今年こそチャレンジ! 自家製野菜を庭で楽しむ
今がベストタイミング。家庭菜園の準備を始めましょう。基本の土づくりから、インゲン、キュウリ、トマト、コマツナ、モロヘイヤの育て方もお教えします。
舩村佳織
2018年4月6日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
冬が終わり、ガーデニングの季節到来です! 3月の終わりごろから、園芸店の一角に野菜苗コーナーが現れます。夏に収穫する野菜の植え時はまさにこれから。今年の夏は自家製野菜の収穫にチャレンジしてみませんか? 育てる楽しみ、収穫する楽しみ、食べる楽しみを味わえる、とても贅沢な時間になるはずです。家庭での野菜づくりの手順と、育てやすいおすすめ野菜をご紹介します。
野菜づくりに適した環境とは?
まず野菜づくりに必要なのは、野菜を育てるためのスペースです。野菜は日当たりが良い場所を好むものが大半です。環境を見極めて、植える場所を選びましょう。
畑のように丸一日、日が当たるような庭をお持ちの方は少ないと思います。午前中から午後にかけて4~5時間は日が当たる場所を選びましょう。マンション住まいの方はプランターで育てるのもOK。庭があっても日当たりが悪くて……という方も、プランターならば日当たりが良い場所を探して動かすことができるので、挑戦しやすいでしょう。
日当たりの次に気を付けたいのが、風通し。風通しが悪い環境は病気や害虫が発生しやすくなります。じめじめした場所は避けましょう。
まず野菜づくりに必要なのは、野菜を育てるためのスペースです。野菜は日当たりが良い場所を好むものが大半です。環境を見極めて、植える場所を選びましょう。
畑のように丸一日、日が当たるような庭をお持ちの方は少ないと思います。午前中から午後にかけて4~5時間は日が当たる場所を選びましょう。マンション住まいの方はプランターで育てるのもOK。庭があっても日当たりが悪くて……という方も、プランターならば日当たりが良い場所を探して動かすことができるので、挑戦しやすいでしょう。
日当たりの次に気を付けたいのが、風通し。風通しが悪い環境は病気や害虫が発生しやすくなります。じめじめした場所は避けましょう。
土づくりに必要なこと
初めて野菜づくりに挑戦するとき、「どんな土に植えたらいいの?」という壁にもぶつかると思います。
庭に植える方は、まず庭の土の状態を確認しましょう。手で握っても固まらないようなサラサラの土の場合、保水性・保肥性が足りない状態です。これは堆肥を混ぜることで改善できます。また、手で握って団子状に硬くなる場合は、腐葉土を混ぜ、排水性を高めましょう。
ここまでは通常の庭の土づくりと同じですが、野菜の場合は酸度の調整を行うとさらによいです。野菜は弱酸性から中性の土壌を好みますが、日本の土は酸性に偏っている場合が多いため、苦土石灰などのアルカリ資材を混ぜて、野菜が好む酸度に調整しましょう。
最後に、元肥として緩効性の化成肥料を混ぜれば出来上がりです。これらの作業は植え付けの1~2週間前に行うと、土によくなじみます。
初めて野菜づくりに挑戦するとき、「どんな土に植えたらいいの?」という壁にもぶつかると思います。
庭に植える方は、まず庭の土の状態を確認しましょう。手で握っても固まらないようなサラサラの土の場合、保水性・保肥性が足りない状態です。これは堆肥を混ぜることで改善できます。また、手で握って団子状に硬くなる場合は、腐葉土を混ぜ、排水性を高めましょう。
ここまでは通常の庭の土づくりと同じですが、野菜の場合は酸度の調整を行うとさらによいです。野菜は弱酸性から中性の土壌を好みますが、日本の土は酸性に偏っている場合が多いため、苦土石灰などのアルカリ資材を混ぜて、野菜が好む酸度に調整しましょう。
最後に、元肥として緩効性の化成肥料を混ぜれば出来上がりです。これらの作業は植え付けの1~2週間前に行うと、土によくなじみます。
コンテナ栽培の場合は、庭の土づくりと同じように、自分でブレンド土をつくってもよいですが、お手軽なのは市販の培養土を使うこと。野菜用として販売されているものを選べば心配いりません。
苗と種子はどちらを選ぶ?
