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クリスマスタイムとインテリア、もっと五感で楽しもう!
クリスマスの思い出は五感と深くつながっているもの。筆者の子ども時代の幸せな記憶を紐解きながら、見る楽しみ、香りの楽しみ、触れる楽しみなど、クリスマスシーズンの楽しみ方をご紹介します。
ブラッキン・ヘザー
2022年12月23日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
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最も印象に残っている家族の思い出は、子ども時代のクリスマスです。12月の家の中はクリスマスムードに満たされ、クリスマスツリーは庭に植えてあった同じもみの木で、クリスマスが終わるとまた植え直し、翌年さらに成長して戻ってきました。私にとって生のもみの木独特の香りは、子どもの頃のクリスマスの記憶に直結しています。
思い出とは不思議なものです。楽しかったという感情だけでなく、香りや味わいなど、五感の体験がさらにそれを深め、何十年経ってもはっきりと頭の中に甦ります。
今でも我が家のクリスマスは、両親に教わったように五感で楽しむ特別な日です。母が数時間かけてオーブンで焼いていたローストターキーの香り、父が大好きだったビング・クロスビーのクリスマスアルバム、部屋のコーナーでキラキラと輝くツリーのライト、暖炉の暖かな炎、母が焼いたミンスパイの味。大人になった娘たち、そしてその家族に受け継いでいける素敵な伝統をつくってくれた両親に、毎年感謝する日でもあります。
今でも我が家のクリスマスは、両親に教わったように五感で楽しむ特別な日です。母が数時間かけてオーブンで焼いていたローストターキーの香り、父が大好きだったビング・クロスビーのクリスマスアルバム、部屋のコーナーでキラキラと輝くツリーのライト、暖炉の暖かな炎、母が焼いたミンスパイの味。大人になった娘たち、そしてその家族に受け継いでいける素敵な伝統をつくってくれた両親に、毎年感謝する日でもあります。
見る楽しみ:クリスマスデコレーションやテーブルセッティング
クリスマスインテリアのフォーカルポイントといえば、やはりクリスマスツリー。カラフルなオーナメントやライトで飾った鮮やかなツリーも素敵ですし、色を統一したシンプルなオーナメントに白いライトを飾ったツリーも人気があります。どのようなオーナメントでも、インテリアの雰囲気や使っているカラーで統一することで、部屋によくなじみます。
クリスマスインテリアのフォーカルポイントといえば、やはりクリスマスツリー。カラフルなオーナメントやライトで飾った鮮やかなツリーも素敵ですし、色を統一したシンプルなオーナメントに白いライトを飾ったツリーも人気があります。どのようなオーナメントでも、インテリアの雰囲気や使っているカラーで統一することで、部屋によくなじみます。
クリスマスツリーの飾り付けの時間も、いわば家族の伝統行事でした。それぞれにお気に入りのオーナメントがあり、どのオーナメントを誰が飾るか、時には姉妹で取り合いになることも。飾り付けのハイライト、てっぺんの星をその年に誰が飾るかは両親が決め、選ばれた子は、父に抱き上げられながら星をのせ、飾り付けを仕上げました。最後にライトを点灯し、みんなで拍手。部屋が一気にクリスマスムードに変わります。
暖炉の上のマントルピースも華やかに飾ります。ガーランドやキャンドル、松ぼっくり、そして暖炉には欠かせない靴下が定番アイテム。人が囲む、リビングの中心となることで自然ともうひとつのフォーカルポイントとなります。
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暖炉がなくても大丈夫。家具の上を活用したデコレーションも素敵です。ガーランドやキャンドル、靴下などを使った華やかな演出や、お気に入りのアイテムを1〜2点飾るシンプルなディスプレイもいいでしょう。写真のように鏡にクリスマスリースを吊るすのもよいアイデアです。
