大西憲司設計工房
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高倉台の家

敷地は、30年以上前に公団により開発された閑静な住宅街にあり、前面道路(坂道)に面する北西側以外の3方向を隣家に囲まれている環境にある。
まず、地階扱いの車庫は、坂道からスムーズに出入りできるよう、前面道路に対して40度振った配置とした。それによって、敷地に生まれた空地が来客用駐車スペースとなり、建物自体も道路によりセットバックしたことで、街並みに対し緑地を提供している。
内部計画は、車庫の向きによって直上階は南を向き、直下に車庫のある1Fと基準1Fとに生じるレベル差を利用したスキップフロアの各スペースが、南側の庭を囲むように配置され、どのスペースからでも日照や庭への眺めを確保し、場所ごとに庭との関係性が築かれている。
坂道を上ってくる足取りのまま地階から1階、2階、ルーフテラスまでが緩やかに繋がり、この連続性が「流れ」のある空間を生み出している。この流れは外観の形態にも反映されており、ルーフテラスからは南西方向に、淡路島までの景色を一望することができる。
一方で、この流れの裏側では家事動線が合理的に繋がり、使い勝手の良い配置となっている。
内部が地階、1階、2階(ロフト)へと吹抜けを介して、ワンルーム的に繋がっているので、深夜電力を利用した蓄熱式床暖房を採用することで、夜間にスラブに溜められた熱の輻射熱が家全体を暖め、他の暖房機器が必要ないほどの温熱環境と省エネを実現している。
プロジェクトの竣工年/制作年: 2011