一級建築士事務所 暮らしと建築社

江東区M邸

江東区M邸

敷地は運河に面しており、オープンスペースに面する都内では恵まれた環境です。周辺は住宅とマンションに囲まれており、限られた空間を最大限に活用する計画となっています。

ビルトインガレージとホームオフィスを1階に、2-3階をLDKを中心としたワンルームのような構成にしています。LDKの上部の吹き抜けに各個室が面しており、空間的にも連続性の高い構成としています。縦に積層した場合、各部屋の閉塞感があり、それぞれの空間が限られてしまうため、内部のプライベート側へ開くことでそれぞれの空間への広がりを生んでいます。同時に運河方向へは遠景まで見渡せるため開口を大きく取り眺望、通風、採光を確保しています。

LDKはキッチンを中心としたダイニングをメインの機能として、周辺に固定の作り付けのソファ、運河に面したワークスペースと固定家具の小上がりを作っています。コンパクトな空間の中で、それぞれの場所に特徴的な機能を与え並列させることで、同じ空間の中でそれぞれ異なる行為や作業を並列して行うことができ、空間を共有している印象も強くなります。衣類収納を洗面室に並列させ、各個室にクローゼットがないことでLDKと繋がる伸びやかな空間を実現しています。
屋上にはルーフバルコニーとして塔屋(4階相当)としています。階段空間を南面に配置することで階段室も空間の一部に取り込み、採光を確保するための空間として利用しています。

2階のLDKは東京ガスの床暖房、その他個室にルームエアコンを設置、比較的高断熱にしヒートブリッジに配慮した付加断熱(内断熱)として構成しています。(ロックウールを使用し、防火認定による仕様)


構造は重量鉄骨のラーメン構造です。地盤改良を行い重量鉄骨としていますが、軽量化を行うことで地盤改良の負担を減らし杭工事としないことで大幅なコストダウンになっています。
準防火地域内の建築のため防火の法規が厳しい中で、木製サッシやファイヤーテンパ(網なしの防火ガラス)木製ガレージドアなどを採用し法規に縛られた印象の少ない印象にしています。
全体はシンプルでソリッドな塊を意識した構成で、余計なものを削ぎ落とした潔い形としています。



江東区M邸
竣工:2019年12月
建築面積57.85m2
延床面積159.12m2
施工:株式会社航洋建設
設計:暮らしと建築社 須永次郎 須永理葉
プロジェクトの竣工年/制作年: 2019
このプロジェクトの協力者:上田宏建築写真事務所