大人気のサブウェイタイルの新しい貼り方
シンプルなサブウェイタイルで個性をつくりだす、6つの貼り方をご紹介します。
Jennifer Christgau-Aquino
2016年11月1日
ヘリンボーンやシェブロンなど、魅力的な色のタイルを直線的に並べて貼ったスタイルはよく目にします。でも、貼り方は他にもたくさんあります。テトリスみたいな並べ方とか、布の織り目のようなコーシング貼りも素敵ですよね。クラシックな形をいかした新しい貼り方が出てきているのです。サブウェイタイルの人気の理由は、簡単に手に入り、用途も幅広いことだと建築家のズザンナ・クリコーカさんは言います。この記事では、サブウェイタイルの素敵な貼り方をご紹介します。
ヘリンボーンをまっすぐ貼る
写真のようにタイルを直角に突き合わせるパターンは新鮮に思えますが、〈スタジオZデザイン〉のクリコーカさんによれば、実は何千年も前からある貼り方だそう。この洗面所では、色はニュートラルにして模様を楽しみたいというクライアントのリクエストから、普通は斜めに並べる伝統的なヘリンボーン模様とはちょっと違う、この並べ方を提案したそうです。
写真のようにタイルを直角に突き合わせるパターンは新鮮に思えますが、〈スタジオZデザイン〉のクリコーカさんによれば、実は何千年も前からある貼り方だそう。この洗面所では、色はニュートラルにして模様を楽しみたいというクライアントのリクエストから、普通は斜めに並べる伝統的なヘリンボーン模様とはちょっと違う、この並べ方を提案したそうです。
クライアントにも実際に貼ったときの見え方がわかるように、クリコーカさんは内装のデザイン画を描き、縦横60センチのべニア板にタイルを貼った模型も作って見せたそうです。
使ったのは標準的な3✕6インチ(約7.5✕15センチ)の白いタイルで、目地材は濃い色を選んで目立たせました。
使ったのは標準的な3✕6インチ(約7.5✕15センチ)の白いタイルで、目地材は濃い色を選んで目立たせました。
こちらは、3✕6インチ(約7.5✕15センチ)のグレーのタイルを貼ったバックスプラッシュ。目地材は明るい色を選んで、繊細な印象に。
「ヘリンボーンをまっすぐに並べる貼り方は、普通のシンプルなサブウェイタイルの貼り方より施工に時間がかかるため、価格も高くなる可能性があります」と〈デザインズ・オブ・ジ・インテリア〉のデザイナー、メリッサ・クチュール-ピーターソンさんは話す。
「ヘリンボーンをまっすぐに並べる貼り方は、普通のシンプルなサブウェイタイルの貼り方より施工に時間がかかるため、価格も高くなる可能性があります」と〈デザインズ・オブ・ジ・インテリア〉のデザイナー、メリッサ・クチュール-ピーターソンさんは話す。
色を使って模様を楽しむ
2色のハンドメイドのサブウェイタイルを使い、壁の角に角度を合わせたヘリンボーン模様に貼ったバスルーム。手がけたのは建築家のマイケル・ハウエルズさんで、タイルのサイズは3✕6インチ(約7.5✕15センチ)です。ハンドメイドのタイルはひとつひとつ微妙に色が異なるため、
西部っぽい雰囲気を出したかったとのことで、普通のサブウェイタイルの貼り方とは違う味が出ています。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
2色のハンドメイドのサブウェイタイルを使い、壁の角に角度を合わせたヘリンボーン模様に貼ったバスルーム。手がけたのは建築家のマイケル・ハウエルズさんで、タイルのサイズは3✕6インチ(約7.5✕15センチ)です。ハンドメイドのタイルはひとつひとつ微妙に色が異なるため、
西部っぽい雰囲気を出したかったとのことで、普通のサブウェイタイルの貼り方とは違う味が出ています。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
コーシング貼り
「色使いと並べ方で布のように繊細な印象を生み出すこの貼り方は、コーシングと呼ばれます」と話すのは、〈etAアーキテクチャー〉のダニエル・エーヴァルトさん。サブウェイタイルを長さ半分ずつずらし、異なる色が隣り合うように並べると、バスケットの編み目や布の織り目のように見えます。
左の写真は4色の2✕8インチ(約7.5✕20センチ)のタイルを使った、かなり複雑なパターンです。「この貼り方には、レイアウトと施工の腕が必要です。それだけの腕がある業者を選ぶ必要がありますし、普通の貼り方よりも施工料が高くなる可能性があります」とエーヴァルトさんもアドバイスします。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
「色使いと並べ方で布のように繊細な印象を生み出すこの貼り方は、コーシングと呼ばれます」と話すのは、〈etAアーキテクチャー〉のダニエル・エーヴァルトさん。サブウェイタイルを長さ半分ずつずらし、異なる色が隣り合うように並べると、バスケットの編み目や布の織り目のように見えます。
