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ベッドヘッドまわりにポイントを。快適で「見せたくなる」ベッドルームづくりのコツ
大きなベッドの存在感を減らし、別の場所にフォーカルポイントを。寝室のインテリアを楽しむポイントとして、ベッドヘッド周辺のしつらえと、リネンの色の揃え方に着目してみました。
上野朝子|Asako Ueno
2016年4月29日
日本では、ベッドルームはプライベートな部屋と考えて、ゲストに見せることってあまりしませんよね。ところが私が暮らすアメリカでは、初めて訪ねたお宅で、ホストが「ハウスツアーをしましょう」と言って、ベッドルームを含むほぼ全部の部屋を案内してくれることが多いのです。おしゃれなお宅のほとんどが、ベッドルームのインテリアも、リビングルームやキッチンと同じくらいアイデアが豊かで、見せることも楽しんでいるふう。そして、ベッドルームの基本概念も、快眠=リラックス=自分の好きなテイストという考え方で、眠るためだけの部屋というより、リラックスしながら過ごせる部屋を目指しているように思います。過ごす時間も夜だけでなく、昼間も心地よい部屋です。
魅力的なベッドルームをたくさん見ていたら、ベッドヘッド周辺のアイデアと、リネンの色づかいにポイントがあることに気づきました。これからご紹介するその例を見ながら、ご自分が心地いいと思うベッドルームについて、改めて考えて、そして感じてみませんか。
魅力的なベッドルームをたくさん見ていたら、ベッドヘッド周辺のアイデアと、リネンの色づかいにポイントがあることに気づきました。これからご紹介するその例を見ながら、ご自分が心地いいと思うベッドルームについて、改めて考えて、そして感じてみませんか。
ベッドヘッド側の壁の使い方
全体をシックなモノトーンにしているところが、とても個性的なベッドルーム。大きなグレーのマップを頭側の壁面いっぱいに掛けて、同色のベッドリネンで統一感を出しています。ベッドリネンと壁面の色を揃えることで、大きなベッドの存在感が薄れていることにお気づきですか? この効果はベッドルームのコーディネートにとても役立つのです。
全体をシックなモノトーンにしているところが、とても個性的なベッドルーム。大きなグレーのマップを頭側の壁面いっぱいに掛けて、同色のベッドリネンで統一感を出しています。ベッドリネンと壁面の色を揃えることで、大きなベッドの存在感が薄れていることにお気づきですか? この効果はベッドルームのコーディネートにとても役立つのです。
この部屋も上のグレーの部屋と同じコンセプトです。頭側の壁全体に、カラフルなアート作品をたくさん、白いフレームに入れて掛けて、他のものはベッドリネンも含め、すべて白で統一。その結果、狭い部屋に大きめのベッドを入れても、ベッドの存在感よりも壁の絵のコラージュの方が目立って、部屋がコンパクトでもそれが気にならない、見どころのある素敵な部屋になっています。
こちらはソファのコーナーがつくれるほど大きなベッドルーム。鏡を置くことで、さらに部屋に奥行きを出しています。そして、この部屋もヘッド側の壁で同じ効果を狙っていますね。壁面にたくさんのフレーム(モノクロ写真)を飾って、ベッドリネンに白(壁面と同色)を選んでいることにより、ベッドの存在が小さくなり、部屋全体のインテリアデコレーションが強調されています。
数式を見ているうちに……
ベッドヘッド周辺の個性的なコーディネート例をさらに見ていきましょう。こちらでは、黒板ペイントで壁面をヘッドボードに見立てています。おもしろいのは、難しそうな数式を書いて眠気を誘っているところ。チョークは、マジックペン式がおすすめです。粉も落ちないし、気分で絵や文字を気軽に変えられるので、よく眠れるよう、何頭もの羊の絵を描いてみたり、好きな曲の歌詞を書いてみたりと、これは楽しいはず!
ベッドヘッド周辺の個性的なコーディネート例をさらに見ていきましょう。こちらでは、黒板ペイントで壁面をヘッドボードに見立てています。おもしろいのは、難しそうな数式を書いて眠気を誘っているところ。チョークは、マジックペン式がおすすめです。粉も落ちないし、気分で絵や文字を気軽に変えられるので、よく眠れるよう、何頭もの羊の絵を描いてみたり、好きな曲の歌詞を書いてみたりと、これは楽しいはず!
