暑い夏だからこそ取り入れたい! ドライガーデンのすすめ
暑くて水やりが大変な季節。乾燥に強いドライガーデンを取り入れてみませんか?
舩村佳織
2017年7月18日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
気が付けばもう夏真っ盛り。日差しが強く気温が高くなると、一日で草花がしおれるほど土が乾燥してしまいます。そのため、この時期は毎日の水やりが必要不可欠。でも乾燥に強い植物なら、少しぐらい水やりを忘れても大丈夫! これからの季節乾燥に強い植物は重宝します。そんな植物を生かすドライガーデンづくりのアイデアをご紹介します。
ドライガーデンとは、乾燥に強い植物の庭のこと
植物はそれぞれの育つ環境に適応した性質を身に付けています。乾燥しやすい環境に生育している植物は、少ない水でも生きていけるよう進化してきました。例えば、砂漠に育つサボテンは、体内に水を貯め込むことで乾燥をしのげる仕組みを持っています。
近年は温暖化の影響もあり、日本でも猛暑が多くなっています。そのため土も乾燥しやすく、きちんと水やりをしないと庭の植物が枯れてしまうことも。
乾燥に強い植物を使った「ドライガーデン」なら厳しい夏も楽なお手入れで乗り切れます。日本の冬を越せる耐寒性を持った植物を選びましょう。また、過湿に弱いものが多いので、密集させて植えず株間を離して風通しを確保しましょう。風通しと水のあげすぎに気を付ければ上手に育てられます。
まず日本の気候に耐えられるドライガーデンにおすすめの植物をご紹介します。
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近年は温暖化の影響もあり、日本でも猛暑が多くなっています。そのため土も乾燥しやすく、きちんと水やりをしないと庭の植物が枯れてしまうことも。
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オオベンケイソウ
近年人気のある多肉植物の大型のものです。多肉植物は肉厚の葉を持ち、その中に水分を持つことで乾燥に耐えています。オオベンケイソウも同様に、存在感のある肉厚なカラーリーフを持ちます。葉だけでなく晩夏から咲く花も観賞価値が高いので、ドライガーデンを華やかにしてくれる貴重な存在です。
水やりは土が完全に乾いてからあげるのがポイント。水やりをしすぎると根腐れして枯れてしまいます。また夏の水を控えめにすると、秋以降の花つきが良くなります。その点だけ守れば、寒冷地以外では屋外でも冬越しができ、初心者にも育てやすい植物です。
近年人気のある多肉植物の大型のものです。多肉植物は肉厚の葉を持ち、その中に水分を持つことで乾燥に耐えています。オオベンケイソウも同様に、存在感のある肉厚なカラーリーフを持ちます。葉だけでなく晩夏から咲く花も観賞価値が高いので、ドライガーデンを華やかにしてくれる貴重な存在です。
水やりは土が完全に乾いてからあげるのがポイント。水やりをしすぎると根腐れして枯れてしまいます。また夏の水を控えめにすると、秋以降の花つきが良くなります。その点だけ守れば、寒冷地以外では屋外でも冬越しができ、初心者にも育てやすい植物です。
フェスツカ
写真左側手前の青みがかったシルバーリーフのグラスがフェスツカです。他にはない葉色と、シャープな草姿で人気があります。硬い印象の葉が多いドライガーデンの中で、柔らかい質感を出すフェスツカは、植栽のリズムをつけるのにぴったりの存在です。
乾燥に強く、過湿には弱いので、水のやりすぎには注意が必要。その点だけ気を付ければ、非常に育てやすい植物です。
写真左側手前の青みがかったシルバーリーフのグラスがフェスツカです。他にはない葉色と、シャープな草姿で人気があります。硬い印象の葉が多いドライガーデンの中で、柔らかい質感を出すフェスツカは、植栽のリズムをつけるのにぴったりの存在です。
乾燥に強く、過湿には弱いので、水のやりすぎには注意が必要。その点だけ気を付ければ、非常に育てやすい植物です。
アガベ
