コメント
梅雨の季節に、涼を呼ぶガラス器のコーディネート
初夏のランチタイムやデザートタイム、ガラスの器だけでコーディネートしたテーブルで楽しんでみるのはいかがでしょうか?
進藤由美子
2016年5月30日
Cooking Studio Y 主宰、料理研究家。美大卒業後、フードコーディネーター、テーブルコーディネーターとして食品メーカーのCM、商品開発などに携わり、料理撮影スタジオ経営を経て、2002年より教室を開設。日々の食卓に新しい彩りを添えるヒントやアイディアを、季節の創作料理と自由な発想のテーブルコーディネートで提供しています。
Cooking Studio Y 主宰、料理研究家。美大卒業後、フードコーディネーター、テーブルコーディネーターとして食品メーカーのCM、商品開発などに携わり、料理撮影スタジオ経営を経て、2002年より教室を開設... もっと見る
まもなく梅雨のシーズンですね。からりと晴れた夏らしい日々の前にやってくる1ヶ月ほどの期間、雨続きで蒸し暑く、「じめっとしたうっとうしい季節」などとマイナスイメージの言葉で表現されることもあるシーズンですが、ならばさわやかに涼しく過ごせるよう、視覚や味覚に工夫をして、雨の季節なりの楽しみ方を見つけてみたいものです。
今回ご提案したいのは、「ガラスの器尽くし」で演出した涼しげなテーブルコーディネート。プレートもボウルもグラスも花器も、メインアイテムをすべてガラスでまとめてみました。視覚的な温度や湿度がぐっと下がり、まさに「涼を呼ぶ」食卓になりますよ。
6月の名コンビ、紫陽花×ガラス器
今の季節、雨の中に咲く紫陽花のみずみずしい色彩は、本当にきれいですね。最近はさまざまな色や形の紫陽花を目にするようになりました。今回は淡いブルーの少し小ぶりなものが手に入ったので、茎を短めに切って、水を張ったガラスプレートに浮かべました。まわりには葉もあしらってみてください。ガラスという素材と紫陽花は、とても相性がよいのだなと改めて実感します。
今の季節、雨の中に咲く紫陽花のみずみずしい色彩は、本当にきれいですね。最近はさまざまな色や形の紫陽花を目にするようになりました。今回は淡いブルーの少し小ぶりなものが手に入ったので、茎を短めに切って、水を張ったガラスプレートに浮かべました。まわりには葉もあしらってみてください。ガラスという素材と紫陽花は、とても相性がよいのだなと改めて実感します。
透明ガラス器は表情のあるものを
クリアガラスで私がよく使うのは、つるりとしたタイプよりも、シンプルなカットや模様が入ったちょっと懐かしい感じのものや、表面にゆらぎがあったり、気泡が入っていたりする手作りガラスです。ここには登場していませんが、半透明のすりガラスタイプも、料理が映えておすすめです。表情のある透明ガラスの器は、和洋エスニックと案外どんな料理にも合わせることができ、使い回しがきくのも魅力だと思います。
ご自宅にあるガラス器を一度、すべて出してみましょう。どんなものがあるでしょうか?
クリアガラスで私がよく使うのは、つるりとしたタイプよりも、シンプルなカットや模様が入ったちょっと懐かしい感じのものや、表面にゆらぎがあったり、気泡が入っていたりする手作りガラスです。ここには登場していませんが、半透明のすりガラスタイプも、料理が映えておすすめです。表情のある透明ガラスの器は、和洋エスニックと案外どんな料理にも合わせることができ、使い回しがきくのも魅力だと思います。
ご自宅にあるガラス器を一度、すべて出してみましょう。どんなものがあるでしょうか?
