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「ミスマッチチェア」でつくる、世界にたったひとつだけのダイニング
お揃いではないダイニングチェアを自由な組み合わせで選ぶ。ミスマッチを楽しむコーディネート法のルールやポイントを解説します!
ブラッキン・ヘザー
2015年5月20日
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
著書「ふつうの住まいでかなえる外国スタイルの部屋づくり(文藝春秋)
Interior decoration and storage space planning in Tokyo, Japan. English/Japanese bilingual, with interior design and decoration experience in Europe and Japan.
Houzz contributor.
Home Life Style インテリア、収納空間デザイン。
「贅沢な時間を過ごせる、あなたらしい心地よい住まいづくり」をモットーに、一人ひとりの個性や「好き」を引き出しながらのインテリアのコーディネーション、
より快適な暮らしのためのライフスタイルに合わせた収納計画のご提案をいたします。
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きれいに統一されたダイニングセットも素敵ですが、ちょっと崩した「ミスマッチ」スタイルもとても好きです。同じ椅子を1種類だけ選ぶのではなく、自由に欲張って、気に入った椅子だけをいくつか選んでミックスしながらテーブルまわりに置けたら、なんと楽しいことでしょう。表情豊かな遊び心のあるダイニングになるに違いありません。
でも、ルールもなくただどんな椅子でも寄せ集めるだけでは、ちょっとちぐはぐになってしまうことも。ミスマッチの椅子を上手に組み合わせるためのいくつかのポイントを、実際の例を見ながら少し考えてみましょう。
でも、ルールもなくただどんな椅子でも寄せ集めるだけでは、ちょっとちぐはぐになってしまうことも。ミスマッチの椅子を上手に組み合わせるためのいくつかのポイントを、実際の例を見ながら少し考えてみましょう。
アクセントチェアを1つか2つ
メインに使う椅子に加えてもう1種類、違ったスタイルの椅子を足してさりげなく「崩す」スタイルにしてみませんか? まったく異なる2つのデザインの椅子ですが、赤で統一されていることできれいにおさまり、先端のミスマッチしている椅子が目線をキャッチするおもしろおいアクセントになっています。このようにモダンでクールなお部屋に赤を使うと、インパクトがあって素敵です。
これから少しずつミスマッチチェアを集めていきたい、ポイント的に何かが欲しい、または全部ミスマッチにするのはちょっと…、と思われる方は、1~2脚からスタートしてみてはいかがでしょう。
メインに使う椅子に加えてもう1種類、違ったスタイルの椅子を足してさりげなく「崩す」スタイルにしてみませんか? まったく異なる2つのデザインの椅子ですが、赤で統一されていることできれいにおさまり、先端のミスマッチしている椅子が目線をキャッチするおもしろおいアクセントになっています。このようにモダンでクールなお部屋に赤を使うと、インパクトがあって素敵です。
これから少しずつミスマッチチェアを集めていきたい、ポイント的に何かが欲しい、または全部ミスマッチにするのはちょっと…、と思われる方は、1~2脚からスタートしてみてはいかがでしょう。
モノトーンで落ち着いたコンテンポラリーなお部屋に、突然クラシックなアンティークチェアを合わせるという、衝撃的なミスマッチ。極端なコントラストですが、アンティークチェアが不思議なほど溶け込んでいるように見えます。このギャップがまた特徴的でおもしろいです。
でも、実はこのミスマッチの成功には1つ理由があります。どちらの椅子の背の部分を見ても、同じような丸みがあるのがポイント。メインとなる黒い椅子のカーブが、アンティークチェアにも反映されているからこそ、2つのスタイルの間によいハーモニーができ上がっているとも言えるでしょう。
