小さな家をつくる時に知っておきたいこと
小さな家で充実した暮らしを実現することは可能です。そのために知っておきたい心構えと、家づくりのテクニックをご紹介します。
今回は、小さな家をつくろうと思い立った時に、おさえておきたいポイントをお伝えします。重要なのは、次の二つです。
1.暮らし方に対する考え方
2.暮らしよい家を作るテクニック
小さな家を作るには、特に「考え方」が重要です。小さな家の暮らしの意味(本質)を理解する事です。
まず先に、2の「テクニック」からお話します。
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1.暮らし方に対する考え方
2.暮らしよい家を作るテクニック
小さな家を作るには、特に「考え方」が重要です。小さな家の暮らしの意味(本質)を理解する事です。
まず先に、2の「テクニック」からお話します。
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小さくても暮らしよい家を作るテクニック
①物を減らす
あなたもきっと1度や2度、引っ越しの経験があると思いますが、「こんな量がどこに入ってたんだ」というあの時の気持ちを思い出してください。小さな家にそれ全部持ち込めるでしょうか?せっかくの家があっという間に物置になって、人の居る場所がなくなります。そこそこ減らしただけでは無理です。「これ必要?」考えてみてください。「ときめき」を利用して仕分してもいいですが、かなり思い切らないと、量は減りません。
②各階の階高を大きくしない
階の高さを大きくすると、階段の段数が増え階段の面積が増えます。小さな家だから、少しでも「使える床」を増やしたいので、できるだけ階段を小さくしたいのです。そのために、それぞれの階の高さを少しでも低くする必要があります。
③できるだけ行き止まりを作らない(抜けを作る)
動くたびに、その先にあるのが壁だったりドアだったりすると、家の小ささを感じて、なんだか息苦しくなってきます。できるだけで長い距離をとったり、行きつく先に窓があったり、階段につながったりと、「ふっ」と抜けるようにすると、気持ちが楽です。窓も作れない行き止まりの場合には”鏡”を使うのも手です。
④「ドア」を使わない
ドアは、開いた時にじゃまになります。少しでも「使えない場所」を作りたくないのです。できれば引き戸を使いたいです。
⑤できれば、ワンフロアー=ワンルームに
細かい部屋をたくさん作れば、息苦しくなるからです。
①物を減らす
あなたもきっと1度や2度、引っ越しの経験があると思いますが、「こんな量がどこに入ってたんだ」というあの時の気持ちを思い出してください。小さな家にそれ全部持ち込めるでしょうか?せっかくの家があっという間に物置になって、人の居る場所がなくなります。そこそこ減らしただけでは無理です。「これ必要?」考えてみてください。「ときめき」を利用して仕分してもいいですが、かなり思い切らないと、量は減りません。
②各階の階高を大きくしない
階の高さを大きくすると、階段の段数が増え階段の面積が増えます。小さな家だから、少しでも「使える床」を増やしたいので、できるだけ階段を小さくしたいのです。そのために、それぞれの階の高さを少しでも低くする必要があります。
③できるだけ行き止まりを作らない(抜けを作る)
動くたびに、その先にあるのが壁だったりドアだったりすると、家の小ささを感じて、なんだか息苦しくなってきます。できるだけで長い距離をとったり、行きつく先に窓があったり、階段につながったりと、「ふっ」と抜けるようにすると、気持ちが楽です。窓も作れない行き止まりの場合には”鏡”を使うのも手です。
④「ドア」を使わない
ドアは、開いた時にじゃまになります。少しでも「使えない場所」を作りたくないのです。できれば引き戸を使いたいです。
⑤できれば、ワンフロアー=ワンルームに
細かい部屋をたくさん作れば、息苦しくなるからです。
⑥100%にしない
お子さんがいれば、成長の過程で必要なものが変わってきます。その子自身の考え方もありますから、必要になったら考えましょう。最初から「将来」を決めて100%の家は作らないほうがいいです。ワンルームであれば、小さな家でも広がりは感じます。できるだけその期間を長くしたいものです。
⑦ひとつ大きな窓にする
小さな家にはメリハリが必要です。一つだけ大きな窓にすると、意識や気持ちが一気にそちらに向かいます。窓が大きいと、空や景色と部屋がつながり、実際の床面積より広く感じるようになります。
⑧床面をできるだけ広く見えるようにする
ソファーやテーブルを置く場合、出来るだけ部屋の壁側や隅に寄せると、見える床面が大きくなります。床の広さは目に一番入りますので、広く感じるほど心が落ち着きます。
⑨部屋の中の要素を増やさない
