ときめくものだけを残す、「魔法の片づけ法」こんまりメソッドの極意とは?
小手先の収納法とは決別し、ときめくものだけを残すこと。そうすれば大好きなものだけに囲まれて快適に暮らすことができるのです。
Liz Durnan
2015年11月19日
最近、家が片付かなくて困っていて、と友人に相談したら、日本の整理収納のプロ、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』を絶対に読むべき、と勧められました。私は、二度と使わない可能性が高いモノでも捨てられないタイプなので、モノを捨てずに収納場所を増やすことばかり考えてしまいがち。でも、片づけのエキスパートである近藤さんは、「収納法では解決しない」と言います。収納ではなくモノに目を向けよう、そして「ときめく」モノだけを残そう、そうすれば生活空間は一変します、と言うのです。
「片づけを完璧に完了させると、目の前の風景はガラリと変わります。それはもう、住む世界が一瞬にして変わったのではないかというくらい、圧倒的で劇的な変化です」――どうでしょう、近藤さんのこの言葉。あなたの胸に響いたでしょうか? 彼女の片付けの極意をかいつまんでご紹介しましょう。
「片づけを完璧に完了させると、目の前の風景はガラリと変わります。それはもう、住む世界が一瞬にして変わったのではないかというくらい、圧倒的で劇的な変化です」――どうでしょう、近藤さんのこの言葉。あなたの胸に響いたでしょうか? 彼女の片付けの極意をかいつまんでご紹介しましょう。
ときめきますか?
近藤麻理恵さんの提唱する「こんまりメソッド」は、家中のすべてのモノ ――文字通り、本当にすべてのモノです――を一つひとつ手にとって、それに本当にときめくのか、真剣に自分に問いかけることをすすめます。ときめかないのなら、お別れです。
近藤麻理恵さんの提唱する「こんまりメソッド」は、家中のすべてのモノ ――文字通り、本当にすべてのモノです――を一つひとつ手にとって、それに本当にときめくのか、真剣に自分に問いかけることをすすめます。ときめかないのなら、お別れです。
捨てる、捨てる、捨てる
ときめくモノだけを残すというメソッドを実践すると、大量のモノを捨てることになります。近藤さんの計算によると、彼女のクライアントが捨てたモノの量は、平均して、二人暮らしの人で45リットル用のゴミ袋20~30袋分、三人家族では70袋近いとのこと。ある人は、二人暮らしでしたが、200袋分のモノを捨てたそうです。そして、忘れないで欲しいのは、これが日本の家から出た、ということです。大抵は、オーストラリアの家よりずっと狭いのです。
ときめくモノだけを残すというメソッドを実践すると、大量のモノを捨てることになります。近藤さんの計算によると、彼女のクライアントが捨てたモノの量は、平均して、二人暮らしの人で45リットル用のゴミ袋20~30袋分、三人家族では70袋近いとのこと。ある人は、二人暮らしでしたが、200袋分のモノを捨てたそうです。そして、忘れないで欲しいのは、これが日本の家から出た、ということです。大抵は、オーストラリアの家よりずっと狭いのです。
靴下にやさしく
無生物と心を通わせるなんて、と思う人もいるかもしれませんが、そこがこの本の魅力の1つでもあります。こんまりメソッドでは、持ち物を、敬意を持って扱います。近藤さんは、クライアントの靴下の扱い方を見てショックを受けることがあるそうです。靴下を裏返してまとめたり、ストッキングを結んで丸めたりしているからです(ドキッ)。靴下たちは頑張って働いているのだから、もっと大切に扱うべきだ、と近藤さんは言います。丁寧にたたんで、仕事の後は休ませてあげましょう。
無生物と心を通わせるなんて、と思う人もいるかもしれませんが、そこがこの本の魅力の1つでもあります。こんまりメソッドでは、持ち物を、敬意を持って扱います。近藤さんは、クライアントの靴下の扱い方を見てショックを受けることがあるそうです。靴下を裏返してまとめたり、ストッキングを結んで丸めたりしているからです(ドキッ)。靴下たちは頑張って働いているのだから、もっと大切に扱うべきだ、と近藤さんは言います。丁寧にたたんで、仕事の後は休ませてあげましょう。
部屋別ではなく、モノ別に片づける