左の写真は4色の2✕8インチ(約7.5✕20センチ)のタイルを使った、かなり複雑なパターンです。「この貼り方には、レイアウトと施工の腕が必要です。それだけの腕がある業者を選ぶ必要がありますし、普通の貼り方よりも施工料が高くなる可能性があります」とエーヴァルトさんもアドバイスします。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
こちらのキッチンのバックスプラッシュもコーシング貼りですが、水平に並べています。
「タイルが描く模様がどんな風に見えるのかを想像しておくことは大切です」と〈ファイアー・クレイタイル〉のソーシャルメディアマネジャー、カリ・ロブレードさんは話します。
タイルメーカーからサンプルを取り寄せて、実際に貼る予定の場所に置いてみること、大きな紙にパターンのデザインを実寸で描いて確認してみたり、コンピュータでイメージ図を提出してくれるデザイナーに依頼するのがおすすめとのことです。
タイルメーカーからサンプルを取り寄せて、実際に貼る予定の場所に置いてみること、大きな紙にパターンのデザインを実寸で描いて確認してみたり、コンピュータでイメージ図を提出してくれるデザイナーに依頼するのがおすすめとのことです。
垂直レイアウト
こちらは、伝統的な水平のサブウェイタイルの貼り方を、垂直にした例です。
「目地の模様がホームオーナーのイニシャルH.H.の形に見えるので、話の種になるみたいです」とハウエルズさん。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
こちらは、伝統的な水平のサブウェイタイルの貼り方を、垂直にした例です。
「目地の模様がホームオーナーのイニシャルH.H.の形に見えるので、話の種になるみたいです」とハウエルズさん。
タイル:〈ヒースセラミックス〉
目地の色が白いカウンタートップと同じなので、細いラインがタイルの間を登っていくように見えます。
目地とタイルにコントラストのある色を使うと(特に明暗のメリハリをつけると)、個々のタイルがはっきりと見えて、サイズやパターンが目立ちます。
目地とタイルにコントラストのある色を使うと(特に明暗のメリハリをつけると)、個々のタイルがはっきりと見えて、サイズやパターンが目立ちます。
こちらのバックスプラッシュは、仕上げが異なる2種類の3✕8インチ(約7.5✕20センチ)のサブウェイタイルを垂直に並べています。2種類のタイルをランダムに配置して、クラシックなタイルでモダンな雰囲気をつくりだしています。
特注のタオル掛けに合わせて黄色の目地材を使ったバスルーム。「特注の目地材は定番色のものより少し高いだけなので、施工費用には大きく響きません」とマーティンさん。
「目地材なら、カラータイルのようにお金をかけずに、簡単に差し色を加えられるのも魅力です」とのこと。
こちらのバスルームは、伝統的なサブウェイタイルの並べ方で貼っていますが、目地と壁の色を揃えたので、一体感が出ています。
こちらのバスルームは、伝統的なサブウェイタイルの並べ方で貼っていますが、目地と壁の色を揃えたので、一体感が出ています。
ミラー仕上げのタイル
いくつものメーカーから、面白い素材の新しいサブウェイタイルが登場しています。この化粧室に使われているのはアンティーク仕上げのミラータイルです。
デザイナーのジャクリーン・フォーティアさんは、築120年の家に似合う、アンティークのようなエレガントなタイルを探して、このタイルを見つけました。一般的な鏡の掛かっている洗面台とは一味違うドラマティックな雰囲気が気に入っているそうです。ゴールド仕上げとシルバー仕上げの2種類を混ぜて、自然に年数を重ねた鏡のような雰囲気を出しています。
いくつものメーカーから、面白い素材の新しいサブウェイタイルが登場しています。この化粧室に使われているのはアンティーク仕上げのミラータイルです。
デザイナーのジャクリーン・フォーティアさんは、築120年の家に似合う、アンティークのようなエレガントなタイルを探して、このタイルを見つけました。一般的な鏡の掛かっている洗面台とは一味違うドラマティックな雰囲気が気に入っているそうです。ゴールド仕上げとシルバー仕上げの2種類を混ぜて、自然に年数を重ねた鏡のような雰囲気を出しています。
「ミラー仕上げのタイルはけばけばしくなる危険もありますが、サブウェイタイルのクラシックな形がそれを抑えてくれます」とフォーティアさんは言います。ただし、かなりミラータイルは普通のサブウェイタイルに比べるとかなり高価です。
また、このタイルは壁用で、シャワー室や床材には向いていないとのことです。
また、このタイルは壁用で、シャワー室や床材には向いていないとのことです。
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