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新学期に備えて考えたい、子供部屋の洋服収納
扉タイプのクローゼットや引き出し、ベッド下やモジュールタイプの収納の利用など、長期にわたって使える子供部屋の洋服収納について考えてみましょう。
ブラッキン・ヘザー
2016年3月25日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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4月の入園式や入学式、新学期の前は、子供服の整理をするよいタイミングです。衣替えにはまだ少し早いかもしれませんが、気候も少しずつ暖かくなり、そろそろ春物も着たくなる時期になってきました。また、新しい制服が加わったり、新学期に向けて子供のワードローブをリフレッシュしたいという方も多いのではないでしょうか。
子供部屋の収納が、収拾がつかなくなってしまう原因のひとつに、部屋そのものがが子供の成長に追いついていないことが挙げられます。背が伸びれば洋服のサイズが大きくなり、それだけ必要な収納量もボリュームアップしますし、ライフスタイルの変化によって新しいアイテムもどんどん増え、置き場所がないとその場の必要に応じて家具を買い足していくと、いつの間にインテリアがちぐはぐになってしまうことも。子供部屋の収納計画をする際は、小さい頃だけではなく将来、高校生や大学生、もしかしたら社会人になってからもしばらく使い続けるかもしれないということも、どこか頭の隅に入れておきたいものです。
今回は新学期のタイミングに合わせて、子供部屋のクローゼットの実例をご紹介したいと思います。充実した、そして使っていて楽しい収納であれば、お子さんもきっと片づけ上手になるのではないでしょうか。
子供部屋の収納が、収拾がつかなくなってしまう原因のひとつに、部屋そのものがが子供の成長に追いついていないことが挙げられます。背が伸びれば洋服のサイズが大きくなり、それだけ必要な収納量もボリュームアップしますし、ライフスタイルの変化によって新しいアイテムもどんどん増え、置き場所がないとその場の必要に応じて家具を買い足していくと、いつの間にインテリアがちぐはぐになってしまうことも。子供部屋の収納計画をする際は、小さい頃だけではなく将来、高校生や大学生、もしかしたら社会人になってからもしばらく使い続けるかもしれないということも、どこか頭の隅に入れておきたいものです。
今回は新学期のタイミングに合わせて、子供部屋のクローゼットの実例をご紹介したいと思います。充実した、そして使っていて楽しい収納であれば、お子さんもきっと片づけ上手になるのではないでしょうか。
成長に合わせたフレキシビリティーが大切
成長に合わせてどんどん中身が変化していく、子供部屋のクローゼット。フレキシブルなシステムタイプのクローゼットであれば、ハンガーの高さや棚の位置も調整できるので、使い方に応じて調整も可能です。最初はパイプを低い位置に設定しておけば、小さな頃から自分で出し入れする練習にもなりますね。
成長に合わせてどんどん中身が変化していく、子供部屋のクローゼット。フレキシブルなシステムタイプのクローゼットであれば、ハンガーの高さや棚の位置も調整できるので、使い方に応じて調整も可能です。最初はパイプを低い位置に設定しておけば、小さな頃から自分で出し入れする練習にもなりますね。
今は家具を組み込んでいますが、いずれはハンガーから服を掛けられるようにパイプも設置してある、将来を見越して計画されたクローゼット。丈の短い服は2段のパイプに、長い服はその横の1本のパイプに掛けられるようになっています。クローゼット計画の際には、最初から将来的に持つ服やライフスタイルをイメージしておくとよいでしょう。
2台のクローゼットの背と背を合わせて、2人部屋の間仕切りとしても機能させています。将来的に、今よりプライバシーが欲しくなったら、横に並べて部屋を完全に2つに分けることもできるのがうれしい可動式クローゼットです。最近の新築の家ではよく見られる人気のスタイルでもあります。