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クリスマスディナーは、着席して素敵なセッティングに感動するところから始まっています。センターピースにガーランドやキャンドル、クリスマスオーナメントを並べ、食器やナプキン、ナプキンホルダーもクリスマス仕様にこだわって、視覚からわくわく感を演出しましょう。心のこもった温かなテーブルコーディネートは、ゲストの緊張をほぐし、雰囲気を和らげ、食事の楽しみをさらにアップさせてくれます。
クリスマスインテリアにはキャンドルも欠かせません。冬の寒い夜、見た目にも暖かいキャンドルの炎が部屋の雰囲気をほっこりと暖めてくれます。ツリーのライトとキャンドルの炎といった優しい灯りに包まれたシーンは、家族や友人とのリラックスタイムに親密な奥行きを与えてくれます。
嗅ぐ楽しみ:心を温めるクリスマスの香り
先に述べたように、私にとって最初に思い浮かぶクリスマスの香りは、新鮮な生のもみの木の香り。日本でも年々、生のもみの木の人気が出てきていますね。部屋に広がる独特な芳香には、リラックス効果もあるともいわれています。欧米の多くの人にとってはあのツリーの香りこそが、クリスマス気分を盛り上げてくれるものです。
先に述べたように、私にとって最初に思い浮かぶクリスマスの香りは、新鮮な生のもみの木の香り。日本でも年々、生のもみの木の人気が出てきていますね。部屋に広がる独特な芳香には、リラックス効果もあるともいわれています。欧米の多くの人にとってはあのツリーの香りこそが、クリスマス気分を盛り上げてくれるものです。
次に思い出深いクリスマスの香りといえば、ジンジャーブレッド。母が焼いたジンジャーブレッドのクッキーにアイシングで飾り付けしてツリーに吊るすのが、子ども時代の習慣でした。今もその習慣は続いていて、我が家を訪れるゲストも、部屋に入るとまず香りに反応してくれます。
ゲストの最初の一言が「いい匂い」というぐらい、香りは第一印象には欠かせない要素。そして、香りにまつわる思い出は特に個人的なものだと思いますが、もみの木とスパイシーなジンジャーブレッドの香りが混じり合った香りこそが、私にとってのクリスマスの香りです。
ゲストの最初の一言が「いい匂い」というぐらい、香りは第一印象には欠かせない要素。そして、香りにまつわる思い出は特に個人的なものだと思いますが、もみの木とスパイシーなジンジャーブレッドの香りが混じり合った香りこそが、私にとってのクリスマスの香りです。
もう一つ挙げたいのは、ゆっくり長時間かけてオーブンで焼き上げる、ローストターキーの食欲をそそる匂い。年に一度のメニューだからこその特別な香りです。オーブンから漂う料理の香りならではの幸福感は、ローストチキンやクリスマスのお菓子も同様。我が家では、焼き上がったターキーはローズマリーで飾った大皿の上に盛り付けます。熱々のターキーの香りにローズマリーの香りが加わる一瞬は、クリスマスディナーの準備をここまでがんばった甲斐があったと思う瞬間です。
味わう楽しみ:クリスマスだけの味、豪華なテーブル
味わうクリスマスも大きな楽しみです。クリスマスディナーだけでなく、この時季ならではのお菓子もいろいろ。ドライフルーツやナッツがたくさん詰まったミンスパイは前もって早めに作り、クリスマス前のおやつやデザートとして毎日のように食べます。ジンジャーブレッドや飾り付けしたクッキー、フルーツケーキ、キャンディケーン(杖の形のキャンディ)なども飾ったりつまんだり。気がつくとツリーに飾ったはずのクッキーがなくなっていることも……。
味わうクリスマスも大きな楽しみです。クリスマスディナーだけでなく、この時季ならではのお菓子もいろいろ。ドライフルーツやナッツがたくさん詰まったミンスパイは前もって早めに作り、クリスマス前のおやつやデザートとして毎日のように食べます。ジンジャーブレッドや飾り付けしたクッキー、フルーツケーキ、キャンディケーン(杖の形のキャンディ)なども飾ったりつまんだり。気がつくとツリーに飾ったはずのクッキーがなくなっていることも……。
