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幸せと心地よさと感動をもたらす、ストーリーのあるインテリア
幸福感や楽しい気持ちや弾む会話を運び込む「ストーリー」を、もっと今のインテリアにプラスするために。自分を語る「素直な」部屋こそが、真髄といえるかもしれません。
ブラッキン・ヘザー
2015年7月25日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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あなたの家は、あなたに関するどのようなことを語っていますか? インテリアに対するもっとも大きな感動は、そのお部屋が語るストーリーから生まれてくるのだと私は信じています。こだわって選んだ色やアイテム、住んでいる人の存在やその人たちの日々の生活から滲み出てくる物語が反映され、本当の居心地の良さにつながっていくのでしょう。
お部屋の主役は壁や家具、飾ってあるオブジェでもなく、住んでいる人たちです。そしてその他の要素とは、快適な暮らしができるための重要なサポート役。そのサポート役が、あなたの素晴らしいストーリーを語ってくれます。
お部屋の主役は壁や家具、飾ってあるオブジェでもなく、住んでいる人たちです。そしてその他の要素とは、快適な暮らしができるための重要なサポート役。そのサポート役が、あなたの素晴らしいストーリーを語ってくれます。
居心地の良い、ストーリーのあるお部屋をつくるために大切なのは、自分をよく理解し、自分に対して素直であることではないでしょうか。素直な気持ちでお部屋づくりをすれば、ストーリーのある快適な空間になるに違いありません。
今回はインテリアのレッスンというよりも、ストーリーのあるインテリアをつくり上げるためには何が大切なのか、どうすれば「素直な」お部屋づくりができるのかをお伝えしたいと思っています。以下、いくつかのポイントにまとめてみました。
今回はインテリアのレッスンというよりも、ストーリーのあるインテリアをつくり上げるためには何が大切なのか、どうすれば「素直な」お部屋づくりができるのかをお伝えしたいと思っています。以下、いくつかのポイントにまとめてみました。
シーンの中に入り込む
インテリアは一歩引いて外から見るものではなく、実際にその中に入った時の感じ方が大切です。そこが、ホテルのお部屋やモデルルームとの大きな違い。理想のインテリアをイメージしながら、自分らしい、「自分」という要素を物語るものをたくさん加えていきましょう。住まいに、あなたのどのようなストーリーを語ってもらいたいかをイメージしてみてください。
Houzzでインテリアの専門家を探す
インテリアは一歩引いて外から見るものではなく、実際にその中に入った時の感じ方が大切です。そこが、ホテルのお部屋やモデルルームとの大きな違い。理想のインテリアをイメージしながら、自分らしい、「自分」という要素を物語るものをたくさん加えていきましょう。住まいに、あなたのどのようなストーリーを語ってもらいたいかをイメージしてみてください。
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個性は色から始まる
色こそが最も個性を表すためのツールです。あなたは何色がお好きですか? 好きな色をいくつか、自由に組み合わせてみてはいかがでしょう。1~2色だけではなく、たくさん色を取り入れて、思いっきりカラフルなお部屋にチャレンジしてみては。みなさんにもきっと、ご自分ならではの組み合わせがあるはずです。
色を取り入れるのには、まずクッションや小物からスタートすると簡単ですよ。何色かのクッションをミックスするだけで個性が十分に表現できますし、お部屋にも大きなインパクトを与えてくれます。
色こそが最も個性を表すためのツールです。あなたは何色がお好きですか? 好きな色をいくつか、自由に組み合わせてみてはいかがでしょう。1~2色だけではなく、たくさん色を取り入れて、思いっきりカラフルなお部屋にチャレンジしてみては。みなさんにもきっと、ご自分ならではの組み合わせがあるはずです。
色を取り入れるのには、まずクッションや小物からスタートすると簡単ですよ。何色かのクッションをミックスするだけで個性が十分に表現できますし、お部屋にも大きなインパクトを与えてくれます。
私はグレーや白が好きです。インテリアも服装も、おもにグレイッシュなトーンばかり。でも澄んだ色や鮮やかな色も決して嫌いではありません。正直、ピンクをアクセントに使ったり、完璧にブルーと白で統一したお部屋には強い憧れがあります。何度か赤や紫など、違う色を取り入れることにチャレンジしたこともあります。
でも、インテリアとしてどんなに素敵であっても、結局は落ち着かなくて「これは私ではない」と思ってグレイッシュに戻ってしまうのです。洋服も同じ。ちょっとカラフルな服を着ると違和感があって、周りにも「どうしちゃったの?」と言われてしまうぐらい。他人から見ても、自分から見ても、トレードマークカラーのグレーがやっぱりいちばんしっくりくるようです。
でも、インテリアとしてどんなに素敵であっても、結局は落ち着かなくて「これは私ではない」と思ってグレイッシュに戻ってしまうのです。洋服も同じ。ちょっとカラフルな服を着ると違和感があって、周りにも「どうしちゃったの?」と言われてしまうぐらい。他人から見ても、自分から見ても、トレードマークカラーのグレーがやっぱりいちばんしっくりくるようです。
良いのか悪いのかわかりませんが、人からよく、「あなたは落ち着いている」と言われることがあります。グレイッシュなトーンのわが家はまさにそんなキャラクターを表しているのでしょう。
人がわが家を訪れたときの感想で何よりもうれしいのは「素敵ね」や「雑誌のお部屋みたい」ではなく(もちろんお世辞でもそれはそれでとてもうれしい褒め言葉ですが)、「居心地が良い」、「ヘザーらしい」と言われるときです。自分らしい、「素直な」お部屋づくりができていると確信できる、最高の褒め言葉だからです。
人がわが家を訪れたときの感想で何よりもうれしいのは「素敵ね」や「雑誌のお部屋みたい」ではなく(もちろんお世辞でもそれはそれでとてもうれしい褒め言葉ですが)、「居心地が良い」、「ヘザーらしい」と言われるときです。自分らしい、「素直な」お部屋づくりができていると確信できる、最高の褒め言葉だからです。
ソファや壁、それに壁のポスターにも黄色が豊富に使われているこちらのお部屋に住む方たちは、きっとハッピーでいつもニコニコしているのでは、と勝手に想像してしまいます。写真を見ているだけでもちょっと幸せを感じませんか?