園芸店に行くと、野菜の苗と種子が販売されています。どちらを選べばよいのだろう? と悩んでしまいますね。
手軽に始められるのは苗。夏野菜の代表格であるトマトやキュウリの種子撒きは、寒さの残る時期です。一般家庭では発芽させるまでの温度管理が難しいので、苗を購入するのが一般的です。
いっぽう、種子からでも育てやすいのが、コマツナなどの葉物野菜。栽培期間が短く、温度管理の必要ない時期になってからの種子撒きで、十分収穫に間に合うからです。また移植が難しい根菜類も、種子から育てるのがおすすめです。
園芸店に行くと、野菜の苗と種子が販売されています。どちらを選べばよいのだろう? と悩んでしまいますね。
手軽に始められるのは苗。夏野菜の代表格であるトマトやキュウリの種子撒きは、寒さの残る時期です。一般家庭では発芽させるまでの温度管理が難しいので、苗を購入するのが一般的です。
いっぽう、種子からでも育てやすいのが、コマツナなどの葉物野菜。栽培期間が短く、温度管理の必要ない時期になってからの種子撒きで、十分収穫に間に合うからです。また移植が難しい根菜類も、種子から育てるのがおすすめです。
害虫対策がいちばんの難所
野菜を育てている人を悩ませるのが、害虫の存在です。せっかくきれいに育てている野菜を食べられてしまうとなかなかくやしいものです。
害虫対策で重要なのは、早期発見・早期駆除です。毎日様子を観察し、なるべく早く害虫を発見することで、被害を最小限に食い止めることができます。薬剤を使いたくない方は捕殺するのが最も効果的です。虫が苦手な方は、市販の野菜用の殺虫剤を使用してください。使用方法には、収穫前何日まで使用可能と記載されているので、きちんと従いましょう。
基本的な育て方をお伝えしたところで、初心者にも収穫しやすいおすすめの野菜をご紹介します。
野菜を育てている人を悩ませるのが、害虫の存在です。せっかくきれいに育てている野菜を食べられてしまうとなかなかくやしいものです。
害虫対策で重要なのは、早期発見・早期駆除です。毎日様子を観察し、なるべく早く害虫を発見することで、被害を最小限に食い止めることができます。薬剤を使いたくない方は捕殺するのが最も効果的です。虫が苦手な方は、市販の野菜用の殺虫剤を使用してください。使用方法には、収穫前何日まで使用可能と記載されているので、きちんと従いましょう。
基本的な育て方をお伝えしたところで、初心者にも収穫しやすいおすすめの野菜をご紹介します。
インゲン
種子を撒く時期は4月下旬~5月。苗を植える時期は5月中旬~6月中旬。収穫までの期間が短く、60日前後で収穫できます。時期をずらして種子を撒くと、長く収穫が楽しめます。インゲンにはつるなし品種とつるあり品種があります。つるあり品種の場合は、支柱を立てる必要があります。
収穫はサヤが膨らみだしたころ。膨らみすぎると味が落ちるので、よく見極めて。
種子を撒く時期は4月下旬~5月。苗を植える時期は5月中旬~6月中旬。収穫までの期間が短く、60日前後で収穫できます。時期をずらして種子を撒くと、長く収穫が楽しめます。インゲンにはつるなし品種とつるあり品種があります。つるあり品種の場合は、支柱を立てる必要があります。
収穫はサヤが膨らみだしたころ。膨らみすぎると味が落ちるので、よく見極めて。
キュウリ
苗から育てるのがおすすめ。苗を植える時期は4月下旬から5月。次から次へと花を咲かせ、たくさん収穫できます。インゲンと同様、支柱が必要なので、しっかりとした支柱を立ててあげましょう。キュウリは乾燥に弱いため、水切れには要注意。
