか、カゴやボックスでも同じ効果が得られます。上にこまごまとしたものがあっても、下はすっきりとさせる、といった考えです。
本棚の配置に合わせてもののレイアウトを考えるのも、ひとつの方法です。
部屋の角に寄せたこちらのヴィンテージの本棚。角の壁に近い場所に本を寄せることで、圧迫感を与えることなく、ディスプレイをより見えやすい手前側にまとめています。
重さのバランスを上下で分けるだけでなく、この写真のように家具が角にある場合は、左右で分ける方法も試してみてはいかがでしょう。
部屋の角に寄せたこちらのヴィンテージの本棚。角の壁に近い場所に本を寄せることで、圧迫感を与えることなく、ディスプレイをより見えやすい手前側にまとめています。
重さのバランスを上下で分けるだけでなく、この写真のように家具が角にある場合は、左右で分ける方法も試してみてはいかがでしょう。
上の棚を正面から捉えた写真です。
本をコーナーに寄せた分、重さが偏りすぎると思ったら、反対側に植物を置いたり、壁に時計やアートを飾ってバランスを整えることができます。本棚の中だけではなく、枠の外も考えることで、より部屋全体と馴染ませやすくもなります。
本をコーナーに寄せた分、重さが偏りすぎると思ったら、反対側に植物を置いたり、壁に時計やアートを飾ってバランスを整えることができます。本棚の中だけではなく、枠の外も考えることで、より部屋全体と馴染ませやすくもなります。
・余白をもたせる
スペースがあるとついモノを置きたくなってしまいますが、ディスプレイとして美しい本棚は、モノのあるスペースと、何もない「余白スペース」とのバランスが大切です。何もないからこそゆとりが感じられ、置いてあるアイテムをより引き立てることができます。
こちらのような格子型の本棚の場合、あえて何も入れないマスを残すことで、余裕をもたせることができ、見た目もすっきりします。
スペースがあるとついモノを置きたくなってしまいますが、ディスプレイとして美しい本棚は、モノのあるスペースと、何もない「余白スペース」とのバランスが大切です。何もないからこそゆとりが感じられ、置いてあるアイテムをより引き立てることができます。
こちらのような格子型の本棚の場合、あえて何も入れないマスを残すことで、余裕をもたせることができ、見た目もすっきりします。
・本棚がぎっしり詰まっていても
「我が家の本棚は本でいっぱいなんだけど……」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ぎっしりと本が詰まっている棚はそれはそれで味わい深く、独特な魅力があります。個人的には、本棚ひとつで、住んでいる人の物語が感じられることもあると思っています。
本棚がいっぱいな場合、ワンポイントでお気に入りのアイテムを足すことで、魅力をアップさせましょう。本の手前に植物を置いたり、表紙が素敵な本を見えるように立てかけたり。フレームに入ったアートや写真を飾るのも素敵です。1、2点置くだけでアクセントができ、本棚の表情も変わってきます。
「我が家の本棚は本でいっぱいなんだけど……」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ぎっしりと本が詰まっている棚はそれはそれで味わい深く、独特な魅力があります。個人的には、本棚ひとつで、住んでいる人の物語が感じられることもあると思っています。
本棚がいっぱいな場合、ワンポイントでお気に入りのアイテムを足すことで、魅力をアップさせましょう。本の手前に植物を置いたり、表紙が素敵な本を見えるように立てかけたり。フレームに入ったアートや写真を飾るのも素敵です。1、2点置くだけでアクセントができ、本棚の表情も変わってきます。
・三角形をイメージしてレイアウト
似たようなアイテムは、三角形を描くように配置すると、バランス良く見えます。
こちらの棚を例にしますと、フレームに入った写真やアート、本、オブジェやグリーンなど、それぞれのジャンルのアイテムが、複数の三角をつくり出すようにレイアウトされていることがわかります。斜めのラインに配置することで、似たもの同士のアイテムにほどよい間隔ができ、リズムと安定感のあるディスプレイに仕上がります。
似たようなアイテムは、三角形を描くように配置すると、バランス良く見えます。
こちらの棚を例にしますと、フレームに入った写真やアート、本、オブジェやグリーンなど、それぞれのジャンルのアイテムが、複数の三角をつくり出すようにレイアウトされていることがわかります。斜めのラインに配置することで、似たもの同士のアイテムにほどよい間隔ができ、リズムと安定感のあるディスプレイに仕上がります。
「三角形の法則」は、棚全体のレイアウトだけではなく、アイテムをまとめて飾るときにも活用してみましょう。背の高いものと低いのものとの高低差を出すことで、まとまった印象となります。