私も仕事上ではそうですが、色づかいについては、いろいろな法則や「理想」がよく語られます。もちろん参考にはしていただきたいのですが、一番に大切なのはやはり「自分がどう感じるか」です。その気持ちを大事にするのが、素直な部屋づくりのための重要なポイントでもあります。
私も仕事上ではそうですが、色づかいについては、いろいろな法則や「理想」がよく語られます。もちろん参考にはしていただきたいのですが、一番に大切なのはやはり「自分がどう感じるか」です。その気持ちを大事にするのが、素直な部屋づくりのための重要なポイントでもあります。
自分を表すものを生かす
好きなものや自分を表すものに囲まれて暮らせるのは、とても幸せなことです。せっかくなので、そのようなものをもっとお部屋で生かしてみてはいかがでしょう。
本が好きであれば、本に囲まれた暮らしがきっと居心地良いはず。本がたくさんあるお部屋を訪れると、「この人はインテリなんだ」「いろいろな世界観を持っていそう」などと、置いてある本によって想像してしまいます。本こそが住んでいる人のストーリーを最も雄弁に語るアイテムかもしれません。
好きなものや自分を表すものに囲まれて暮らせるのは、とても幸せなことです。せっかくなので、そのようなものをもっとお部屋で生かしてみてはいかがでしょう。
本が好きであれば、本に囲まれた暮らしがきっと居心地良いはず。本がたくさんあるお部屋を訪れると、「この人はインテリなんだ」「いろいろな世界観を持っていそう」などと、置いてある本によって想像してしまいます。本こそが住んでいる人のストーリーを最も雄弁に語るアイテムかもしれません。
お料理が好き、食べるのが好きな方はきっと、調理道具や食器類が多いはず。料理をする人にとって、道具はまるで体の一部のようなものですよね。「見せる収納」で、こだわりの食器類などをディスプレイすれば出し入れも簡単ですし、いつでもお気に入りを目にすることができて幸せを感じ、きっとそんなお料理への情熱が、訪れた人々にも伝わることでょう。
思い出をシェアする
思い出の品を飾れば、自分や家族の人生の物語があふれた空間に。写真はもちろん、お子さんの初めての靴をフレームに入れて飾るのもグッドアイデアですね。そういった思い出のアイテム、見えない場所にしまいっぱなしではもったいないですよ。特別なアイテムだけを厳選して、オブジェとしてぜひ楽しんであげてください。
思い出の品を飾れば、自分や家族の人生の物語があふれた空間に。写真はもちろん、お子さんの初めての靴をフレームに入れて飾るのもグッドアイデアですね。そういった思い出のアイテム、見えない場所にしまいっぱなしではもったいないですよ。特別なアイテムだけを厳選して、オブジェとしてぜひ楽しんであげてください。
意味を持つものを飾ることで、よりストーリーが深まります。たとえば旅先の思い出の品々、お母さんが愛用していた置き時計、初めて買ったアンティークチェアなど。ちょっとした「思い出のコーナー」を設けるだけでもお部屋の表情がぐーんと温まります。
趣味やコレクション、懐かしい写真など、さまざまな思い出がぎゅっと詰まったコーナーですね。提灯は旅の思い出のものでしょうか。この家のご主人はきっと、ご自分が経験した楽しいお話をたくさんしてくれそうな気がします。
趣味を伝えるお部屋
「私はこんなことをしています」「このようなことが好きです」と語るアイテムを飾って、自分らしさのあふれたお部屋に。こちらのダイニングキッチンは、オレンジのサーフボードが空間のメインフィーチャーになっています。オーナーのサーフィンへの情熱が伝わりますね。
「私はこんなことをしています」「このようなことが好きです」と語るアイテムを飾って、自分らしさのあふれたお部屋に。こちらのダイニングキッチンは、オレンジのサーフボードが空間のメインフィーチャーになっています。オーナーのサーフィンへの情熱が伝わりますね。
「才能」を見せびらかす
自分で描いた絵や作った作品を自慢して飾ってみてはいかがでしょう。DIY好きな方にとっても、家が一番の見せ場ですよね。
チョークで描けるブラックボードペイントで塗られた壁は、家族全員のミニアートギャラリーとして使えそうです。ブラックボードペイントは黒に限らず、さまざまな色があるので、そこでも個性が出せるのでは?
