日陰でも楽しめるシェードガーデンのすすめ
庭が日陰でも植物を育てる楽しさは味わえます! 日陰だからこそ育つすてきな植物をご紹介します。
舩村佳織
2017年6月28日
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています。
二児の子育て中でもあり、家族みんなが楽しめる庭造りが得意です。設計者として、主婦としての目線から、暮らしやすさに寄り添います。
造園会社にて個人邸外構・庭の設計施工を行うプランナーとして勤務後、ニュージーランドにて現地の植物ナーセリー勤務及び園芸関係のボランティアを1年間経験。現在は静岡県富士市を中心に自然素材を使った庭づくりを行っています... もっと見る
庭の日当たりが悪くて何を植えたらよいのかわからない、というお悩みはよく聞きます。確かに日当たりが良い場所で鮮やかな花がたくさん咲きますが、日陰だからこそ本来の美しさを発揮する植物も多くあります。日陰ならではの風景を楽しんでみませんか? 日当たりの良い庭ではつくり出せない、趣のある庭ができますよ。日陰におすすめの植物とちょっとしたアイデアをご紹介します。
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植物にとって日光とは?
植物は光エネルギーを利用した光合成により糖をつくり出し、成長していきます。そのため光は植物の生育に不可欠なものです。光の獲得が大きな目的となって植物は様々な形状に進化していきました。
光を獲得する方向に進化するものがいれば、大きな木の下でわずかな光でも生育できるよう進化していったものもいます。自然界で森林の下草を構成しているような植物は、シェードガーデンにぴったりの植物です。
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ギボウシ
シェードガーデンの主役ともいえる存在です。原産国は日本なので、管理に手間がかからず非常に育てやすい植物です。花は初夏に咲き、楚々とした美しさがあります。
しかし、ギボウシの鑑賞ポイントはやはり大きな葉。大きな葉はメリハリのある植栽には欠かせない存在です。葉色も多く、斑入りのものや、青みがかったもの、黄みがかったものなどがあります。暗くなりがちな日陰をぱっと明るくしてくれる存在です。
シェードガーデンの主役ともいえる存在です。原産国は日本なので、管理に手間がかからず非常に育てやすい植物です。花は初夏に咲き、楚々とした美しさがあります。
しかし、ギボウシの鑑賞ポイントはやはり大きな葉。大きな葉はメリハリのある植栽には欠かせない存在です。葉色も多く、斑入りのものや、青みがかったもの、黄みがかったものなどがあります。暗くなりがちな日陰をぱっと明るくしてくれる存在です。
クリスマスローズ
ギボウシがシェードガーデンの主役なのだとしたら、こちらは女王といったところでしょうか。花の少ない時期に、うつむきがちにたくさんの花をつけるクリスマスローズ。華やかさと慎ましさを兼ね備えた美しさがあります。
花持ちは非常によく、年明け頃から長ければ5月頃まで花が残ります。葉もインパクトのある形で、花の無い時期も葉の魅力が楽しめます。他の植物に比べると、値段は高く高級なクリスマスローズですが、値段以上の活躍をしてくれるはずです。
ギボウシがシェードガーデンの主役なのだとしたら、こちらは女王といったところでしょうか。花の少ない時期に、うつむきがちにたくさんの花をつけるクリスマスローズ。華やかさと慎ましさを兼ね備えた美しさがあります。
花持ちは非常によく、年明け頃から長ければ5月頃まで花が残ります。葉もインパクトのある形で、花の無い時期も葉の魅力が楽しめます。他の植物に比べると、値段は高く高級なクリスマスローズですが、値段以上の活躍をしてくれるはずです。
ブルンネラ
可憐な青い小花をつけます。花期は4~5月。花も柔らかく繊細な質感で、一見弱々しい植物に見えますが、環境が合えば放っておいても大丈夫。暑さや乾燥は少し苦手なので、シェードガーデンがぴったりです。花もかわいらしいのですが、日陰のカラーリーフとして大活躍する植物です。シルバーリーフはまるでそこだけスポットライトが当たっているように見えるほど、明るく輝きます。
可憐な青い小花をつけます。花期は4~5月。花も柔らかく繊細な質感で、一見弱々しい植物に見えますが、環境が合えば放っておいても大丈夫。暑さや乾燥は少し苦手なので、シェードガーデンがぴったりです。花もかわいらしいのですが、日陰のカラーリーフとして大活躍する植物です。シルバーリーフはまるでそこだけスポットライトが当たっているように見えるほど、明るく輝きます。
ナルコユリ
すらっとした独特な草姿をしています。葉には刷毛で引いたような白い斑が入り、爽やかでスマートな雰囲気を持ちます。草丈は40センチ程にしかならず、地下茎で広がる性質があるため、グランドカバーに最適です。非常に丈夫で一旦根付いてしまえば、極端な乾燥以外は水やりも必要ないほど。しかし、真夏の直射日光では葉焼けしてしまうこともあるので、注意してください。
すらっとした独特な草姿をしています。葉には刷毛で引いたような白い斑が入り、爽やかでスマートな雰囲気を持ちます。草丈は40センチ程にしかならず、地下茎で広がる性質があるため、グランドカバーに最適です。非常に丈夫で一旦根付いてしまえば、極端な乾燥以外は水やりも必要ないほど。しかし、真夏の直射日光では葉焼けしてしまうこともあるので、注意してください。
ヒューケラ