物の量はもちろんですが、材料や色や形などが少なく、または統一感があるとスッキリします。小さい部屋だからなおさら。一つ二つ、好きな色を象徴的に使う事で、「大きな窓」と同じように”意識が向かう流れ”ができ、その他が”余白”となり無意識で広がりを感じられます。照明を工夫する事も同じ効果があります。
⑩キッチンを作り付けにしてみる
システムキッチンで、ご自分の感性や部屋の素材と合うものはなかなかありません。小さい家ですからキッチンだけを大きな部屋にするわけにいきません。コンパクトにまとめ使い方を工夫する必要もあります。無理してシステムキッチンを使うより、家に合わせてオーダーしたほうが使いやすくストレスがなくなります。
では次に、1の「暮らし方に対する考え方」についてご説明します。
お子さんがいれば、成長の過程で必要なものが変わってきます。その子自身の考え方もありますから、必要になったら考えましょう。最初から「将来」を決めて100%の家は作らないほうがいいです。ワンルームであれば、小さな家でも広がりは感じます。できるだけその期間を長くしたいものです。
⑦ひとつ大きな窓にする
小さな家にはメリハリが必要です。一つだけ大きな窓にすると、意識や気持ちが一気にそちらに向かいます。窓が大きいと、空や景色と部屋がつながり、実際の床面積より広く感じるようになります。
⑧床面をできるだけ広く見えるようにする
ソファーやテーブルを置く場合、出来るだけ部屋の壁側や隅に寄せると、見える床面が大きくなります。床の広さは目に一番入りますので、広く感じるほど心が落ち着きます。
⑨部屋の中の要素を増やさない
物の量はもちろんですが、材料や色や形などが少なく、または統一感があるとスッキリします。小さい部屋だからなおさら。一つ二つ、好きな色を象徴的に使う事で、「大きな窓」と同じように”意識が向かう流れ”ができ、その他が”余白”となり無意識で広がりを感じられます。照明を工夫する事も同じ効果があります。
⑩キッチンを作り付けにしてみる
システムキッチンで、ご自分の感性や部屋の素材と合うものはなかなかありません。小さい家ですからキッチンだけを大きな部屋にするわけにいきません。コンパクトにまとめ使い方を工夫する必要もあります。無理してシステムキッチンを使うより、家に合わせてオーダーしたほうが使いやすくストレスがなくなります。
では次に、1の「暮らし方に対する考え方」についてご説明します。
暮らし方に対する考え方〜小さな家の暮らしの意味〜
①(物の量を)少なくすると充実する
小さな家の欠点は「物が入らない」「置く場所がない」ということです。ただ視点を変えればそれは利点になります。「掃除が簡単」「家の様子を理解しやすい」。
もっと言えば”ぱっ”とできてすぐ終わるのですから「時間が作れる」ということになります。大きいですよね。「時間を作れる」というのは。
「物がたくさんないとダメ」というのは別に悪いわけでありません。「たくさん好きな事があって、たくさんの好きな物に囲まれてる暮らしが幸せ」なのですから。ただ、そういう人は小さな家には住めません。「量に(も)価値」を持っているのですから。
小さな家に暮らす場合、「量の価値」を持ち込むことはできません。たくさんの、いろんなことが好きでもいいんです。でも、それを「質の価値」に変えないといけません。「量から質へ」です。
つまり、「楽しいこと」「興味のあること」を、絞る作業が必要になります。「そんなの辛いし、苦しい」でしょうか?いえ、絞る事で「知識や気持ち」が深まります。絞る事で、「あれもこれも」と心がわさわさする事がなくなり全体が理解でき、楽(らく)になります。つまり、充実するのです。
都心の高台にたたずむ、眺めのいい一人暮らしの家
①(物の量を)少なくすると充実する
小さな家の欠点は「物が入らない」「置く場所がない」ということです。ただ視点を変えればそれは利点になります。「掃除が簡単」「家の様子を理解しやすい」。
もっと言えば”ぱっ”とできてすぐ終わるのですから「時間が作れる」ということになります。大きいですよね。「時間を作れる」というのは。
「物がたくさんないとダメ」というのは別に悪いわけでありません。「たくさん好きな事があって、たくさんの好きな物に囲まれてる暮らしが幸せ」なのですから。ただ、そういう人は小さな家には住めません。「量に(も)価値」を持っているのですから。
小さな家に暮らす場合、「量の価値」を持ち込むことはできません。たくさんの、いろんなことが好きでもいいんです。でも、それを「質の価値」に変えないといけません。「量から質へ」です。
つまり、「楽しいこと」「興味のあること」を、絞る作業が必要になります。「そんなの辛いし、苦しい」でしょうか?いえ、絞る事で「知識や気持ち」が深まります。絞る事で、「あれもこれも」と心がわさわさする事がなくなり全体が理解でき、楽(らく)になります。つまり、充実するのです。
都心の高台にたたずむ、眺めのいい一人暮らしの家
②自立した人間になる
