本好きにおすすめ。本棚がデザインに溶け込む家13選
愛書家たちの要望に、設計者はどんなデザインでこたえたのでしょうか? 大容量の本棚のある空間をご紹介します。

Houzz Japan
2022年6月5日
Houzz Japan 公式アカウント
本好きなら壁一面に設けた大容量の本棚に憧れをもつ人は多いでしょう。本はボリュームがあるだけに取りやすさだけでなく、どのようにインテリアと調和させるかも大切です。この記事を読んだあとは本棚におすすめの本や美しい本を並べたり、じっくり本を読める居心地のいい空間をつくりたくなるでしょう。
ほんとのいえ
設計:スズケン一級建築士事務所
築40年の住宅改修プロジェクト。研究者ご夫妻が暮らしていた改修前の家は、大量の本が整理しきれず、所有しているとわかっている本でも買った方が早かったそうです。
自宅でも研究を重ねるご夫妻は、1階を両親のためにバリアフリーに、2階に膨大な蔵書を収めたいという要望でした。設計を進めていく中で、「本棚の中を遊歩道のように歩き回る」というアイデアにたどり着き、膨大な本のボリュームと生活空間をどう馴染ませていくのかが主題になり、デザインの幅が広がりを見せたそう。
本棚スペースの対面にはかつて部屋ごとにあった窓。それらをつなぐようにワークデスクを設置。資料を広げるのにも十分な広さを確保し、本棚とは対照的にカーブを描きながら奥まで続き、空間の奥行きを強調しています。南に面した椅子に座ると目の前に緑と低層の住宅街が広がる。夏期の日差しは電動式のオーニングで遮り、冬期の冷気対策で内窓を増設。原稿に没頭して夜が明けると街が白け朝日が差す光景に住まい手は充実感を感じるそうです。
設計:スズケン一級建築士事務所
築40年の住宅改修プロジェクト。研究者ご夫妻が暮らしていた改修前の家は、大量の本が整理しきれず、所有しているとわかっている本でも買った方が早かったそうです。
自宅でも研究を重ねるご夫妻は、1階を両親のためにバリアフリーに、2階に膨大な蔵書を収めたいという要望でした。設計を進めていく中で、「本棚の中を遊歩道のように歩き回る」というアイデアにたどり着き、膨大な本のボリュームと生活空間をどう馴染ませていくのかが主題になり、デザインの幅が広がりを見せたそう。
本棚スペースの対面にはかつて部屋ごとにあった窓。それらをつなぐようにワークデスクを設置。資料を広げるのにも十分な広さを確保し、本棚とは対照的にカーブを描きながら奥まで続き、空間の奥行きを強調しています。南に面した椅子に座ると目の前に緑と低層の住宅街が広がる。夏期の日差しは電動式のオーニングで遮り、冬期の冷気対策で内窓を増設。原稿に没頭して夜が明けると街が白け朝日が差す光景に住まい手は充実感を感じるそうです。
人と猫と本の家
設計:株式会社古今
グラフィックデザイナーの女性オーナーが、数学者のパートナーと2匹の愛猫と暮らす家。当初オーナーは、バリアフリーの平屋にすることを希望していました。しかし、それではお二人の蔵書を収納しきれないため、ロフトスタイルにして、壁面いっぱいに本棚を造作することに。各棚には蔵書が2列に納まっています。また本棚は本の荷重に耐えられ、かつ金物が見えないように、職人さんたちがビスを一切使わずに、縦板に溝を掘って、横板をはめ込んでくれたので、見た目も美しい壁面本棚が完成しました。
こちらのお宅の詳しい紹介記事を読む
設計:株式会社古今
グラフィックデザイナーの女性オーナーが、数学者のパートナーと2匹の愛猫と暮らす家。当初オーナーは、バリアフリーの平屋にすることを希望していました。しかし、それではお二人の蔵書を収納しきれないため、ロフトスタイルにして、壁面いっぱいに本棚を造作することに。各棚には蔵書が2列に納まっています。また本棚は本の荷重に耐えられ、かつ金物が見えないように、職人さんたちがビスを一切使わずに、縦板に溝を掘って、横板をはめ込んでくれたので、見た目も美しい壁面本棚が完成しました。
こちらのお宅の詳しい紹介記事を読む
little valley house
設計:YOSHINORI SAKANO ARCHITECTS Co,.Ltd.