初夏らしいポイントに絶好の色ガラス
江戸切子や薩摩切子など、日本伝統の色ガラスは、透明感のある個性的な色とレトロモダンな模様が素敵です。ガラスに使われている色をそのまま、テーブルのポイントカラーに使うとよいでしょう。ここには古道具屋さんで買った日本の古いものも、近所のお店で買った新品もありますし、手前のリキュールグラスはベルギーのアンティークです。こうして並べてみると一緒のテーブルに置いてみても違和感がないと思いませんか? ただし色ガラスを組み合わせる際は、あまり多くの色をミックスしすぎないほうが、しゃれた感じになると思います。
江戸切子や薩摩切子など、日本伝統の色ガラスは、透明感のある個性的な色とレトロモダンな模様が素敵です。ガラスに使われている色をそのまま、テーブルのポイントカラーに使うとよいでしょう。ここには古道具屋さんで買った日本の古いものも、近所のお店で買った新品もありますし、手前のリキュールグラスはベルギーのアンティークです。こうして並べてみると一緒のテーブルに置いてみても違和感がないと思いませんか? ただし色ガラスを組み合わせる際は、あまり多くの色をミックスしすぎないほうが、しゃれた感じになると思います。
ガラスの花器と小道具
花器ももちろんガラスを選んでみましょう。今回はガラスのビー玉を水に入れて、花どめと重石の役割ももたせました。ほかに、シーグラスなども使えると思います。飾ったのはマメ科の植物。小さな葉をつけた蔓がひょろりと伸びた姿が涼しげです。
花器ももちろんガラスを選んでみましょう。今回はガラスのビー玉を水に入れて、花どめと重石の役割ももたせました。ほかに、シーグラスなども使えると思います。飾ったのはマメ科の植物。小さな葉をつけた蔓がひょろりと伸びた姿が涼しげです。
水玉やガラスを意識したテーブル小物
マットやナプキンなどの布もの、紙ものの小道具は、水玉や柳、蛙など水をイメージさせるモチーフをセレクト。色を使いすぎると暑苦しくなるので、白やシルバー、ガラス器に合わせた色など、少なめにしましょう。箸置きもガラスにするとさらに涼感がアップします。
マットやナプキンなどの布もの、紙ものの小道具は、水玉や柳、蛙など水をイメージさせるモチーフをセレクト。色を使いすぎると暑苦しくなるので、白やシルバー、ガラス器に合わせた色など、少なめにしましょう。箸置きもガラスにするとさらに涼感がアップします。
涼しさいっぱい、水の色のテーブル
水色をアクセントカラーに、透明ガラスの器でシンプルにコーディネート。和紙のランチョンマットを敷いていますが、蓮の葉などに変えても似合うと思います。
水色をアクセントカラーに、透明ガラスの器でシンプルにコーディネート。和紙のランチョンマットを敷いていますが、蓮の葉などに変えても似合うと思います。
小さな魚が泳ぐ模様をカッティングで表現したグラスを使っています。メタリックカラーのお箸、ガラスの箸置きと、ひんやりした感触のアイテムを重ねて、ガラスの涼感と合わせます。冷たいおそばなどを盛りつける際、水切りに使う竹マットは、こんなふうにガラス皿の下に敷いて使うと、ナチュラルな演出になります。
蒸し暑い時期には、酢を効かせたものを食べるとよいそうです。腐敗を防ぐ作用もありますし、なによりさわやかな酸味が食欲増進に効果的。今回は湯引きした帆立貝柱にアスパラガスやミニトマトなどの野菜を取り合わせた一皿に、ジュレ仕立てにした土佐酢をかけて。冷酒とともに目でも味でも涼んでいただくテーブルをご用意しました。
澄んだブルーのボトルに入ったお酒を見つけました。ガラスのワインクーラーに氷をたっぷり入れて冷やし、豆絞りの手ぬぐいを添えてちょっと粋な感じに。
深い海の色、レトロモダンなテーブル
瑠璃色と葡萄色のガラス器を組み合わせ、テーブルの紫陽花をめでながら旬の果物とスイーツを楽しむテーブルです。透明ガラスのコーディネートに比べて少し大人っぽく、シンプルな白いトレイを敷いて、アンティークガラスの美しい色を生かす演出に。外では雨がしとしと降っている、そんなシーンになんとなく合うイメージです。