高めのベッドの下に引き出しが3段。衣類だけではなくおもちゃ、そして大きくなってからはバッグや小物、思い出のアイテムもたくさん収納できそうです。長年にわたって使えそうなシンプルですっきりしたデザインが魅力的。このようなモジュール家具は可動式のタイプも多いため、レイアウトの変更も可能です。いつかはこの部屋も、2つに仕切られる時が来るかもしれませんね。
ハンガーパイプと棚がL字に設置してあるウォークインクローゼット。小さいうちはおもちゃの収納として棚を活用。おもちゃを卒業する頃、今度はたたんで置きたいニットやTシャツ、またはかばんや小物が置ける場所に。パイプの位置も変えられるようにつくっておけば、大きくなってから洋服の丈に合わせて調整ができます。
扉の代わりにカーテンを使うと、お子さんにとっては簡単で安全に開け閉めができ、部屋にソフトな印象を与えてくれます。
扉の代わりにカーテンを使うと、お子さんにとっては簡単で安全に開け閉めができ、部屋にソフトな印象を与えてくれます。
ラベリングで中身をわかりやすく
習い事、クラブ活動など、毎日忙しいお子さんのために、引き出しを曜日ごとに分けるのもおもしろいアイデアです。ユニフォームや衣装、ハンカチやタオルなどの必要なアイテムもついでに入れておくと、忘れ物の心配も減り、お母さんも安心。
下の3段は、上から下着、パジャマ、そして靴下が入っている引き出しになっています。
小さなラベルを貼るよりも、パッと見てわかりやすく、そして読みやすい大きな文字で書けば、文字がちょっとおしゃれなアクセントににもなります。
習い事、クラブ活動など、毎日忙しいお子さんのために、引き出しを曜日ごとに分けるのもおもしろいアイデアです。ユニフォームや衣装、ハンカチやタオルなどの必要なアイテムもついでに入れておくと、忘れ物の心配も減り、お母さんも安心。
下の3段は、上から下着、パジャマ、そして靴下が入っている引き出しになっています。
小さなラベルを貼るよりも、パッと見てわかりやすく、そして読みやすい大きな文字で書けば、文字がちょっとおしゃれなアクセントににもなります。
引き出しチェストをブラックボードペイントで塗れば、こんな楽しい中身のラベリングができます。衣替えで入れ替えた時でも、簡単に消してまた書き直せるので、剥がれにくいラベルと格闘する苦労からも解放されそう。
使いづらい低位置を有効に活用
引き出しの一番下の段は意外と使いづらいため、使いやすい高さだけに設置するのもひとつの考え方。その下には、中身が見えやすいよう、かごにおもちゃなどを収納しているのもスマートなアイデアです。ハンガーパイプの下にも棚を取り付けて、オフシーズンの服などを入れる薄型ケースをすっと入れ込められるのも便利ですね。可動式の棚にしておけば、将来的にも持ち物に合わせて調整ができます。
高い位置が使いづらいのは一般的に知られていますが、低い位置も意外と大変、ということも考慮しながら、上手に収納空間を考えましょう。
引き出しの一番下の段は意外と使いづらいため、使いやすい高さだけに設置するのもひとつの考え方。その下には、中身が見えやすいよう、かごにおもちゃなどを収納しているのもスマートなアイデアです。ハンガーパイプの下にも棚を取り付けて、オフシーズンの服などを入れる薄型ケースをすっと入れ込められるのも便利ですね。可動式の棚にしておけば、将来的にも持ち物に合わせて調整ができます。
高い位置が使いづらいのは一般的に知られていますが、低い位置も意外と大変、ということも考慮しながら、上手に収納空間を考えましょう。
普段は洗面室で脱いだ服をそのまま脱衣かごに入れる方が多いかもしれませんが、クローゼットの中にも脱いだ服用のかごがあると意外と便利です。学校から帰ってきて脱いだ制服のシャツやブラウス、靴下などをポイと放り込めるような場所があれば、椅子の上や床に投げ捨てたまま……なんてことも防げるかもしれません。
空間の一部として色やデザインにこだわって
勉強机と収納がひとまとめになった広いクローゼット。内側の壁も部屋と合わせて黄色とオレンジに塗っていることで、扉を開けても「いかにもクローゼットを開けた状態」のような違和感がありません。衣類もおもちゃも、勉強道具もすっきりと収まっているティーンのお部屋です。
