「ミニマリスト」の暮らしから見えてきた、究極のシンプルライフ
できるだけものを持たず、最小限でシンプルに快適に暮らす「ミニマリスト」の理想。実はとても上質で豊かなライフスタイルが実現できる考え方なのです。

Motoko Sasaki
2015年10月3日
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni booksの編集も担当。
Houzz contributor, Editor and Writer of Books and Magazine in JAPAN.Specialty is Interior,Lifestyle,Cooking,Handmade,Travel,Fasion.....and more.and,I'm staying in Netherlands and Belgium every year.I published the Netherlands and Belgium guide book.
【Book】2015/『Holland Short Trip オランダ・ショート・トリップ』(スペースシャワーブックス) 2011 /『Belgium Bruxelles Promnade Classique ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター) 2009 /『Holland Travel Book オランダ・トラベル・ブック』(現マイナビ、元東京地図出版)
Houzzコントリビューター。フリーランスの編集&ライター。10才頃からインテリア雑誌の定期購読をはじめる。1999〜2007年、出版社にて雑貨&インテリア誌編集部に在籍。旅好きが嵩じ、2008年に旅するライターユニット「auk」を立ち上げ、毎年オランダとベルギーに滞在。2015年現在までに3冊のガイドブックを出版。菓子研究家いがらしろみ主宰、romi-uni... もっと見る
身のまわりのものを減らし、最小限のものだけで暮らす人のことを「ミニマリスト」と呼びます。いわゆる「ミニマリズムのインテリアスタイル」とはまた別の文脈で、日本ではテレビや雑誌に取り上げられ、「持たない暮らし」関連の書籍がたくさん出版されたりと、そのライフスタイルが注目されていますが、初めてその暮らしぶりを見たときは「これだけの物しかなくて暮らせるの?」と信じられない思いでした。でも、確かに私も、スーツケースひとつで海外に長期滞在しても不便は感じなかったので、もしかしたらふだん「持ちすぎている」のかもしれません。
日本では20~30代に多いというミニマリストは、持たない&買わない=シンプルライフを理想としています。給金の低下や経済不況などの理由もあると思いますが、お金を使わずに、物に依存することなく快適に暮らすのは、日本の昔ながらの暮らしのようでもあります。私も定期的に断捨離をしていますが、それでも物欲と所有欲は捨てきれません。ミニマリストには一生なれませんが、余計なものを削ぎ落した「シンプルライフ」には憧れています。少しだけ、そのエッセンスを暮らしに取り入れられたら、きっともっと心とお金に余裕のある生活ができそうな気がします。
あわせて読みたい:
ミニマリストのシンプルな暮らしが快適な理由とその実践方法
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理想の暮らしをイメージする
まずは、自分の理想とする暮らしやインテリアを考えてみましょう。私の場合は、いつか猫を飼いたいので、猫と私が暮らしやすいことがテーマ。あとは、料理がしやすく、人を呼んでホームパーティーができる、掃除や片づけがラクというのも外せません。
「パリの5区でアパルトマン暮らしをしている」など、シチュエーションをイメージしてもおもしろそう。
まずは、自分の理想とする暮らしやインテリアを考えてみましょう。私の場合は、いつか猫を飼いたいので、猫と私が暮らしやすいことがテーマ。あとは、料理がしやすく、人を呼んでホームパーティーができる、掃除や片づけがラクというのも外せません。
「パリの5区でアパルトマン暮らしをしている」など、シチュエーションをイメージしてもおもしろそう。
