六角形をデザインのアクセントに。組み合わせを楽しむ8つのアイデア
ヘキサゴンタイルで人気の六角形デザイン。スピーカーからサイドテーブル、壁紙まで、さまざまなアイテムを集めました。
ヘキサゴン(六角形)は単体でも複数でも楽しめる、幾何学形の中でもデザイン性が高い形です。さらに複数をすき間なく並べると「ハニカム」と呼ばれる蜂の巣に似た形になり、どちらも平面や立体を問わず、インテリアにひと味違った印象を与えます。またハニカムは構造上、建築や航空機の材料に扱われるほどの強度や軽さがあり、機能的にも優れているのがポイント。今回はそんなヘキサゴンとハニカムをアクセントとして取り入れるアイデアをご紹介します。
1. 雑貨やラグで取り入れる
ヘキサゴンやハニカムを取り入れるのは、難しいことではありません。ラグや雑貨などは気軽に楽しめ、また取り替えも簡単なので入門編におすすめです。
こちらはリビングに敷いたグレー系の六角形柄ラグ。チベタンウールとバンブーシルクを使った手織りのラグが、オリーブとゴールドを基調とした空間に落ち着きを加えています。
ヘキサゴンやハニカムを取り入れるのは、難しいことではありません。ラグや雑貨などは気軽に楽しめ、また取り替えも簡単なので入門編におすすめです。
こちらはリビングに敷いたグレー系の六角形柄ラグ。チベタンウールとバンブーシルクを使った手織りのラグが、オリーブとゴールドを基調とした空間に落ち着きを加えています。
サンフランシスコにある個人宅の、モダンなダイニングルーム。ヘキサゴンのフレームを組み合わせたハニカムのビジュアルとウォールグリーンが、シンプルな壁面に不思議な質感と印象を与えています。小さなサイズのヘキサゴンを組み合わせると大きな柄を描けるのは、幾何学の面白さでもあります。
モダンな空間の壁に掛けられた、〈バング & オルフセン〉のワイヤレススピーカーシステム《ベオサウンド・シェイプ》。音のよさはもちろん、ヘキサゴンタイルの配置や色を自由に組み合わせられるので、アートのような趣も加えられます。またカバーは、デンマークのテキスタイルメーカー〈クヴァドラ〉とのコラボレーションによるオリジナルカラーからも選べます(写真は、モスグリーン・バイ・クヴァドラ)。薄いグリーンの壁と黒のテーブルが印象的な空間に、黒やグレー、モスグリーンがつくるグラデーションがよくマッチしています。
2. ハニカムラックあれこれ
ハニカムラックもさまざまなバリエーションがあります。こちらは再生材の合板を使った、床置きのハニカムラック。壁際に置けば背板がなくても成立するため、DIYもしやすいアイテムです。写真は木目そのままのデザインですが、ペイントして印象を変えるのもよいでしょう。加えて、空間の広さや置きたいものの量に合わせてヘキサゴンの数を増やしていけるのも、ハニカムラックの利点です。
ハニカムラックもさまざまなバリエーションがあります。こちらは再生材の合板を使った、床置きのハニカムラック。壁際に置けば背板がなくても成立するため、DIYもしやすいアイテムです。写真は木目そのままのデザインですが、ペイントして印象を変えるのもよいでしょう。加えて、空間の広さや置きたいものの量に合わせてヘキサゴンの数を増やしていけるのも、ハニカムラックの利点です。
グレーのフレームが白い壁によく映える、〈ランド・オブ・ノッド〉の壁掛けハニカムラック。ビビッドカラーのおもちゃを囲う額縁のようにも見えますが、これは壁面の色が活かされているから。背板のない壁掛けタイプを選べば、写真のような壁とフレームのカラーコーディネートも楽しめます。職人がタフテッドマシンでパイルを差し込む「ハンドタフテッド」による幾何学柄ラグ、天井に貼った〈シューマーカー〉の鮮やかなラピスブルーの壁紙など、複数の幾何学柄をアクセントにバランスよく配置した空間です。
シンプルさに少しだけかわいさを加えた北欧風インテリア。壁や床のヘキサゴンラックは内側がペイントされ、単体でもシックに決まるデザインです。木製を選ぶとナチュラルな質感になり、アンティーク風デスクセットや羽目板張りの壁にもよく合います。また、幾何学形のアイテムにさりげなく混ぜられた丸い鏡や白い《バルセロナチェア》にオーナーのセンスを感じます。
3. 家具でボリューム感を楽しむ
リラックススペースに置かれた、ガラスのテーブルトップとフレームがゴージャスな六角形のテーブル。細竹を模したデザインは華奢な印象ですが、3脚並べると存在感がグッと増します。一辺に沿って並べられるので、まとまった印象になるのはもちろん、デッドスペースがない点も便利です。
リラックススペースに置かれた、ガラスのテーブルトップとフレームがゴージャスな六角形のテーブル。細竹を模したデザインは華奢な印象ですが、3脚並べると存在感がグッと増します。一辺に沿って並べられるので、まとまった印象になるのはもちろん、デッドスペースがない点も便利です。
同じテーブルでも六角柱を選ぶとかなり印象が変わります。写真のように色や高さが違うシリーズもののデザインを組み合わせると、広い空間や大きなソファセットにも負けないボリューム感をつくることができます。アクセントのオレンジ、ネイビーやアイボリー、グレーとテーブルの色をリンクさせたモザイク柄のクッションカバーもポイント。広い空間にまとまりをつくる心憎い演出です。
4. さまざまな質感で壁を彩る
背面にLEDのテープライトを取り付けた六角形のウォールアート。狭いベッドルームを有効に使ってほしいと、設計を手がけたクリストファー・エリオットさんがオリジナルで制作。夜になると、艶感のあるヘキサゴンプレートが、シックでナチュラルな空間に光を満たす照明へ変わります。
背面にLEDのテープライトを取り付けた六角形のウォールアート。狭いベッドルームを有効に使ってほしいと、設計を手がけたクリストファー・エリオットさんがオリジナルで制作。夜になると、艶感のあるヘキサゴンプレートが、シックでナチュラルな空間に光を満たす照明へ変わります。
