コメント
インテリアデザイナーとの家づくり、希望以上の空間をかなえるコミュニケーションのコツ
初めてインテリアデザイナーに相談する人、または相談してみたいけれど、ちょっとハードルが高い……と迷っている人へ。理想の伴走者と家づくりを楽しむコツをご紹介します。
田村敦子|Atsuko Tamura
2018年9月7日
Freelance Editor
「家に帰ってくるのが楽しみになった」「家族で過ごす時間が増えた」「インテリアを楽しむという新しい趣味ができた」「私や家族のパワースポットになり、お客様が増えた」「毎日が快適で幸せ」「想像していた以上の良い空間になった」「あなたに会えてよかった(笑)」……これらはすべて、相性のよいインテリアデザイナーと一緒に家づくりを成功させたユーザーの声。自分でインテリアを設えようと思うと、もの選びもコーディネートも自分の知る範囲内ですることになりますが、プロにお願いすればその範囲は格段に広がり、想像以上の心地よさを手に入れることができるでしょう。この記事ではインテリアデザイナーに聞いたお話を踏まえながら、最高の部屋づくりをかなえるために、相性のよいインテリアデザイナーの見つけ方、希望の伝え方、コミュニケーションのポイントをお伝えします。
インテリアデザイナーに依頼するメリットとは
インテリアデザイナーに家づくりをまかせることは、専門家の知識と経験を買うことにほかなりません。自分では思いも寄らない、あるいは選択肢になかったアイテムや、斬新なデザインや手法を知っているのがインテリアデザイナー。インテリアのプロフェッショナルとしての知識と経験に基づく、圧倒的な情報量を享受できるというわけです。
インテリアデザイナーに家づくりをまかせることは、専門家の知識と経験を買うことにほかなりません。自分では思いも寄らない、あるいは選択肢になかったアイテムや、斬新なデザインや手法を知っているのがインテリアデザイナー。インテリアのプロフェッショナルとしての知識と経験に基づく、圧倒的な情報量を享受できるというわけです。
優れたインテリアデザイナーは、リクエストに応じて、予算や広さなど限られた条件を最大限有効に使い、希望のインテリア空間を実現します。たとえば、予算内ですべての希望をかなえるのが難しい場合でも、どこにコストをかけ、どこを削るとベストなのか、豊富な知識の引き出しからアドバイスしてくれます。満足度とコストパフォーマンスが上がるため、結果的にコスト節約につながります。
依頼前の準備:好きなインテリア写真を集め、希望を整理する
まずは、たくさんのインテリア写真を見て、好みのものをピックアップしましょう。「こういう家具が欲しい」「こんな絵を飾りたい」「この機能を採用したい」といった具体的な機能面も、「こういう色づかいが好き」「こんな雰囲気の空間にしたい」といった感性的な面も、ビジュアルで提出できるようにしておくのです。
まずは、たくさんのインテリア写真を見て、好みのものをピックアップしましょう。「こういう家具が欲しい」「こんな絵を飾りたい」「この機能を採用したい」といった具体的な機能面も、「こういう色づかいが好き」「こんな雰囲気の空間にしたい」といった感性的な面も、ビジュアルで提出できるようにしておくのです。
気になる写真を集めたスクラップブックやムードボードが、こういったときに役立つ定番ツールですが、この段階でとても便利なのが、やはりHouzzのアイデアブック機能。写真のようなムードボードをPC上でいくらでも作ることができ、家族やデザイナーとも簡単に共有できます。存分に役立てて、夢の部屋づくりの第一歩を踏み出しましょう。
こちらもあわせて
新しいアイデアブックの使い方
こちらもあわせて
新しいアイデアブックの使い方
インテリアデザイナーにコンタクトをとる
どんな部屋にしたいか希望がはっきりしてきたら、次はインテリアデザイナー探しです。ウェブサイトなどでなるべくたくさんの事例を見て、ピンとくるデザイナーをピックアップしましょう。信頼できるセンスの知り合いがいれば、その人に意見を聞いたり、紹介をお願いしたりするのもよい方法です。もちろん、Houzzの検索機能も大いに役立ててください。
どんな部屋にしたいか希望がはっきりしてきたら、次はインテリアデザイナー探しです。ウェブサイトなどでなるべくたくさんの事例を見て、ピンとくるデザイナーをピックアップしましょう。信頼できるセンスの知り合いがいれば、その人に意見を聞いたり、紹介をお願いしたりするのもよい方法です。もちろん、Houzzの検索機能も大いに役立ててください。
頼んでみたいインテリアデザイナーが見つかったら、まずはお問い合わせをしてみましょう。予算や希望を簡単に伝え、ひとつ具体的な質問をしてみるのもおすすめです。ほとんどのインテリアデザイナーは親切に答えてくれるでしょう。メールや電話でも、実際に会ってみる前に一度でもやりとりをすると、相手の雰囲気や自分との相性もわかってくるもの。この人ならまかせられる、というデザイナーに出会えたら、いよいよ打ち合わせです。
こちらもあわせて
Houzzの使い方:専門家にお問い合わせをしてみよう!