場所別に片づけをしていても、「持っているモノの量を把握できない」から、「永遠に片づけは終わりません」と近藤さん。これは、従来の整理法の通念には反するけれど、成功するためには絶対にはずせないポイントだと言います。「モノが増え続ける一番の原因は、自分が持っているモノの量を把握していないから」。しかし、モノ別に、つまり今日は洋服、明日は本というふうに、それぞれ一つ残らず並べてから片づけていけば、何を持っているのかが分かり、何を捨てるべきか分かるようになるのです。
場所別に片づけをしていても、「持っているモノの量を把握できない」から、「永遠に片づけは終わりません」と近藤さん。これは、従来の整理法の通念には反するけれど、成功するためには絶対にはずせないポイントだと言います。「モノが増え続ける一番の原因は、自分が持っているモノの量を把握していないから」。しかし、モノ別に、つまり今日は洋服、明日は本というふうに、それぞれ一つ残らず並べてから片づけていけば、何を持っているのかが分かり、何を捨てるべきか分かるようになるのです。
あらゆるモノに定位置を
こんまりメソッドを要約すると、何を残すかを決め、残すモノをどこに置くかを決める、ということです。さあ、すべてのモノの定位置を決めましょう。一つでも住所不定のモノがあると、あっという間にまた散らかってしまいます。「片づけでやるべきことは大きく分けて、たった二つしかありません。『モノを捨てるかどうか見極めること』と『モノの定位置を決めること』」と近藤さんは言っています。
こんまりメソッドを要約すると、何を残すかを決め、残すモノをどこに置くかを決める、ということです。さあ、すべてのモノの定位置を決めましょう。一つでも住所不定のモノがあると、あっという間にまた散らかってしまいます。「片づけでやるべきことは大きく分けて、たった二つしかありません。『モノを捨てるかどうか見極めること』と『モノの定位置を決めること』」と近藤さんは言っています。
上手なたたみ方を覚える
「たたむということは、つまり、洋服との対話なのです」と近藤さん。洋服をきちんとたたむのは洋服を敬意を持って扱うことになります。(もちろん、正しいたたみ方も詳しく説明されています。)また、きちんとたたんだ方がきれいに見え、長持ちし、一目で何があるか把握できるようになります。近藤さんは引き出し(特に安くて中が透けて見えるプラスチックのもの)がよいと言い、クロゼットの中身が一目で分かるように整理することを勧めています。
「たたむということは、つまり、洋服との対話なのです」と近藤さん。洋服をきちんとたたむのは洋服を敬意を持って扱うことになります。(もちろん、正しいたたみ方も詳しく説明されています。)また、きちんとたたんだ方がきれいに見え、長持ちし、一目で何があるか把握できるようになります。近藤さんは引き出し(特に安くて中が透けて見えるプラスチックのもの)がよいと言い、クロゼットの中身が一目で分かるように整理することを勧めています。
靴に感謝する
夜帰宅したら、靴を脱ぎ、一日頑張ってくれたことに感謝して、しまいましょう。バッグも同じです。近藤さんは、家に帰ると、靴にお疲れさまと言いながら靴箱に戻し、バッグの中身をすべて出し、財布の中のレシートやその日集まったすべてのモノを出し、それぞれ捨てるか定位置に戻すそうです。こうして、彼女の家やバッグはいつも整頓されていて、あらゆるモノが必要なときにすぐ見つかるのです。
夜帰宅したら、靴を脱ぎ、一日頑張ってくれたことに感謝して、しまいましょう。バッグも同じです。近藤さんは、家に帰ると、靴にお疲れさまと言いながら靴箱に戻し、バッグの中身をすべて出し、財布の中のレシートやその日集まったすべてのモノを出し、それぞれ捨てるか定位置に戻すそうです。こうして、彼女の家やバッグはいつも整頓されていて、あらゆるモノが必要なときにすぐ見つかるのです。
浴室やキッチンのシンクには何も置かない
近藤さんは、シャンプーのボトルやその他の雑多なモノが浴室に置きっぱなしにされることを毛嫌いしています。使ったあとは毎回しまって、必要なときに取り出すのは、やってみればかえってラクだと言います。そうすれば、底についた水アカを落とす必要はなくなります。
近藤さんは、シャンプーのボトルやその他の雑多なモノが浴室に置きっぱなしにされることを毛嫌いしています。使ったあとは毎回しまって、必要なときに取り出すのは、やってみればかえってラクだと言います。そうすれば、底についた水アカを落とす必要はなくなります。
キッチンのシンクまわりに集まりがちなモノも同様です。シンクの下の戸棚に、スポンジやふきん、洗剤をしまう場所をつくって、シンクまわりに置きっぱなしにしないようにしましょう。