ベッドのヘッドボードの位置に、アンティークのヘキサゴンタイルを貼った例。古材を使ったベッドサイドテーブルとコッパーのデスクライトが、素朴さと温もりの中に現代らしいエッセンスを加えています。菱文様の描かれた2色のタイルをハニカムに並べると複雑な柄になるさまには、組み合わせの楽しさがあります。
ヘキサゴンの小さな鏡でハニカムをつくれば、玄関にもぴったりな姿見になります。コッパーを加えた2色使いにし、アーティスティックな印象に仕上げるのがポイント。小さな鏡を組み合わせるアイデアはよくありますが、写真の例ではライトを組み込んで、ひとひねりを加えています。夜になればライトの光が美しく照らされるだけでなく、見えやすさも確保してくれるはず。デザイン性と機能性に富んだ優秀なアイデアです。
5. 床に使うならトータルコーディネイトで
こだわりのダイニングルームづくりには、床のタイル選びも重要です。白、濃淡グレー、黒4色のヘキサゴンタイル(ハニカムタイル)をランダムに組み合わせ、その配色でダイニングテーブルセットやラックなどの家具、照明、壁面までを揃えています。例えば、ダイニングチェアはタイルの色で揃えていることからも、そのトータルコーディネイトぶりが伝わるでしょう。こちらでは〈トナリテ〉の《エグザマット》シリーズのタイルですが、さまざまなメーカーの六角形タイルの参考になります。
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リビングやダイニングにも、タイルを自由に取り入れよう
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こちらも床のタイルと家具の配色を合わせた例。写真のように柄物のヘキサゴンタイルを敷き詰めると、テキスタイル的なイメージがより強くなります。タイルの色に対して、鏡のフレームや幾何学柄メッシュが目を惹く〈ジョナサン・アドラー〉のペンダントランプのブロンズカラー、キャビネットの薄水色の分量が絶妙なバランスです。
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グリーンのアクセントカラー以外はほぼ白でまとめたバスルーム。大理石模様の白やグレー系のヘキサゴンタイルをランダムに並べてグラデーションをつくり、シンプルな空間にニュアンスを加えています。ミラー加工を施したバスタブの側面が床を映し出すので、独特の奥行きも感じられます。
6. 六角形ならではのデザインを楽しむ
濃いネイビーの大きめなヘキサゴンタイルを整然と並べると、清潔感が加わります。さらにバックスプラッシュは棚下を敷き詰めたレイアウトになることが多いのですが、こちらでは棚を越えた上側にもタイルをはみ出させ、六角形を活かした仕上げに。白い壁とのコントラストがリズム感をさらにつくり出しています。
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バスルームは清潔感を大事にしたい場所ですが、個性的な配色やタイルづかいなどで遊び心に富んだ空間にしたい人もいるでしょう。そんなときはニューヨークスタイルのモザイクタイルを活用します。写真では、小さなヘキサゴンタイルの白黒2色で縁取りのあるデザインにまとめています。
そして仕上げには、モノクロのタイルとアクセントカラーのミントグリーンでペイントした壁に、この3色でまとめたアートを一つ。バスルームがおしゃれを楽しむ空間でもあると実感させてくれるアイデアです。
そして仕上げには、モノクロのタイルとアクセントカラーのミントグリーンでペイントした壁に、この3色でまとめたアートを一つ。バスルームがおしゃれを楽しむ空間でもあると実感させてくれるアイデアです。
7. 壁面でインパクトを
壁面のアイデアもさまざま。この例では、ビビッドカラーのハニカム模様を選んでポップに。それだけならモロッコ風になりそうですが、〈エメコ〉の《ネイビーチェア》やカラフルなモチーフの円形ラグ、セラミックの花瓶などを並べることで、ミッドセンチュリーモダンな印象も感じる空間になっています。幾何学と色、アイテムを組み合わせる楽しさが伝わる一例です。
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仕切り壁に細工を施し、フォーカルポイントにしたダイニングルームです。キーカラーの白とブルーを活かし、奥の部屋より明るい〈ベンジャミン・ムーア〉の《スプリング・レイン(723)》でアクセントウォールをペイント。さらに厚さの異なるヘキサゴンタイルをハニカムに貼り付けています。凝った設えですが、軽やかな雰囲気です。
8. 自然の形と組み合わせる
石と多肉植物を垂直、平行を問わず自由にレイアウトした庭。どことなく「デレク・ジャーマンの庭」を思い出させる空間には、飛び石のように敷石を敷いています。またこの敷石には、よく見ると立体的に植物柄の装飾が施されています。自然の石のランダムな形と幾何学形の整然とした形が融合し、不思議な印象を残します。
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>株式会社 ハーフェレ ジャパン 様
ヘキサゴンって一つでも入っていると目を惹きますよね。今年のIFFTでもいくつか見かけましたが、やはり注目度の高い形なのかもしれません。そうですね、ちょっと見えづらいので文中には入れなかったのですが濃いネイビータイルのキッチンは取っ手もヘキサゴンでした。
御社のヘキサゴンは埋め込みライトなのですね。色のある天井にあえて白を取り付けたら、デザインとしてポイントになりそうですてきです!