中央を頂点にしたシンメトリーな正三角形、または片側に背の高いものを寄せ、左右どちらかに低めのものを並べたアシンメトリーな直三角形の、どちらでも美しく見えます。こちらの上段の棚のように、2つの種類を組み合わせても素敵です。
さらに、2つの三角を描いたグループをよく見てみると、白い花瓶を頂点に、大きな1つの三角形にもまとまっていることがわかります。
このように、いくつかの三角形を組み合わせたり、三角形の中にまた三角形をつくっていくことで、棚全体がまとまっていき、一体感が生み出されます。
中央を頂点にしたシンメトリーな正三角形、または片側に背の高いものを寄せ、左右どちらかに低めのものを並べたアシンメトリーな直三角形の、どちらでも美しく見えます。こちらの上段の棚のように、2つの種類を組み合わせても素敵です。
さらに、2つの三角を描いたグループをよく見てみると、白い花瓶を頂点に、大きな1つの三角形にもまとまっていることがわかります。
このように、いくつかの三角形を組み合わせたり、三角形の中にまた三角形をつくっていくことで、棚全体がまとまっていき、一体感が生み出されます。
・面白い形のアイテムをプラス
本やフレームのような四角いものが多いなか、丸みのあるアイテムを加えると、角ばった印象がかなり和らぎます。
また、こちらの棚にある帆のようなオブジェのような形の面白いアイテムもプラスして、整頓したイメージに「崩し」を加えることで、動きを出すことができ、より目を引くディスプレイにつながります。
本やフレームのような四角いものが多いなか、丸みのあるアイテムを加えると、角ばった印象がかなり和らぎます。
また、こちらの棚にある帆のようなオブジェのような形の面白いアイテムもプラスして、整頓したイメージに「崩し」を加えることで、動きを出すことができ、より目を引くディスプレイにつながります。
・まとめ役にグリーンを
「なんとなく物足りない」、「まとまりが悪い」と思ったときに、手助けになるのが植物です。
植物のグリーンを加えることで、完成度が一気にアップします。また本棚全体に動きを出し、生き生きさせてくれます。
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本と植物で楽しむ、シンプルな棚のディスプレイ
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・コレクション棚
こまごまとしたコレクションアイテムや、小物をたくさんディスプレイされたい方は、ぜひこちらの棚をヒントにしてみてください。
雑多に見えないコツは、大きさごとに分けることです。この棚では、目線に近い下段には小さいものが並び、上に行くほど置かれているものが大きくなっています。
上段には、遠くからもはっきり見えるほど大きいものが並んでいますよね。最初に述べた「大きなものは下段に」とは真逆ですが、バランスが良く見える理由は余白にあるでしょう。
下段の小物はぎっしり、上段の大物は少なめに配置することで、余白をつくって、圧迫感を軽減しているのです。
こまごまとしたコレクションアイテムや、小物をたくさんディスプレイされたい方は、ぜひこちらの棚をヒントにしてみてください。
雑多に見えないコツは、大きさごとに分けることです。この棚では、目線に近い下段には小さいものが並び、上に行くほど置かれているものが大きくなっています。
上段には、遠くからもはっきり見えるほど大きいものが並んでいますよね。最初に述べた「大きなものは下段に」とは真逆ですが、バランスが良く見える理由は余白にあるでしょう。
下段の小物はぎっしり、上段の大物は少なめに配置することで、余白をつくって、圧迫感を軽減しているのです。
ディスプレイには、基本的なルールや法則はありますが、飾るものや場所、棚の形状によって、そのような「基本」を一工夫しながら楽しむのも大切です。全体のバランスを見ながら、「ここはもう少しものを減らそう」や「ここには色をプラスしよう」など、試行錯誤で自分らしい本棚をつくりあげてください。
頭の中で最初から棚のアレンジをイメージをするのはなかなか難しいことです。とはいっても、図を描きながら考えるのも大変! まずは、モノを置いてしまいましょう。たくさん置いても大丈夫です。そこから数を減らしたり、位置を変えながら調整していくと、バランスが整えやすくなりますよ。
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本棚をつくるなら、家のどこに?
棚の「自撮り」#shelfieから、素敵なシェルフのディスプレイを学ぶ
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