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住まいに炎を飾るメリットと、得られる効果とは?
眺めているだけで癒やされたり、家族とのコミュニケーションが増すという炎のゆらめき。その効果と住まいに取り入れるメリットについて、専門家に伺いました。
近年、炎を眺めることで得られるリラックス効果が注目を集めています。野外で焚き火やキャンプファイヤーを楽しむだけでなく、暖炉やストーブを住まいに取り入れたり、焚き火が燃えている様子が映された動画を再生したりと、さまざまな形で炎を“鑑賞”する人々が増えているのです。
今回は、暖炉やストーブをはじめ、炎に関する商品を扱う専門家にインタビュー。住まいで炎を鑑賞するメリットや取り入れ方、そして炎が人にもたらす効果について伺いました。
今回は、暖炉やストーブをはじめ、炎に関する商品を扱う専門家にインタビュー。住まいで炎を鑑賞するメリットや取り入れ方、そして炎が人にもたらす効果について伺いました。
炎がもたらすリラックス効果
仕事や育児に追われ、慌ただしい生活を送る人々こそ、何も考えずにリラックスできる時間を求めるもの。近年そんな人々から人気を集めているのが、ありふれた出来事を長時間撮影した“スローテレビ”と呼ばれる映像。焚き火がパチパチと音を立てながら燃え続ける様子を定点カメラで撮り続けたものは、動画配信サイトで1000万回以上の再生数を誇ります。
仕事や育児に追われ、慌ただしい生活を送る人々こそ、何も考えずにリラックスできる時間を求めるもの。近年そんな人々から人気を集めているのが、ありふれた出来事を長時間撮影した“スローテレビ”と呼ばれる映像。焚き火がパチパチと音を立てながら燃え続ける様子を定点カメラで撮り続けたものは、動画配信サイトで1000万回以上の再生数を誇ります。
「炎は眺めることで人の心を空っぽにしてくれる存在だと感じています」と話すのは、暖炉やインテリアの輸入販売を行うヴェッキオ エ ヌオーヴォ ジャポーネの佐々木みのりさん。
「昔は焚き火や、河原でバーベキューなど日常の生活の中でも見られた風景でありましたが、現在それが非常に難しくなったからこそ、『炎を見たい』と思われるのでしょうね」
日本の暖炉・ストーブの専門家を探す
「昔は焚き火や、河原でバーベキューなど日常の生活の中でも見られた風景でありましたが、現在それが非常に難しくなったからこそ、『炎を見たい』と思われるのでしょうね」
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インテリアショップESSE JAPAN KOBEの北村和康さんは、「美しい絵画を観るイメージで炎を眺めると癒やされる」と語ります。
実際に住まいに暖炉を置いたり、屋外で焚き火を楽しむことはもちろん、映像の中の炎をアートのように楽しむだけでも、心を落ち着かせる癒やし効果を得られるのだそう。
北村さんは、「究極は、生きててよかったとさえ思える安心感がある」とも話します。
実際に住まいに暖炉を置いたり、屋外で焚き火を楽しむことはもちろん、映像の中の炎をアートのように楽しむだけでも、心を落ち着かせる癒やし効果を得られるのだそう。
北村さんは、「究極は、生きててよかったとさえ思える安心感がある」とも話します。
炎がもたらすリラックス効果は、科学的にも立証されています。
炎のゆらめきには“1/fゆらぎ”と呼ばれる、光・音・振動などに含まれる特別なリズムがあります。私たち人間も元来同一のリズムを持っており、1/fゆらぎにふれると脳波にα波が増すのだそう。そのため、心を落ち着かせることができたり、肯定感を得ることができるのです。
暖炉や薪ストーブで、インテリアに炎という“ゆらめき”を!
炎のゆらめきには“1/fゆらぎ”と呼ばれる、光・音・振動などに含まれる特別なリズムがあります。私たち人間も元来同一のリズムを持っており、1/fゆらぎにふれると脳波にα波が増すのだそう。そのため、心を落ち着かせることができたり、肯定感を得ることができるのです。
暖炉や薪ストーブで、インテリアに炎という“ゆらめき”を!