大人にとっての楽しみはクリスマスの飲み物。スパイシーなホットワインのほか、牛乳とクリーム、卵、砂糖にシナモンやナツメグを入れ、さらにパンチを加えるためにブランデーやウィスキーを加えたエッグノッグはとてもクリスマスらしい飲み物。アップルサイダーやブランデー、ラム酒も人気があります。
子どもの頃、両親からサンタクロースはブランデーが好きだと教えられました。クリスマスイブの夜、サンタのためにミンスパイとブランデーに手紙を添えて、テーブルに置いてから寝るのが習慣でした。翌朝起きるとまずテーブルの上をチェック。ミンスパイの食べかすと空っぽになったブランデーグラス、紙ナプキンに書かれた “Thank you! xxx Santa” というメッセージを見て「今年も来てくれたんだな」とうれしく思うのでした。
子どもの頃、両親からサンタクロースはブランデーが好きだと教えられました。クリスマスイブの夜、サンタのためにミンスパイとブランデーに手紙を添えて、テーブルに置いてから寝るのが習慣でした。翌朝起きるとまずテーブルの上をチェック。ミンスパイの食べかすと空っぽになったブランデーグラス、紙ナプキンに書かれた “Thank you! xxx Santa” というメッセージを見て「今年も来てくれたんだな」とうれしく思うのでした。
待ちに待ったクリスマスディナー。父の祖国イギリスの伝統のクリスマス料理はローストターキーですが、国や家庭によっても異なり、ローストした鴨やガチョウ、ローストポークを食べる家も。日本ではチキンが一般的ですが、最近はターキーに挑戦する人も増えてきたようですね。
我が家のターキーの詰め物は母から受け継いだレシピで、鶏レバーとソーセージ、玉ねぎを刻んでパン粉と混ぜ、たっぷりのセージで風味を付けたもの。りんごを煮込んだアップルソースや、ターキーを焼いた後に余った肉汁で作ったグレービーソースをかけて食べます。
今では手軽に出来合いのクリスマスメニューも買えますが、愛情のこもった手作りディナーはきっと家族の思い出に残るはずです。
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聞く楽しみ:BGMに欠かせないクリスマスミュージック
クリスマスムードを盛り上げるには、音楽もマストです。ツリーを飾るときにクリスマスミュージックをかけるのが我が家の伝統で、今も「ジングルベル」や「聖しこの夜」を一緒に歌いながら飾り付けをします。
クリスマスの朝、父はまず、お気に入りのビング・クロスビーのアルバム『メリー・クリスマス』をかけて1日を始め、夜寝るまでずっとクリスマスの音楽をかけていました。好きなクリスマスソングは人それぞれ。好きなポップスシンガーのクリスマスアルバムからクラシック、スタンダードナンバーまで、さまざまなジャンルから好きなものを見つけて、耳からもクリスマスシーズンを楽しみましょう。
クリスマスムードを盛り上げるには、音楽もマストです。ツリーを飾るときにクリスマスミュージックをかけるのが我が家の伝統で、今も「ジングルベル」や「聖しこの夜」を一緒に歌いながら飾り付けをします。
クリスマスの朝、父はまず、お気に入りのビング・クロスビーのアルバム『メリー・クリスマス』をかけて1日を始め、夜寝るまでずっとクリスマスの音楽をかけていました。好きなクリスマスソングは人それぞれ。好きなポップスシンガーのクリスマスアルバムからクラシック、スタンダードナンバーまで、さまざまなジャンルから好きなものを見つけて、耳からもクリスマスシーズンを楽しみましょう。
子ども時代、クリスマスディナーが終わると、我が家では恒例のクリスマスコンサートが始まりました。長女の私が仕切って何日も前から妹たちと練習し、当日は白いネグリジェで天使に扮装して、両親のためにクリスマスの演奏会を行いました。
