はなれ:外観
今回のお施主様は、ご夫妻とお子様2人の4人家族で、修理を予定している歴史的建造物の主屋だけでは居住スペースが足りませんでした。
そのため今回は、敷地内の“建て詰まり”を緩和し、町家が持つ特徴のひとつである《中庭》を確保することも念頭に、敷地の奥に《はなれ》を別棟で増築する計画としました。
今井町の歴史的建造物は、高さをはじめとする外形を変えられないため、上に積み上げられないのであれば、横に広げるしかないからです。
しかし、修理後も建ぺい率が法律の基準に適合しない状況は変わりません。
そこで、『今井町緩和条例』の適用を受けるための申請をし、増築が許可される設計を行い、必要な手続きを行いました。
なお、《うなぎの寝床》とも言われる形状の敷地に建つ町家本来の建物配置に倣い、増築するはなれは蔵をイメージした外観としました。