家族のコミュニケーションを円滑にする
癒やし効果のほかにも、炎には人と人とのコミュニケーションを円滑にする効果があるといわれています。ペレットストーブなどの製造を行う株式会社山本製作所の正成隼人さんは、住まいに炎を取り入れることは、家族の団らんや子供の情操教育に役立つと話します。
癒やし効果のほかにも、炎には人と人とのコミュニケーションを円滑にする効果があるといわれています。ペレットストーブなどの製造を行う株式会社山本製作所の正成隼人さんは、住まいに炎を取り入れることは、家族の団らんや子供の情操教育に役立つと話します。
北村さんも「人は炎に自然と引き寄せられるため、そこに人が集まり、家族や友が集まり、コミニケーションの場が生まれる」と話します。
日本ではかつて、囲炉裏や火鉢を囲みながら家族で食事をするのが一般的でした。電化製品が発展するまで、住まいの中に本物の炎がゆらめいていることは当たり前でしたが、そこには単なる暖房や調理火だけでなく、コミュニケーションツールとしての役割もあったのです。
日本ではかつて、囲炉裏や火鉢を囲みながら家族で食事をするのが一般的でした。電化製品が発展するまで、住まいの中に本物の炎がゆらめいていることは当たり前でしたが、そこには単なる暖房や調理火だけでなく、コミュニケーションツールとしての役割もあったのです。
住まいに炎のゆらぎを取り入れたいなら
住まいに本物の炎を取り入れたいと思っても、煙突工事の必要な暖炉や薪ストーブを設置するのは、コストも時間もかかります。もっと気軽に、すぐに取り入れられるアイテムはあるのでしょうか?
佐々木さんがおすすめするのは、石油ストーブのように使える“煙突のいらない暖炉”。環境に優しい変成エタノール(エチルアルコール)を燃料とし、お手入れもバーナー部の洗浄、本体の拭き掃除程度と簡単。シンプルでコンパクトな見た目は、部屋の景観も損ないません。
住まいに本物の炎を取り入れたいと思っても、煙突工事の必要な暖炉や薪ストーブを設置するのは、コストも時間もかかります。もっと気軽に、すぐに取り入れられるアイテムはあるのでしょうか?
佐々木さんがおすすめするのは、石油ストーブのように使える“煙突のいらない暖炉”。環境に優しい変成エタノール(エチルアルコール)を燃料とし、お手入れもバーナー部の洗浄、本体の拭き掃除程度と簡単。シンプルでコンパクトな見た目は、部屋の景観も損ないません。
正成さんは「誰でも手軽に、本物の炎が楽しめる」ペレットストーブを勧めます。
間伐材や製材所で発生するおか屑を原料とした木質ペレットを燃料とするペレットストーブは、エシカルでサステナブルであると注目を浴びている存在。ボタン1つで点火・消化できる使いやすさも魅力です。
間伐材や製材所で発生するおか屑を原料とした木質ペレットを燃料とするペレットストーブは、エシカルでサステナブルであると注目を浴びている存在。ボタン1つで点火・消化できる使いやすさも魅力です。
炎をアートのように飾りたいなら、壁掛け式ガスストーブを設置するのもいいでしょう。
この“Firewall”というストーブについて北村さんは、「『炎を飾る』というコンセプトを持つこのストーブは、本物の炎のような癒やしを与えてくれます。漆黒のガラスのフレームは洋の空間にも和の空間にも似合うスタイリッシュなデザイン性を持ち合わせています」と話します。
「炎の輻射に合わせ背面のセラミック板で遠赤外線を反射し、部屋をジワッと暖めます。木排気はキャタリックコンバータシステムシステムという技術により、部屋の空気まで清浄してくれるんですよ」
この“Firewall”というストーブについて北村さんは、「『炎を飾る』というコンセプトを持つこのストーブは、本物の炎のような癒やしを与えてくれます。漆黒のガラスのフレームは洋の空間にも和の空間にも似合うスタイリッシュなデザイン性を持ち合わせています」と話します。
「炎の輻射に合わせ背面のセラミック板で遠赤外線を反射し、部屋をジワッと暖めます。木排気はキャタリックコンバータシステムシステムという技術により、部屋の空気まで清浄してくれるんですよ」
もう少し手軽なところからチャレンジしたいのなら、キャンドルを置いてみるのもアイデアの1つ。
小さな炎でも、ゆらゆらと揺らぐ姿を見つめているうちに心が落ち着き、リラックスできるはずです。
キャンドルで楽しむ冬時間
暮らしのヒントをもっと読む
小さな炎でも、ゆらゆらと揺らぐ姿を見つめているうちに心が落ち着き、リラックスできるはずです。
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