欧米の多くの国のクリスマスパーティーではこういった子どもの演奏会がポピュラーで、ピアノやヴァイオリンなど、楽器の演奏会を楽しむ家庭もあります。また、近所の子どもたちや地元の聖歌隊が家々を回って玄関前でクリスマスキャロルを歌う伝統もあります。クリスマスとは、人と触れ合い、幸せを分け合う時季。自分たちではなく、コミュニティみんなでクリスマスのムードを盛り上げる素敵な風習です。
欧米の多くの国のクリスマスパーティーではこういった子どもの演奏会がポピュラーで、ピアノやヴァイオリンなど、楽器の演奏会を楽しむ家庭もあります。また、近所の子どもたちや地元の聖歌隊が家々を回って玄関前でクリスマスキャロルを歌う伝統もあります。クリスマスとは、人と触れ合い、幸せを分け合う時季。自分たちではなく、コミュニティみんなでクリスマスのムードを盛り上げる素敵な風習です。
触れる楽しみ:記憶に残るクリスマスの質感
北半球に暮らす人々にとって、クリスマスの理想的なイメージといえるホワイトクリスマス。見るからに寒そうな雪景色と対照的な暖かい家の中。暖炉やキャンドルの炎やキラキラ輝くツリーのライトの温かさ、肌触りのよいラグやブランケット。真冬のインテリアらしいフェイクファーのラグやスローは、クリスマスデコレーションとも相性ぴったりです。
北半球に暮らす人々にとって、クリスマスの理想的なイメージといえるホワイトクリスマス。見るからに寒そうな雪景色と対照的な暖かい家の中。暖炉やキャンドルの炎やキラキラ輝くツリーのライトの温かさ、肌触りのよいラグやブランケット。真冬のインテリアらしいフェイクファーのラグやスローは、クリスマスデコレーションとも相性ぴったりです。
暖炉の前に敷かれた大きな毛足の長いラグの上で本を読んだり、家族とボードゲームをしたりしながらのんびり過ごすのが、子ども時代のクリスマスイブのきまりでした。マシュマロがたっぷり入った熱々のココアを飲みながら、その夜サンタさんは何を持ってきてくれるのか、わくわくしながら会話した、静かでリラックスした風景を思い出します。不思議なことに私の中では今でもその毛足の長いファーの質感とクリスマスがセットになっていて、自宅でもクッションを置いた空間でそれを再現し、思い出しながら過ごしています。
クリスマスデコレーションの定番といえば丸いボール。一説によれば、ボールのオーナメントは聖書のアダムとイブのエデンの庭にあったりんごを表すそうです。ライトの反射が美しい、艶やかなガラスやメタリック製が多いですが、その中にこんな異素材も加えると、多彩な質感がツリーに奥深さと立体感を与えてくれます。
特徴のある印象的なツリーデコレーションにするには、色だけでなく素材感も意識するといいでしょう。ふわふわした質感の毛糸を使ったドリームキャッチャーのような手作りオーナメントもユニーク。温かみのある、独特の触感です。
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クリスマスを思い起こす触感といえば、思わず息を吹きかけたくなる熱々のドリンクも挙げておきたいものです。我が家のクリスマスの定番ドリンクはおなじみのホットココアでしたが、大人になってからはスパイスの効いたホットワインもお気に入りです。冷えた手で熱いマグカップを握る瞬間は、とてもホッとさせてくれるもの。ドイツなどの屋外クリスマスマーケットでは、ホットワインの入ったカップを両手で握りながら体を温める、そんな人々の姿があちこちで見られます。忙しい12月ですが、クリスマスソングをバックに、手に伝わるホットドリンクの感触と優しい味があれば、気持ちがほっこりと和むでしょう。
今年のクリスマスの準備をする際には、こんなふうにぜひ五感を意識してみませんか? 一緒に準備やお祝いをした人たちにとっても、きっと素敵な思い出になることでしょう。Merry Christmas!
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