最低限の必要なものを選ぶ
イメージができたら、物を選別して「捨てる」作業へ。本当に必要なものは何だろうと自分と向き合う時間です。
まずは、使っていないものや、ダブって持っているものを処分。1年着ていない服や気分に合わなくなったインテリア雑貨、かごやボックスなどの収納道具、日用品のストックなど家じゅうのあらゆるものを見直してみましょう。
やかんをやめて片手鍋でお湯を沸かす、たたんだキッチンクロスを鍋つかみにする、水切りかごではなくクロスの上に置くなど、キッチン道具はあるもので足りるなら必要ありません。洗剤は重曹とクエン酸に統一するとエコにも役立ちます。
イメージができたら、物を選別して「捨てる」作業へ。本当に必要なものは何だろうと自分と向き合う時間です。
まずは、使っていないものや、ダブって持っているものを処分。1年着ていない服や気分に合わなくなったインテリア雑貨、かごやボックスなどの収納道具、日用品のストックなど家じゅうのあらゆるものを見直してみましょう。
やかんをやめて片手鍋でお湯を沸かす、たたんだキッチンクロスを鍋つかみにする、水切りかごではなくクロスの上に置くなど、キッチン道具はあるもので足りるなら必要ありません。洗剤は重曹とクエン酸に統一するとエコにも役立ちます。
「いつか使う」は「一生使わない」
ミニマリストが捨てるものには、テレビ、電子レンジ、テレビ、プリンター、トースター、掃除機などの家電も多いのが特徴。来客用の布団や、おもてなし用の食器など、滅多に使わないものも処分対象に。ボックスティッシュやゴミ箱など、あるのが普通だと思っていたものをなくせば、ライフスタイルも変わりそうです。
ミニマリストが捨てるものには、テレビ、電子レンジ、テレビ、プリンター、トースター、掃除機などの家電も多いのが特徴。来客用の布団や、おもてなし用の食器など、滅多に使わないものも処分対象に。ボックスティッシュやゴミ箱など、あるのが普通だと思っていたものをなくせば、ライフスタイルも変わりそうです。
水まわりには物を置かない
バスルームやキッチンなど、水まわりには「物を置かない」ことが鉄則です。そうすることで、汚れにくく、掃除もラクになります。デザインの素敵なソープやキッチン道具は少しだけならOK。
バスルームやキッチンなど、水まわりには「物を置かない」ことが鉄則です。そうすることで、汚れにくく、掃除もラクになります。デザインの素敵なソープやキッチン道具は少しだけならOK。
すべてが見えるオープンスタイルの業務用シンクのように、扉つきの収納や吊り戸棚がなければ、物が増えることも防げそう。「収納場所が増えれば、物も増える」ので、食器棚を小さいものに変えるなど、収納スペースや家具の見直しをすることもポイントです。冷蔵庫を小さいサイズにして省スペース&食品の買いだめをやめるのもミニマリズムの考え方のひとつ。
食器は和洋で使えるものを選ぶ
私にとって、いちばん難しいのが、食器の選別。何度も断捨離していますが、1人暮らしとは思えないほどの量があります。もっと少なくてもいいとわかっていますが、お気に入りはなかなか手放せません。
食器は、“兼用”できるものを選ぶのがポイント。汁碗には、汁ものだけでなくサラダやおかずを盛りつけたり、パスタやカレーを盛るお皿をワンプレートディッシュや前菜盛り合わせに使ったり、オーブンに使える耐熱ガラス容器をサラダボウルにしたりと、用途がひとつに限られないものがいいですね。
私にとって、いちばん難しいのが、食器の選別。何度も断捨離していますが、1人暮らしとは思えないほどの量があります。もっと少なくてもいいとわかっていますが、お気に入りはなかなか手放せません。
食器は、“兼用”できるものを選ぶのがポイント。汁碗には、汁ものだけでなくサラダやおかずを盛りつけたり、パスタやカレーを盛るお皿をワンプレートディッシュや前菜盛り合わせに使ったり、オーブンに使える耐熱ガラス容器をサラダボウルにしたりと、用途がひとつに限られないものがいいですね。
仕切りつきプレートがあれば、1皿にいくつものおかずを盛ることができるので、取り皿をたくさん持つ必要がなくなります。
