白い和風の物置小屋・庭小屋の写真
近年、ミニハウスがブームになっています。日本語で言えば「離れ」が近い感じです。つまり自宅の庭に小屋を組み立て、独立した部屋として使うということになります。そのミニハウスとして、庭小屋を利用することが注目されているのです。おしゃれな物置小屋も増えてきています。ここでは庭小屋の種類や建築時のポイントを紹介します。
和風庭小屋とは?
庭小屋とは、その名前の通り庭に置く小屋のことです。少し大きな物置小屋程度のものから、居住性を重視した大型のものまで、その用途に応じた様々な種類があります。昔は庭小屋というと、ガーデニング用品や、家の中に置いておくには大きすぎるものの物置代わりに使うのがせいぜいでした。しかし近年では、手軽にプラスワンできるもう一つの部屋として注目を集めています。単なる倉庫ではなく、おしゃれな物置小屋が人気です。また、庭小屋を自分で組み立てることのできるDIYキットも市販されており、こだわりを持って作り上げるプライベート空間として活用する人が増えてきています。素材も見た目も自分の好みにできるため、自分だけの隠れ家感、また小さいころに憧れた秘密基地感覚が多くの人を魅了しています。庭小屋のDIYキットは、通信販売で購入することもできます。北欧の木製の家をそのまま小さくしたような可愛らしいものから、金属の無骨さを活かしたインダストリアルな作業場風のものまで、素材もデザインも豊富です。価格はサイズや使用によって異なりますが、小さいものは10数万円程度で購入できます。大きいものや居住性の高いものでは60万円を超えるものもあり、使用目的と予算に応じて選ぶことが可能です。用途別 庭小屋の種類について
庭小屋の用途は作る人のアイディア次第です。物置小屋はもちろん、ホビールームとして使うこともできます。匂いをさせたり、多少大きな音がするようなことでも、庭小屋なら距離を置くことができるため気兼ねがいりません。油絵を描いたりプラモデルを組み立てると言ったことも、邪魔の入らない空間で思い切り楽しめます。DIYなら窓の数や位置も自分で決めることができますし、断熱材を貼るなどして快適性を高めることも可能です。小さな空間であるため冷暖房が小規模で十分なのが利点で、そこへベッドやソファを運び込めば、ゲストルームに仕立てることもできます。ミニキッチンを備え付け、お気に入りのテーブルウェアを並べれば、気の置けない友達と語らうカフェスペースの出来上がりです。独立性の高いプライベート空間である庭小屋は、もちろんバイクや自転車の手入れを行う作業スペースにもなります。が人気です。大型の庭小屋であれば、必要なものをすべてそこに揃えておくことができるため、作業がスムーズに進みます。コンプレッサーの音や、オイルや薬剤の匂いを気にする必要もないため、メンテナンスものびのびと行えるのです。庭小屋を建てる際の注意点 (申請・税金は必要?)
ここで気になるのが、物置小屋や庭小屋を建てるときに確認申請が必要になったり、税金がかかったりするのかという点です。すでに母屋があり、離れや小屋を追加で建てる場合は増築扱いとなります。それを踏まえて、事前に次の点をチェックしておきましょう。 最初に確認しておくべきなのは、庭小屋を置く土地が都市計画域、もしくは準都市計画区域にあたっていないかということです。これらに当てはまる場合には、以下の確認が必要となります。防火地域、準防火地域の指定の確認です。指定を受けていた場合、増築でも確認申請を行わなくてはなりません。庭小屋自体も基準を満たすことができる不燃仕様であることが必須となります。土地がこの指定を受けていなかった場合、10平米以内の床面積であれば、確認申請の必要はありません。もし10平米を超える大きな庭小屋を建てたいという場合には、土地の用途地域の指定を確認しましょう。無指定であれば床面積に関係なく、確認申請は不要となります。そして、庭小屋の水回り計画も確認が必要です。具体的には、キッチン、浴室、トイレの3点が完備されていると、居住がそこで完結できるため、増築ではなく1つの建物を新築するとみなされてしまいます。また、増築を行った場合に容積率や建蔽率がオーバーしないかという点も注意しましょう。 気を付けたいのは、こうした諸条件は各地域の行政ごとで異なる場合もあるということです。基本的に、電気や上下水道の利用を行う場合は多くの場合申請が必要になります。調理を行いたい場合は消防や保健所の許可が必要になることもあるので注意が必要です。確認申請の要不要を含む詳細については、念のため、管轄の自治体にあらかじめ問い合わせを行ってください。庭小屋のDIYにトライ!
市販のDIYキットを利用すれば、比較的簡単に庭小屋を組み立てることができます。キットはしっかりとした設計が行われており、材料もあらかじめカット済みであるため、苦労して図面を引いたり、ノコギリを持ち出す必要がありません。金具など必要なものはキットに含まれているため、カナヅチや軍手、メジャーと言った基本的な道具さえあれば、ほとんどの人は自分で組み立てることができます。女性一人でも大丈夫なほどです。しかしどうしても難しい場合や時間がない場合には、販売業者による組み立てサポートも利用できます。ただし、庭小屋を設置する基礎の部分は、自分で材料を揃え、工事を行わなくてはなりません。基礎がきちんと作られていないと庭小屋があっという間に傷んでしまうので、きっちりと仕上げましょう。ブロックや束石を置き、その上に床枠を組み、床板を張ります。床板の代わりにコンクリートをベタ打ちしても大丈夫です。基礎を土間で作る場合は、床枠も床板も不要になります。強風や豪雪の心配のある地域では、特に基礎をしっかり作り、小屋を固定しましょう。地面から床までの距離は10センチ以上が必要です。この基礎作りに数日かかることもあるため、キットが届く前に余裕をもって工事を行ってください。おしゃれな物置小屋・庭小屋を活用しよう
物置小屋や庭小屋は、小さなスペースで理想の空間を作ることのできる、楽しいアイテムです。海外ではホテルのようにお洒落で快適な部屋に仕上げたり、サウナ風呂を作ってしまう人もいます。近年では日本でも、そうした小屋を集め、展示販売を行う展示場も開催されるようになってきました。中には思わず笑いを誘われる、斬新すぎるデザインのものもあり、見る人を飽きさせません。デザインも使い方も、作る人の好みのままにできるのが庭小屋です。お洒落な庭小屋を、自由な発想でどうぞ活用してください。1