素朴だからこそ新鮮なラスティックインテリア。自然のままの美しさとタフな生命力が魅力の、手ごたえのあるスタイルです。
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どんなスタイル?:すべては巡り巡って元に戻る、という古くからの言い習わしを証明するかのようなラスティックスタイル。昔の開拓者たちは、これが今流行りのスタイルと知ったら大笑いするかも。当時はきっと、壁はむき出しの木材ではなくしっくい塗り、床は板張りでなくカーペット、という家を夢見ていたでしょうから。でも今や、その気取らないルーツ、オーガニックな肌触りや形、自然の持つ温かさで、ラスティックデザインは山の中だけでなく都市でも人気のスタイルになっています。
どんな効果が?:ラスティックインテリアの懐かしさには、誰しも心惹かれるもの。実直で飾らない雰囲気は、素朴な古き良き時代を思い起こさせます。そして、再利用の精神と創意工夫にあふれるラスティックスタイルはアイデアの宝庫。バーチャルなものが多い今の時代、大胆に力強いリアルを感じさせてくれるスタイルです。
こんな人におすすめ:子供の頃は泥だらけになって遊ぶのが好きだった。今も『大草原の小さな家』を読み返している。空の木箱や麻袋を捨てられない(だって何かに使うかも)。恋人の古いネルシャツがパジャマ替わり。木目柄デザインが流行したって、やっぱり本物の木がいい。
スタイルの鍵:粗削りな梁
「ラスティック」と聞いて真っ先にイメージするのがこの部分かもしれません。ラフな質感の梁は、建物の要であるだけでなく、一気に部屋をラスティックなムードにします。特に、表面を加工しない粗削りの梁ならその印象が強まります。梁は、天井の枠組みや出入口の境目に使うほか、暖炉や窓を囲ったり、壁面に使っても。丸太を取り入れて、キャビン風に演出してもいいでしょう。
- もうひと工夫:木の梁をなめらかな白い壁と組み合わせると、対照的な面白さが生まれます。または、ビードボードのような、ラフすぎないけれどちょっと素材感のある壁面と組み合わせてもいいでしょう。
スタイルの鍵:有機的なフォルム大量生産品やあまり凝ったものを多用すると、ラスティックな雰囲気が薄まってしまいます。かわりに力強く、ちょっとラフな形の家具やアイテムを選んで。例えばこちらの写真のような、パン用のこね鉢やバスケット、トレイなど。
- もうひと工夫:整った仕上がりのアイテムも少し取り入れると、部屋が引き締まります。こちらでは、すっきりとシンプルなキャビネットや棚などを使って空間にまとまりを持たせつつ、ラスティックな要素を引き立てています。
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スタイルの鍵:古びた風合い感じさせる素材
古びた風合いがあってこそ、ラスティックスタイル。お部屋にぴかぴかの新しさが見えてしまってはいけません。ちょっと古びた素材(または、そんなふうにうまく加工された素材)を使いましょう。こちらのバスルームに使われているような廃木材や、凹凸や曇りのある金属、泡ガラスや歪みのあるガラス、といった素材を組み合わせて深みのある空間に。
- もうひと工夫:逆に、素朴な風合いの中に少しだけキラリと光るものを取り入れても素敵です。写真では、ガラスの洗面ボウルを使って、壁と洗面台の木の美しさを損なうことなく魅力的な輝きをプラス。
スタイルの鍵:温かなアースカラー
輝くようなジュエルカラーや、うきうきするようなパステルカラーはラスティックスタイルには似合いません。使われるのは、自然界に存在するような控えめでニュアンスのある色です。具体的には、木の幹、石、土などの色のこと。もちろんライムグリーンや赤紫も自然界にありますが、ラスティックインテリアとの相性はイマイチでしょう。
- もうひと工夫:茶色・茶色・茶色ばかり!と思ったあなた。心配しないで。明るい、透明感のある色彩も取り入れることはできます。ただし、相性がいいのは昔からあるような安心感のあるトーン。例えばデニムの青、コカコーラの赤、ゴールドっぽい黄色、薄いターコイズなど。ウエスタン寄りの空間なら特にしっくりくるでしょう。
スタイルの鍵:再利用
昔も今も、持っているものをいかに活用するかがテーマ、ともいえるラスティックスタイル。なんでも転用して使います。古いバケツは洗面ボウルに、ワイヤーバスケットは照明器具に、木箱は階段のステップに。とっぴな気まぐれじゃなく、必要に迫られて作り出したという雰囲気がラスティックらしさです。
- もうひと工夫:ラスティックインテリアは、インダストリアルスタイルとも好相性。ちょっと変わった照明や、装飾的なディスプレイ、アート作品などをアクセントにして遊んでみてください。自給自足的で土着感のある民芸品も、ラスティックスタイルの部屋にぴったり。
スタイルの鍵:質感のあるファブリックシルクやレースのような繊細な織物はラスティックには不向き。ちょっと手荒に扱っても心配ないような、丈夫な布のほうが合っています。例えば、黄麻布、リネン、コットン、ウール。
- もうひと工夫:トレンディだけれど力強く無駄のない雰囲気の、イカットのような柄物もこのスタイルに向いています。もちろんキルトもラスティックスタイルと仲良し。新鮮味を加えるなら、伝統的なキャリコのパッチワークじゃなく、いろんな縞模様を組み合わせたり、同系色で大きさ違いのギンガムチェックを組み合わせるのも一案。
スタイルの鍵:納屋をヒントに納屋というと粗野なイメージがありますが、納屋からインスピレーションを受けた大きな引戸やダッチドアなどは、非常に機能的なだけでなく、ラスティックスタイルに似合うディテールです。- もうひと工夫:こういったドアはもともと目を引くものなので、それならパーツでも冒険してみるチャンス。引戸なら印象的なレールを付けたり、ダッチドアなら形にこだわった大きな蝶番を付けたり。もっと目立たせたいなら、壁とコントラストになるような色にペイントしたり、ステインを塗ってもいいでしょう。
スタイルの鍵:屋外とのつながり
自然を感じさせるラスティックインテリアには、屋外とつながっているような印象があります。外と中の空間に共通項を作ってみましょう。例えば、こちらのちょっといびつな木のぶらんこは、山小屋風インテリアの自然な延長。スクリーンポーチや屋根付きポーチも、外と中の境界を曖昧にしてくれます。