親世帯2人、子世帯4人が暮らす二世帯の新築プロジェクト。二世帯住宅の中心に、中庭とガラス張りのミニライブラリーがあります。このライブラリーは二世帯の共有スペースとして、気軽に交流できる開かれた場所となるよう意図されています。ガラス張りの大きな開口を通して、中庭からだけでなく反対側に位置するリビングからも本棚が良く見えるため、家族の存在も感じられます。棚板の先端を薄くし、全体としてシャープな印象の本棚は本の美しさを一層引き立たせています。
設計:YOSHINORI SAKANO ARCHITECTS Co,.Ltd.
親世帯2人、子世帯4人が暮らす二世帯の新築プロジェクト。二世帯住宅の中心に、中庭とガラス張りのミニライブラリーがあります。このライブラリーは二世帯の共有スペースとして、気軽に交流できる開かれた場所となるよう意図されています。ガラス張りの大きな開口を通して、中庭からだけでなく反対側に位置するリビングからも本棚が良く見えるため、家族の存在も感じられます。棚板の先端を薄くし、全体としてシャープな印象の本棚は本の美しさを一層引き立たせています。
北白川の角家 / The Corner House in Kitashirakawa
設計:UME Architects
京都・北白川は大文字が間近に見えるロケーション。前方は畑や森があり、隣は児童公園という実質的に街区の角地に建つ4人家族のための新築プロジェクト。住まい手からは「どこにいても家族全員の気配を感じられるように」という要望がありました。
家族が主に過ごすLDKのある2階と、ロフト・キッズスペース・ワークデスクのある3階、そしてこの家の象徴的デザインである屋根が大きく張り出すテラスまでワンルームのようにつながっています。それはアート作品を掛けるために壁と天井は白で、床は明るめのフローリングという構成を各フロアで採用、統一しているから。2階と3階をつなぐ階段の吹き抜け周りにベルトのような造作収納兼カウンターを設置。白で揃え、本やオブジェ、緑を飾るなど日常的に多用途に使うことができ、毎日の生活空間を意図せずして豊かに彩ります。敷地に対して対角線に稜線をもつ勾配屋根は京都市の景観条例でも新たに承認を受けたもの。屋根と開口部が3階に陰影と奥行きをつくり出し、機能的でありながら開放的な居心地のいい空間が完成しました。
設計:UME Architects
京都・北白川は大文字が間近に見えるロケーション。前方は畑や森があり、隣は児童公園という実質的に街区の角地に建つ4人家族のための新築プロジェクト。住まい手からは「どこにいても家族全員の気配を感じられるように」という要望がありました。
家族が主に過ごすLDKのある2階と、ロフト・キッズスペース・ワークデスクのある3階、そしてこの家の象徴的デザインである屋根が大きく張り出すテラスまでワンルームのようにつながっています。それはアート作品を掛けるために壁と天井は白で、床は明るめのフローリングという構成を各フロアで採用、統一しているから。2階と3階をつなぐ階段の吹き抜け周りにベルトのような造作収納兼カウンターを設置。白で揃え、本やオブジェ、緑を飾るなど日常的に多用途に使うことができ、毎日の生活空間を意図せずして豊かに彩ります。敷地に対して対角線に稜線をもつ勾配屋根は京都市の景観条例でも新たに承認を受けたもの。屋根と開口部が3階に陰影と奥行きをつくり出し、機能的でありながら開放的な居心地のいい空間が完成しました。
神戸大倉山の家
設計:エイチ・アンド一級建築士事務所
本好きのご夫妻が神戸の丘の上に佇む空き家を購入し、リノベーションしました。本棚を家の中心に配し、それを囲むようにキッチンを設けました。ダイニングスペースからキッチンの手元が見えないように本棚で隠しつつ、顔は見える距離感が気に入っているというオーナーご夫妻。キッチンの棚板がそのまま階段に連結している構造がユニークです。
こちらのお宅の詳しい紹介記事を読む
設計:エイチ・アンド一級建築士事務所
本好きのご夫妻が神戸の丘の上に佇む空き家を購入し、リノベーションしました。本棚を家の中心に配し、それを囲むようにキッチンを設けました。ダイニングスペースからキッチンの手元が見えないように本棚で隠しつつ、顔は見える距離感が気に入っているというオーナーご夫妻。キッチンの棚板がそのまま階段に連結している構造がユニークです。