小さな家は、面積が小さいわけですから、一般的な個室なんて作れないかもしれません。家族の距離も小さくなり、いつも見られてるようで「居場所」がないような感じがするかも。
これも逆の見方をすると、「家族の気配が感じられて安心できる」となります。そうは言ってみたものの、うっとうしさもあるかもしれませんね。でも、その「小さな家」に暮らすなら「距離感」は受け入れるしかありません。その上で、「思いやる」「理解しあう」「協力しあう」しかないのです。人として大切な経験であり能力を磨くことができる、とも言えます。家が小さいといっても、なにかしら居場所は作れるものです。あとはお互いの気遣いです。
「気遣いできて協力できる」人は「自立した人間」です。家族がそういう人間になるって、とても素敵ですね。どうしても家では無理な作業があるなら、外のどこかを利用しましょう。どうにか工夫してやれるものです。工夫するスキルは、身につけることができます。
小さな家は、面積が小さいわけですから、一般的な個室なんて作れないかもしれません。家族の距離も小さくなり、いつも見られてるようで「居場所」がないような感じがするかも。
これも逆の見方をすると、「家族の気配が感じられて安心できる」となります。そうは言ってみたものの、うっとうしさもあるかもしれませんね。でも、その「小さな家」に暮らすなら「距離感」は受け入れるしかありません。その上で、「思いやる」「理解しあう」「協力しあう」しかないのです。人として大切な経験であり能力を磨くことができる、とも言えます。家が小さいといっても、なにかしら居場所は作れるものです。あとはお互いの気遣いです。
「気遣いできて協力できる」人は「自立した人間」です。家族がそういう人間になるって、とても素敵ですね。どうしても家では無理な作業があるなら、外のどこかを利用しましょう。どうにか工夫してやれるものです。工夫するスキルは、身につけることができます。
③家は人生に必要な価値のひとつでしかない
家が小さいと「ちょっと恥ずかしい」という気持ちになるでしょうか?もしそうだとすると、あなたは、家と自分の存在の評価を同等に考えているかもしれませんね。確かに、高級住宅に住むには、それなりの収入が必要ですし、それなりの評価を得るのかもしれません。では「大きな家」に住む人はお金持ちで幸せな人なのでしょうか?中には無理して買った人もいるわけです。ローンのために必死に働いて、日々特に楽しみもなく、しかも家族が無関心。。それ、幸せでしょうか?
家が”人生にとって一番重要な価値”なのではありません。小さな家でも、家族が理解しあい、趣味を深め、充実した暮らしをしているほうが幸せですよね。人生にとって重要な価値は、いろいろあります。
家は、その中のひとつでしかありません。
ミニマルライフの記事を読む
家が小さいと「ちょっと恥ずかしい」という気持ちになるでしょうか?もしそうだとすると、あなたは、家と自分の存在の評価を同等に考えているかもしれませんね。確かに、高級住宅に住むには、それなりの収入が必要ですし、それなりの評価を得るのかもしれません。では「大きな家」に住む人はお金持ちで幸せな人なのでしょうか?中には無理して買った人もいるわけです。ローンのために必死に働いて、日々特に楽しみもなく、しかも家族が無関心。。それ、幸せでしょうか?
家が”人生にとって一番重要な価値”なのではありません。小さな家でも、家族が理解しあい、趣味を深め、充実した暮らしをしているほうが幸せですよね。人生にとって重要な価値は、いろいろあります。
家は、その中のひとつでしかありません。
ミニマルライフの記事を読む
小さな家は素敵な家になる!
小さな家は「面積が小さく、何もできず、つまらない」とか、「なんだか(恥ずかしくて)人を呼べない」というような気持ちになるとしたら、それは間違いです。
「小さな家の暮らしの意味」を理解し「小さな家に住みたい」と、自分の意志で選択してください。「お金がないから小さな家で……」なんて絶対に言わないでください。小さな家であっても充実した素敵な家になります。
ここでご紹介した小さな家で暮らす上での考え方を踏まえて、建築家に相談してみてください。暮らしやすい小さな家、実現しましょう!
家づくりのヒントをもっと読む
小さな家は「面積が小さく、何もできず、つまらない」とか、「なんだか(恥ずかしくて)人を呼べない」というような気持ちになるとしたら、それは間違いです。
「小さな家の暮らしの意味」を理解し「小さな家に住みたい」と、自分の意志で選択してください。「お金がないから小さな家で……」なんて絶対に言わないでください。小さな家であっても充実した素敵な家になります。
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鍵麻樹さま、コメントありがとうございます。サンルーム・・・ごめんなさい、ちょっとわからなくて^^;