右側看板の前にある植物です。観葉植物として利用されてきたアガベですが、寒さに強い品種は庭植えされることも多くなりました。環境が合えばかなり大きくなり、お庭のシンボルにもなるアガベ。庭に植えるにはアオノリュウゼツランという品種がおすすめです。高級な植物ですが、金額以上の存在感を見せてくれるはずです。
乾燥には非常に強く、成長が止まる冬はたまに水をやる程度で大丈夫です。日当たりの良い場所に植えましょう。
おしゃれな人はもう知っている!? 目をひく個性的な植物
右側看板の前にある植物です。観葉植物として利用されてきたアガベですが、寒さに強い品種は庭植えされることも多くなりました。環境が合えばかなり大きくなり、お庭のシンボルにもなるアガベ。庭に植えるにはアオノリュウゼツランという品種がおすすめです。高級な植物ですが、金額以上の存在感を見せてくれるはずです。
乾燥には非常に強く、成長が止まる冬はたまに水をやる程度で大丈夫です。日当たりの良い場所に植えましょう。
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ニューサイラン
中央の大きな葉を持つ植物です。直線的で硬い葉は存在感があり、一株でアクセントになります。日本でも良く育ち、かなり大きく育ちます。そのため、ある程度スペースに世余裕がある場所に利用するのがといでしょう。
さまざまな品種があり、葉色が楽しめます。品種によって耐寒性に違いがあるので、地域の気温を確認して品種を選ぶようにしましょう。
ドライガーデンに合う植物たち、どんな風にコーディネートすれば魅力が引き立つのでしょうか?ここからはドライガーデンのデザインアイデアをご紹介します。
中央の大きな葉を持つ植物です。直線的で硬い葉は存在感があり、一株でアクセントになります。日本でも良く育ち、かなり大きく育ちます。そのため、ある程度スペースに世余裕がある場所に利用するのがといでしょう。
さまざまな品種があり、葉色が楽しめます。品種によって耐寒性に違いがあるので、地域の気温を確認して品種を選ぶようにしましょう。
ドライガーデンに合う植物たち、どんな風にコーディネートすれば魅力が引き立つのでしょうか?ここからはドライガーデンのデザインアイデアをご紹介します。
無機質なアイテム
ドライガーデンには無機質な質感がよく合います。コンクリートやモルタルのような素材や、金属やパイプなど工業製品のようなものまで、アイデア次第でデザインに取り入れられます。安価なコンクリートブロックやコンクリート平板が、とてもステキなアイテムに見えてくるのがドライガーデン。センス次第で意外なものが活用できるはずです。
ドライガーデンには無機質な質感がよく合います。コンクリートやモルタルのような素材や、金属やパイプなど工業製品のようなものまで、アイデア次第でデザインに取り入れられます。安価なコンクリートブロックやコンクリート平板が、とてもステキなアイテムに見えてくるのがドライガーデン。センス次第で意外なものが活用できるはずです。
石使い
ドライガーデンで重要なのが、石使い。砂利や石を使ってドライな地面を演出すると、植物と景色が一体となります。砂利を敷くときは、同じサイズだけでなく、大きいものと小さいものを組み合わせると自然の風景のように見えてきます。雑草が生えにくくなるというメリットもあるので、おすすめの演出方法です。
土は水はけを良くしておくのがドライガーデンの大事なポイントです。もともと水はけが良い場所なら良いですが、そうでないなら暗渠排水や土壌改良剤で改善するようにしましょう。
ドライガーデンで重要なのが、石使い。砂利や石を使ってドライな地面を演出すると、植物と景色が一体となります。砂利を敷くときは、同じサイズだけでなく、大きいものと小さいものを組み合わせると自然の風景のように見えてきます。雑草が生えにくくなるというメリットもあるので、おすすめの演出方法です。
土は水はけを良くしておくのがドライガーデンの大事なポイントです。もともと水はけが良い場所なら良いですが、そうでないなら暗渠排水や土壌改良剤で改善するようにしましょう。
鉢植え
