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人気インスタグラマーがリノベーションで手に入れた「田園の家」
サマーハウスにするつもりが、永住するための家に。リノベーションで手に入れた家は、インスタグラムでも人気のライフスタイルのショーケースになりました。
Sara Norrman
2017年8月21日
夏の別荘を見つけるつもりで、スウェーデン西岸沖にあるゴットランド島に家を探し始めたと言うソフィー・ノーデンベルガーさん。「私はヴィスビュー(ゴットランドの町)の出身で、ストックホルムに住んで2年経ったころに、インターネットで島にある大きな家を見つけたんです。もともとは、夫を説得してサマーハウスを買おうという考えだったんですが、運命だったのか、違う方向に進んでいきました」。2012年の春に一家で引っ越した家は、かなり愛情をこめた手入れが必要な状態だったが、いまでは素敵な住まい兼仕事場となっている。
どんなHouzz?
住まい手:インテリアデザイナー&インスタグラマーのソフィー・ノーデンベルガーさんと家族
所在地:スウェーデン、ゴットランド島、サンダ教区
規模:延床面積約200平方メートル。古い納屋と、約70平方メートルの離れ(写真)もある。
間取り:部屋×9、バスルーム(トイレ含む)×2、キッチン
竣工年:ゴットランド島の伝統であるライムストーンの家は1891年に建てられた。
住まい手:インテリアデザイナー&インスタグラマーのソフィー・ノーデンベルガーさんと家族
所在地:スウェーデン、ゴットランド島、サンダ教区
規模:延床面積約200平方メートル。古い納屋と、約70平方メートルの離れ(写真)もある。
間取り:部屋×9、バスルーム(トイレ含む)×2、キッチン
竣工年:ゴットランド島の伝統であるライムストーンの家は1891年に建てられた。
6000平方メートルの庭があるが、ノーデンベルガーさんは園芸好きではないそうだ。「ガーデニングにはぜんぜん興味がなくて、何もしていません。でも、大きな果物の木がたくさんあるのはいいですね!」
家族でここに移り住むことが決まると、まず必要になったのは徹底的なリノベーションだった。「家の中も外も、かなり手入れが必要でした。これまでに、バスルームとキッチンを新しくして、ファサードを改装し、電気配線を引き直しました。」意外なことに、ひろびろとしてかなり現代的に感じられるオープンプランの間取りは、完全なオリジナル。壁の位置もすべてそのままだと言う。
1階は、ノーデンベルガーさんのインテリアデザインの仕事のために使っている。この空間は、インスタグラムや撮影でみんなの目に触れることも多い。「オンラインショップと、家のとなりの建物を使ったブティック(夏期のみ)、そしてスタイリングのコンサルタント業務を展開するインテリア会社〈オー・リビング〉を運営しているんです。この家は、私自身や私の会社のためのスペースというだけでなく、ほかの会社が製品撮影に来るロケーションにもなってるんです。だから、上の階は家族のプライベートな場所として保つようにしています。」
ということは、上階はまったく違うスタイルで、ガジェットでいっぱいだったり、70年代の柄物カーペットや壁紙が使われていたりするのだろうか?「残念ながら違います」とノーデンベルガーさんは笑う。「それぞれの部屋は小さめですが、ほかのリビングエリアと同じスタイルでまとめていますよ」。
壁の仕上げは、ゴットランドの家に似合う、ラフな肌合いの塗り壁を選んだ。上階の床は新しく張り替えたが、1階はオリジナルの床をサンディングして塗装している。
天井と床で異なる板の幅が、美しい効果を生んでいる。これに気づいたのは、木をつやのある白でペイントしてからだった。「天井も床も、引っ越してきたときからあったのですが、前に住んでいた人も、この効果を意識していたのかもしれませんね。キャビネット(写真左)は古いもので、島に来てからタダで手に入れたんです。扉を外して全体を塗り直し、いまではいちばんお気に入りのキャビネットになりました。収納力もたっぷりです」。
玄関からホール(写真中央のスペース)に入って、右側には夫妻のベッドルーム(写真奥)、左側にはリビングルーム(写真手前)、まっすぐ進むとキッチン(写真の外)がある。「ゴットランドの古い家のほとんどが、この間取りになっているそうです。エントランスの両側に2つの大きな部屋があって、この地方ではサラールと呼ばれていますね。ベッドルームからは離れのアトリエも見えます。キッチンの脇には通路があるんですが、いまはそこが息子のプレイルームになっています」。
「家を購入したときのままでも、キッチンの状態はわりと良かったんですが、やっぱり手を加えて自分たちのテイストにしたいものですよね。壁にプラスターを塗って、床にペンキを塗り、イタリア産御影石のカウンタートップと、〈スメッグ〉のフード付きガスレンジを設置して、冬によく温まるように薪ストーブもつくりました。キッチン本体は〈IKEA〉で購入して、2016年の秋に暗めのブルーグレーにペイントしました」。
この家の魅力でもある厚い壁は、ゴットランドの家に特徴的なつくりだ。「冗談で、みんなとコミュニケーション不足になるのはこれのせいだね、って言ってました。壁は厚さ1メートルもあるライムストーンなので、携帯の電波が不安定になりがちなんです」。
この家の魅力でもある厚い壁は、ゴットランドの家に特徴的なつくりだ。「冗談で、みんなとコミュニケーション不足になるのはこれのせいだね、って言ってました。壁は厚さ1メートルもあるライムストーンなので、携帯の電波が不安定になりがちなんです」。
ここまでベッドルームをシンプルに仕上げ、あまりモノを置いていないのは、撮影のときに家具を動かすのが楽だから……かと思いきや、そうではないらしい。「単純に、このインテリアが好きなんです。このベッドルームは以前ダイニングホールだったんですが、まったく使わずにいました。いちばん大きな部屋なのに使わないなんてもったいないと思っていて、ある日決心してベッドルームに模様替えしたんです。これまでで最高のアイデアでしたね!横になって、暖炉の火を眺めるのが大好き。タイル張りの暖炉はオリジナルで、大活躍しています」。
「ベッドの上にあるポスターは、スウェーデンのデュオ〈イミ・フォーム〉のもので、タイトルは《グローブ(木立)》。私の会社〈オー・リビング〉のロゴをデザインしたのも彼女たちなんです。ふたりといっしょに仕事をするのはとても楽しいわ」。
「ここが私のカオスルーム、つまり仕事場。撮影のときに使う小道具をたくさん置いている場所でもあります。テーブルの天板はコンクリート。再利用チーク材を使った大きくて重厚な足がとくに気に入っています。クリスタルのシャンデリアはウェディングプレゼントで、直径1メートル以上あるんです」。
庭の夏期限定のブティックは、家のすぐ隣にある離れの一部を使っている。「ブティックは大きな反響があって、すごく楽しいの!ライムストーンの壁を手作業で取り壊して、私のお店のスタイルに似合う、シンプルで飾らない空間をつくりました」。
偶然に見つけた家が、素敵な住まいと新しいライフスタイルをつくり出すきっかけを与えてくれたというわけだ。偶然に見つけた家が、素敵な住まいと新しいライフスタイルをつくり出すきっかけを与えてくれたというわけだ。
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