鈴木浩介建築設計事務所　一級建築士事務所

弊事務所には建築を中心としながらもその周辺にある様々なものまで、多種多様なご相談を頂きます。 我々の仕事はそういったご相談から浮上した要望・問題点・可能性を技術的・意匠的観点から整理し、コンセプトを考え具体的にアイデアを練り上げていくことにつきます。そこでは、ご依頼の一歩先を見据えた提案が出来る様に心がけております。一歩先とは、提案したものとその環境が時間を経ても"さりげなく心地良く"感じ取れるような提案です。 建築であれば敷地を読むところから始めます。その敷地の居心地の良い場所・光や風の向きや角度・借景や高低差などをどのように生かせるのか御要望・予条件・法規と照らし合わせながら考えます。そうした後、模型やスケッチを作成しながら建築のボリュームと余白・配置と動線・光と影・空気と風・閉じる事と開く事などを丁寧に考え、設備や素材・納まり・プロポーションなどを技術的観点から何度もブラッシュアップしていく進め方となります。植栽や外構のデザインも同時に考え総合的に御提案致します。 朝起きる時に寝室にどんな光が入るのか・夕食ではどんな光が料理を美味しく見せるのか・窓でどのように景色を切り取るのか・外部のちょっとした設備をどのように隠すのかといったことを大事にすることも"さりげなく心地よく"につながる小さくとも大きな要素となります。 紙媒体の場合には、どんな場所でどのように使われるのかをリサーチすることから始め、質感・プロポーション・使い易さなどをデザインし納得いくまで検討します。 しかしながら、実際に"もの"を作るのは施工会社や製作会社ですので、施工段階での監理を重要視しております。そこには、施工業者選定及び見積もり調整も含まれます。そして何よりクライアントから頂いた思いを作り手に繋げていくことも我々の仕事です。 ものづくりの側としては、ごく当たり前かもしれないそうしたことの積み重ねから出来た"空間やもの"が、結果的に"心地良い場所"を生み出すと考えております。そうした考え方に建築とその他のデザインとの違いは無いように思います。