食器を白で揃えれば、オープン棚に置いても、すっきり。枚数を揃えておけば、おもてなしにも使え、ぴたりと重ねられるので収納も省スペースですみます。2枚ずつの食器を何種類も持っているよりも、ずっとスマート。形が微妙に違う食器を重ねて収納するのは大変です。
最小限の食器で、最大限のコーディネートを考えるのも腕の見せどころ。大きめのプレートをお盆として使ったり、小さな小鉢を箸置きに使ったり、使い方を考えるのも楽しい。
洋服の最小限アイテム数は「3」
旅に行くときは、ワンピース2枚、長袖Tシャツ2枚など、同じアイテムは2枚までと決めています。それだけで1ヶ月暮らせました。クローゼットの中もそれと同じにできたら、かなりミニマルに暮らせそう。3枚ずつあればコーディネートの幅もぐっと広がりますね。数を減らす分、何度洗ってもくだびれない生地や確かな縫製のものを選ぶとよさそうです。
友人が、新しい洋服を買うときは、手持ちの服と合わせて3パターンのコーディネートが浮かばない服は買わないと言っていたのも参考にしています。
スティーブ・ジョブスなど「いつも同じ服を着る」という人もいます。洋服の選択肢をなくすことで、時間短縮ができ、ほかに時間が使えるようになるのだとか。ボーダーや白シャツなど、トレードマークになる“制服”を決めるのもいいかもしれませんね。
旅に行くときは、ワンピース2枚、長袖Tシャツ2枚など、同じアイテムは2枚までと決めています。それだけで1ヶ月暮らせました。クローゼットの中もそれと同じにできたら、かなりミニマルに暮らせそう。3枚ずつあればコーディネートの幅もぐっと広がりますね。数を減らす分、何度洗ってもくだびれない生地や確かな縫製のものを選ぶとよさそうです。
友人が、新しい洋服を買うときは、手持ちの服と合わせて3パターンのコーディネートが浮かばない服は買わないと言っていたのも参考にしています。
スティーブ・ジョブスなど「いつも同じ服を着る」という人もいます。洋服の選択肢をなくすことで、時間短縮ができ、ほかに時間が使えるようになるのだとか。ボーダーや白シャツなど、トレードマークになる“制服”を決めるのもいいかもしれませんね。
家に置くものには徹底的にこだわる
最小限のものしか置かないということは、つまり残っているのは「お気に入り」だけ。妥協は必要ありません。無駄づかいも減るので、昔から欲しかったデザイナーズチェアや好きな北欧ブランドの食器など、ひとつひとつこだわりのものを揃えれば、豊かな気持ちで暮らせそう。
最小限のものしか置かないということは、つまり残っているのは「お気に入り」だけ。妥協は必要ありません。無駄づかいも減るので、昔から欲しかったデザイナーズチェアや好きな北欧ブランドの食器など、ひとつひとつこだわりのものを揃えれば、豊かな気持ちで暮らせそう。
本は電子書籍、音楽はダウンロード
本やCDはなかなか手放せませんが、ダウンロードやデータ化の便利さには手をのばさずにはいられません。何百冊もの本を家で管理するのは場所が必要ですが、iPadやkindleならタブレットひとつで済みます。すべてをデータで保管するのが難しいなら、小説やレシピ本だけなど、ジャンルを決めてもいいですね。
本やCDはなかなか手放せませんが、ダウンロードやデータ化の便利さには手をのばさずにはいられません。何百冊もの本を家で管理するのは場所が必要ですが、iPadやkindleならタブレットひとつで済みます。すべてをデータで保管するのが難しいなら、小説やレシピ本だけなど、ジャンルを決めてもいいですね。
小さなラジオやbluetooth対応のスピーカーがひとつあれば、家のどこへでも持ち運びできて、どこでも音楽が楽しめます。
自分へのご褒美は、物より経験
今まで、何度も「自分へのご褒美」を買ってきました。「ご褒美」という言葉を使うのは、物を買うことへの罪悪感を減らすためだったり、買い物をするための言い訳でした。自分をねぎらうなら、物である必要はありません。「旅行に行く」「エステ体験」「星つきレストランで美食三昧」「着物で歌舞伎鑑賞」「映画館の年間パスポートを買う」など、前からやりたかったことをしてみるのもいいですね。自分の経験値もあがって、心も満たされそうです。
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