住宅の第一印象を左右するファサードデザインを理解しよう
住宅の顔であるファサード。デザイン面でも機能面でも、さまざまなタイプが存在します。
杉田真理子
2019年1月7日
フランス語で「顔」を意味する「ファサード(façade)」。建築の文脈では、建物の顔となる外観と正面からの見え方を指して使われる言葉です。建物の顔であるファサードは、デザイン面でも住宅の第一印象を左右する重要な要素。ファサードデザインのさまざまなスタイルやその特徴を理解することで、住宅づくりの参考になります。
住宅におけるファサードのデザイン
人間の顔と同じく、ファサードは建物の第一印象を決定づける大切な要素です。外からの見た目だけでなく、室内空間の住み心地や機能など、建築の性格そのものも想起させるため、抜かりなくデザインしたいものです。ひとことでファサードといえども、使われる素材や形状、スタイルは様々。機能や住み心地に加え、どのような第一印象を与えたいかも考慮しながら、ファサードを選ぶことが重要です。
人間の顔と同じく、ファサードは建物の第一印象を決定づける大切な要素です。外からの見た目だけでなく、室内空間の住み心地や機能など、建築の性格そのものも想起させるため、抜かりなくデザインしたいものです。ひとことでファサードといえども、使われる素材や形状、スタイルは様々。機能や住み心地に加え、どのような第一印象を与えたいかも考慮しながら、ファサードを選ぶことが重要です。
ガラスのファサード
ガラスは、建物のファサードに好んで用いられる素材のひとつです。高層オフィスビルなどのガラス張りの外装が思い浮かびますが、もちろん住宅でも取り入れられるデザインです。ガラスを用いることで住宅の開口面積が広がり、室内により多くの光を取り込むことができるのが最大の特徴です。風通しもよく、モダンで開放感のあるデザインに仕上がります。
ガラスは、建物のファサードに好んで用いられる素材のひとつです。高層オフィスビルなどのガラス張りの外装が思い浮かびますが、もちろん住宅でも取り入れられるデザインです。ガラスを用いることで住宅の開口面積が広がり、室内により多くの光を取り込むことができるのが最大の特徴です。風通しもよく、モダンで開放感のあるデザインに仕上がります。
ルーバーを用いたファサード
羽板(はいた)と呼ばれる細長い板を、隙間をあけて平行に組んでつくるルーバーも、ファサードに好んで使われるデザインです。特に都心の住宅でガラスのファサードを使用する際は、プライバシーを守りつつ採光を確保する手法としてルーバーが好んで使われています。羽板の取付角度やデザインを工夫することで、採光・風通し・プライバシーなどをコントロールし、外と中を緩やかにつなぐことができます。
羽板(はいた)と呼ばれる細長い板を、隙間をあけて平行に組んでつくるルーバーも、ファサードに好んで使われるデザインです。特に都心の住宅でガラスのファサードを使用する際は、プライバシーを守りつつ採光を確保する手法としてルーバーが好んで使われています。羽板の取付角度やデザインを工夫することで、採光・風通し・プライバシーなどをコントロールし、外と中を緩やかにつなぐことができます。
照明を効果的に用いたファサード
どうしても室内に目がいきがちな照明計画ですが、ファサードデザインにとっても照明は重要な役割を果たします。こちらの事例では、柔らかな光をファサードに効果的に配置させることでドラマチックな雰囲気を付け加えています。日中だけでなく、日が暮れてからの夜の見た目を抜かりなくデザインするのにぴったりです。
どうしても室内に目がいきがちな照明計画ですが、ファサードデザインにとっても照明は重要な役割を果たします。こちらの事例では、柔らかな光をファサードに効果的に配置させることでドラマチックな雰囲気を付け加えています。日中だけでなく、日が暮れてからの夜の見た目を抜かりなくデザインするのにぴったりです。
ちょっと変わったファサードデザイン
季節毎に自然の移り変わりを楽しめる植物で覆われたファサードなど、一風変わったデザインも存在します。植物で覆われたファサードは、建物のエネルギー効率を高めるエコロジーなデザイン。庭の植物や木と効果的に組み合わせることで、まるで森の中にいるような遊び心のある第一印象を実現してくれます。