水辺のコテージのイメージで
ボートのオールをベッドヘッドに見立てるという、なんとも大胆な楽しいアイデア。渋い色合いのオールに合わせて、普通ならナチュラル系の無地のベッドリネンを合わせるところですが、ブルー系の柄物を選んでいる、この”崩し加減”が、かえってこのベッドルームに温かさをプラスしているように思えます。
ボートのオールをベッドヘッドに見立てるという、なんとも大胆な楽しいアイデア。渋い色合いのオールに合わせて、普通ならナチュラル系の無地のベッドリネンを合わせるところですが、ブルー系の柄物を選んでいる、この”崩し加減”が、かえってこのベッドルームに温かさをプラスしているように思えます。
”GO FISHING"というトスピロー(装飾用の小さな枕)、波を思わせるブルーのグラデーションストライプのベッドリネン、カヌー模様のラグ、流木をあしらったランプなど、オーナーの釣り好き、川好きぶりが手にとってわかるベッドルームですね。白いペイントの壁もコテージ風でリラックス度満点です。
特徴のあるベッドヘッドに合わせて
ヴィンテージスタイルが好きな人の寝室ですね。ヴィンテージのベッドヘッドの曲線に合わせた壁面のピンクの模様、ランプシェードのイエローの組み合わせがおしゃれです。そこにヴィンテージ(またはヴィンテージ風)のベッドリネンを組み合わせて、1960年代〜70年代風のレトロなムードを演出しています。午後の日差しも似合いそうな、ずっと過ごしたくなるベッドルームです。
ヴィンテージスタイルが好きな人の寝室ですね。ヴィンテージのベッドヘッドの曲線に合わせた壁面のピンクの模様、ランプシェードのイエローの組み合わせがおしゃれです。そこにヴィンテージ(またはヴィンテージ風)のベッドリネンを組み合わせて、1960年代〜70年代風のレトロなムードを演出しています。午後の日差しも似合いそうな、ずっと過ごしたくなるベッドルームです。
グリーンあしらいで、ガーデンルームのような寝室に
陽が差し込むベッドルームなら、写真のように、インテリアグリーンをたくさん置いてみるのもいいですね。緑は目にも優しく、くつろいだ雰囲気をアップさせてくれます。テラスやガーデンでお昼寝するシーンを連想しながら、ベッドリネンも、空や花の色を選んでみましょう。夜は間接照明で植木に光を当てて、素敵な雰囲気づくりを。
陽が差し込むベッドルームなら、写真のように、インテリアグリーンをたくさん置いてみるのもいいですね。緑は目にも優しく、くつろいだ雰囲気をアップさせてくれます。テラスやガーデンでお昼寝するシーンを連想しながら、ベッドリネンも、空や花の色を選んでみましょう。夜は間接照明で植木に光を当てて、素敵な雰囲気づくりを。
本がいっぱいの寝室にするなら
ベッドで読書って、リラックスできていいですよね。そして、いい感じにだんだんと眠くなっていく……。海外の実例ではベッドのそばに本棚がある家が多いのも、うなずけます。そしてそれがとても絵になるのは、本棚とライティングの配置に気を配っている点。写真では、掛けるタイプのライトを左右に取り付けてあります。シンメトリー(左右対称)に整えられた風景は、気持ちを落ち着かせてくれる効果があります。渋いグリーンのペイントも趣があって素敵です。
ベッドで読書って、リラックスできていいですよね。そして、いい感じにだんだんと眠くなっていく……。海外の実例ではベッドのそばに本棚がある家が多いのも、うなずけます。そしてそれがとても絵になるのは、本棚とライティングの配置に気を配っている点。写真では、掛けるタイプのライトを左右に取り付けてあります。シンメトリー(左右対称)に整えられた風景は、気持ちを落ち着かせてくれる効果があります。渋いグリーンのペイントも趣があって素敵です。
こちらも読書好きの人のベッドルームなのでしょう。上の写真の部屋との違いは、色を徹底的に減らしているところです。ベッドリネンも思い切って白にすることで、外の緑が際立って見えて、リラックス効果につながっていると思いませんか。またベッドリネンの白は、陽の光のさす時間によって微妙に色合いが変わるところも楽しいもの。全部の要素を白にするって案外勇気がいりますが、たとえばアイロンはかけずに、洗いたてのやわらかな感じの白にすれば、妙な緊張感を感じさせず、優しい雰囲気を演出してくれるのではないでしょうか。
壁とベッドリネンの色を揃える効果
シンプルなしつらえにアンティークのラグが映える、上品な雰囲気のベッドルームですね。ここでもベッドリネンは白を選んでいます。壁の色(ここでは白)とリネンをコーディネートしてベッドの存在感を減らすというのは、ベッドルームのインテリアを楽しむキーポイントといえそうです。
シンプルなしつらえにアンティークのラグが映える、上品な雰囲気のベッドルームですね。ここでもベッドリネンは白を選んでいます。壁の色(ここでは白)とリネンをコーディネートしてベッドの存在感を減らすというのは、ベッドルームのインテリアを楽しむキーポイントといえそうです。
「いろいろ飾るのはやっぱり好みじゃないなぁ」という方は、こちらの写真のように個性のあるトスクッションやブランケットでアクセントを加えてみましょう。それだけでも随分と雰囲気が変わるものです。
個性の光るベッドルームをいろいろ見てきましたが、ベッド以外のものを主役(フォーカルポイント)にすることで、ベッドルームが快眠のためだけの部屋から、インテリアを楽しむ部屋になることがわかってきました。夜眠るためだけの部屋から、日の光が入る時間にも居心地のいい部屋へ。あなたのベッドルームもそんな部屋にしてみませんか?
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さりげなく楽しむ、ベッドリネンのコーディネート
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世界のHouzzから:毎朝のベッドメイキングは必要? それとも不要?
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個性の光るベッドルームをいろいろ見てきましたが、ベッド以外のものを主役(フォーカルポイント)にすることで、ベッドルームが快眠のためだけの部屋から、インテリアを楽しむ部屋になることがわかってきました。夜眠るためだけの部屋から、日の光が入る時間にも居心地のいい部屋へ。あなたのベッドルームもそんな部屋にしてみませんか?
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