でも、実はこのミスマッチの成功には1つ理由があります。どちらの椅子の背の部分を見ても、同じような丸みがあるのがポイント。メインとなる黒い椅子のカーブが、アンティークチェアにも反映されているからこそ、2つのスタイルの間によいハーモニーができ上がっているとも言えるでしょう。
色を統一
異なるデザインの椅子を1色に統一するときれいにまとまり、全体に落ち着いて見えます。反対に、同じ色であっても形が違うことで、ひとつひとつの椅子のユニークさがより強調されます。黒で統一された椅子は、それぞれとても個性的な形をしています。その特徴的なデザインと形が、まるでシルエットのように見えるのも、このダイニングのおもしろさかもしれません。こんなダイニングで「好きな椅子に座って」と言われたら、選ぶのに迷ってしまいそう。それもミスマッチチェアのあるダイニングならではの楽しみのひとつです。
異なるデザインの椅子を1色に統一するときれいにまとまり、全体に落ち着いて見えます。反対に、同じ色であっても形が違うことで、ひとつひとつの椅子のユニークさがより強調されます。黒で統一された椅子は、それぞれとても個性的な形をしています。その特徴的なデザインと形が、まるでシルエットのように見えるのも、このダイニングのおもしろさかもしれません。こんなダイニングで「好きな椅子に座って」と言われたら、選ぶのに迷ってしまいそう。それもミスマッチチェアのあるダイニングならではの楽しみのひとつです。
真っ白なお部屋に真っ白な椅子。白い床と壁、それに白いテーブルに椅子が自然と溶け込んでいながら、それぞれの形の違いがよく見えます。白で統一することで、シンプルで清潔感がベースとなり、モダンとクラシックという異なったスタイルの椅子でも、気軽にミックスができます。真っ白なお部屋のフォーカルポイントはもちろん、アンティークのキャビネットも重要な役割を果たしています。周囲の白がその存在感をより強調し、またその中でミスマッチの椅子たちが軽さと動きを出しているように感じられます。
似た素材の椅子を揃える
こういう木の椅子はどこにでもありそうな、比較的見つけやすい家具ですね。昔から家や実家に置いてあるかもしれません。それに加えてリサイクルショップ、アンティークやヴィンテージショップなどから、さまざまなスタイルや年代の木の椅子を集めて置くのも、オリジナリティ表現できるアイデアです。
ミスマッチした古い木の椅子は、カントリーテイストのお部屋によく似合いますが、モダンなキッチンと組み合わせると質感と風合いが引き立ち、とても印象的なダイニングコーナーになります。
こういう木の椅子はどこにでもありそうな、比較的見つけやすい家具ですね。昔から家や実家に置いてあるかもしれません。それに加えてリサイクルショップ、アンティークやヴィンテージショップなどから、さまざまなスタイルや年代の木の椅子を集めて置くのも、オリジナリティ表現できるアイデアです。
ミスマッチした古い木の椅子は、カントリーテイストのお部屋によく似合いますが、モダンなキッチンと組み合わせると質感と風合いが引き立ち、とても印象的なダイニングコーナーになります。
こちらも木の椅子で統一し、フォルムをミックスしたスタイル。シンプルモダンでなんとなく雰囲気が似ている椅子同士ですが、ちょっとした違いがダイニングに豊かな表情を与えてくれています。壁にさりげなく立てかけているサーフボードや木のプランター、古いトランクもいい味を出していますね。木の温もりいっぱいのダイニングルームです。
一見まったくバラバラのデザインに見えますが、細いメタルの脚が共通点となっている椅子たち。そのおかげで全体が軽く見え、長いテーブルのまわりにたくさん置いてもうるささがありません。共通点はちょっとした1ヶ所だけでも大丈夫。全体を結びつける要素を何かひとつ決める、と椅子も集めやすくなります。
高さを揃える
このような椅子をミックスするコツはもう1つあります。それは椅子の高さを揃えること。特にこれだけたくさん並べてそれぞれの椅子の高さが違うと、その凸凹がごちゃごちゃに見えてしまう危険もあります。同じ高さで揃えることで、椅子が一本のラインをつくり、全体がすっきり、そしてきれいに見えてきます。
高さを揃える
