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他の地域にあるコンテンポラリースタイルのおしゃれな家の外観の写真

Living-through House

敷地の二辺はLの字で包まれるように隣の公園に接していて、敷地が公園の一部であるかのような開放感がある。公園にそびえたつ大きなケヤキは立派で気持ちがよく、施主が敷地を購入する決め手になった。 視線がリビングを通り抜ける はじめて何もない敷地に立ったとき、ケヤキを見上げる視線の途中にリビングをつくると気分がいいな、と感じた。実現したリビングの天井は、ケヤキのこずえを見上げる視線に沿って斜めに高くなってゆき、一番高いところで地面から7メートルになる。床は地面から2メートルの高さまで持ち上げた。 空気がリビングを通り抜ける 建物全体は4つの床レベルを持つスキップフロアで、リビングを介して空間的に連続している。夏期には諸室の空気がリビングを通り抜け、リビング上部の一番高い天井付近に集まって、換気扇で屋外に排出される。床暖房を使う冬期は、天井ファンとの組み合わせで室内に暖気をかくはんさせる。 家族がリビングを通り抜ける 家族の個室はスキップフロアのいちばん高いレベルに、リビングはその下のレベルにある。外へ行くにも風呂に入るにも、かならずリビングを通り抜けることになる。誰かがリビングに居れば、そこで家族が出会う。この家ならではのコミュニケーション演出を試みた。 家族のための家をつくる、これこそ施主がもっとも望んでいたことなのだった。