キュウリの花は鮮やかな黄色の花。夏の強い日差しの中で懸命に咲く姿は非常にかわいらしいです。野菜を育てる醍醐味の一つが花を見つけること。普段は知らない、野菜の違った魅力を見つけるきっかけになります。
苗から育てるのがおすすめ。苗を植える時期は4月下旬から5月。次から次へと花を咲かせ、たくさん収穫できます。インゲンと同様、支柱が必要なので、しっかりとした支柱を立ててあげましょう。キュウリは乾燥に弱いため、水切れには要注意。
キュウリの花は鮮やかな黄色の花。夏の強い日差しの中で懸命に咲く姿は非常にかわいらしいです。野菜を育てる醍醐味の一つが花を見つけること。普段は知らない、野菜の違った魅力を見つけるきっかけになります。
トマト
夏野菜の定番、トマト。初心者はミニトマトが安心です。苗を植える時期は4月下旬~5月。インゲンやキュウリのようにつるを出すタイプではありませんが、高さが出てくると倒れやすくなるので、大きくなったら支柱で支えてあげましょう。トマトをおいしくするには、水は控えめに管理するのがポイント。味も収穫量もアップします。
夏野菜の定番、トマト。初心者はミニトマトが安心です。苗を植える時期は4月下旬~5月。インゲンやキュウリのようにつるを出すタイプではありませんが、高さが出てくると倒れやすくなるので、大きくなったら支柱で支えてあげましょう。トマトをおいしくするには、水は控えめに管理するのがポイント。味も収穫量もアップします。
コマツナ
種子から育てやすい葉物野菜です。収穫まで約30日と時期が短いので、一年で何度か種子を撒くことができます。種子を撒く時期は3月、5~6月、8~9月、10月。寒さで甘みが増すので、秋の栽培もおすすめです。栽培までの期間が短いので、初心者も楽しみやすく、お子さんもチャレンジしやすい野菜です。収穫は葉が柔らかいうちに摘み取りましょう。
種子から育てやすい葉物野菜です。収穫まで約30日と時期が短いので、一年で何度か種子を撒くことができます。種子を撒く時期は3月、5~6月、8~9月、10月。寒さで甘みが増すので、秋の栽培もおすすめです。栽培までの期間が短いので、初心者も楽しみやすく、お子さんもチャレンジしやすい野菜です。収穫は葉が柔らかいうちに摘み取りましょう。
モロヘイヤ
アラビア語で「王家の野菜」という意味のモロヘイヤ。生育適温は25度以上と暑い環境を好みます。十分暖かい時期に栽培を始めます。種子を撒く時期は5月。苗を植える時期は5月~6月。病害虫も少なく、育てやすい野菜です。
気温が高い時期は旺盛に生育し、次々と新しい葉を出します。葉先からどんどん収穫すると、枝分かれしてさらに収穫量が増えていきます。小さな黄色い花が咲きますが、花が咲くと葉が固くなってしまうので、見つけたら摘み取りましょう。
アラビア語で「王家の野菜」という意味のモロヘイヤ。生育適温は25度以上と暑い環境を好みます。十分暖かい時期に栽培を始めます。種子を撒く時期は5月。苗を植える時期は5月~6月。病害虫も少なく、育てやすい野菜です。
気温が高い時期は旺盛に生育し、次々と新しい葉を出します。葉先からどんどん収穫すると、枝分かれしてさらに収穫量が増えていきます。小さな黄色い花が咲きますが、花が咲くと葉が固くなってしまうので、見つけたら摘み取りましょう。
初めての家庭菜園は右も左もわからないものですが、始めてみれば植物の生命力のおかげで意外となんとかなるものです。売り物のように完璧な姿を目指す必要はありません。難しく考えず、まずは始めてみませんか?
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