このような椅子をミックスするコツはもう1つあります。それは椅子の高さを揃えること。特にこれだけたくさん並べてそれぞれの椅子の高さが違うと、その凸凹がごちゃごちゃに見えてしまう危険もあります。同じ高さで揃えることで、椅子が一本のラインをつくり、全体がすっきり、そしてきれいに見えてきます。
色もデザインも異なる2種類の椅子ですが、こちらも高さが揃っているため、落ち着いた安定感のある感じになり、丸いテーブルと自然になじんでいます。
テイストやテーマを決めて
アンティーク、ヴィンテージ、またはコンテンポラリーなど、ひとつのテイストやテーマ、または時代に沿って椅子を集めるのも、統一感を出す方法です。
むき出しのレンガの壁、大きな窓など、インダストリアルテイストの空間に合わせたテーブルと椅子。ハードな素材が多い中、壁一面の食器やグラスが部屋全体に優しさを与えてくれています。
あちらこちらから椅子を寄せ集めてきたような、気負わないこなれた感じが、インダストリアルテイストのお部屋によく似合っています。
アンティーク、ヴィンテージ、またはコンテンポラリーなど、ひとつのテイストやテーマ、または時代に沿って椅子を集めるのも、統一感を出す方法です。
むき出しのレンガの壁、大きな窓など、インダストリアルテイストの空間に合わせたテーブルと椅子。ハードな素材が多い中、壁一面の食器やグラスが部屋全体に優しさを与えてくれています。
あちらこちらから椅子を寄せ集めてきたような、気負わないこなれた感じが、インダストリアルテイストのお部屋によく似合っています。
和のテイストのお部屋で椅子をミックスするのも素敵です。これをミスマッチとは言えないかもしれませんが、アイデアは一緒。素材や色、スタイルで統一感を出しましょう。ここではシンプルさが鍵です。片側に椅子、もう片側にはアクセントカラーを使ったスツールで、落ち着いたミックススタイルのダイニングになっています。和の空間らしい静けさやさりげなさを大切にしていて素敵です。
コンテンポラリーなデザイナーズチェアで、北欧風のミスマッチスタイルに。きっとこのようなアイコニックなデザインチェアのファンも多くいらっしゃることでしょう。シンプルなラインで美しく、軽さがあるほか、それぞれ違った色を選ぶことでダイニングが明るく、カラフルで楽しい空間になっています。このタイプの椅子の素晴らしさは、さまざまなスタイルのテーブルやインテリアに似合うこと。ガラスのテーブルと合わせればモダンな雰囲気に。反対に、古い木のテーブルと合わせて質感のコントラストを楽しめるスタイルも人気があります。
同じ椅子のカラーバリエーション
同じデザインで揃えた椅子で、色にバリエーションをつけるのもひとつの考え方です。
色違いにするときには同じトーンでそろえるときれいに見えます。ヴィヴィッドカラーであればすべてヴィヴィッドに。くすんだスモーキーな色がお好きでしたら全部の椅子が同じスモーキー調のカラーバリエーションで統一させるとよいでしょう。
写真では、落ち着いたトーンのカラーバリエーションを使った布張りの椅子がお部屋に優しい色のアクセントを与えています。似たような色をソファのクッションなど、別の場所でも使うと、全体につながりができて完成度がアップします。
同じデザインで揃えた椅子で、色にバリエーションをつけるのもひとつの考え方です。
色違いにするときには同じトーンでそろえるときれいに見えます。ヴィヴィッドカラーであればすべてヴィヴィッドに。くすんだスモーキーな色がお好きでしたら全部の椅子が同じスモーキー調のカラーバリエーションで統一させるとよいでしょう。
写真では、落ち着いたトーンのカラーバリエーションを使った布張りの椅子がお部屋に優しい色のアクセントを与えています。似たような色をソファのクッションなど、別の場所でも使うと、全体につながりができて完成度がアップします。
シェルチェアなどの名作チェアは、たくさんの色があって、選ぶのに困ってしまいませんか? そんな時にはいっそ、前述のトーンのルールをいったん忘れて、好きな色を全部選んでしまうのも実はアリです! これはこれで、カラフルで楽しいダイニングのフォーカルポイントになります。