勉強机と収納がひとまとめになった広いクローゼット。内側の壁も部屋と合わせて黄色とオレンジに塗っていることで、扉を開けても「いかにもクローゼットを開けた状態」のような違和感がありません。衣類もおもちゃも、勉強道具もすっきりと収まっているティーンのお部屋です。
こちらはカーテンで開け閉めできるクローゼット。ピンクの壁や花柄のカーテン、そして素敵なカーテンボックスは、まるでプリンセスのクローゼットのようで、女の子に喜ばれそう。このような演出は、お子さんが自分で洋服を選んだり着替えたり、そして物を片づけるのを楽しくしてくれる手助けにもなるでしょう。
女の子部屋の写真を見る
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ティーンエイジャー時代のクローゼット
中学生、高校生になるとクローゼットの中身にもこだわりがでてくる頃。背も伸び、服のサイズも大きくなってくるため、ハンガーパイプもそれに合わせて位置を調整してあげると使いやすくなります。洋服以外にも、思い出の品や、使い終わったけれどまだ処分できない教科書や本、趣味のアイテムなど、クローゼットの中にしまいたいものがこれからますます増えてきます。
こちらはティーンの男の子のクローゼット。洋服の色も落ち着いてきたので、きれいに収納できているとオープンでも違和感がありませんね。
ハンガーや棚、引き出しやかごなど、ニーズに合わせて各種の収納方法を使いながら、自慢のトロフィーや趣味のアイテムのディスプレイ場所として兼用しています。
ティーンの部屋のアイデアを見る
中学生、高校生になるとクローゼットの中身にもこだわりがでてくる頃。背も伸び、服のサイズも大きくなってくるため、ハンガーパイプもそれに合わせて位置を調整してあげると使いやすくなります。洋服以外にも、思い出の品や、使い終わったけれどまだ処分できない教科書や本、趣味のアイテムなど、クローゼットの中にしまいたいものがこれからますます増えてきます。
こちらはティーンの男の子のクローゼット。洋服の色も落ち着いてきたので、きれいに収納できているとオープンでも違和感がありませんね。
ハンガーや棚、引き出しやかごなど、ニーズに合わせて各種の収納方法を使いながら、自慢のトロフィーや趣味のアイテムのディスプレイ場所として兼用しています。
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奥行きのあるクローゼットの使い方として、両端にハンガーパイプを取り付けて真ん中には収納家具を設置した「セミ・ウォークイン」にするのも、洋服の量によってはスペースの有効な使い方かもしれません。カラフルな女の子のオープンクローゼットでも、これなら少し隠れているので落ち着いた感じに。クローゼットの中も部屋と同じピンクに塗っているので一体感が出て、部屋も広く感じられます。今流行のウォールステッカーが、個性的なアクセントになっていますね。
クローゼットではありませんが、コンパクトな子供部屋ではぜひ真似したい、ベッド下を利用したスマートな収納アイデアを最後にご紹介します。本を中心にした実例ですが、モジュールスタイルの収納であれば、必要なパーツを組み合わせてお部屋を作り上げていくことができるのが大きな魅力です。
さまざまな子供部屋の洋服収納をご紹介しました。成長やライフスタイルの変化に応じて少しずつ工夫ができれば。長期にわたって必要なだけ、洋服や大切な物が収納できるはずです。
ただ、もうひとつ大切なこと、いいえ、最も大切なことは、やはり使わなくなったもの、つまり着なくなった洋服や遊ばなくなったおもちゃ、もう読まないだろうと思った本などを定期的に整理し、毎日使う収納スペースから「逃がしてあげる」ことです。思い出の品として、納戸など別の場所へしまうのか、そのまま手放すかはご自身次第。とにかく日々使うスペースは、今使っているものだけをしまうことを心がけましょう。そのことも、すっきりした部屋への大きなステップにつながるはずです。
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