自分で描いた絵や作った作品を自慢して飾ってみてはいかがでしょう。DIY好きな方にとっても、家が一番の見せ場ですよね。
チョークで描けるブラックボードペイントで塗られた壁は、家族全員のミニアートギャラリーとして使えそうです。ブラックボードペイントは黒に限らず、さまざまな色があるので、そこでも個性が出せるのでは?
タッセルやリボンでひと工夫したランプスタンドや、フェルトでカバーした木箱には、手作りならではの温もりがあふれています。毎日使うものにちょっと手を加えれば、世界にたったひとつしかない宝物に変身します。
コレクションを披露する
せっかく長年かけて集めてきたコレクション。家のどこかに飾るスペースを設けてはいかがでしょう。私はコレクションをされている多くの方と出会ってきましたが、集めているものをしまいっぱなしの方がたくさんいます。なぜかと尋ねると、特に男性の場合、「飾りたいけど奥さんが嫌がる…」とよくおっしゃいますよ!
奥さんたちの嫌われ者になる覚悟でのご提案ですが、この際ちょっと交渉してお許しをもらい、コレクションを飾ってみては? 全部を飾ると大変なことになってしまうかもしれませんが、棚一枚分や小さなコーナーに、アイテムを厳選して数点だけ飾れば、きっとお部屋にきれいに収まるはずです。植物や本など、少しだけ違ったアイテムを添えるとより落ち着いた感じに、お部屋全体となじませることもできます。
せっかく長年かけて集めてきたコレクション。家のどこかに飾るスペースを設けてはいかがでしょう。私はコレクションをされている多くの方と出会ってきましたが、集めているものをしまいっぱなしの方がたくさんいます。なぜかと尋ねると、特に男性の場合、「飾りたいけど奥さんが嫌がる…」とよくおっしゃいますよ!
奥さんたちの嫌われ者になる覚悟でのご提案ですが、この際ちょっと交渉してお許しをもらい、コレクションを飾ってみては? 全部を飾ると大変なことになってしまうかもしれませんが、棚一枚分や小さなコーナーに、アイテムを厳選して数点だけ飾れば、きっとお部屋にきれいに収まるはずです。植物や本など、少しだけ違ったアイテムを添えるとより落ち着いた感じに、お部屋全体となじませることもできます。
キルトやパッチワークのコレクションが、家族の写真とグリーンと一緒に素敵にまとめられています。手作りでしょうか、または旅先で手に入れたものをコレクションしているのでしょうか。ひょっとするとおばあさまの形見かもしれませんね。写真を見ているだけでも自分の中で、たくさんのストーリーが浮かび上がってきます。
「カンバセーションピース」のある住まいに
ストーリーのあるインテリアには必ず「カンバセーションピース」がたくさんあるはずです。カンバセーションピースとは、会話を活気づけるアイテム。「このタンス、どこで手に入れたの?」から始まり、タンスの歴史や、見つけた時の思い出話から、きっと楽しい会話が生まれることでしょう。
ストーリーのあるインテリアには必ず「カンバセーションピース」がたくさんあるはずです。カンバセーションピースとは、会話を活気づけるアイテム。「このタンス、どこで手に入れたの?」から始まり、タンスの歴史や、見つけた時の思い出話から、きっと楽しい会話が生まれることでしょう。
「あ!おもしろい」という一言から、オーナーさんがなぜお部屋の真ん中にハンモックを吊るしているのか、という会話がつながっていくのでは? パープルのクッションとのコーディネートも素敵ですね。こだわりがたくさん感じられる個性的な部屋です。
ユニークなデザインのものはカンバセーションピースとしては絶品。「このペンダントライトはいったいどうなっているの?」から住まいづくりの話につながったり、家族の話、趣味の話など、お食事中の会話がどんどん盛り上がりそうですね。
ストーリーのあるインテリアとは、そんな奥深さがあるインテリアのことです。みなさんもぜひ、ご自分自身を語る素敵なストーリーとなる要素を見つけて、もっと部屋に加えてみてください。
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ストーリーのあるインテリアとは、そんな奥深さがあるインテリアのことです。みなさんもぜひ、ご自分自身を語る素敵なストーリーとなる要素を見つけて、もっと部屋に加えてみてください。
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