小物類 – がらくた用の引き出し
「小物」とは、小さい道具類や付属品などの、こまごまとしたものを指す[日本の]言葉です。近藤さんは、どの家に行っても、小銭、ヘアピン、予備のボタン、お守り、使用済みかどうかも分からない乾電池などがつめこまれた引き出しがあることを知っています。
「小物」とは、小さい道具類や付属品などの、こまごまとしたものを指す[日本の]言葉です。近藤さんは、どの家に行っても、小銭、ヘアピン、予備のボタン、お守り、使用済みかどうかも分からない乾電池などがつめこまれた引き出しがあることを知っています。
「なんとなく」手元においておくのはもうやめましょう、と彼女は言います。「まずは今自分が持っている『なんとなく持っているモノ』を認識して、『ときめくモノ』だけを残していくことを徹底してください」
収納法では解決しない多くの人は「ついつい目の前のごちゃごちゃを即座に解決してくれる『便利な』収納法に飛びついてしまうのです」と近藤さん。
「収納法のやっかいなところは、モノを中に収めてしまうと一見片づけの問題は解決したように錯覚してしまうことです」
「収納法のやっかいなところは、モノを中に収めてしまうと一見片づけの問題は解決したように錯覚してしまうことです」
彼女はこれまで収納が少ないという不満を数えきれないほど聞いてきたけれど、本当の問題は、必要だったり欲しかったりするより遙かに多いモノを持っていることだと言います。そこで、まずは仕分けをして捨て、それから最もシンプルな方法で収納するにかぎると考えています。
一気に片づける
よく言われるような、毎日少しずつ片づける、というやり方ではうまくいかない、というのが近藤さんの意見です。片づけは、一気に、完璧に終わらせるべきで、そうすれば元には戻らない、毎日ちょっとずつ片づけたくらいでは一生片づかない、と言います。
「私は、部屋の片づけなんてさっさと終わらせたほうがいいと思っています。なぜなら、片づけは人生の目的ではないからです」この甘い言葉は、私たちのような散らかしがちな人には蜂蜜のようです。
よく言われるような、毎日少しずつ片づける、というやり方ではうまくいかない、というのが近藤さんの意見です。片づけは、一気に、完璧に終わらせるべきで、そうすれば元には戻らない、毎日ちょっとずつ片づけたくらいでは一生片づかない、と言います。
「私は、部屋の片づけなんてさっさと終わらせたほうがいいと思っています。なぜなら、片づけは人生の目的ではないからです」この甘い言葉は、私たちのような散らかしがちな人には蜂蜜のようです。
本と書類
ときめく本だけを残すことで、自分の本当に興味のあるものが分かる、と近藤さんは言います。「本棚に置いてあるのを見るだけで、『この本がここにあるのが幸せだな』と思えるモノだけを残しましょう」
書類については、「書類は『全捨て』が基本です」「だって、大事に持っていてもまったくときめかないと思いませんか」とのこと。これは素敵な響きですが、税務署は賛成してくれるでしょうか。
ときめく本だけを残すことで、自分の本当に興味のあるものが分かる、と近藤さんは言います。「本棚に置いてあるのを見るだけで、『この本がここにあるのが幸せだな』と思えるモノだけを残しましょう」
書類については、「書類は『全捨て』が基本です」「だって、大事に持っていてもまったくときめかないと思いませんか」とのこと。これは素敵な響きですが、税務署は賛成してくれるでしょうか。
解放する
「後で必要になるかも」、「捨てるなんてもったいない」などは、モノを手放せないことに対するありがちな言い訳です。ついついモノをため込んでしまう私にはよく分かります。このジーンズ、またはけるようになるかも。この登山靴、次にハイキングに行くときに履くかも。この服、いつかまた流行るかも、などなど。でもこういうモノは、結局場所をふさぎ、使いたいモノを取り出すときに邪魔になるだけなのです。
捨てるのはもったいなくて気が引ける、と思ってしまうなら、「残ったものはもっと大事に楽しんで使えるようになる」「これからは買い物を減らせるはず」と考えてみましょう。「たいていの人は『こんなに持っていたのか……』と[持ち物の]山の前でしばし呆然」とする、と近藤さんは言っています。「本当に大切なモノを大切にするために、役割を終えたモノを捨てるのです」「『今までありがとう』と感謝の念を抱いて、モノを気持ちよく解放してあげてください」
