今さら聞けないキッチンレイアウトの基本:Ⅰ型とⅡ型
キッチンのレイアウトはおおまかに分けて4種類あり、壁とどう接するかも関係してきます。人気のアイランドカウンターや対面式キッチンなどの国内事例から、基本のレイアウトをおさらいしましょう。まずはⅠ型とⅡ型から。
田村敦子|Atsuko Tamura
2018年2月28日
Freelance Editor
キッチンの位置や広さ、料理の頻度や家族構成、リビングダイニングとのつながりなどさまざまな条件によって、最適なキッチンの形は変わってきます。キッチン本体(コンロとシンク)の配置による基本のキッチンレイアウトはⅠ型、Ⅱ型、L型、U型の4種類。また、給排水の配管やコンロの排気をどこで処理するかによってキッチン本体と壁との関係も変わり、壁に向かって配置する壁付け、壁に接する面のないアイランド、1辺だけ壁に接するペニンシュラの3種類があります。これらの組み合わせで、住まいや家族のライフスタイルにぴったりのキッチンを考えていくのです。この記事では、基本のレイアウトのうち、Ⅰ型とⅡ型の特徴と注意点、そのバリエーションについて解説します。
Ⅰ型(1列型)
コンロとシンクが1列に並んだ、最もシンプルでコンパクトな形。一直線の形なのでデッドスペースが少なく、スペース効率のいいことがいちばんのメリットといえます。広いキッチンにⅠ型を設置する際は、動線に無駄が出ないよう、設備の配置に注意しましょう。
コンロとシンクが1列に並んだ、最もシンプルでコンパクトな形。一直線の形なのでデッドスペースが少なく、スペース効率のいいことがいちばんのメリットといえます。広いキッチンにⅠ型を設置する際は、動線に無駄が出ないよう、設備の配置に注意しましょう。
- Ⅰ型壁付けタイプ
こちらも壁付けタイプですが、LDが見渡せる位置の壁で、上半分をガラス窓に。独立したキッチン空間に対面式のよさをミックスしています。
- Ⅰ型壁付けタイプ+カウンター
キッチンに窓がある場合は、せっかくの明るい光を生かしたいもの。こちらの例では窓に向かった壁にⅠ型キッチンを設置し、ダイニング側に収納をたっぷり確保したカウンターをつくって、使いやすさをさらにアップさせています。
Ⅰ型壁付けタイプ+アイランドカウンターの応用例。キッチン本体に対して垂直に配置したアイランドカウンターに、小さなサブシンクをつけています。
料理好きや来客の多い家では、シンクが2つあると便利。こちらも、Ⅰ型の壁付けタイプのステンレスキッチンにもうひとつ、シンク付きのアイランドカウンターを追加しています。
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- Ⅰ型アイランドタイプ
- Ⅰ型ペニンシュラタイプ
キッチン本体のワークトップをダイニング側に少し張り出させるようにして、椅子を置いたときに足の入るスペースをつくれば、食事もできるカウンターに。
カウンターをそのまま伸ばして、ダイニングテーブルとつなげるスタイルも、近年多くなっています。
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Ⅱ型(2列型)
ここまで紹介してきた1列型と違い、コンロとシンクが2列に分かれて配置されたキッチンは、Ⅱ型と分類されます。並列の片方をアイランドやペニンシュラタイプのカウンターにした対面式キッチンが人気です。またⅡ型なら、コンロとシンクでカウンターの高さを変えることもできます。
コンロとシンクはどちらに配置してもよいのですが、排気の処理の関係で、カウンター側にシンクを配置する例がほとんどのよう。動線的には振り返る動作が多くなるので、間の床の汚れ対策に工夫が必要です。
ここまで紹介してきた1列型と違い、コンロとシンクが2列に分かれて配置されたキッチンは、Ⅱ型と分類されます。並列の片方をアイランドやペニンシュラタイプのカウンターにした対面式キッチンが人気です。またⅡ型なら、コンロとシンクでカウンターの高さを変えることもできます。
コンロとシンクはどちらに配置してもよいのですが、排気の処理の関係で、カウンター側にシンクを配置する例がほとんどのよう。動線的には振り返る動作が多くなるので、間の床の汚れ対策に工夫が必要です。
- Ⅱ型アイランドタイプ
- Ⅱ型ペニンシュラタイプ
カウンターに立ち上がりをつけると、ダイニング側からの視線をさえぎり、水はねも防止することができます。
- Ⅱ型のバリエーション
コンロとシンクが壁側に一直線に並び、並列したカウンターにもシンクを設置したバリエーション。Ⅰ型とⅡ型のミックスといえる、来客の多いご家庭ならではのレイアウトです。
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ran koma様
この度はコメントをいただき、誠にありがとうございました!
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コメントをありがとうございます。おっしゃるとおり、キッチンの床材にはメンテナンス性や見た目のよさ、LDとのつながりなど、さまざまな面でひと工夫が必要ですね。さっそく記事テーマとして検討させていただきますので、少しお時間いただければ幸いです。今後ともご愛読のほどよろしくお願いいたします!
こちらから回答させていただきます。
特殊オレフィンシ-ト、UV抗菌耐摩擦ス-パ-ファインコ-ト仕上げの複合フロ-リングがあります。高い光沢感で、大理石の風合いがあり、ワックス掛けの不要、水濡れにも強いのでお手入れが簡単です。
マンションリフォ-ムの際には、L45対応床材でない床材もあるので、注意が必要なのと他施工上の制限があります。
当オフィスでは、ナラ無垢材とその床材を合わせました。限られたスペ-スのため、床材を二分することで、LDとのつながりもスム-ズになっています。
玄関から、トイレ床、脱衣室、キッチンまで同じ床材で、LDはナラ無垢材を使用・色は白以外もあります。
ご参考にされてください。