こちらのお宅の詳しい紹介記事を読む
スケールのよい小さな家
設計・施工:加賀妻工務店
神奈川県大磯町、周囲に緑と昔ながらの家並みが残る落ち着いたエリアにご夫妻の住まいを新築したプロジェクト。周辺にとけ込むように、高さをできるだけ抑え、軒を深く出し、外壁は杉板張りに。内部は床を杉、壁は珪藻土、天井は紙クロスですが、吹き抜けの天井は木質感を出すためシナ材を採用。ご夫妻がこれまで集めてきた蔵書を収納するために、書斎と居間を仕切る本棚を1階から2階まで通し、鉄骨階段を添わせています。
各階には夫妻それぞれの書斎があるという贅沢なつくり。本棚は奥行450mmで階段と書斎、両側から利用できる。存在感のある書棚に対して廻り階段もからむ階段はできるだけ軽やかに、シンプルな印象になるようデザインされています。
設計・施工:加賀妻工務店
神奈川県大磯町、周囲に緑と昔ながらの家並みが残る落ち着いたエリアにご夫妻の住まいを新築したプロジェクト。周辺にとけ込むように、高さをできるだけ抑え、軒を深く出し、外壁は杉板張りに。内部は床を杉、壁は珪藻土、天井は紙クロスですが、吹き抜けの天井は木質感を出すためシナ材を採用。ご夫妻がこれまで集めてきた蔵書を収納するために、書斎と居間を仕切る本棚を1階から2階まで通し、鉄骨階段を添わせています。
各階には夫妻それぞれの書斎があるという贅沢なつくり。本棚は奥行450mmで階段と書斎、両側から利用できる。存在感のある書棚に対して廻り階段もからむ階段はできるだけ軽やかに、シンプルな印象になるようデザインされています。
高槻の家
設計:藤原・室 建築設計事務所
大阪府高槻市のご夫妻と子ども3人のための家。個室らしい個室を設けず一体感の感じられる空間に、奥様が長年集めていたヴィンテージの照明や建具を使いたいという要望がありました。キッチンを建物の中心に据え、大きな吹き抜けを介して家族の存在感が常に感じられます。
吹き抜け一杯の高さまである本棚は目線を上へと向かせ空間を広く感じさせます。隣接した階段を昇り降りしながら本を手に取り、時には階段に腰掛けて本を読み、ふと見上げると大きな窓からは空が見え、目線の変化を楽しめます。
階段は黒皮鉄で仕上げ、質感を重視し溶接跡が出ないようすべてボルト締めの組み立て式。また、吹き抜けに配した梁と本棚の間(階段の直上)に板を渡すことで届かない範囲まで手が届くよう工夫されています。キッチンや建具の仕上げ材も、ヴィンテージ家具や照明などの素材感と馴染むよう、黒皮鉄を使用。随所にある独特の濃淡やムラが魅力です。壁、天井は塗り材、床は一部左官で仕上げ、本と質感を堪能できる家です。
設計:藤原・室 建築設計事務所
大阪府高槻市のご夫妻と子ども3人のための家。個室らしい個室を設けず一体感の感じられる空間に、奥様が長年集めていたヴィンテージの照明や建具を使いたいという要望がありました。キッチンを建物の中心に据え、大きな吹き抜けを介して家族の存在感が常に感じられます。
吹き抜け一杯の高さまである本棚は目線を上へと向かせ空間を広く感じさせます。隣接した階段を昇り降りしながら本を手に取り、時には階段に腰掛けて本を読み、ふと見上げると大きな窓からは空が見え、目線の変化を楽しめます。
階段は黒皮鉄で仕上げ、質感を重視し溶接跡が出ないようすべてボルト締めの組み立て式。また、吹き抜けに配した梁と本棚の間(階段の直上)に板を渡すことで届かない範囲まで手が届くよう工夫されています。キッチンや建具の仕上げ材も、ヴィンテージ家具や照明などの素材感と馴染むよう、黒皮鉄を使用。随所にある独特の濃淡やムラが魅力です。壁、天井は塗り材、床は一部左官で仕上げ、本と質感を堪能できる家です。
56/100 木箱・深大寺
設計:葛西潔建築設計事務所
ご妻と子ども2人のための見晴らしが素晴らしい家。敷地は南斜面の中腹にあり、敷地内に1層分の段差があるので北側道路から2階の玄関を入るつくり。「住まいは住まい手自身が作り上げる」ことをコンセプトに、細部まで作り込んでいません。誰がどこに寝てもいいよう多様性をもたせ、収納力のある本棚でできた家です。加えてこの本棚自体が、家の構造体になっています。「木箱212構法」と名付けられた構法は葛西潔さんが開発したもの。構造体は枠組み壁工法の単一木材2×12だけでできています。