「後で必要になるかも」、「捨てるなんてもったいない」などは、モノを手放せないことに対するありがちな言い訳です。ついついモノをため込んでしまう私にはよく分かります。このジーンズ、またはけるようになるかも。この登山靴、次にハイキングに行くときに履くかも。この服、いつかまた流行るかも、などなど。でもこういうモノは、結局場所をふさぎ、使いたいモノを取り出すときに邪魔になるだけなのです。
捨てるのはもったいなくて気が引ける、と思ってしまうなら、「残ったものはもっと大事に楽しんで使えるようになる」「これからは買い物を減らせるはず」と考えてみましょう。「たいていの人は『こんなに持っていたのか……』と[持ち物の]山の前でしばし呆然」とする、と近藤さんは言っています。「本当に大切なモノを大切にするために、役割を終えたモノを捨てるのです」「『今までありがとう』と感謝の念を抱いて、モノを気持ちよく解放してあげてください」
今を生きる
モノを捨てるのは、過去に別れを告げることにもなります。写真、古い学校の制服、手紙、通信簿なども、ときめくモノだけを残しましょう。そうして、現在の自分のために空間を使いましょう。
近藤さんのクライアントの中には、未来に対する不安があって、大量のストックを持っていた人がたくさんいます。例えば、歯ブラシ60本、ラップ30本、トイレットペーパー80ロールなど。それでもストックが切れることが心配で、いつも足りないと思っています。思い切った片づけをするまで、それだけの量をため込んでいたことに気づかないのです。
「『今、自分にとって必要なモノ』をはっきりさせるためにはどうしたらよいのかというと、それはやっぱり不必要なモノを捨てていくことです」
モノを捨てるのは、過去に別れを告げることにもなります。写真、古い学校の制服、手紙、通信簿なども、ときめくモノだけを残しましょう。そうして、現在の自分のために空間を使いましょう。
近藤さんのクライアントの中には、未来に対する不安があって、大量のストックを持っていた人がたくさんいます。例えば、歯ブラシ60本、ラップ30本、トイレットペーパー80ロールなど。それでもストックが切れることが心配で、いつも足りないと思っています。思い切った片づけをするまで、それだけの量をため込んでいたことに気づかないのです。
「『今、自分にとって必要なモノ』をはっきりさせるためにはどうしたらよいのかというと、それはやっぱり不必要なモノを捨てていくことです」
プレゼントにさようなら
私たちが手放せないモノの多くは、友達や家族が善意でくれたプレゼントです。好きではなかったりまったく使わなかったりしても、大切な人からの贈り物なので、その人の気分を害したくないと思うと捨てられません。でも、プレゼントをいただいたことに感謝し、捨てればよいのだ、と近藤さんは勧めています。
私たちが手放せないモノの多くは、友達や家族が善意でくれたプレゼントです。好きではなかったりまったく使わなかったりしても、大切な人からの贈り物なので、その人の気分を害したくないと思うと捨てられません。でも、プレゼントをいただいたことに感謝し、捨てればよいのだ、と近藤さんは勧めています。
適正量
ミニマリストのような空間が好みではなくても、心配はいりません。近藤さんのメソッドに従えば、家の中が今より簡素になるのは間違いありませんが、ときめくモノは残せるのだから、本当に好きなモノだけに囲まれた空間で生活することができます。この「ときめき」という基準は、「この半年間に使ったか?」のような他の基準とは違って、結果的に自分に適した量のモノが残る可能性が高い、と近藤さんは言います。
ミニマリストのような空間が好みではなくても、心配はいりません。近藤さんのメソッドに従えば、家の中が今より簡素になるのは間違いありませんが、ときめくモノは残せるのだから、本当に好きなモノだけに囲まれた空間で生活することができます。この「ときめき」という基準は、「この半年間に使ったか?」のような他の基準とは違って、結果的に自分に適した量のモノが残る可能性が高い、と近藤さんは言います。
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物事は瞬時に感性で判断する事! これが私の信条です。
更に付け加えますが、デザインされたインテリアの基本は、基本形に沿って移動した物は必ず「元の位置に戻す」このシンプルな行動が全て基本です。
”こんまり”の本は気になりながらも読んでないけど、これで読んだ気になりました。Thanks!