季節毎に自然の移り変わりを楽しめる植物で覆われたファサードなど、一風変わったデザインも存在します。植物で覆われたファサードは、建物のエネルギー効率を高めるエコロジーなデザイン。庭の植物や木と効果的に組み合わせることで、まるで森の中にいるような遊び心のある第一印象を実現してくれます。
選び方のポイント①周辺環境との関係性
さまざまなタイプが存在するファサードですが、ぴったりなデザインを選ぶには、どんなポイントに気をつければ良いのでしょうか?まず気をつけたいポイントは、住宅と周辺環境との関係性です。街中であれば周囲の街並みに合わせたデザインや形を、自然の多い地域であれば自然環境に溶け込み緑のつながりを意識したデザインを選ぶなど、個性と調和のバランスを計算しましょう。
さまざまなタイプが存在するファサードですが、ぴったりなデザインを選ぶには、どんなポイントに気をつければ良いのでしょうか?まず気をつけたいポイントは、住宅と周辺環境との関係性です。街中であれば周囲の街並みに合わせたデザインや形を、自然の多い地域であれば自然環境に溶け込み緑のつながりを意識したデザインを選ぶなど、個性と調和のバランスを計算しましょう。
選び方のポイント①室内へ取り込む光と、夜間の見え方も意識
明るい住まいのために採光は大切な要素です。一方で、部屋の向きや、日差しの強い夏場での使いかたなども意識する必要があります。部屋の使い方や取り込みたい光の度合いを理解したうえで、ファサードのタイプを選びましょう。ガラスのファサードで開放的な雰囲気を取り入れつつ、太陽光を窓の外側で遮断するルーバーや植物のカーテンを採用するのもひとつの方法です。夜間は住宅内の光が外に漏れるため、夜間の見え方も意識したデザインを考えるのが良いでしょう。
明るい住まいのために採光は大切な要素です。一方で、部屋の向きや、日差しの強い夏場での使いかたなども意識する必要があります。部屋の使い方や取り込みたい光の度合いを理解したうえで、ファサードのタイプを選びましょう。ガラスのファサードで開放的な雰囲気を取り入れつつ、太陽光を窓の外側で遮断するルーバーや植物のカーテンを採用するのもひとつの方法です。夜間は住宅内の光が外に漏れるため、夜間の見え方も意識したデザインを考えるのが良いでしょう。
選び方のポイント①建物の外形を意識
ファサードは建物の外形そのものと連携したデザインであるべきです。玄関や窓がどこに配置されているか、屋根の形や住宅全体とのバランスはどうかなどを考慮したうえで、住宅正面側のファサードのデザインを決定しましょう。
ファサードは建物の外形そのものと連携したデザインであるべきです。玄関や窓がどこに配置されているか、屋根の形や住宅全体とのバランスはどうかなどを考慮したうえで、住宅正面側のファサードのデザインを決定しましょう。
選び方のポイント①素材と色合い
木のファサードとメタルのファサードでは、機能の違いだけでなく、第一印象が大きく異なります。暖かく柔らかみのある第一印象に仕上げたいのであれば、木材のファサードを、スタイリッシュでシャープな印象を与えたいのであればダークな色合いのメタルやガラスを使用するなど、好みのスタイルに合わせて素材と色合いを選びましょう。
家の外観写真をみる
木のファサードとメタルのファサードでは、機能の違いだけでなく、第一印象が大きく異なります。暖かく柔らかみのある第一印象に仕上げたいのであれば、木材のファサードを、スタイリッシュでシャープな印象を与えたいのであればダークな色合いのメタルやガラスを使用するなど、好みのスタイルに合わせて素材と色合いを選びましょう。
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住む人の人格は「玄関」に表れる~と言う言葉を聞いたことがあります。
つまりは家人の「顔」がファサードに表れるという事です。
全て個性的なファサードは人格、個性、人生の表れですね・・・(笑)