柱はすべて同じサイズで同じ長さ、梁もすべて同じサイズで同じ長さ、という構造方式。本だけでなく、自分が気に入ったものを、見えるように棚に並べ、住まい手それぞれが個性を表現することができる家だ。
設計:葛西潔建築設計事務所
ご妻と子ども2人のための見晴らしが素晴らしい家。敷地は南斜面の中腹にあり、敷地内に1層分の段差があるので北側道路から2階の玄関を入るつくり。「住まいは住まい手自身が作り上げる」ことをコンセプトに、細部まで作り込んでいません。誰がどこに寝てもいいよう多様性をもたせ、収納力のある本棚でできた家です。加えてこの本棚自体が、家の構造体になっています。「木箱212構法」と名付けられた構法は葛西潔さんが開発したもの。構造体は枠組み壁工法の単一木材2×12だけでできています。
柱はすべて同じサイズで同じ長さ、梁もすべて同じサイズで同じ長さ、という構造方式。本だけでなく、自分が気に入ったものを、見えるように棚に並べ、住まい手それぞれが個性を表現することができる家だ。
NOIE
設計:YUUA建築設計事務所 清水知和+相原まどか
11住戸からなるコーポラティブハウス。敷地は団扇のような形で道路より20m程植栽によるトンネルのアプローチ空間があり、期待感を演出しています。内装の自由設計はもちろん、ルールの中で天井高さにも自由度をもたせたプロジェクト。その構成が各住まい手の個性として外観にも現れ、集まることで一つの街のような空間が造られていきました。この家の住まい手であるご夫妻は多趣味のため、色々な種類・大きさのものを収納していける棚のある家を希望していました。
本棚の拡張性、可変性を実現するため、店舗設計などに使う特殊なシャフトシステムを採用。本棚に納めるものが内装仕上材の一つとして感じられるインテリア空間を目指したそうです。
設計:YUUA建築設計事務所 清水知和+相原まどか
11住戸からなるコーポラティブハウス。敷地は団扇のような形で道路より20m程植栽によるトンネルのアプローチ空間があり、期待感を演出しています。内装の自由設計はもちろん、ルールの中で天井高さにも自由度をもたせたプロジェクト。その構成が各住まい手の個性として外観にも現れ、集まることで一つの街のような空間が造られていきました。この家の住まい手であるご夫妻は多趣味のため、色々な種類・大きさのものを収納していける棚のある家を希望していました。
本棚の拡張性、可変性を実現するため、店舗設計などに使う特殊なシャフトシステムを採用。本棚に納めるものが内装仕上材の一つとして感じられるインテリア空間を目指したそうです。
神園町の家
設計:有限会社ミサオケンチクラボ
兵庫県に建つ3人家族のための住まい。多趣味な施主ご夫妻は家づくりにあたって、多くの蔵書を収納できる本棚や、お茶が趣味であるご夫妻のための本格的な茶室を設けることを希望されていました。
そこでダイニングルームの壁一面に本棚を展開。豊富な蔵書をすっぽり収めることができました。本棚に合わせて造作されたダイニングテーブルは2.4mのゆったりした大きさ。10人まで着席することができます。
こちらのお宅の詳しい記事を読む
設計:有限会社ミサオケンチクラボ
兵庫県に建つ3人家族のための住まい。多趣味な施主ご夫妻は家づくりにあたって、多くの蔵書を収納できる本棚や、お茶が趣味であるご夫妻のための本格的な茶室を設けることを希望されていました。
そこでダイニングルームの壁一面に本棚を展開。豊富な蔵書をすっぽり収めることができました。本棚に合わせて造作されたダイニングテーブルは2.4mのゆったりした大きさ。10人まで着席することができます。
こちらのお宅の詳しい記事を読む
本駒込の家/東京
プロデュース:ザウス株式会社(ZAUS Co.,Ltd)
設計:DESIGN OFFICE OPPOSITION
マンションリノベーションを多く手がけている事業家の地上4階、地下1階のガレージハウス。住まい手が抱いていたデザインコンセプトはフランク・ロイド・ライトの《ロビー邸》。水平を強調したプレーリー住宅の代表的作品ですが、敷地の関係上、横に広くとれない代わりに縦のラインを巧みにデザインしました。