こちらもあわせて
Houzzの使い方:専門家にお問い合わせをしてみよう!
打ち合わせの前に用意したいもの
最初の打ち合わせでは、まずじっくり話をするところから始まります。あなたの思いをインテリアデザイナーに伝えましょう。このときに、以下のものを用意しておくとスムーズに進みます。
最初の打ち合わせでは、まずじっくり話をするところから始まります。あなたの思いをインテリアデザイナーに伝えましょう。このときに、以下のものを用意しておくとスムーズに進みます。
- 予算と納期の希望
- デザインをする部屋の間取り、図面
- 好きなインテリア写真を集めたもの
- 今後も使い続けたいと思っている家具やインテリア雑貨、テーブルウェア、アートなどの写真
- 新しく取り入れたいと思っているアイテム
- その他、好きなものを表すイメージ写真(インテリアに限らなくてOK)
ライフスタイルにまつわる会話も大きなヒントに
「インテリアに限らない、好きなものや好きなこと」。これも結構重要です。打ち合わせの際、インテリアデザイナーは、なにげない会話の中からあなたの好みをじっくり読み取ります。ここからは、インテリアデザイナーの声も交えながら、効果的なコミュニケーションについて考えていきましょう。
「趣味や生活スタイルに関する会話の中で、好きなものに対する思いなどを語られるシーンが、デザインテーマのヒントにつながることが多いです」と話してくれたのは、〈FINE FINISH〉代表の塚原厚子さん。「デザインのテーマについての考えが初めからはっきりしていると、インテリアデザインの成功率は高まると思います」とも。
「インテリアに限らない、好きなものや好きなこと」。これも結構重要です。打ち合わせの際、インテリアデザイナーは、なにげない会話の中からあなたの好みをじっくり読み取ります。ここからは、インテリアデザイナーの声も交えながら、効果的なコミュニケーションについて考えていきましょう。
「趣味や生活スタイルに関する会話の中で、好きなものに対する思いなどを語られるシーンが、デザインテーマのヒントにつながることが多いです」と話してくれたのは、〈FINE FINISH〉代表の塚原厚子さん。「デザインのテーマについての考えが初めからはっきりしていると、インテリアデザインの成功率は高まると思います」とも。
「新しくつくり上げる空間でどんなことをしたいか、どういう暮らしをしたいか、具体的な憧れやイメージを教えていただけると、よいインテリアデザインができるように思います」と語るのは、〈Atelier FAVORI(アトリエ ファヴォリ)〉代表の石黒久美子さん。「たとえば『週末にお客様を10人くらい招いてホームパーティーがしたい』、『夜、音楽を聴きながらムーディーな空間で読書をゆっくり楽しみたい』などです。また、これまで訪れた印象的な場所(宿泊先、お店など)、好きなファッション、映画などについても、お好きな理由とともにお聞かせいただきたいです」
「どんな会話やシーンからお客様の要望がよく読み取れるか」という質問に、多くのインテリアデザイナーが「好きなこと、好きなブランド、どんな日常生活を送っているか、家族とどんなふうに過ごすか、どんな趣味があるか」と口を揃えました。ライフスタイルに関わる内容はすべて参考になる、という回答でした。
それぞれに感じる素敵さ、快適さに寄り添ったデザインプロセス
「クライアントがいて、その方のイメージを、具体的なデザインに仕上げるのが、私たちデザイナー。それは決して “作品” ではなく、それぞれのお客様が満足してくれるような素敵さでデザインした空間です」と〈studio Ma(スタジオ・エムエー)〉代表の安藤眞代さん。住まいにおいて、何を大切にしているか、何が好きか、何を快適と感じるかなどは、人それぞれ異なるものです。優れたインテリアデザイナーは、会話の中からその部分を上手にすくいとり、デザインに落とし込む能力に長けています。
