株式会社　ばん設計小材事務所

　設計の手掛かりはいつも違います。建物の用途、土地の歴史や環境、発注者の特性（住宅ならばライフスタイルなど）、その時の社会状況など様々で、設計作業はプロジェクトごとにその探索から始まります。施主のヒアリングや徹底的な関連情報の収集などから一つずつ可能性を探っていく地道な作業。まれに運良くすぐに見つかることもありますが、多くは圧倒的な絶望感に襲われながら時間だけが過ぎて行きます。 　ただ、いつも行うこの苦行は、別にやらなくとも建物はちゃんと建設できます。施主の満足する機能性を備え、綺麗でかっこいい建物はこの苦行なしでもできてしまう。それを否定するものではありませんが、私が設計しなくても他のセンスと冴えた頭脳を持った設計者が効率よく瞬時に設計してくれるでしょう。 　私の役割は、プロジェクトごとの（手掛かりの先にある）主題を愚直に一つ一つ見つけ出し、それを対象建築にしっかりと自分なりの回答として提示することなのだと考えます。それは時間もかかり効率の非常に悪い作業なのですが、それのみが他者との違いとして大事にし続けるべきものと思っています。 自己紹介として ●嫌いなこと+もの 　かっこつけしい（熊本弁？かっこつけたがりー） 　新建材（特に擬態した建材は悲しい） 　うなぎ（自分にはコスパ悪すぎ） 　目立つこと（好きなことでもあり） 　人混み 　人前での挨拶（特に結婚式のスピーチ） 　大学の講義（全く関心ないと感じる生徒にたいして） ○好きなこと+もの 　barn（初期アメリカ農場建築などの建築形態） 　バンカラ（わざとカッコつけない仕草はかっこつけですが） 　目立つこと（嫌いなことでもあり） 　ルイス　バラガン 　素材感（そのものの活かし方-高級である必要はない） 　司馬遼太郎 　文房具（道具が揃うと自分がバージョンアップしたかに思えるのでしょう） 　大学の講義（面白い感性の学生にあった時） 　青椒肉絲