圧倒的な存在感を放つ壁いっぱいの書架があるのは地下1階から1階にかけて吹き抜けになったオフィス兼書斎スペース。地盤の関係で1400mmほど掘り込んだため開放感が増しています。写真右手は造作のデスクで、手前には打ち合わせスペースがあり、ロフト部分にはベッドが置かれています。この書架には3000冊以上の本を収納できます。
プロデュース:ザウス株式会社(ZAUS Co.,Ltd)
設計:DESIGN OFFICE OPPOSITION
マンションリノベーションを多く手がけている事業家の地上4階、地下1階のガレージハウス。住まい手が抱いていたデザインコンセプトはフランク・ロイド・ライトの《ロビー邸》。水平を強調したプレーリー住宅の代表的作品ですが、敷地の関係上、横に広くとれない代わりに縦のラインを巧みにデザインしました。
圧倒的な存在感を放つ壁いっぱいの書架があるのは地下1階から1階にかけて吹き抜けになったオフィス兼書斎スペース。地盤の関係で1400mmほど掘り込んだため開放感が増しています。写真右手は造作のデスクで、手前には打ち合わせスペースがあり、ロフト部分にはベッドが置かれています。この書架には3000冊以上の本を収納できます。
矢来の家/減築(house in yarai / remodeling)
設計:荒木毅建築事務所
築50年程の住宅に築40年程のアパートが増築された木造2階建ての建物を、ご夫妻と猫二匹が住みやすい家にする減築プロジェクト。まず平屋は減築して庭とし、築40年程のアパートだった部分をリノベーションしました。
書籍を沢山所持しているご夫妻のために、1・2階の壁にはぐるりとポプラ無垢材の厚い棚板を開口部の位置を意識せず設置。本だけでなく、 小物やワインボトルの飾り棚、テレビ置場などとして使われています。棚板は猫たちにとって格好の通路・運動場・昼寝場所でもあります。一番上の棚に何も置いていないのは、猫たちのキャットウォークだから。窓の前にも棚が通り、人も猫も楽しいインテリアを演出しています。家全体は1階を土間、2階を板間にして階段と吹き抜けでつなぎ、アパートだった建物全体を家空間にしています。構造上のバランスを考えて一部の窓を塞いで壁にしましたが、残した窓のサッシは取り替えず、健全な柱や梁は極力残して見せていいます。古い柱に沢山残る「貫穴(壁だったことを示す穴)」を埋めて白く塗り、元の建物の「記憶」として残しています。
設計:荒木毅建築事務所
築50年程の住宅に築40年程のアパートが増築された木造2階建ての建物を、ご夫妻と猫二匹が住みやすい家にする減築プロジェクト。まず平屋は減築して庭とし、築40年程のアパートだった部分をリノベーションしました。
書籍を沢山所持しているご夫妻のために、1・2階の壁にはぐるりとポプラ無垢材の厚い棚板を開口部の位置を意識せず設置。本だけでなく、 小物やワインボトルの飾り棚、テレビ置場などとして使われています。棚板は猫たちにとって格好の通路・運動場・昼寝場所でもあります。一番上の棚に何も置いていないのは、猫たちのキャットウォークだから。窓の前にも棚が通り、人も猫も楽しいインテリアを演出しています。家全体は1階を土間、2階を板間にして階段と吹き抜けでつなぎ、アパートだった建物全体を家空間にしています。構造上のバランスを考えて一部の窓を塞いで壁にしましたが、残した窓のサッシは取り替えず、健全な柱や梁は極力残して見せていいます。古い柱に沢山残る「貫穴(壁だったことを示す穴)」を埋めて白く塗り、元の建物の「記憶」として残しています。
川のほとりに立つ白い塔の家
設計:下田設計
西に広瀬川が流れ、上毛三山と浅間山をのぞむ塔のような建築家ご夫妻の自邸。今まで影響を受けてきたものを設計に取り入れ、ふたりの「個人住宅」とすると同時に、豊かな環境を享受し続けられる持続可能な建築を目指しました。