「クライアントがいて、その方のイメージを、具体的なデザインに仕上げるのが、私たちデザイナー。それは決して “作品” ではなく、それぞれのお客様が満足してくれるような素敵さでデザインした空間です」と〈studio Ma(スタジオ・エムエー)〉代表の安藤眞代さん。住まいにおいて、何を大切にしているか、何が好きか、何を快適と感じるかなどは、人それぞれ異なるものです。優れたインテリアデザイナーは、会話の中からその部分を上手にすくいとり、デザインに落とし込む能力に長けています。
クライアントとの会話から、実際にどのようにデザインを進めていくのか、〈Atelier FAVORI〉の石黒久美子さんはこんなふうに説明します。「まず、お客様の描く理想や要望がどういうものか、機能とデザインの両面から明確に整理します。そこからコンセプトを打ち出し、プロジェクトを進めるため、全体像からアプローチして空間づくりを行います」。また、インテリアデザイナーの重要な仕事として「コストのバランスや費用対効果について、的確なアドバイスをすること、見た目に美しい空間づくりはもちろん、暮らしやすさやアフターメンテナンスなどにも配慮すること」を挙げてくれました。
「デザインのテーマを決めたら、お客様としっかり共有します。これにより、間違った方向に行ったり迷ったりすることなくプロジェクトが進められ、お客様の個性を表現することができます」と、〈FINE FINISH〉の塚原厚子さんも言います。
こんな姿勢で臨むとうまくいく!
最後に、満足度の高い部屋を手に入れたお客様の傾向はありますか?と聞いてみると……。
「お客様のイメージを具現化するのですが、それ以上の仕上がりにしたいと思っています。予算と完成イメージをしっかりと伝えたら、あとは信頼してまかせてくださるお客様には、とても満足いただいていると思います」(PA★DU-DUE 水谷聡子さん)
「インテリアをともにつくり上げていこうとされているお客様、デザインプロセスを楽しみながら考えを深めていくお客様です」(FINE FINISH 塚原厚子さん)
「計画に時間的にゆとりをもってくださるお客様。多くの方にとって家づくりは一生に何度もあることではない重大イベントだと思います。一生のうちの数か月間、共同作業である打ち合わせにプライオリティをおいて時間をとっていただけると、共同作業もスムーズに進行します」(Atelier FAVORI 三ヶ島真由美さん)
最後に、満足度の高い部屋を手に入れたお客様の傾向はありますか?と聞いてみると……。
「お客様のイメージを具現化するのですが、それ以上の仕上がりにしたいと思っています。予算と完成イメージをしっかりと伝えたら、あとは信頼してまかせてくださるお客様には、とても満足いただいていると思います」(PA★DU-DUE 水谷聡子さん)
「インテリアをともにつくり上げていこうとされているお客様、デザインプロセスを楽しみながら考えを深めていくお客様です」(FINE FINISH 塚原厚子さん)
「計画に時間的にゆとりをもってくださるお客様。多くの方にとって家づくりは一生に何度もあることではない重大イベントだと思います。一生のうちの数か月間、共同作業である打ち合わせにプライオリティをおいて時間をとっていただけると、共同作業もスムーズに進行します」(Atelier FAVORI 三ヶ島真由美さん)
部屋づくりはインテリアデザイナーとの共同作業。積極的に参加すれば、それだけよい部屋づくりができるというわけですね。せっかくの機会なので、打ち合わせはもちろん、デザインプロセスも楽しみながら進めることが、成功の鍵を握っているとも言えそうです。
「よりよいインテリア空間で素敵な暮らしを実現したい、と思われているお客様です。好みやイメージを引き出し、理解しながら、プロの知識やデザイン力を最大限生かして、ベストなご提案ができるように、全力で業務にあたっています」(NAOMI KIYOTA (デザイナーズスタジオ株式会社)清田直美さん)
次の記事でも、インテリアデザイナーに依頼できることを別の側面からご紹介します。
インテリアデザイナー・コーディネーターを探す
こちらもあわせて
プチリフォームや小さなインテリアプロジェクトもインテリアデザイナーに相談してみよう
新築やリノベーションでインテリアデザイナーを雇うべき理由とは?