庭の乾燥よりも一段と厳しいのが鉢植えの乾燥。鉢は地植えよりも土の量が少なく、外気温の影響も受けやすいため、乾燥しやすい状況になっています。
そこで鉢植えにもドライガーデンの要素を取り入れてみましょう。乾燥に強い植物には、無機質な鉢がぴったり。錆などのジャンクなものも相性が良いので、思い切って個性的な寄せ植えを作ってもみましょう。注意点は、好む水分条件が同じ植物を選ぶこと。寄せ植えは水やりの条件を変えることができないので、同じような性質のものを選ぶようにしてください。
庭の乾燥よりも一段と厳しいのが鉢植えの乾燥。鉢は地植えよりも土の量が少なく、外気温の影響も受けやすいため、乾燥しやすい状況になっています。
そこで鉢植えにもドライガーデンの要素を取り入れてみましょう。乾燥に強い植物には、無機質な鉢がぴったり。錆などのジャンクなものも相性が良いので、思い切って個性的な寄せ植えを作ってもみましょう。注意点は、好む水分条件が同じ植物を選ぶこと。寄せ植えは水やりの条件を変えることができないので、同じような性質のものを選ぶようにしてください。
こちらは木のプランターとアイアンを組み合わせたもの。一鉢に一種類の植物を植えて、それをいくつか並べています。たくさんの花が咲き誇るナチュラルな寄せ植えも良いですが、一鉢に一種類ずつ植えることで、植物の特徴が際立ち、個性的なコーディネートになっています。こんなコーディネートも独特な姿を持つドライな植物ならでは。植物の特徴をよくとらえた上級コーディネートにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
一風変わった植栽スペース
蛇籠(じゃかご)とは、河川の護岸などに使われるカゴに石を詰めたものです。近年エクステリアの商品として蛇籠が利用され始めています。蛇籠とコールテン鋼を組み合わせて、一目で印象に残る個性的な植栽スペースになっています。洗練された建築にぴったりの、センスの良さを感じさせる植栽です。
蛇籠の石がドライな印象を与えるので、ドライな印象の植物がぴったり。実際にこのような植栽スペースは乾燥しやすいことが多いので、管理の点でもドライな植物を選ぶのが良いでしょう。
蛇籠(じゃかご)とは、河川の護岸などに使われるカゴに石を詰めたものです。近年エクステリアの商品として蛇籠が利用され始めています。蛇籠とコールテン鋼を組み合わせて、一目で印象に残る個性的な植栽スペースになっています。洗練された建築にぴったりの、センスの良さを感じさせる植栽です。
蛇籠の石がドライな印象を与えるので、ドライな印象の植物がぴったり。実際にこのような植栽スペースは乾燥しやすいことが多いので、管理の点でもドライな植物を選ぶのが良いでしょう。
傾斜地を利用して
土地によってはどうしても敷地内に傾斜が生まれてしまいます。ちょっぴり扱いにくい場所ですが、そんな場所にこそドライガーデンをおすすめします。傾斜がある場所は下部に水が下がるため乾燥しやすくなります。そのためドライガーデンにぴったりの場所です。土留めも兼ねて石をうまく配置すると雰囲気が出てきます。傾斜地は平坦な場所と植物の見え方も変わるので、傾斜地ならではの楽しみ方が出来ます。傾斜がある方は貴重な場所だと思って、ぜひ植栽を楽しんでください。
土地によってはどうしても敷地内に傾斜が生まれてしまいます。ちょっぴり扱いにくい場所ですが、そんな場所にこそドライガーデンをおすすめします。傾斜がある場所は下部に水が下がるため乾燥しやすくなります。そのためドライガーデンにぴったりの場所です。土留めも兼ねて石をうまく配置すると雰囲気が出てきます。傾斜地は平坦な場所と植物の見え方も変わるので、傾斜地ならではの楽しみ方が出来ます。傾斜がある方は貴重な場所だと思って、ぜひ植栽を楽しんでください。
ドライをテーマにいくつかの植物と庭のアイデアをご紹介しました。華やかなお庭とは違った魅力のあるドライガーデンにぜひチャレンジしてみてください。植物のおもしろい一面が見つけられるはずです。
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いいデザインでしだね!