パレットのようだと言われるほど葉色が豊かな植物です。黒に近い赤やオレンジ~黄色・緑まで、よくぞここまでというほどの種類があります。常緑なので、冬の時期も庭をにぎやかにしてくれる貴重な存在です。単調な植栽に、ぱっと目を引く植物が欲しい場合、ヒューケラがぴったりでしょう。
パレットのようだと言われるほど葉色が豊かな植物です。黒に近い赤やオレンジ~黄色・緑まで、よくぞここまでというほどの種類があります。常緑なので、冬の時期も庭をにぎやかにしてくれる貴重な存在です。単調な植栽に、ぱっと目を引く植物が欲しい場合、ヒューケラがぴったりでしょう。
フウチソウ
漢字では「風知草」と書きます。柔らかな葉は名前の通り風によくなびき、サラサラと心地よい音を立てます。日本原産の植物で、非常に育てやすい植物です。明るい葉色を持つので、深い緑の葉を持つ植物と組み合わせると、お互いによく引き立てあいます。和の雰囲気を持ちますが洋風の庭や植物とも相性は良いので、オールマイティーな植物です。
漢字では「風知草」と書きます。柔らかな葉は名前の通り風によくなびき、サラサラと心地よい音を立てます。日本原産の植物で、非常に育てやすい植物です。明るい葉色を持つので、深い緑の葉を持つ植物と組み合わせると、お互いによく引き立てあいます。和の雰囲気を持ちますが洋風の庭や植物とも相性は良いので、オールマイティーな植物です。
シダ植物
日本にも多くの種類が自生しているシダ植物。山に行けば森林の下層植生として見つけることができます。つまり、もともと日の光があまり当たらないところに適応した植物だということです。シダ植物があるだけで、しっとりとした空気を感じられます。他の植物とは分類が異なり、ちょっぴり異質な存在であるシダ植物。見た目も少し異質でユーモラスな姿をしています。春にはぐるぐると巻いた新芽を見ることもできます。
日本にも多くの種類が自生しているシダ植物。山に行けば森林の下層植生として見つけることができます。つまり、もともと日の光があまり当たらないところに適応した植物だということです。シダ植物があるだけで、しっとりとした空気を感じられます。他の植物とは分類が異なり、ちょっぴり異質な存在であるシダ植物。見た目も少し異質でユーモラスな姿をしています。春にはぐるぐると巻いた新芽を見ることもできます。
コケ
日本の庭の地被として長く愛されてきた苔。苔にもいくつか種類があり、全て日陰に向いているわけではなく、日光を必要とするものもあります。日陰の庭におすすめなのはハイゴケ。ある程度の乾燥にも耐えることができるので、管理がしやすい種類です。
青々とした苔の美しさは、ほかの植物にはない魅力です。和の庭にはもちろん、アンティーク調の洋風の庭にもよく合います。
日本の庭の地被として長く愛されてきた苔。苔にもいくつか種類があり、全て日陰に向いているわけではなく、日光を必要とするものもあります。日陰の庭におすすめなのはハイゴケ。ある程度の乾燥にも耐えることができるので、管理がしやすい種類です。
青々とした苔の美しさは、ほかの植物にはない魅力です。和の庭にはもちろん、アンティーク調の洋風の庭にもよく合います。
石で描く
日陰でも美しく育つ植物をご紹介してきましたが、やはり植物だけで庭を造りこもうとすると、かなりの労力が必要となります。そこで、石をうまく取り入れている日陰の庭をご紹介します。
こちらは模様を描くように小さな石を敷いています。印象的な和モダンのデザインです。日陰の庭はどうしてもおとなしい雰囲気になりがちですが、植物以外のデザインで個性を出すとおもしろ味のある空間がつくれます。
石と石の間は土目地となっており、苔がうまく伸びています。石と苔は非常に相性が良く、自然な景色が楽しめます。
日陰でも美しく育つ植物をご紹介してきましたが、やはり植物だけで庭を造りこもうとすると、かなりの労力が必要となります。そこで、石をうまく取り入れている日陰の庭をご紹介します。
こちらは模様を描くように小さな石を敷いています。印象的な和モダンのデザインです。日陰の庭はどうしてもおとなしい雰囲気になりがちですが、植物以外のデザインで個性を出すとおもしろ味のある空間がつくれます。
石と石の間は土目地となっており、苔がうまく伸びています。石と苔は非常に相性が良く、自然な景色が楽しめます。
こちらは大きな平板を使ったものです。石は明るすぎず暗すぎないなじみの良い色を選び、植栽の美しさを邪魔しません。あくまでもこの庭の主役は植物なのでしょう。
石は乾いているときと濡れているときの色が異なります。その石が持つ本当の美しさは、濡れているときに現れると言えます。日陰の庭で石が見せる表情をよく見ると、明るい場所とは違った魅力が見えてくるはずです。
石は乾いているときと濡れているときの色が異なります。その石が持つ本当の美しさは、濡れているときに現れると言えます。日陰の庭で石が見せる表情をよく見ると、明るい場所とは違った魅力が見えてくるはずです。
日陰で活躍する植物たちをご紹介しました。お好きな植物は見つかりましたか? 雨の多い時期は、少し憂鬱ですが、日陰の植物達が見せるしっとりとした美しさを楽しむのにはちょうど良い季節です。今まで手付かずだった日陰の庭がある方は、ぜひ参考になさってください。
ガーデニング・植物の記事をもっと読む
教えてHouzz
この他にも日当たりが悪くても楽しめる植物を教えてください!
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最近お客さんの要望で陽当たりが悪いところに植物を植えたいと言うお客さんが多いので大変勉強になります❗
ギボウシ、アジサイは前から知っていたのですがフウチソウ、クリスマスローズ等は知りませんでした❗✨✨
参考にします❗(^-^ゞ