インテリアデザイナーの力を借りると、家はどんなふうに変わる?
簡単な質問に答えて専門家に相談
Houzzの専門家にインテリアデザインの相談をしませんか? 簡単な質問に答えて、あなたにぴったりのインテリアデザイナーを見つけてください。ご紹介は無料です。
「よりよいインテリア空間で素敵な暮らしを実現したい、と思われているお客様です。好みやイメージを引き出し、理解しながら、プロの知識やデザイン力を最大限生かして、ベストなご提案ができるように、全力で業務にあたっています」(NAOMI KIYOTA (デザイナーズスタジオ株式会社)清田直美さん)
次の記事でも、インテリアデザイナーに依頼できることを別の側面からご紹介します。
インテリアデザイナー・コーディネーターを探す
こちらもあわせて
プチリフォームや小さなインテリアプロジェクトもインテリアデザイナーに相談してみよう
新築やリノベーションでインテリアデザイナーを雇うべき理由とは?
インテリアデザイナーの力を借りると、家はどんなふうに変わる?
簡単な質問に答えて専門家に相談
Houzzの専門家にインテリアデザインの相談をしませんか? 簡単な質問に答えて、あなたにぴったりのインテリアデザイナーを見つけてください。ご紹介は無料です。
おすすめの記事
インテリア
ブランケット、クッション、ファブリックパネルで秋冬のインテリアにチェンジ!
インテリアに季節感を取り入れるのに、最も気軽に使えるのはファブリック。なかでもすぐに試せるブランケット、クッション、ファブリックパネルで小さな模様替えをしてみませんか?
続きを読む
書斎・ホームオフィスの記事
ホームオフィスに必須な機能4選
機能的でありながら、スタイリッシュさもあきらめない、そんなコンパクトなオフィス空間を作り出すためのヒントをデザイナーがシェアします。
続きを読む
専門家とのやりとり
インテリアコーディネートをプロに依頼するには? 知っておきたい12のQ&A
文/町田瑞穂ドロテア
空間づくりを知り尽くしたプロにインテリアコーディネートを依頼すれば、快適な家ができるのは間違いありません。プロジェクトをスムーズに進めるために知っておきたいことを、Q&Aでまとめてみました。
続きを読む
インテリア
新築やリノベーションでインテリアデザイナーを雇うべき理由とは?
センスのいいインテリアデザイナーを雇えば、プロのセンスを活かした家づくりやリフォーム・リノベーションが実践できるだけでなく、結果としてクライアント側のストレスや時間の負担が減り、コストの削減にもつながります。
続きを読む
家具
床と家具の木の色を揃えずに、バランスよく見せる7つの方法
ナチュラルな木目を活かした家具をフローリングの部屋に置くとき、木の色を同じに揃えなければと思い込んでいませんか? 濃さや質感が違っても、素敵にまとめる方法はいろいろあります。
続きを読む