瑠璃色と葡萄色のガラス器を組み合わせ、テーブルの紫陽花をめでながら旬の果物とスイーツを楽しむテーブルです。透明ガラスのコーディネートに比べて少し大人っぽく、シンプルな白いトレイを敷いて、アンティークガラスの美しい色を生かす演出に。外では雨がしとしと降っている、そんなシーンになんとなく合うイメージです。
6月の旬の果物といえば、びわとさくらんぼ、そして夏みかん。この時期でないと出会えない組み合わせです。夏みかんはクリームデザートに仕立て、リキュールグラスに入れたシロップをかけていただきます。
色ガラスの美しさは、真夏の強い太陽よりも、この季節のしっとりとした自然光に似合う気もします。優しい光に透かしたガラスの色合いはまた格別。
色ガラスの美しさは、真夏の強い太陽よりも、この季節のしっとりとした自然光に似合う気もします。優しい光に透かしたガラスの色合いはまた格別。
ガラス器と紫陽花、そして旬の食べ物を組み合わせたお料理。身近にある小道具を上手に使って、雨降りのシーズンを楽しむ、さわやかなテーブルを飾ってみてください。
こちらの記事もおすすめ:
DIY: レモンと花で、夏のテーブルを爽やかに飾ろう
休日には、パンやケーキを焼こう!
ゲストの心をつかむ、パーティードリンクの演出方法
海で拾った宝物「シーグラス」を家で楽しむ
DIY:涼感パステルウォーター入りガラスのディスプレイ
お気に入りのガラスボトルの素敵な飾り方アイデア集
こちらの記事もおすすめ:
DIY: レモンと花で、夏のテーブルを爽やかに飾ろう
休日には、パンやケーキを焼こう!
ゲストの心をつかむ、パーティードリンクの演出方法
海で拾った宝物「シーグラス」を家で楽しむ
DIY:涼感パステルウォーター入りガラスのディスプレイ
お気に入りのガラスボトルの素敵な飾り方アイデア集
おすすめの記事
小さな住まい
コンパクトリビングの賢いスペース活用法
コンパクトな空間は、ひとつひとつの要素が持つ「意味」が大切。スペースを最大限に生かしながら、快適に過ごせるテクニックと実例をご紹介しましょう。
続きを読む
ダイニングの記事
知っておきたい器づかいのコツ:料理をおいしく見せる器の色
文/進藤由美子
料理をおいしそうに見せる器って、どんな器でしょう? 家での食事をおいしく、楽しくする器の揃え方、使い方のコツを2回に分けてご紹介します。前編は、器の色について。
続きを読む
家事・掃除
計画的に少しずつ、今からできる大掃除ウィークリープラン
今から気負わず始められて、年末には家じゅうきれいになるお掃除プランと進め方のポイントをお届けします。そろそろ大掃除か、気が重いな……という人はぜひ読んでください!
続きを読む
ダイニングの記事
秋から冬へ、人が集まる季節のおもてなしテーブルコーディネート30選
暖かい部屋で過ごすひとときがうれしい季節の到来です。仲間や家族と集まり語らう時間、楽しいホームパーティーの参考に、晩秋から冬にかけてのテーブルセッティングシーンをどうぞ!
続きを読む
部屋別
失敗しないキッチン選び。システムキッチンとオーダーメイドキッチンの違い
日々の食事づくりに欠かせないキッチン。選び方ひとつで快適な毎日を手に入れることができます。まずは「システムキッチン」「造作キッチン」そして「オーダーメイドキッチン」の違いを知ることから始めましょう。
続きを読む
暮らしのヒント
中古マンションのリノベーション、いちばん気になる予算の考え方は?
文/大村哲弥
最近人気と注目が集まっている中古マンションのリノベーション。物件の価格やリノベーションの費用についての概要をまとめました。
続きを読む
リフォーム・リノベーションのヒント
リノベーションをするとなったら、心がけておくべき11のこと
リフォームやリノベーションにありがちなことをあらかじめ心得ておけば、 不安をおさえてスムーズにプロジェクトを進められます。
続きを読む