作家・澁澤龍彦の家の雰囲気を参考にしたというインテリアは、紅いカーテンやベルベットの椅子、ヴィンテージ加工のフローリングなどクラシカルで趣のあるデザイン。川を一望する横長窓に喫茶店のようなカウンターデスクを設置。窓上には本棚と連続する棚を設け、絵やオブジェ、人形などが飾られ、LEDのフィラメント電球のライトは夜になると幻想的な雰囲気をつくりだす。棚の金物類は真鍮を採用。建物全体を「塔」のようにしたのは、高い所が好きだったことと、敷地に十分な余白を残し、将来周囲が変化しても快適な環境を敷地内で担保するため。地域のアイ・ストップ的存在となるよう、「川のほとりに立つ白い塔の家」と名付られました。
家づくりの専門家を探す
設計:下田設計
西に広瀬川が流れ、上毛三山と浅間山をのぞむ塔のような建築家ご夫妻の自邸。今まで影響を受けてきたものを設計に取り入れ、ふたりの「個人住宅」とすると同時に、豊かな環境を享受し続けられる持続可能な建築を目指しました。
作家・澁澤龍彦の家の雰囲気を参考にしたというインテリアは、紅いカーテンやベルベットの椅子、ヴィンテージ加工のフローリングなどクラシカルで趣のあるデザイン。川を一望する横長窓に喫茶店のようなカウンターデスクを設置。窓上には本棚と連続する棚を設け、絵やオブジェ、人形などが飾られ、LEDのフィラメント電球のライトは夜になると幻想的な雰囲気をつくりだす。棚の金物類は真鍮を採用。建物全体を「塔」のようにしたのは、高い所が好きだったことと、敷地に十分な余白を残し、将来周囲が変化しても快適な環境を敷地内で担保するため。地域のアイ・ストップ的存在となるよう、「川のほとりに立つ白い塔の家」と名付られました。
家づくりの専門家を探す
おすすめの記事
専門家とのやりとり
家を建てたい!まずはどうすれば良い?〜専門家の探し方〜
文/荒木康史
「専門家はどう探せば良いの?」「ハウスメーカー、工務店、建築家ってどう違うの?」など、家づくりで最初にぶつかる疑問にお答えします。
続きを読む
写真特集
内と外の境界を曖昧にする、インナーテラスの事例集
文/藤間紗花
天候に関係なく利用でき、かつ陽の光や風の流れを感じられるインナーテラス。事例写真とともに、メリットや設計のポイントについて、それぞれの事例を手がけた専門家に聞きました。
続きを読む
専門家とのやりとり
注文住宅を工務店に設計から依頼するメリットとは?
注文住宅を工務店に設計から依頼すると、どんなメリットがあるのでしょうか。Houzzで高評価のレビューを獲得している4つの工務店にインタビューしました。
続きを読む
エコ・サステナブル
草屋根とは?専門家に聞く取り入れ方
文/藤間紗花
草屋根とは、その名の通り緑化された屋根のこと。住まいの屋根を草屋根にすることにより、どんなメリット・デメリットがあるのでしょう? 施工費用やメンテナンス方法まで、5人の専門家が詳しく解説します。
続きを読む
和室の記事
8つの茶室から学ぶ。「茶の湯空間」づくりのヒント
自宅に茶室をつくるとしたら、どんなことから始めればよいのでしょうか?Houzzでみられる事例を手がけた専門家の方々に、アドバイスをもらいましょう。
続きを読む
家づくりのヒント
梁を見せる天井にしたいなら知っておきたいこと
文/安井俊夫
天井を高く取ることができる、梁を見せる天井仕上げは人気です。取り入れる際に知っておきたい、メリットとデメリットを併せてご紹介します。
続きを読む
ユーザー向けガイド
家づくりで相見積もりをとる時のマナーとは?
文/荒木康史
相見積もりは、家づくりの過程で必要なプロセスです。専門家に相見積もりを依頼するときに伝えておきたいこと、また、お断りしなくてはならない時のマナーを知っておきましょう。
続きを読む
壁面をいっぱいに使った書架は圧巻ですが、人によっては圧迫感を感じることもあります。膨大な蔵書はバックヤードやガレージ周りに効率よく収納し、リビングにはサブ書棚を調和的に配置するのもいいと思います。さらに読みかけの書籍や雑誌を暫時手元におくため、ソファやチェア脇にサイドテーブルを活用するのもいいですね。
壁一面の書架やCD棚に憧れるのですが、地震が起こった時のことを考えると躊躇してしまいます。
naoki981さんがコメントされている様に、開架式の本棚は地震の際に本が降って来そうで怖いです。その対策のお知恵をどなたかに伺いたいです。それと書籍は重い!その昔、父が2階の書斎に大量の書籍を置き、その結果、家(木造住宅)が歪み階下の窓の開閉がスムーズに出来なくなった経験があります。