とはいえ、あまりにたくさんの色をとり入れてしまうと部屋がうるさく見えてしまうこともあるし、選んだ色のうちのどれをアクセントカラーとして使えばいいか困ってしまうこともありますね。ここでヒントとなるのは、写真のように、たくさんある椅子の色から1色だけ選び、それをメインのアクセントカラーにすること。この場合はメインアクセントが真ん中の椅子と壁の地図に使われている黄色になっていて、その他の色はそれを支えるサブカラーのような役割を果たしています。この考え方で格段にコーディネートがしやすくなると思います。
とはいえ、あまりにたくさんの色をとり入れてしまうと部屋がうるさく見えてしまうこともあるし、選んだ色のうちのどれをアクセントカラーとして使えばいいか困ってしまうこともありますね。ここでヒントとなるのは、写真のように、たくさんある椅子の色から1色だけ選び、それをメインのアクセントカラーにすること。この場合はメインアクセントが真ん中の椅子と壁の地図に使われている黄色になっていて、その他の色はそれを支えるサブカラーのような役割を果たしています。この考え方で格段にコーディネートがしやすくなると思います。
原色に近いヴィヴィッドな色でペイントされた木のダイニングチェア。古い椅子は思い切ってペンキで塗ってみると、お部屋の表情が大きく変わります。すぐにでもできそうな簡単でコストフレンドリーなDIYアイデアですね。仕上げに色を合わせたお気に入りのテーブルクロスをかけてみてください。これだけで、まるで違うダイニングルームになったような変身ぶりです。自分でできる、手軽で効果的な模様替えの方法になります。
ラグでテイストをつなぐ
いくつか異なったスタイルの椅子をまとめるには、ラグを使うのも効果的です。大きめのラグがミスマッチの椅子の“つなぎのような役割を果たしていると同時に、お部屋の雰囲気をリードするアクセントにもなっています。
いくつか異なったスタイルの椅子をまとめるには、ラグを使うのも効果的です。大きめのラグがミスマッチの椅子の“つなぎのような役割を果たしていると同時に、お部屋の雰囲気をリードするアクセントにもなっています。
極端なミックスでエクレクティックスタイル
まったく共通点のない、極端なミスマッチも、さりげなく自然に見せられることがあります。そんな成功例がこちら。ちょっとリッチな布張りのアンティーク調のチェアと、ヴィンテージの赤い椅子、プラスチック製の白い椅子はテイスト、色、素材、そして大きさがまったく異なっていますが、白をベースとしたインテリアの中で、それぞれの色をピックアップした小物使いがちりばめられていることにより、空間全体が結ばれているように感じられます。
せっかくミックスするのなら、いっしょ極端に違うものを!とチャレンジ心をくすぐるような、楽しい実例です。このようなシャビーシックやエクレクティックなスタイルを目指すのであれば、リサイクルやヴィンテージショップをじっくり巡って、納得のいくおもしろい椅子を探してみるといいですね。
まったく共通点のない、極端なミスマッチも、さりげなく自然に見せられることがあります。そんな成功例がこちら。ちょっとリッチな布張りのアンティーク調のチェアと、ヴィンテージの赤い椅子、プラスチック製の白い椅子はテイスト、色、素材、そして大きさがまったく異なっていますが、白をベースとしたインテリアの中で、それぞれの色をピックアップした小物使いがちりばめられていることにより、空間全体が結ばれているように感じられます。
せっかくミックスするのなら、いっしょ極端に違うものを!とチャレンジ心をくすぐるような、楽しい実例です。このようなシャビーシックやエクレクティックなスタイルを目指すのであれば、リサイクルやヴィンテージショップをじっくり巡って、納得のいくおもしろい椅子を探してみるといいですね。
好きな椅子だけを集めたミスマッチのダイニングスペース。それはあなた以外には絶対につくれない、オリジナリティあふれた空間になるはずです。私もこの記事を書いたのを機に、今あるダイニングにひとつ違ったチェアを加えてみようかと思いました。この先、どんな椅子との出会いがあるか、とても楽しみです。自由な発想で、ぜひダイニングチェア探しを楽しんでみましょう。
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